at 09:47│インドの染織 | グジャラート州

2011年04月18日

グジャラート ~奥深きインドの織物の世界~

インド北西部のグジャラート州。

パキスタンに隣接したこの州は織物で世界的に有名です。

そのため、欧米から、そして日本からも多くの人々が人間国宝級の人々が作る織物を求めてこの地を訪れます。

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ブジ近郊のダネティ村にて人間国宝の方の作品

ツアーでは実際に村や工房を訪れ、その作成過程や素晴らしい織物の数々をご覧いただけます。

村で織られる織物の一番の美徳とされているのは、機械的作業ではなく手仕事で作業が行われていることです。

数ヶ月がかりのものはざらにあり、半年、1年、中には3年以上かかっているものもあります。

ツアー中に訪れる場所の中からいくつかをご紹介いたします。

①ローガンペインティング

グジャラートでも特に織物の生産で有名なカッチ地方。

その中心地である都市・ブジから北にあるニローナ村にナショナルアワードを獲得したローガンペインティングの職人がいます。

まずヒマ油を約3日間熱します。そしてガム状になったものを色石の粉と混ぜます。
水に浸して乾燥してしまわないように保管します。
粘土状の絵具になるのでそれを針の先端につけて、木綿あるいはシルクに下絵なしで直接模様を描いていきます。

ハンカチサイズのものからベッドカバーまで、品物の種類は様々です。

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②アジュラック染め

ブジの東にあるダマルカ村という場所に有名な工房があります。

アジュラック染めは、木綿の生地に藍などの植物染料を使い捺染を施していきます。

工房では版木を布に押して柄をつくっていきます。これはなかなか地道で力の要る作業です。柄は、職人は皆ムスリムなので、モスクの装飾のように幾何学文様が中心です。

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版木で柄を描き、染料につけて染めたあとに屋外の水槽でしっかりと洗われ、天日干しした後再び同じプロセスを繰り返します。

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こうした、染め→洗い→乾燥→染めの繰り返しによって、綺麗な色に染まり、ブロックプリントによる柄も様々な柄が組みあわさり、時には刺繍も加わり完成に近付いていきます。

③ダブルイカット(経緯絣)

グジャラート州の州都はガンディーナガルという都市ですが、実質的中心地はそのすぐ南にあるアーメダバードという都市です。

ショッピングモールも立ち並び、インドの中で近年最も急成長を見せている都市の中のひとつです。

そのアーメダバードから北に数時間の場所にあるパタンという街に世界でもとても有名な絣職人がいます。

まず、経糸と緯糸に印をつけて、木綿の糸でその印の部分をくくります。その状態で染めると、くくられた部分はその色に染まりません。このくくられた部分は、その後糸がほどかれて別の色で染められます。

ターメリックやアカネやコチニールやたまねぎの皮など、様々な植物染料が使われ、単に色が美しいだけではなく決して色落ちもしにくいです。

こうした、入念な絞り染め(現地ではバンダニと呼ばれます)によって経糸と緯糸が染め上がって、機に経糸がかけられるとデザインが表と裏の両面に現れます。

ここに緯糸を注意深く通していき、ゆっくりとゆっくりと完成に近付いていきます。

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サリー1枚を作るとすると、まず糸を染めるのだけに3~4ヶ月。織り上げるのに約2ヶ月かかります。

こちらはこのツアー中最高値80万ルピー(日本にして約160万)!!ですがその膨大な作業量を考えれば納得かもしれません。

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今はモンスーンの時期なのでグジャラートを訪れるツアーはありませんが、10~3月がシーズンとなります。インドツアーのパンフレットは7月末に皆様のお手元に届く予定で、只今コースの企画をすすめています。ブータン・バングラデッシュの織物コースなども考えております。是非ご期待ください。

at 15:37│ラダック | チベット仏教

2011年04月13日

ラダックの一大祭り・ヘミス僧院のツェチュ祭

お久しぶりです。
西遊旅行インド班の野津です。


さて今回はラダックのお祭りについて。最も規模の大きいお祭りはヘミス僧院のツェチュ祭。2009年、2010年と続けてツアーに同行させていただきましたので、その魅力をご紹介したいと思います。

●ヘミス僧院
レーからインダス川上流へ車を走らせること約1時間。上ラダックと呼ばれるエリアにヘミス僧院は位置します。インダス川にかかる橋を渡り、山の奥へと車を走らせます。ヘミス僧院は1627年~38年にかけて創建されたドゥクパ系の総本山であり、ラダック最大のゴンパでもあります。

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(祭り会場のヘミス僧院・中庭。奥のところにタンカがご開帳)

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(各僧院から祭りを見るために訪れた僧)

●ツェチュ祭
この中庭で毎年行われるのがヘミス僧院のツェチュ祭。チベット暦5月9日~11日に行われ、2011年は7月10日、11日に行われます。地元の人だけでなく、近隣のインド人VIPや、旅行客で賑わうとても華やかなお祭りです。祭りは中庭に面するドゥカンにタンカが掲げられ、チベットホルンが響き渡り、仮面舞踊が開始されます。黒い帽子を被った衣装で僧が舞う「黒帽の舞い」、十六尊の舞いが行われ、祭りのハイライトへと進んでいきます。

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(黒帽の舞い)

ハイライトはグル・ツェンゲと呼ばれる「パドマサンバヴァの八変化」です。グル・リンポチェは8つの化身の姿を持っていたと言われています。いろいろな姿がありますが、その中でもブータンの聖地・タクツァン僧院はグル・リンポチェがグル・ツェンゲの一つ「グル・ドルジドロ」という姿で虎に乗ってやって来たという伝説が残っています。

祭りでは、お坊さん達に連れられて八変化相が次から次へと登場しますが、パドマサンバヴァは金色の傘が掲げられ人一倍大きな仮面として表現されているので、一目で判別をつけることができます。この時、中庭を囲んで座り込み熱心に見物している地元の人たちの目も、より一層真剣になっていきます。ゆったりと、しかしどっしりとした足取りで中庭を一周し、用意されたイスに座って、パドマサンバヴァの前で、八変化相が次々と舞いを披露していきます。両手を合わせて熱心に見入る子供、マニ車を回しマントラを唱える老人・・・この地に息づく人々の信仰心を見てとることができる瞬間です。

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(パドマサンバヴァの登場)

会場の周りでは食べ物を売る屋台やおもちゃを売っている露店、そしてここぞとばかりにギャンブルにいそしむ大人たちの姿。露店をひやかしながら、写真を撮りながら歩くこの時間もとても楽しいものです。

これから徐々に暖かくなり、ベストシーズンを迎えるラダック。是非、ツアーで訪れてみてください。
ラダック LADAKH ヘミス僧院のツェチュ祭見学コース

at 12:30│ザンスカール | チベット仏教

2011年04月11日

砂マンダラ破壇の儀式 at カルシャ僧院 - ザンスカール

ザンスカールの中心パドゥムからも望むことができる、ザンスカール最大の僧院カルシャ。朝日を浴び、岩肌に張り付くように並ぶ白い僧房群は壮観です。

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ザンスカール最大のゴンパ、カルシャ僧院
15世紀に創建されたゲルク派の僧院で、現在も100人以上の僧侶が暮らす、ザンスカールでも最大のゴンパ。2010年8月、カルシャ僧院で砂マンダラの破壇の儀式が行なわれると聞いてかけつけました。
前日に10時頃に始まる・・・と聞き、朝から駆け足でカルシャ僧院のお堂めぐりをし、儀式が執り行われるラブラン・ラカンへ。到着すると、10時ではなく、たぶん11時頃・・・、といわれ、儀式が始まるまでラブラン・ラカンの壁画、完成した砂マンダラをみたりして過ごしました。

ラブラン・ラカンの壁画
ラブラン・ラカンは15世紀の創建当時の壁画が残されています。一部は修復の手が加えられていますが、新グゲ様式と呼ばれる貴重かつ素晴らしい仏教芸術を見ることができます。

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砂マンダラ
砂マンダラはチベット仏教の儀式のひとつで僧侶達が瞑想の中で色とりどりの砂を落として何日もかけて描くマンダラ。この年は8月6日に作り始め9日に完成、そして16日に破壇の儀式が行なわれました。

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グヒヤサマージャ・マンダラ(秘密集会曼荼羅)  砂で創り上げられた仏世界

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やがて読経とともに、用意された大地の恵である収穫物、米、ツァンパ、麦、大麦が次々と火の中に投げ込まれました。農作物への災害が訪れないことを祈願します。

儀式の合い間に
長い儀式の間、見習い小僧(タバ)はあきちゃったり、中には遊び始める子達も。ランチ・ブレイクには麺類が振舞われました。大人も子供も皆一緒にいただきます。

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破壇の儀式
そしていよいよ破壇式。僧侶がドルジェで一気に崩して、マンダラは色砂へと形を変えます。何日もかけて創り上げたマンダラが「砂」に戻る瞬間。「すべてが無常である」。

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そして、ご利益をもたらすという砂が配られ、残りは壷に収められました。僧院から隊列が出て川へ流す儀式へと向かいます。11:00から15:30まで行なわれた儀式。僧侶や小僧さんとの触れあいも含め、ほぼ一日を「カルシャ僧院」で過ごした、幸せな一日でした。

文・写真 Mariko SAWADA 澤田真理子


カルシャ僧院を訪れる 西遊旅行のインドの旅2012
「ザンスカール 今なお色濃くチベット文化を残す里パドゥムへ」

ザンスカールをご紹介 西遊旅行のインド案内
「ザンスカール」

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2011年04月08日

インドの世界遺産を大周遊

3/5発のナマステ・インディア大周遊のツアーに添乗員として行ってまいりました!南インドを除き、西部~中央部~東部~北部のインドを網羅するダイナミックなツアー内容です。日本の国土の約9倍の国土を持つインドは、地域によって実に多様な気候・文化・人々の暮らしが見られます。
テレビの映像や書籍の活字だけでは感じることのできない、リアルなインド。現在インド方面にご旅行を考えていらっしゃる方は、ぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。インドに初めて行かれる方・もうインドには行ったことあるけど短期間でもっと色んな地域を回りたい!という方・世界遺産が好きな方などに、おすすめのコースです!
ナマステ・インディアのコースの詳細はこちらのページでご覧になっていただけます。ぜひご覧ください。
ナマステ・インディア

★列車体験
インドは鉄道大国と言われています。インド全土に広がる線路網は、実に6万2000km。アメリカ、ロシア、カナダ、中国に次いで世界第5位の規模と言われています。年間約58億人が利用しているというので驚きます。このインドの列車、とてもユニーク。車両によってクラスやサービス内容が異なります。一番良いエアコン付きのファースト・クラスの車両では、経済的にゆとりのあるインド人の方々がゆったりと過ごしています。予約なしで低価格で乗車のできるスタンダード・クラスでは、われこそはわれこそは!と、押し合いへし合い列車に乗り込もうとする人々の波。11億を越えるインド人の重要な交通機関である列車は、実際に乗車を体験したことのある人にしか分からない醍醐味と驚きがあります。

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★ガンジス河 プジャ見学
 インドの最大の聖地ベナレスでは、ガンジス河のガートで行なわれるプジャ(宗教儀式)の見学をしていただきます。ガンジス河は聖なる河としてヒンドゥー教徒の人々に崇められています。南インドや西インドなどの遠方から、ガンジス河で沐浴をするためにはるばる巡礼に来る人々が絶えません。今回のツアーでもタミル・ナドゥ州やマハーラーシュートラ州からやってきている人々がいらっしゃいました。この河岸のガートで亡くなった人々の火葬が行なわれます。ここで火葬をすれば天国へいけると信じられています。ガートではそれだけではなく、ガンジスで沐浴をする人々の姿、川辺で洗濯に励むドービー(洗濯を行なうカーストの人々)の姿などを目にすることができます。聖なる河の川辺で繰り広げられるヒンドゥー教徒の人々の人間模様。存分にお楽しみいただける場所です。

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 つい先日、クリケットのコモンウェルス大会で世界一にも輝いたインド。年々伸びている経済成長の追い風も受け、これからますます世界に注目をされていく国の一つであること間違いありません。変わりつつあるインド。その歴史と現代を、是非実際に感じてみませんか?



at 19:35│ラダック | インドの山 ストック・カンリ(ラダック) 

2011年04月05日

Stok Kangri 6,153m ストック・カンリを目指して!

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レーからデリーへ向かう航空機の中からのストック・カンリ 

ラダック・ヒマラヤのストック山脈の最高峰ストック・カンリ(6,153m)。ラダックの中心レーからわずか24Km、トレッキングの基点となるストック村から直線で12Kmという距離にある、アクセスしやすく、そして比較的登りやすいとされる6,000m峰。地元の旅行会社なんかは、「大丈夫、難しくないよ。ストック・カンリはトレッキング・ピークですから・・・」と簡単に案内され、粗末なアイゼンを貸し出している会社もありますが、されど6,000m越え、経験と装備は大切です。

2010年の8月のある日。今回は既に高度順応ができていたのでクィック登頂計画をたてていました。出発直前になり、自然保護の観点から今まで許されていたアタック・ベースキャンプ(A.B.C.)でのテントは禁止になりました、と連絡があり。正直、「ああ、もうムリかも」と落ち込みましたが、気を取り直して出発。

1日目:レー(3,505m)→ストック村(3,650m)→マンカルモ(4,300m)
2日目:マンカルモ→B.C(ベースキャンプ).(5,000m)
3日目:B.C.滞在、夜中登頂開始(5,000m)
4日目:B.C.→A.B.C(アタック・ベース・キャンプ)(5,300m)→ストックカンリ登頂(6,153m)→B.C
5日目:B.C.→ストック村→レー

ストック村からは、お馬に荷物を積んでの楽しい山歩き。ベースキャンプ付近までは川あり、軽い峠あり、マーモットあり、花もある、トレイルもしっかりした山歩きです。ただ気になるのはゴミのこと。地元の人たちは今まででこんなにゴミを出さずにきましたが、外部からのインド人のゴミのマナーの悪さ、トレッカー・登山客の増加により、ベースキャンプ付近のゴミはひどいものでした。「8月20日より、水源保護の点からも、氷河地域のA.B.Cのキャンプを一時禁止する」というのは現状を見て納得いくものでした。

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(左)マンカルモ手前の景色 (右)夕方のベースキャンプ

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キャンプ中の食事。しっかり歩けるよう、コックさんが腕をふるってくれます。

いよいよ登頂
A.B.C.に移動できなくなったので、夜中の出発までベース・キャンプでゴロゴロ。マーモットの巣穴を見に行ったり、わずかに残る花の写真をとったりして過ごすも、一番の楽しみは食。今回のコックさん、なかなかの腕前でコンチネンタルから食べやすいインド料理、日本米まで上手に用意してくれ、三度の食事が楽しみでした。早い夕食を撮り、仮眠。そして夜中12時、ベースキャンプを出発。
ここからアタック・ベース・キャンプまでは歩きやすい登り。ストック氷河手前でアイゼンを着用。このときは雪が多く、岩場を避けた急な斜面を登り続け、標高5,800mの稜線にあがった時には既にAM 06:45、マイナス5度。ルート取りがちょっと難しかったか、私が遅かったか。遅れを感じながら、岩場と雪・氷の世界の稜線を登り続けてAM 08:30、登頂。北側は雲に覆われていましたが、ザンスカール側は晴れて美しい山脈を望むことができました。
ガイドたちの登頂時記念撮影ポーズのうまいこと。きちんと撮影用のタルチョも持参していました。

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(左)頂上北側は雲に覆われ・・・(右)南のザンスカール側は晴れていました!

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(左)登頂を支えてくれたスタッフ (右)復路のストック氷河を渡る手前の景色

stok kangri05長いのはべースキャンプまでの下山の道のり。雪渓を下り、氷河を渡りアタック・ベース・キャンプへ。夜中の登頂時に見た景色とは異なる場所にさえ感じます。そしてキャンプへの到着はPM 13:00でした。
この日はベースキャンプから個人登山客合計8人が出発し、4人リタイア、4人登頂。登頂を支えてくれたスタッフ達に、感謝です。そして来年の登山者がゴミで困らないよう、再びアタック・ベース・キャンプでのテントが認められるように願いつつ、みんなでゴミを拾いながらストック村まで歩きました。

文・写真 Mariko SAWADA 澤田真理子


ストック・カンリに挑戦!西遊旅行のインド2012
「ラダックの名峰ストック・カンリ(6,153m)登頂」

at 22:13│ザンスカール | インドの花

2011年03月31日

花咲く、ザンスカールへの道

ザンスカールへの道
ザンスカールといえば荒涼とした大地、乾燥した岩の山肌・・・というイメージが強い場所。地理的にもヒマラヤ山脈の北にある高地の半砂漠地帯であり、夏は乾燥していますがここ数十年、年間降雨は増加傾向とのこと。この夏のひととき、ザンスカール地方に「花」の季節がやってきます
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ザンスカールは遠い。ラダックのレーかシュリーナガルからカルギルへ。そこからイスラム教徒の暮らすスル渓谷を越え、ランドゥムから始まるチベットの村々を越え、標高4,401mのペンシ・ラを越えて 未舗装240Kmを走らなくてはなりません。その厳しい道中、私達を暖かく迎えてくれるのがザンスカールの自然、花。

カルギルからスル渓谷、ランドゥムへ
標高2650mのカルギルから川沿いにする渓谷を通り、標高3670mのランドゥムへ。途中、イスラム教徒の暮らす村、畑で働く人々の姿、お花畑。suru valley01
スル渓谷のモスクのある村の景色。働き者の女性、夏はマメの収穫で大忙しです。

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標高3,500mを越えてくると高山植物の花畑が現われます。アカントリモンの一種、そしてビストルタ・アフィニスが山の斜面をピンクに染めます。

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ランドゥム付近ではデルフィニウムが美しく咲き、ヒマラヤ・マーモットの姿もあちこちに。

ペンシ・ラ(4,401m)を越える

pensi la03チョルテンがそびえ、壮大なドゥルン・ドゥン氷河を望み、ザンスカール手前で一番雄大な景色が見せるのがペンシ・ラ(峠)4,401m。峠の麓付近には、夏の間、預かってきた家畜を飼い、乳絞りをして乳製品を作るザンスカールの女性のキャンプも点在し、夏のザンスカールの自然と暮らしを見るにはお勧めの場所なのです。



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ペンシ・ラでは岩陰のあちこちにブルーポピーが咲いています。ザンスカールのブルーポピーはあまり知られていませんが、ペンシ・ラやパドゥム付近の村でも観察できます。2010年の夏は雨が多かったせいか、8月になってもたくさんのブルーポピーが残っていました。標高が高いので長く滞在する場合には高山病にもご注意下さい。

文・写真 Mariko SAWADA 澤田真理子


ザンスカールの花を見る 西遊旅行のインドの旅2011
「ザンスカール 今なお色濃くチベット文化を残す里パドゥムへ」
「花のザンスカール プクタル・ゴンパへの道」

ザンスカールへの道をご紹介 西遊旅行のインド案内
「ラダック~ザンスカール みどころ案内」

at 11:18│ラダック | チベット仏教

2011年03月26日

砂マンダラ破壇の儀式 at ラマユル・ゴンパ - ラダック

lamayuru01ラマユル僧院

“月世界”とも呼ばれるラマユルの風景。その中に忽然と現われる荘厳なゴンパ、それがラマユル僧院。
11世紀に建てられたお堂がこの僧院の始まりとされおり、カギュ派の開祖マルパの師匠であるナローパがこの場所で瞑想したと言われています。最盛期には400人の僧侶が暮らしたといいますが、現在は150人が属し、普段は30~50人の僧侶が暮らしているとのこと。
大きさの割にはひっそりとしたたたずまいを見せる僧院ですが、今日はちょっと違う雰囲気。幸運にも砂マンダラの破壇式に遭遇しました。





2010年の8月、ラダックのレー、ピヤン、ニムー、バスゴーなど各地で突然の豪雨に伴う濁流で民家が押しつぶされ、たくさんの方がなくなる災害がありました。その数日後、回復し始めた道を、車を乗り換え、一部は歩いてザンスカールに向けて移動している途中に立ち寄ったラマユル僧院。今日は先が長いからゆっくりできない・・・と言いつつ立ち寄ったのですが、中に入ると、いつもとちょっと違う雰囲気・・・。

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今日は僧侶が多いな、と思い本殿にいたら子供達がなにやら衣装を用意し始めました。聞くところによると数日前に完成した砂マンダラの破壇式が行なわれるとのこと。

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間もなく破壇前の読経がはじまり、カタ、トルマで飾られた砂マンダラがあらわれました。

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完成していたのはチャクラ・サンバラ(勝楽尊)の砂マンダラ。僧侶達が瞑想の中で色とりどりの砂を落として何日もかけて描かれた曼荼羅。祈願の儀式の後、一気に壊してしまいます。そしてこの繊細な仏世界は一瞬にして「色砂」に戻り、集まった人々に分け与えられました。本当に、一瞬のできごと。何も用意していなかった私は、僧侶の一人が10ルピー札に砂を包んで渡してくれました。この砂はご利益がありお守りになる、と。

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壷に収められた砂。やがて僧侶たちは、楽隊とともに、祈りを捧げる人々に見守られながら川へ流しに出て行きました。
時間にして1時間ほどのできごと。何日もかけて完成した砂曼荼羅は「砂」に戻り、川へ。
“すべては無常である”という仏教の教えを目の当たりにした、荘厳な祈りの世界に魅せられた1時間でした。

文・写真 Mariko SAWADA 澤田真理子


ラダック、ラマユル僧院を訪れる西遊旅行のインドの旅2012
「インド最北の祈りの大地ラダック LADAKH」
「ザンスカール ラダックのさらに奥地、今なお色濃くチベット文化を残す里パドゥムへ」

西遊旅行のインド案内
「ラダックのみどころ」