インドの食事

2015年08月28日

意外に清潔!?手で食べるインドのごはん

インド人のイメージのひとつに

「ゴハンを手で食べる」

というのがありますよね。

まさにその通り。

インド人は右手の指を上手に使って手でゴハンを食べます。

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レストランでもみんな手で食べています。

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カレーとごはんを手で混ぜて食べる。お皿に使われるのはバナナの葉っぱ。


これには、ちゃんと理にかなった理由があるんです。

私たちは、手で食べるなんて汚いって思いますよね?

それは全くの大間違い。
真逆と言っていいでしょう。

インド人はとんでもなく「清潔」なんです。

フォークやナイフって、色んな人が使いますよね?

誰が洗ってるか分かりませんよね?

だから使わないんです。

自分の手で食べるのが一番清潔で安全。信用できるのです。
なので、排泄時や汚いものを触るときには絶対に右手は使いません。

さらに、手を使うことで、食べ物の温度を確かめるという理由もあります。
熱すぎたり、冷た過ぎたりするものは身体に悪いとされます。

手で食べることによって、自分の体に最適な温度を探っているわけです。

つまりインド人には、私たちのように、ゴハンを食べて舌をヤケド!
なんてことはない訳です。

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ナンやチャパティも右手で器用にちぎります。


さらに、アーユルヴェーダでは、

神聖なる食を人間の五感すべてを使って食す
=手で食べることによって触覚からも味わう

という考えもあります。

手で食べるインド人の食事は
彼らの強烈とも言える浄不浄感を表しているのです。

でも、インドのみんなに聞いてみると
単純に

「手で食べた方が美味しいから」

なんて答えられることも。

私たちもおにぎりとかお寿司って手で食べた方が美味しいですよね?

もちろん最近では西洋化も進み、
フォークやナイフを使って食事をとるインド人もたくさんいます。
中華料理屋さんでは箸なんかも使って上手に食べますよ。

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手でたべると美味しい!

sasaki_saiyu at 12:00|Permalink

2015年04月13日

魅惑のスパイス

前回、インド人のごはん事情についてご紹介させていただきましたが

今回はインドとは切っても切れない存在...

” スパイス "

についてお話します。

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シナモンやウコンの入ったスパイスボックス

古代より” スパイス=香辛料 ”は貴重品として扱われ、
ギリシャやローマといった大国をはじめ、世界中から求められてきました。

“スパイスロード” や ”香辛料貿易” 
などの言葉が生まれるほど。

香辛料に関わる歴史は複雑で壮大…
世界史を語る上で欠かせない存在です。

インドにおいては紀元前3000年頃からすでに
黒コショウやクローブ等の多くの香辛料が使われていました。

そして、それは現在に至るまで変わることなく続き、
インド人の生活には欠かせない存在となっています。


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市場のスパイス売り(シッキム)

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市場で売られる唐辛子とコショウ(コチ)

スパイスが古代よりそんなにも求められた最大の理由は…

その薬効でしょう。

肉や魚を長期保存する術を持たなかったヨーロッパ人にとって、
スパイスの持つ防腐作用は衝撃的なものでした。

未知なる東方より来る、
独特の香りをもったそれは、
手に入れることが難しく、ゆえに彼らをますます魅了したそうです。

コショウに至っては、ヴェネツィア人に「天国の種子」と呼ばれていたほど。


インドでは、このスパイスがどの料理にもふんだんに使われています。


ではその効能は実際にどんなものか…

インド料理に使われる代表的なスパイスをご紹介します。


ターメリック【別名:ウコン】
消化作用や新陳代謝の活性を良くする働きがあります。抗酸化作用、抗炎症作用にも優れていて、体質改善や皮膚病にも効果的。

コリアンダー【別名:香菜・パクチー】
胃腸の働きを促し、新陳代謝を活性させる働きのほか、頭痛の改善や鎮静作用など豊富な効能があります。カロチンやビタミンを豊富に含みます。

クローブ【別名:丁香】
殺菌・消毒の効果があります。生薬・芳香健胃剤としても用いられ、胃腸の働きを高める作用があります。

クミン【別名:馬芋】
健胃、消化促進、解熱などの効果があり、下痢や腹痛にも効きます。抗酸化作用があり、免疫力を上げる効果も。ガンや循環器系の病気の予防にも用いられます。

ジンジャー【別名:生姜】
日本でも体を温めたり、風邪の療法に用いられますが、発散、健胃、保温、解熱、消炎、沈嘔など多くの効能があります。

カルダモン【別名:ショウズク】
疲労回復や整腸作用、冷え性の改善や油分除去効果があります。口臭予防や体臭を消すのにも効果的です。

シナモン【別名:ニッキ】
世界最古のスパイスのひとつ。樹皮から取れる精油には殺菌効果・活性作用があり、口臭予防や美肌効果まであると言われています。

この他、お馴染みのコショウやニンニクやタマネギ、ナツメグなどにもそれぞれ様々な効能があります。

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左からシナモン、カルダモン、クローブ


これらのスパイスは、個々の効能はもちろん、
一緒に使われるスパイスの組み合わせによっても、さらに様々な力を発揮します。

つまり…

インド料理はもはや薬膳料理。
スパイスは、インドの暑い気候の中で彼らが健康を保つために欠かせない存在なのです。

また、これらスパイスを用いるのは食事だけではなありません。
薬草として医薬的に用いられたり、有名なアーユルヴェーダにも使われます。

スパイスと共にあるインド人の生活は、まさに”医食同源”なのです。

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インド料理は薬膳料理

sasaki_saiyu at 13:19|Permalink

2015年02月05日

インド人のごはんって。

よく日本では、

「インド人って毎日カレー食べてるんでしょ?」

って言われます。

いやいや、そんなことはありません。

と、言いたいところですが...

本当に毎日食べています。


しかし、「カレー」と言っても私たちが思っているものとは違います。
正確に言いますと、
「日本人にとってはカレーっぽく感じるスパイスをたくさん使った料理を毎日食べている」
と言ったところでしょうか。

インドの皆さんにとっては、全部違った料理なのですが、

私達から見ると全部

「カレー」

なのです。

今日はインドの基本の話。
知ってるようで知らない、インド人のごはん事情のお話です。


インドの朝食 プリとじゃがいものカレー、ピクルス
朝食の一例:プリとじゃがいものカレー、ピクルス、ヨーグルト

まずは...朝ゴハン

基本的には朝からスパイスの香りがします。
“パラタ"
と呼ばれる全粒粉で作った薄焼きパンと豆のスパイス煮込みや、
"アルパラタ(パラタやチャパティ でジャガイモを挟んだもの)”
"プリ(揚げパンのようなもの)"
などが出てきます。

また南インドの地方では
"イドゥリ(米粉の蒸しパン)”と
"サンバー(スパイスの効いたスープ)”や"ドサ (薄いクレープのようなもの)"
などが代表的な朝食です。

もちろん、これら全てに色んなスパイスが使われています。
この他、イギリス統治下時代の影響で、トーストや卵などの洋食を食べる家庭もあります。

南インドでは定番のドーサ
南インドでは定番のドサ


次に…昼ゴハンと夜ゴハン。

ここで「我々の思う”カレー"」の登場です。
基本的に昼と夜には大きな違いはありませんが、
通常、一家の主が家に居るお休みの日には、親戚が集まることが多く、
昼ゴハンの方が豪勢になります。

カレーの種類は、無数にありますが、メジャーなのは

【肉類】
チキンやマトン、キーマ、肉だんご。もちろんポークやビーフのカレーはありません。
【野菜類】
ほうれん草や豆、芋、茄子やチーズを使ったカレー等があります。
この他、エビ等のカレーもあり、これらはほんの一部です。

これらのカレーの他に、様々なおかずがあります。

チキンティッカやシシケバブなどの肉料理も大事な料理のひとつ。

さらに、たくさんのおかずがあります。

おかずは、ジャガイモやオクラの和え物、揚げ物類など様々ですが、
全てがスパイスが和えられています。

チャパティと様々な種類のカレー
チャパティと様々な種類のカレーやおかずが並ぶターリー

ゴハンの代わりとなるのは、チャパティです。
日本では、ナンが有名なので勘違いされがちですが、
実際のインドで日常的に食べられているのはチャパティやパラタ。
ナンはタンドールという特殊な釡を使うので、家庭では食べられません。

これらのパン類には強いスパイスが使われることがありませんが、
それ意外、ほぼ全てのものにスパイスが使われているといえるでしょう。

マサラチャイはもちろん、私たちにも馴染みのあるラッシーですら、
本場では”withスパイス”です。
「スウィート」って言わないと、しょっぱいラッシーが出てきてびっくりします。

彼らにとってそれは至って当たり前のことで、何も特別な味付けではありません。

スパイスの効いたマサラチャイ
スパイスの効いたマサラチャイ

つまりインド人にとってのスパイスとは、

日本人にとってのお醤油みたいなもの。

と、考えてもらえれば分かりやすいかと思います。

次回は、そんなインドのスパイスについてお話しますね。



最後に、インド人のゴハンにまつわる面白い話をひとつ。

働くインドの皆さんは、なんとお弁当にもこれらの食事を持っていきます。
そのお弁当箱は「Tifffin(ティッフィン)」や「Dabba(ダッバー)」
と呼ばれるステンレス製の容器で、
カレーやチャパティを入れて三段くらいに重ねるようになっています。

最近、映画にもなり話題ですが、

ムンバイでは、このお弁当は

「Dabba wala(ダッバワーラー)」

という 弁当専門の配達人によって働くお父さんの元に届けられます。

なんと1日に20万個近いお弁当箱が約5000人のダッバーワーラーによって運ばれるのですが、
ほぼ間違いなく、その人のデスクまで必ずランチタイムに間に合わせて届くそうです。

その誤配達率は…

600万分の1というから驚き。

この話もまた今度。

sasaki_saiyu at 20:00|Permalink

2014年06月06日

マンゴーの季節到来

皆さまこんにちは。
いよいよ夏が訪れました。
急に気温が高くなってきましたが、熱中症にはくれぐれもおきをつけください。

さて、インドでも夏が訪れ40度を超える暑い日が続いています。
そして、マンゴーの季節も訪れています。

皆さまは、マンゴーが美味しい国というとどこを思い浮かべますか?
フィリピン、マレーシア、タイなどなど・・・
東南アジアの国々を想像される方が多いかも知れません。

実は、インドもマンゴーが美味しい国の一つです。
日本では、インド産のマンゴーは流通していないかも知れませんが、
インドのマンゴーは小ぶりでとろけるような触感で、とても甘くて美味しいのが特徴です。
熟したものだとスプーンですくって食べます。
小さいので3個くらいは食べられてしまいます。

値段も激安。

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パンジャーブ州は特に有名です(パキスタンと国境を接する州)。

また、インドでは、マンゴーは果物としてだけでなく野菜としても食べられます。
グリーンマンゴー(熟す前のマンゴー)はアチャール(漬物のようなもの)にして食べられています。
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酸味と辛味が絶妙なマンゴーアチャールも絶品です。
スパイス料理と米やチャパティと食べると絶妙なハーモニーを体感できます。
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手前の赤いものがアチャール

是非、美味しいマンゴーに舌鼓をうちにインドへお越しください。




sugimoto_saiyu at 13:08|Permalink

2013年10月04日

南インドの食

ワナッカム!

朝晩の気温も大分落ち着いてきて、良い気候になって参りました。
これから紅葉も楽しい季節ですね。
季節の変わり目は、体調を崩しやすいものですが、体調にはくれぐれもお気を付け下さい。

さて、9月のシルバーウィークは南インドに行って参りました。
南インドは私の最も好きな旅先の一つです。

今回は、南インドの”食”についてご紹介させて頂きたいと思います。

皆さんは「インド料理」と聞いて、どういった料理を思い浮かべますか?

・・・「チキンカレーとナン」

こういった料理を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。
「チキンカレー」や「ナン」といった料理は、主に北インドで食べられています。
では、南インドではどういった料理なのでしょうか。

気候が温暖で、水と太陽の光が豊富な南インドの主食は”小麦(パン)”ではなく、
”米”と”豆”です。
また、北インドよりもピュアベジタリアンが多く、野菜中心のお料理です。
「カレー」というよりかは、「スープ」や「煮込み料理」といったものが多く、
ナッツやバターもあまり使わない、サラッとした料理が多いです。

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これは、南インドの定食「ミールス」。
北インドでは「ターリー」と呼ばれています。
中央のご飯と数種のおかず。これらをごはんの上で混ぜ合わせて色々な味を楽しみます。
なんと時間無制限のお替り自由。
いらいないと言うまで給仕係のおじさんが目を光らせて、料理を持ってきます。

ミールスの基本は、「サンバル」。
これは、トマトをベースに辛味と酸味のあるスープです。
そして「ラッサム」こちらも辛味と酸味のあるスープです。
酸味の正体はタマリンド。亜熱帯地域で良く見られるマメ科の植物です。

また、ココナッツが良く育つ南インドはココナッツも料理によく利用されます。
ポリヤルはココナッツを使った炒め物。
クートゥはココナッツミルクを使った煮物です。

そしてそれぞれの料理の香りの決め手は「カレーリーフ」。
柑橘系の爽やかな香りがします。日本の山椒のような香りです。
この香りがすると、南インドを感じます。

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こちらはケーララ州で食べた「バナナリーフのミールス」
バナナは最も清いものとして扱われ、お皿の代わりに使われています。殺菌作用もあるという話です。
ケーララ州のお米は。赤く、丸っこい特徴があり、ビタミンも豊富です。
また、海岸沿いのこの州では、アラビア海でとれる魚もよく食べられています。

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こちらは「ドーサ」。
南インドではお米は色々なものに化けます。
ドーサは、米とウラドマメを粉に挽いて、水と混ぜ、発行させたものを薄くクレープ状に焼いたものです。
外はパリっと、中はもっちりとしていてとても美味しく、インド全土でも大変人気があります。

そして、それを蒸しパンにすると「イドゥリ」。
スパイスやハーブと混ぜてドーナツ状に揚げると「ワダ」。
朝ごはんの定番です。
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どれも、「サンバル」と「ココナッツチャトゥーニー(ソースのようなもの)」と食べます。
クセになる美味しさです。

また、南インドでは、実はコーヒーが愛飲されています。
街のチャイスタンドでは、甘いミルクコーヒーも人気なのです。P9154026

カップからカップに移し、適温にしながら砂糖を混ぜ、泡を立てて頂きます。
お店の人のパフォーマンスも見ていて楽しいです。

一見、謎に見える南インドの料理。
皆様も是非一度、試してみて下さい。
今回ご紹介したのはほんのごく一部。南インドは、食の豊かな所なのです。

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街のバナナ屋

sugimoto_saiyu at 20:25|Permalink

2012年05月21日

西遊レジデンシーのシェルパ・キッチン

今日は西遊インディアのシェルパ・キッチンからの便りです。
西遊レジデンシーではインドのデリーにいながら、中心の食事がチベット料理。理由はスタッフがネパールとインド出身のシェルパ族のスタッフがいることと、日本人のスタッフにとってもインド料理より中華に近く、食べやすいからなのです。
今日はそのシェルパ族のスタッフのひとり、カルマ・シェルパからの直筆のたよりです。

シェルパキッチンナマステ。
今日は パコラ いう インドの ゆうめいな スナック  をつくって います。 じぶんの すきな あじで つくること が できますが きょうは なす と カリフラワーの おいしい パコラ が できました。 なつだから つめたい ビール と いただこうかと おもってます。 ごいっしょに どうでしょうか?



シャクパちょっと ひだりのしゃしんを ごらんください。なん でしょうか?
これは シャクパ です。もともと この りょうり は チベットから はいったもの ですが、ネパールに すんでいる シェルパぞくの ゆうめいな りょうり です。シャは シェルパごで にく です。パは しる です。 あつい りょうりなので ふゆのとき たべますけど つくるのは あまり じかん かからないので いつでも たべられます。きょうは やさいの シャクパ できました。たべてみませんか?

モモこんどは モモ です。なかみは やさい ですけど、やぎ、チキン、ぶたのほうがもっと おいしい ですね。つくりかたは にほん と ちがいますけど ほんとうに おいしい です。いちど たべてみないと わかりませんね。 あかい ものは つけもの です。けっこう からい です。とうがらしと にんにく だけ でつくりました。


どうも ありがとう ございます。

SAIYU INDIA より
カルマ シェルパ Karma Sherpa


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