インドの山 ストック・カンリ(ラダック) 

2013年05月09日

ご存知ですか? ~ラダックの名峰ストック・カンリ(6,153m)~

西遊旅行 大阪支社 山方面担当しております楠です。
今回は他班のブログにお邪魔して、少しばかりインドの山の紹介をさせていただきます。

皆様は、ラダック地方を訪れたことがありますか?

 ラダックは、インド北部に位置する地方で、インダス川上流に位置し、ヒマラヤ山脈西端とカラコルム山脈の間にある標高3,000mを超える乾燥地帯です。パキスタン、中国との国境が近く、治安が不安定なため、長期にわたり外国人の入域は不可とされていましたが、最近(1974年入域許可以降)は徐々に観光客を増やしています。チベット文化圏に属し、小(リトル)チベットとも呼ばれていますね。

 中心地レーから一際目立つ山があります。その名も、ストック・カンリ(6,153m)。ラダックの名峰群の主たる1峰です。冬は極寒と豪雪で登るには難しいですが、夏は登山のベストシーズン!
(※冬に訪れるラダックの山旅ツアー<新企画>もあります。最下行参照ください。)
 ・・・ということで、恥ずかしながら私が添乗した8月登頂登山ツアーの話をさせていただきます。

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レー(LEH)の街並み

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ストック・カンリが見えます!(真ん中少し右手の高い山)

 さて、前置きは程々に。
 ジュレー!(ラダック語で「こんにちは」。ラダック語はチベット語の方言の一つです。)
 登山はレーから24km(車で約40分)離れたストック村(3,650m)から始まります。ストレッチ&出発!荷物は馬が運びます。
 単純計算すると、6153-3650=2503。頂上まで標高差2,503mですね。

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トレッキングスタート

 ストック川沿いに登ること6時間(昼食含む)でモンカルモ(4,300m)です。急登はほとんど無く、途中何度か渡渉(川を歩いて渡ること)をしたり、ブルーシープの写真撮影をしたりと和やかに進みます。

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ジャンプ!!

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ブルーシープの群れ

 そしてモンカルモで2連泊。この連泊、油断してはいけません!ここでどう順応できるかが、登頂へのサクセスロードとなるのです。
 具体的には、4,700m付近まで標高を上げ、モンカルモへ戻ります。BC<ベースキャンプ>まで高所順応するコースもありますが、いずれにせよ翌日通るので、弊社では別方面へ足を運び少しでも違う景色を楽しんでいただきます。
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目標を見定める

★★当ツアーでは連泊を多く設け、しっかりと高所順応していただきます。レー(3,500m)⇒モンカルモ(4,300m)⇒ストック・カンリBC<ベースキャンプ>(約5,000m)の3ヶ所にて身体を馴染ませ、疲れを癒し、精神を安定させます。

 BCまでは2時間半の行程。ここも急登は無く、ストック・カンリ東壁の迫力に興奮し、マーモットの愛らしい鳴き声と風貌に笑顔が止まりません!高山植物もお出ましです。

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ストック・カンリ東壁

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マーモット出現

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 BCでの連泊滞在中、現地山岳ガイドによるアイゼンの歩き方(アイゼン…登山靴底につける金属の爪。氷雪の上を歩く時に用いる。)、アンザイレン(2人以上が相互安全確保のためにロープを結び合う行為)、滑落停止の方法などの練習と再確認をして登頂への士気を高めていきます。

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 星が瞬く夜中0時頃、BCを発ち頂(6,153m)を目指します。
私はいつも登頂アタック日の出発前、皆で円陣を組むことにしています(勝手ですが…)。
①安全に ②楽しんで ③目指せ登頂! ④無事帰還!! 
色々な想いが頭を巡りますが、登頂登山ならではの緊張感が走る瞬間です。

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エイエイオー!

 登頂ルートは、東壁を横目(右側)にグルーッと巻き、ストック氷河を横断し(アイゼン着用)、南面を登り(アイゼン着用。ジグザグまたは直登)、南稜に出て(アイゼンをデポ。景色がバァーッと広がる!)、狭くもあるがしっかりとしているルートを通って頂へ。といった感じです。南稜上はスパッと切れ落ちている箇所もあるので要注意です!

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雪面直登中

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朝日が昇りはじめる

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頂上へ突き抜ける稜線

 頂上からは360度広がる絶景がお待ちかねです。カラコルム山脈、ザンスカール山脈、西チベットのカイラス方面など山という山がズラーッと並びます。そこに朝日が命を吹き込んでいきます。堪りません!最高です!!苦労して一眼レフを持ってきた甲斐がありました。写真の腕はまだまだ修行中ですが、素材の良さでカバーです!
 そして何と!ストック村から付いてきた犬も登頂(驚)!恐るべし、ラダック犬。

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ラダック犬登頂!

 登り8時間、下り4~5時間といったところでしょうか(個人差異はあります)。下りは特に疲労困憊の方が多かったようです。
 ストック・カンリ(6,153m)。決して楽ではありませんが、登り甲斐がある山です。かつ6,000m峰としては非常に登りやすい山と云えるでしょう。
 初めての海外登山としては少々厳しいですが、5,000m峰の登頂者であれば挑戦してみる価値は多いにございます!来夏の設定も恐らく8月が中心になりますので、ご希望の方は富士山でしっかり高所順応してからご参加ください。
 キリマンジャロ(5,895m)をはじめ5,000m峰を登頂された方、次なる挑戦を心よりお待ちしております!
 そして、登山目的に限らずラダックへ赴く皆様、名峰ストック・カンリ(6,153m)をご覧あれ!

 ジュレー!!(ラダック語で「さようなら」。多用途なんです!)。

★次回もこっそりお邪魔して、シッキム地方の主峰カンチェンジュンガ大展望の添乗の様子をお伝えいたします。

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頂上にて


サポート体制も万全!西遊旅行のストック・カンリ登頂コースはこちら
8月4日発、8月18日発ともに催行決定!


staff_saiyu at 02:22|Permalink

2011年04月05日

Stok Kangri 6,153m ストック・カンリを目指して!

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レーからデリーへ向かう航空機の中からのストック・カンリ 

ラダック・ヒマラヤのストック山脈の最高峰ストック・カンリ(6,153m)。ラダックの中心レーからわずか24Km、トレッキングの基点となるストック村から直線で12Kmという距離にある、アクセスしやすく、そして比較的登りやすいとされる6,000m峰。地元の旅行会社なんかは、「大丈夫、難しくないよ。ストック・カンリはトレッキング・ピークですから・・・」と簡単に案内され、粗末なアイゼンを貸し出している会社もありますが、されど6,000m越え、経験と装備は大切です。

2010年の8月のある日。今回は既に高度順応ができていたのでクィック登頂計画をたてていました。出発直前になり、自然保護の観点から今まで許されていたアタック・ベースキャンプ(A.B.C.)でのテントは禁止になりました、と連絡があり。正直、「ああ、もうムリかも」と落ち込みましたが、気を取り直して出発。

1日目:レー(3,505m)→ストック村(3,650m)→マンカルモ(4,300m)
2日目:マンカルモ→B.C(ベースキャンプ).(5,000m)
3日目:B.C.滞在、夜中登頂開始(5,000m)
4日目:B.C.→A.B.C(アタック・ベース・キャンプ)(5,300m)→ストックカンリ登頂(6,153m)→B.C
5日目:B.C.→ストック村→レー

ストック村からは、お馬に荷物を積んでの楽しい山歩き。ベースキャンプ付近までは川あり、軽い峠あり、マーモットあり、花もある、トレイルもしっかりした山歩きです。ただ気になるのはゴミのこと。地元の人たちは今まででこんなにゴミを出さずにきましたが、外部からのインド人のゴミのマナーの悪さ、トレッカー・登山客の増加により、ベースキャンプ付近のゴミはひどいものでした。「8月20日より、水源保護の点からも、氷河地域のA.B.Cのキャンプを一時禁止する」というのは現状を見て納得いくものでした。

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(左)マンカルモ手前の景色 (右)夕方のベースキャンプ

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キャンプ中の食事。しっかり歩けるよう、コックさんが腕をふるってくれます。

いよいよ登頂
A.B.C.に移動できなくなったので、夜中の出発までベース・キャンプでゴロゴロ。マーモットの巣穴を見に行ったり、わずかに残る花の写真をとったりして過ごすも、一番の楽しみは食。今回のコックさん、なかなかの腕前でコンチネンタルから食べやすいインド料理、日本米まで上手に用意してくれ、三度の食事が楽しみでした。早い夕食を撮り、仮眠。そして夜中12時、ベースキャンプを出発。
ここからアタック・ベース・キャンプまでは歩きやすい登り。ストック氷河手前でアイゼンを着用。このときは雪が多く、岩場を避けた急な斜面を登り続け、標高5,800mの稜線にあがった時には既にAM 06:45、マイナス5度。ルート取りがちょっと難しかったか、私が遅かったか。遅れを感じながら、岩場と雪・氷の世界の稜線を登り続けてAM 08:30、登頂。北側は雲に覆われていましたが、ザンスカール側は晴れて美しい山脈を望むことができました。
ガイドたちの登頂時記念撮影ポーズのうまいこと。きちんと撮影用のタルチョも持参していました。

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(左)頂上北側は雲に覆われ・・・(右)南のザンスカール側は晴れていました!

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(左)登頂を支えてくれたスタッフ (右)復路のストック氷河を渡る手前の景色

stok kangri05長いのはべースキャンプまでの下山の道のり。雪渓を下り、氷河を渡りアタック・ベース・キャンプへ。夜中の登頂時に見た景色とは異なる場所にさえ感じます。そしてキャンプへの到着はPM 13:00でした。
この日はベースキャンプから個人登山客合計8人が出発し、4人リタイア、4人登頂。登頂を支えてくれたスタッフ達に、感謝です。そして来年の登山者がゴミで困らないよう、再びアタック・ベース・キャンプでのテントが認められるように願いつつ、みんなでゴミを拾いながらストック村まで歩きました。

文・写真 Mariko SAWADA 澤田真理子


ストック・カンリに挑戦!西遊旅行のインド2012
「ラダックの名峰ストック・カンリ(6,153m)登頂」

sawada_saiyu at 19:35|Permalink