インド

2012年10月09日

6,000m峰への誘(いざな)い                               ~ラダックの名峰ストック・カンリ(6,153m)~

 6,000m峰登頂。海外登頂登山者の多くの方が掲げる一つの目標ラインでもあるでしょう。

 少し遡りますが、、、8月下旬私はラダックの名峰ストック・カンリ(6,153m)の登頂ツアーに添乗して参りました。
 今回はその時のお話をさせていただきます。

 ラダックは、インド北部に位置する地方で、インダス川上流に位置し、ヒマラヤ山脈西端とカラコルム山脈の間にある標高3,000mを超える乾燥地帯です。パキスタン、中国との国境が近く、治安が不安定なため、長期にわたり外国人の入域は不可とされていましたが、最近(1974年入域許可以降)は徐々に観光客を増やしています。チベット文化圏に属し、小(リトル)チベットとも呼ばれていますね。

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レー(LEH)の街並み

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ストック・カンリも見えます!

 さて、前置きは程々に。
 ジュレー!(ラダック語で「こんにちは」。ラダック語はチベット語の方言の一つです。)
 登山はレーから24km(車で約40分)離れたストック村(3,650m)から始まります。ストレッチ&出発!荷物は馬が運びます。
 単純計算すると、6153-3650=2503。頂上まで標高差2,503mですね。

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トレッキングスタート

 ストック川沿いに登ること6時間(昼食含む)でモンカルモ(4,300m)です。急登はほとんど無く、途中何度か渡渉をしたり、ブルーシープの写真撮影をしたりと和やかに進みます。

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ジャンプ!!

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ブルーシープの群れ

 そしてモンカルモで2連泊。この連泊、油断してはいけません!ここでどう順応できるかが、登頂へのサクセスロードとなるのです。
 具体的には、4,700m付近まで標高を上げ、モンカルモへ戻ります。BCまで高所順応するコースもありますが、いずれにせよ翌日通るので、弊社では別方面へ足を運び少しでも違う景色を楽しんでいただきます。
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目標を見定める

★★当ツアーでは連泊を多く設け、しっかりと高所順応していただきます。レー(3,500m)⇒モンカルモ(4,300m)⇒ストック・カンリBC<ベースキャンプ>(約5,000m)の3ヶ所にて身体を馴染ませ、疲れを癒し、精神を安定させます。

 BCまでは2時間半の行程。ここも急登は無く、ストック・カンリ東壁の迫力に興奮し、マーモットの愛らしい鳴き声と風貌に笑顔が止まりません!高山植物もお出ましです。

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ストック・カンリ東壁

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マーモット出現

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 BCでの連泊滞在中、現地山岳ガイドによるアイゼンウォーク、アンザイレン(2人以上が相互安全確保のためにロープを結び合う行為)、滑落停止などの練習と再確認をして登頂への士気を高めていきます。

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 星が瞬く夜中0時頃、BCを発ち頂(6,153m)を目指します。
私はいつも登頂アタック日の出発前、皆で円陣を組むことにしています(勝手ですが…)。
①安全に ②楽しんで ③目指せ登頂! ④無事帰還!! 
色々な想いが頭を巡りますが、登頂登山ならではの緊張感が走る瞬間です。

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エイエイオー!

 登頂ルートは、東壁を横目(右側)にグルーッと巻き、ストック氷河を横断し(アイゼン着用)、南面を登り(アイゼン着用。ジグザグまたは直登)、南稜に出て(アイゼンをデポ。景色がバァーッと広がる!)、狭くもあるがしっかりとしているルートを通って頂へ。といった感じです。南稜上はスパッと切れ落ちている箇所もあるので要注意です!

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雪面直登中

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朝日が昇りはじめる

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頂上への稜線

 頂上からは360度広がる絶景がお待ちかねです。カラコルム山脈、ザンスカール山脈、西チベットのカイラス方面など山という山がズラーッと並びます。そこに朝日が命を吹き込んでいきます。堪りません!最高です!!苦労して一眼レフを持ってきた甲斐がありました。写真の腕はまだまだ修行中ですが、素材の良さでカバーです!
 そして何と!ストック村から付いてきた犬も登頂(驚)!恐るべし、ラダック犬。

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ラダック犬登頂!

 登り8時間、下り4~5時間といったところでしょうか(個人差異はあります)。下りは特に疲労困憊の方が多かったようです。
 ストック・カンリ(6,153m)。決して楽ではありませんが、登り甲斐がある山です。かつ6,000m峰としては非常に登りやすい山と云えるでしょう。
 初めての海外登山としては少々厳しいですが、5,000m峰の登頂者であれば挑戦してみる価値は多いにございます!来夏の設定も恐らく8月が中心になるかと思いますので、富士山でしっかり高所順応してからご参加ください。
 キリマンジャロ(5,895m)をはじめ5,000m峰を登頂された方、次なる挑戦を心よりお待ちしております!

 ジュレー!!(ラダック語で「さようなら」。多用途なんです!)。

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頂上にて


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kusunoki_saiyu at 07:16|Permalink

2011年08月19日

ストックカンリ(6,153m)全員で登頂してきました!

ジュレー!先日ストックカンリ登山から帰国した堤です。
7名のお客様と同行させていただいて、何と全員登頂!

ゆったり高度順応に配慮しても、たった6日間の山行で登ることが出来る
6,000m峰。アタック時の様子をご紹介いたします。

夜23時に起床、23時52分ベースキャンプ(5,000m)から出発。ストックカンリは
一般的に深夜にアタックを開始します。ヘッドランプの灯りを頼りにまずは、B.C.裏に
聳える峠を越えます。B.C.の気温は6℃、今回はさほど冷えませんでした。峠を越えると
狭いトラバース道を進んで行きます。前方には月明かりの中、浮かび上がるストックカンリ。
今回の獲物です。トラバース道が終わると氷河が現れます。本来、ここでアイゼンを装着する
のですが、今回は表面がザクザクしており、アイゼン無しで横断。その後、いよいよ傾斜が
きつくなってきて、獲物に取り付きます。アイゼンを装着し、雪渓の斜面を標高を稼いで行き
ます。雪渓が終わりアイゼンを外すと、今度はガレた斜面をトラバースするように南稜を目指し
ます。標高はすでに5,500mを越えており、ペースも落ちてきます。眠気とも戦いながら、お互い
励まし合いながら、何とか南陵まで辿り着きました。そこからは、山頂まで稜線歩き、幸いにも
雪は無し。断崖絶壁の箇所もあるので、雪があると特に注意が必要です。ペースも大分乱れて
来ましたが、皆様自分を信じて、一歩一歩、なかなか近づかないピークを目指しました。
そして8時44分登頂。皆様、6,000m峰に登頂した達成感に溢れ、お互いの検討を称え合いました。
K2などのカラコルムレンジには雲がかかっていましたが、ザンスカールレンジの展望は見事。
陽の光が冷えた体を温めてくれ、私たちを祝福してくれているようでした。

ストックカンリ
今回の獲物ストックカンリ(6,153m)

南稜を歩く
南稜をピーク目指して登ります。

登頂
登頂しました!

ザンスカールレンジ
山頂からザンスカールレンジの展望

十分な体力と精神力が必要となるストックカンリ登山。容易ではありませんが、さほど技術は
必要なく、日本から12日間の行程で実現できるアプローチの良さが魅力です。
初めての6,000m峰登頂、次の大きな目標に皆様いかがですか?

tsutsumi_saiyu at 12:43|Permalink