morita_saiyu

2016年04月12日

蘇る、聖なるキナバル山

西遊旅行トレッキング担当の森田です。

都心では桜の花も散り、日に日に暖かくなっておりますがいかがお過ごしでしょうか。
今回は東南アジア最高峰でもあるキナバル山の現状報告をさせていただきます。
近頃は某バラエティー番組でも女性タレントが挑戦していました。

去る、2015年6月5日にマレーシア・ボルネオ島にてマグニチュード(M)6.0の地震が発生しました。地震の影響により、複数の登山者が犠牲になり約140人が足止めとなりました。山頂近くのトレッキングルートが落石により寸断される状況となり、弊社でも取り扱っていたマシラウルートも当面通行禁止となっています。

中でも山頂付近にある、通称「ドンキーズ・イヤー(ロバの耳)」と呼ばれる花崗岩の奇岩が折れてしまいました。写真は2011年に撮影したものと、2016年3月に撮影したものです。

図1

【2011年撮影 ロバの耳】

図2

【2016年撮影 ロバの耳】

2つの写真を見比べていただくと、2016年に撮影したものでは左耳が折れているのが見て取れると思います。幸いにも、折れた耳は登山道とは裏側に落下していったそうです。

さて、ロバの耳は折れてしまいましたが美しいジャングルの植生と花崗岩の景観は失われてはいません。地震が発生して以降、登山客が減少し、それに伴い多くのポーター達が転職してしまっています。しかし、トレッキングルートは崩落個所も含め、危険な所は全て整備されています。

登山道まではコタキナバルから車で約2時間半。
PHQ(パーク・ヘッド・クオーター)と呼ばれる事務所で入域の許可を申請します。
登山の開始はティンポンゲートです。

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【登山口 ティンポンゲート】

鬱蒼としたジャングル地帯をひたすらに登って行きますが、ルートはとてもよく整備されていて30分に1カ所の休憩所も設置されています。

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【とてもよく整備された登山道】

道中では、色とりどりの熱帯ならではの植生をお楽しみいただくことができます。
数多くのランやウツボカズラ、シャクナゲもご覧いただけます。

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【キナバルバルサム(通称ミッキーマウスフラワー)】

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【小型のウツボカズラ】

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【シャクナゲ】

山小屋では夕食はブュッフェ形式となっており、日本人には馴染みやすい中華風の味付けです。
外国人トレッカーが集まり、にぎやかな夕食となります。
なんと言っても、食材の豊かさに少々驚かされます。
3,300mの山小屋ですが、肉や野菜が豊富で、ビールも(もちろん山価格なのですが・・・・)用意されているのです。日本の山小屋のようにヘリコプターでの荷揚げではなく、全て人力で運搬されているのです。
現地の方々の強さに驚かされます。

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【山小屋の夕食】

早めの就寝をし、深夜2時半頃に起床。
まだ日が昇らない間からヘッドランプを装着し山頂へ向けて出発します。
次第に明るみ始め、花崗岩の奇岩群はオレンジ色にライトアップされていきます。

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【キナバル山の夜明け】

暗い間はわかりませんが、登頂後の下山では正面にはキナバルサウス(3,921m)の雄姿が雲海に浮かび、背後には山頂でもあるローズピーク(4,095m)が見えてきます。
このあたりからは、冒頭に写真を掲載したロバの耳も美しく見えます。

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【雲海に浮かぶキナバルサウス(3,921m)】

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【東南アジア最高峰 ローズピーク(4,095m)】

明るくなると地震によって岩肌が大きく削れている箇所などが見えてきますが、ルートはレンジャー隊によって整備され、柵やロープが新設されています。
一部、ロープをつかみながら進むところもありますが、比較的安全に通行が可能です。

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【崩落した岩】

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【復旧している下山道①】

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【復旧している下山道②】

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【眼下には雲海が広がる】

日中のキナバル山は海からの風が雲を発生させやすく、眼下に広がる雲海を多くの確率で目にすることができます。多くの国のトレッカーが集まるため、山小屋の確保が少々難しくもあります。例年と比べて、比較的登山客が少ない現在であれば山小屋もご案内しやすくなっております。

昨年の地震発生より約一年。
ルートも安全が確保され、しっかりとした整備が施されているキナバル山。
花崗岩が織りなす美しい景観美。世界有数の生物多様性が豊かな森。
鬱蒼とする山道で汗をかき、山頂で目にする花崗岩のカーペットは一見の価値があります。
ゆっくりと標高を上げて登って行くため、高山病にもなりにくく、初めての海外登山にはうってつけです。

東南アジア最高峰、地震より蘇った聖なる山が、
皆さんをお待ちしています。

今こそ、キナバル山へ・・・・・・。


キナバル山の旅(キナバル山登頂)|特集|西遊旅行


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2015年09月04日

山と紅茶と出逢う旅

皆さんこんにちは。
東京本社の森田です。

 国内の夏山シーズンもひと段落しましたが、今年はどこの山に行かれたでしょうか。
今回は、この時期にオススメの山と紅茶に出逢う旅をご紹介させていただきます。

ヒマラヤ8,000m峰四座展望 ダージリンから雲上の尾根道を行く 絶景シンガリラトレッキング

 日本も夏が終わりを迎え、秋が訪れようとしています。赤や黄色に彩られた日本の紅葉も美しいですが、紅茶の名産地インド ダージリンの茶葉も収穫の時期となります。
 ダージリンの紅茶は世界三大紅茶に数えられ、マスカットのような繊細な味から「紅茶のシャンパン」と呼ばれています。一年に同じ茶葉から三回の収穫をするアッサム種。秋のこの時期は「オータムナル」という種類の茶葉が最盛期を迎えます。ティーカップの中が赤く楓の色に染まり、深い味わいのオータムナル。渋い日本茶に慣れている日本人の口に、親しみやすい種類の一つだと思います。

 さて、ツアーのご案内をさせていただきたいと思います。 
日本より出発をして、インドのダージリンに到着すると、至る所に茶園が広がっています。
ジープの車内からは美しく整備された茶園をお楽しみいただくことができます。

車窓から眺める茶畑

[車窓から眺める茶畑]

ダージリンからジープに乗り、ひたすらに山道を走って行きます。
ジープの荷台に人が乗れるように改造されていて、安心して移動することができます。
アンティークのようなジープ

[レトロジープ]

ゆられながら、標高3,636mの展望地「サンダクプー」へ。
エベレスト、K2に次いで、世界第3位の高峰 カンチェンジュンガ(8,586m)がロッジの前に広がっています。
1850年頃にはその圧倒的な山容から、世界の最高峰と考えられていました。
チベット語で「五つの宝庫をもつ偉大な雪山」という意味を持ち、その名の通り主峰の他にも3つの8,500m級の頂があります。

雲上の展望地 サンダクプー

[サンダクプーから仰ぎ見るカンチェンジュンガ]

そして、ここからハイキングが始まります。
ルートはまるで蛇の背。
展望の良い所からは、尾根のトレッキングルートが一望でき、右手にカンチェンジュンガ(8,586m)を眺めることができます。
そして、前方にはローツェ、エベレスト、マカルーが雲の上に顔を出してくれます。
遠望のヒマラヤ山脈

[左から、ローツェ、エベレスト、マカルー]

山から下りると、市内の観光もお楽しみいただくことができます。
ダージリンの市内には世界遺産のトイ・トレインが走り、日中には耳を澄まさなくとも汽笛の音が響いてきます。
線路幅はわずか60㎝。まさにおもちゃのような機体ですが、迫力は本物。イギリス統治時代の名残でもある本物の機体は、蒸気を上空まで吹きあげ、力強く生き物のように坂道を登って行きます。

花畑の中を走る

[花畑の中を走る]

部品はイギリス統治時代の鋳型を未だに使っていて、大事にされている機体は運転手が親子代々受け継いでいます。
運転手は、何十年とその道一筋・・・・・・。
運転中の走行音でどこのネジが緩んでいるかということまでわかるそうです。
まさに、一心同体。

代々引き継がれる技術

[代々引き継がれる技]

もちろんトイ・トレインには皆さんもお乗りいただきます。

日本でゆっくりと紅葉のハイキングをお楽しみいただくのも素晴らしいですが、今年はダージリンでの優雅なハイキングはいかがでしょうか。
カンチェンジュンガやヒマラヤの美しい高峰を眺めることのできる、雲上のハイキングを思い出話しに、「紅茶のシャンパン」はいかがでしょうか。

ヒマラヤ8,000m峰四座展望 ダージリンから雲上の尾根道を行く 絶景シンガリラトレッキング


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