at 22:12│キルギス | キルギス天山山脈

2016年05月23日

花のキルギスへ ~色とりどりの高山植物と出会えるキルギスへ

 大阪支社 高橋です。

 春もそろそろ終わりを迎え、梅雨の始まりを予報するニュースが流れるようになってきました。

 ただ、雨は花々をキレイに咲かせるためには重要な要素の1つ。花好きの方にとっては、喜ばなければいけないシーズンなのかもしれません。

 この時期はあじさいがキレイに咲くシーズンでもあります。
 私が住むマンションの玄関にも管理人さんが手入れしてくれているアジサイが毎年キレイに咲き、楽しみの1つとなっています。

 これまで、4回に渡り紹介してきました「ブログ 夏のキルギスへ」は、ご覧いただけましたでしょうか。
 今回は、番外編として「花のキルギスへ ~色とりどりの高山植物と出会えるキルギスへ」として、昨年観察できた高山植物、花々をご紹介したいと思います。

 7月、キルギスでは高山植物の咲くシーズンを迎えます。
 半乾燥の草原が広がり、周囲の山々からの水を受け、エーデルワイスやフウロソウ、シオガマなど、色とりどりの高山植物や球根植物が花を咲かせます。

map[1]


 昨年の7月、「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」へ添乗させていただいた際には、レーニン峰ベースキャンプ周辺でのハイキング、各峠へと向かう道中、ソン・クル湖畔、カルカラ谷など、各所で高山植物の観察を楽しめ、今でもキレイに咲き誇る花々の色、可憐さが思い出として残っております。
 
 今回は、昨年7月に観察できた高山植物の花々をご紹介させていただきます。

KW2A1728(Ranunculus キンポウゲ科 キンポウゲ属)
【キンポウゲ科 キンポウゲ属/Ranunculus 】

KW2A1734(Chorispora コリスポラ  アブラナ科)
【コリスポラ アブラナ科/Chorispora】

KW2A1737(シオガマの花 ゴマノハグサ科)
【シオガマの一種 ゴマノハグサ科】

KW2A1740(サクラソウ サクラソウ科)
【サクラソウ サクラソウ科/Primula】

KW2A1747オキナグサ(キンポウゲ科)
【オキナグサ キンポウゲ科オキナグサ属/Pulsatilla】

KW2A1842(オキナグサの穂)
【オキナグサの穂】

KW2A1786(チューリップの原種 Tulipa dasystemon)
【チューリップの原種 Tulipa dasystemon】
※「春のキルギスへ」でも観察できたワイルドチューリップの1つ

KW2A1797(Bistorta タデ科 イブキトラノオ属)
【タデ科 イブキトラノオ属/Bistorta】

KW2A1858(キンバイの花 キンポウゲ科)
【キンバイソウ キンポウゲ科キンバイソウ属/Trollius】

KW2A1959(Leontopodium fedschenkoi キク科 ウスユキソウ属)
【エーデルワイス キク科 ウスユキソウ属/Leontopodium fedschenkoi】
※カルカラ谷キャンプは、一面に咲き誇っており、足の踏み場もないほどでした。

KW2A2098(Thymus  シソ科 イブキジャコウソウ属 )
【シソ科 イブキジャコウソウ属/Thymus 】

KW2A2100(Geranium pratense フウロソウ科 フウロソウ属)
【フウロソウ科 フウロソウ属/Geranium pratense】

KW2A2101
【キク科の花/名称不明ですが、キレイな花でした】

KW2A2104(phlomoides speciosa ゴマノハグサ科)
【ゴマノハグサ科/phlomoides speciosa】

KW2A2113(Campanula glomerata キキョウ科 ホタルブクロ属)
【キキョウ科 ホタルブクロ属/Campanula glomerata】

KW2A2116(ファエニキウム アブラナ科)
【ファエニキウム アブラナ科/Cruciferae】

KW2A2129(リンドウの一種 Gentiana)
【リンドウの一種 リンドウ科/Gentiana pubigera】

KW2A2135(シオガマギク ゴマノハグサ科)
【シオガマギク ゴマノハグサ科シオガマギク属/Pedicularis】

KW2A2300(Papaver croceum ケシ科 ケシ属)
【ケシ科 ケシ属/Papaver croceum】

KW2A2304(シュルマハウセニア・ニドゥランス キク科アザミ属)
【シュルマハウセニア・ニドゥランス/キク科アザミ属】

KW2A2306
【シュルマハウセニア・ニドゥランス/キク科アザミ属】

KW2A2307
【シュルマハウセニア・ニドゥランスの若葉】

KW2A2419(コドノプシス クレマティデア キキョウ科)
【コドノプシス クレマティデア/キキョウ科ツルニンジン属】

KW2A2421(コウリンタンポポ キク科・ヤナギタンポポ属)
【コウリンタンポポ キク科・ヤナギタンポポ属/Hieracium umbellatum】
※カルカラ谷の手前に群生しており、一面がオレンジ色に染まっていました。


 ご紹介した花々はキルギスの各地でご覧いただけます。私も、現場で撮影できなかった関係で、今回は掲載できませんでしたが、まだまだ紹介しきれない花はたくさんあります。

 私自身、花の観察、撮影が好きでありますので、キルギスという国は、花好きの方へいつもお勧めしている国の1つです。

 7月の高山植物が咲き揃うシーズンに合わせた「キルギスへの旅」、弊社では2コース発表させていただいております。
 もちろん、花ばかりではなく、これまでブログなどで紹介させていただきましたが、キルギスという国は、たくさんの魅力の詰まった国となっております。
 これまでのブログをご覧いただき、キルギス共和国という国にご興味が湧いてきましたら、是非この機会に「花のキルギスへ」訪れてみませんか。

<花のキルギスへ ツアーのご紹介>
■天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー
 ・06月30日(木) ~ 07月14日(木) 15日間 催行決定/残席わずか
 ・07月07日(木) ~ 07月21日(木) 15日間
 ・07月14日(木) ~ 07月28日(木) 15日間 催行決定/残席わずか

■キルギス・カザフスタン 天山自然紀行
 ・07月08日(金) ~ 07月16日(土) 9日間 催行決定/残席わずか
 ・07月15日(金) ~ 07月23日(土) 9日間 まもなく催行
 ・07月22日(金) ~ 07月30日(土) 9日間 催行決定

■ブログ 夏のキルギスへ
 ①パミール・アライ山脈「レーニン峰ベースキャンプ」
 ②パミール・アライで生きるキルギス族の生活と伝統
 ③ソン・クル湖畔での伝統的なユルトでの宿泊
 ④天山山脈の絶景が広がる南イニルチェク氷河ベースキャンプ

■花の参考資料
 ・世界のワイルドフラワー (学研の大図鑑)
 ・グレートヒマラヤ 花図鑑 (講談社)
 ・山渓ハンディ図鑑8 「高山に咲く花」(山と渓谷社)
 ・現地の花専門ガイドさんからの情報 など


at 10:37│世界遺産 | シリア

2016年05月16日

写真展「シリア 1998 かけがえのない日常」

日曜日、東京・谷中銀座で開催中の写真展「シリア 1998 かけがえのない日常」を見てきました。

tetsuokusama (5)
入口の看板。賑わう谷中銀座商店街の入口から左手にすこし進んだところにあります。

写真家の草間徹雄氏は、アジアの少数民族居住地域や、中国南西部、インド北部などのチベット文化圏を中心に各国を訪れ、「異郷」をテーマに雄大な自然やそこに暮らす人々を温かい視線で捉えた貴重な作品を発表しておられます。

今回も、展示された写真には、シリアの人々のなにげない生活風景や笑顔が切り取られています。

tetsuokusama (3)
草間徹雄氏。

しかし、いつもの写真展と違うのは、この写真達が18年前に撮られたものだということです。
そして、今、シリアは2011年から続く騒乱の渦中にあります。

tetsuokusama (2)
現在は大きな被害を受けている、パルミラ遺跡の18年前の姿。

テレビのニュースでは、破壊された遺跡や、嘆き悲しむ人々の姿ばかりがクローズアップされます。
しかし、18年前の写真を見ていると、そこにはかつて私たちと同じような日常があったのだということ、そして今も日常が続いているのだということを思い知らされます。

tetsuokusama (4)
草間氏がアレッポの街角で出会ったおじさんの笑顔。

「写真の中で笑っていた人達が現在どのようになっているのか想像するしかないのですが、あの時このような日常があっただということ確かです。皆さんに是非見ていただき、シリアの皆さんが平穏な生活が戻ることを祈りたいと思います。」

谷中銀座での展示は明日火曜日まで。今日・明日とも草間氏は在廊予定とのことです。
また、その後は茨城県古河市で同内容の展示があります。
是非、ご覧になってみてください。

詳しくはこちら

text by Megumi Nakatani

at 18:12│キルギス | キルギス天山山脈

2016年04月16日

夏のキルギスへ ~④天山山脈の絶景が広がる南イニルチェク氷河ベースキャンプ

 大阪支社 高橋です。

 4月中旬、桜のシーズンも終わり、続いてやってくるのは「つつじのシーズン」です。
 皆さん、つつじの名前の由来はご存じですか?
 つつじの花は、赤や白の花が連なって咲くので「つづき」、花が筒のような形状をしていることから「つつ」などと呼ばれ、それらが次第に「つつじ」になったといわれているのです。

 本日も引き続き、夏のキルギスを訪れる「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」のコースをご紹介します。

 第4回目は「天山山脈の絶景が広がる南イニルチェク氷河ベースキャンプ」についてご紹介します。

 ツアー10日目、前日に到着した高山植物の宝庫である「カルカラ谷のキャンプ地」を基点として、天山山脈の名峰群の絶景が広がる「南イニルチェク氷河ベースキャンプ」へ訪れます。

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 さっそくですが

※ここがツアーのポイント!!
 カルカラ谷滞在中の3泊4日の間にカルカラ谷から南イニルチェク氷河へのヘリフライトによる1泊2日の訪問を予定しています。
 これまで、フライトが最終的に飛ばなかったことは弊社の過去のツアーではございません!!
 カルカラ谷よりヘリフライトにて天山山脈の南イニルチェク氷河を訪れ、天山山脈の最高峰であり、キルギス共和国の最高峰でもあるポベーダ峰や、聖霊の王と呼ばれるハン・テングリ峰など、天山山脈の雄大な山岳風景をお楽しみいただきます。


<ご注意>
 悪天候及びレスキュー活動などによりフライトがキャンセルや延期になることもあります。
 また、時間帯などもその日の天候や運搬スケジュールに左右されるものであることをご理解ください。


 朝、カルカラ谷のキャンプにて朝食を召し上がっていただいた後、1泊分の荷物(スポーツバッグやリュック等をご準備ください)を持ってヘリコプターへと乗り込みます。
 ヘリコプター内の中央に皆さんの荷物などを積み込み、左右の窓に背を向けるかたちで座席にお座りいただき、いよいよ「南イニルチェク氷河ベースキャンプへ向けてのヘリフライト」がスタートします。
(大きなスーツケースはカルカラ谷キャンプに預けていきます。)

KW2A2448
【カルカラ谷から出発】

 このヘリフライトは、ただの移動手段ではございません。
 狭いヘリコプター内には、小さな窓があり、その窓越しから望む天山山脈の風景また周辺に流れる氷河の風景の数々、ひと時も目を離すことのできない絶景が広がっています。
 ※昨年、ご一緒したお客様の歓声が、このブログを作成している今でも忘れられません。
 ※左右、どちらが絶景かとの疑問が出てくるでしょうが・・・答えは「どちらも絶景が広がっています」

【ヘリフライトで望む絶景の数々<往路>】
ヘリフライトの風景KW2A2464

ヘリフライトの風景KW2A2465

ヘリフライトの風景KW2A2470

ヘリフライトの風景KW2A2488

ヘリフライトの風景KW2A2494

 約40分のヘリフライトでの絶景の数々に「もう大満足!」との声が聞こえる中、この日から宿泊する南イニルチェク氷河ベースキャンプ「South Inilchek Base Camp」(標高4000m)に到着します。

<ご注意>
 到着した南イニルチェク氷河ベースキャンプは標高4,000mの地。
 ヘリコプター内からしっかりと防寒対策をお済ませの上、降機いただきます。
 また状況次第では、プロペラを回したまま急いで降機いただくため、ヘリコプター周辺に砂埃が舞うので、目やのどの保護もお忘れなく。

南イニルチェク氷河ベースキャンプに到着KW2A2502
【南イニルチェク氷河ベースキャンプに到着】


 ここから南イニルチェク氷河ベースキャンプ周辺に広がる天山山脈の絶景を堪能する1泊2日の滞在が始まります。

※ここがツアーのポイント!!
 南イニルチェク氷河ベースキャンプでは着陸体験だけで終わらず、大氷河を望むベースキャンプに宿泊します。その時々の天候や、皆さまの体調を考慮しながら、ベースキャンプ周辺の氷河を望むハイキングへもご案内いたします。合わせてキャンプ地では刻一刻と変化する天山山脈の絶景を心ゆくまで堪能していただけます。


KW2A2505
【キャンプ地のすぐ目の前に天山山脈の山々が聳える】

KW2A2516
【キャンプ地から「天山山脈の最高峰・ポペーダ峰(7439m)」を眺望】

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【天山山脈の絶景が広がるベースキャンプ周辺のハイキングを楽しむ】

KW2A2546
【天山山脈の最高峰である「ポペーダ峰(7439m)」】

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【聖霊の王 ハン・テングリ峰(7010m)も眺望】

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【ポペーダ峰とハン・テングル峰は南イニルチェク氷河を挟んで向かい合ってます】

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KW2A2544
【天山山脈の山肌の「ひだ」も非常に美しい景観です】


 夕方には雲も晴れ、周囲の山々が夕焼けに染まりはじめます。

KW2A2665
【ポペーダ峰が夕焼けに染まる】

KW2A2662
【昇り龍のような雲がのびる ハン・テングリ峰】


 夜には一面雲が覆ってしまい「天山山脈・夜の撮影」を楽しめなかったのが、残念でなりません。

 以上のような景観を、1泊2日という滞在の間で、朝夕と刻一刻と姿を変えていく、南イニルチェク氷河周辺の素晴らしい景観をご堪能いただけます。 
 
ベースキャンプでの滞在後、再びヘリフライトにてカルカラ谷キャンプへと戻ります。
 その時には往路と同様に素晴らしい景観を望めるため、お客様同士で左右のお席を調整し合いながら、往路は逆方向の景観もお楽しみください。

KW2A2699

KW2A2704
【復路 ヘリフライトでの景観】 

KW2A2708
【カルカラ谷キャンプに到着】


KW2A2676
【「South Inilchek Base Camp」のスタッフたち】


 数回に分けてご紹介しました「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」ですが、いかがでしたでしょうか。
 まだまだご紹介しきれない観光地もございますが、選りすぐりのポイントをご紹介させいただきした。

 これまでブログをご覧いただき、ご興味をお持ちになられた方は、是非この機会に「夏のキルギス」へと訪れてみませんか。
 7月のツアーも催行間近となっておりますので、是非ご検討いただきますよう、お願いいたします。

 次回からは、番外編として「花のキルギス」をご紹介していきます。

■夏のキルギスへ訪れるツアーのご紹介
 「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」
 ・06月30日(木) 出発 15日間:満席 キャンセル待ち
 ・07月07日(木) 出発 15日間: まもなく催行 
 ・07月14日(木) 出発 15日間: まもなく催行

■ブログ「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」のご紹介
 ・【ブログ】夏のキルギスへ ~①レーニン峰ベースキャンプ
 ・【ブログ】夏のキルギスへ ~②パミール・アライで生きるキルギス族の生活と伝統
 ・【ブログ】夏のキルギスへ ~③ソン・クル湖畔での伝統的なユルトでの宿泊


at 09:00│キルギス | キルギス天山山脈

2016年03月31日

夏のキルギスへ ~③ソン・クル湖畔での伝統的なユルトでの宿泊

 大阪支社 高橋です。

 2016年、早くも4月を迎えました。我が家の近所でも、春の訪れを知らせる花々が咲き始めました。
 先日、長期の添乗より帰国し、我が家までの道中で「こぶしの花」が一輪、大きな木に咲いているのを発見しました。
 私も大阪の、現在住んでいる地域に住み始めて15年以上経ちますが、この時期が来るのが毎年の楽しみとなっております。

 本日も前回に引き続き、夏のキルギスを訪れる「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」のコースをご紹介します。

 第3回目の今回は「ソン・クル湖畔での伝統的なユルトでの宿泊」についてご紹介します。

 ツアー6日目、前日に宿泊したカザールマン村(ここでは民家風ゲストハウスで宿泊します)を出発し、2つの峠を越えて、ソン・クル湖を目指すドライブとなります。

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 1つ目の峠は、正式な名称はなく、標高約2,800mの峠であります。
 この峠は、キルギス共和国のジャララバード州からナリン州に入る境界線であり、周囲は特に目立った名峰などの景観はありませんが、峠全体の景観は非常に心惹かれるものであります。
 この「名無し峠」にも、前回ご紹介した「キルギス遊牧民のユルト」が点在しており、ドライブの合間の小休止の際にはキルギス族の遊牧生活をされている方々とお話などを楽しんでいると、1人の男の子が馬に乗ってこちらへと近寄ってきて、彼が持っていた馬乳酒を少し分けていただきました。

①馬乳酒を売りに来た少年KW2A2086
【馬乳酒を売りに来た少年】

②ユルトでは女性が洗い物をKW2A2089
【ユルトでは女性が洗い物をされていました】


 この名無し峠を越えると1つの川が展望できます。それが州の名前にもなっている「ナリン川」です。
 このナリン川は、キルギス最大の河川で、天山山脈が水源であり、国土の中央を東から西へと流れるキルギスの主要な河川の1つであり、キルギス内の長さは535km、流域面積は53.7平方kmを誇る河川です。
 キルギスの国土中央に流れるナリン川は、綿花を中心とした耕作のためにソ連時代に大規模な灌漑施設が施設されており、下流方面には発電のためのダムも建設されているとの事でした。
 ナリン川を展望するポイントでは、たくさんの高山植物が咲き誇り、峠を下りながらも幾度かの花々の観賞時間をお取りしながら、のんびりとソン・クル湖を目指します。
 ※ちなみにウズベキスタンの国土に入ると名前が「シルダリア川」へと変わります。

③ナリン川が展望KW2A2095
【ナリン川が展望】


④フウロソウKW2A2100
【フウロソウ】

⑤キク科の一種KW2A2101
【キク科の一種】


 昼食の時間を挟んで、いろは坂のような道を進みながら徐々に標高を上げていき、日程6日目の最高到達点である「モルド峠(Moldo Pass/標高3660m)」を目指します。
⑥モルド峠へ続く道KW2A2110
【モルド峠へ続く道】


 このモルド峠の周辺でもたくさんの高山植物が咲き誇り、峠での小休止の際には皆さん花々の観賞を楽しまれていました。
 私が訪れた2015年7月初旬には、峠一面に「ネギの花(ネギボウズ)」が咲いており、周囲のネギを思わずネギをたくさん摘み集め、この日の夕食はキルギスねぎ入りお好み焼きを召し上がっていただきました。
 ※キルギスねぎ入りお好み焼きの材料、ネギボウズの花の写真を撮り忘れてしまいました・・・。

⑦【キキョウ科の花】KW2A2113
【キキョウ科の花】

⑧【ファエニキウム アブラナ科】KW2A2115
【ファエニキウム アブラナ科】


 このモルド峠からも遠望ながら展望できますが、峠を越えると「ソン・クル湖」が徐々に近づいてきます。

 ソン・クル湖は水(湖面)と空が一続きとなっているとして水天一碧(すいてんいっぺき)とも称されるほど美しい湖です。

 キルギス共和国の首都ビシュケクの南東約120km、標高3016mに位置します。
 外周は278km東西29km南北18kmという大きさで、キルギス共和国内第2の湖で、淡水湖では最大の大きさを誇ります。
 ソン・クル湖の冬は1m以上の氷が張り、深い雪で覆われます。ガイドさんの情報では、ソン・クル湖の周辺は年間200日近く雪で覆われているそうです。
 安全にソン・クル湖へ訪れることができるのは6月~9月までのため、キルギス遊牧民の方々も、短い夏にはソン・クル湖へ移住し、家畜を放牧させているようです。

【ソン・クル湖の風景を楽しむ】
⑨【ソン・クル湖】KW2A2131

⑩【ソン・クル湖】KW2A2132


※ここがツアーのポイント!!
 短い夏に時期にしか訪れることができないソン・クル湖へ訪れ、水天一碧の景観をお楽しみいただくだけでなく、伝統的なユルトへご宿泊いただき、心ゆくまでソン・クル湖の景観をお楽しみいただきます。


 ツアー6日目は、キャンプ地「Yurt Camp in Son Kul Lake」にて、伝統的なユルトにお泊りいただきます。

 キルギス族の伝統的な移動式住居ユルトは、古来からキルギス族の言葉で「ユルト、あるいはユルタ」と呼ばれていました。現在でもキルギス遊牧民や、カザフ人が使用する移動式住居です。
 ※中国では「パオ」、モンゴルでは「ゲル」と呼ばれています。

 キルギスのユルト(ボズ・ウィ)は「灰色の家」という意味で、この「灰色」はフェルトのことを指します。

 ユルトの形状は円形で、内部は2本ある中心の柱によって支えられ、屋根部分には中心から放射状に梁が渡されています。壁の外周部分の骨組みは木材を利用しており、菱格子に組み、接合部はピン構造になっているので蛇腹式に折り畳むことができます。

 これらユルトの骨組みを羊毛で作ったフェルトを屋根、壁の部分に覆います。ユルトを覆った羊毛のフェルトは非常に丈夫で、5~10年は使用されるそうです。
 寒さが厳しいときは、フェルトを二重張りにしたりし、逆に、夏の日中暑いときはフェルトの床部分をめくり、簡単に風通しをよくすることができます。

 内部は、直径4~6mほどの空間があり、入口のある正面を南向きにして立てられ、一般的には入って左手の西側が男性の居住空間、向かって右手の東側が女性の居住空間とされています。

 中央にストーブを兼ねた炉を置かれ、寒い日は暖を取り、日常では料理をするのに使います。炉は東側を正面にするように置かれ、女性の側から扱いやすいようになっています。

 向かって正面はもっとも神聖な場所で、宗教関係の物が置かれたりしています。
 伝統的にはユルトの屋根は天と同一視され、その中心にある炉(現在はストーブ)も神聖な場所とされていたそうです。 
 ユルトの頂点部の天窓は開閉することができは換気や採光、ストーブの煙突を出すことができます。

 ここ「Yurt Camp in Son Kul Lake」のユルトは、観光客が快適に宿泊してもらうために、内部には2~4つのベッドが並べられ、中央には薪ストーブがセットされています。
 お手洗いは共同となりますが、キャンプ内に設置されており、さらにはシャワーまで設置されています。

 夜のユルトの冷え込みをご心配される方も多いですが、ベッドには寝具、さらには寝袋も準備されており、防寒のための十分な寝具は揃っており、夜には係員が薪ストーブに火を入れてくれるので、安心してお休みいただけます。

⑪【たくさんのユルトが並ぶYurt Camp in Son Kul Lake】KW2A2143
【たくさんのユルトが並ぶ「Yurt Camp in Son Kul Lake」】


⑫【宿泊用ユルトの内部】KW2A2142
【宿泊用ユルトの内部】


 到着後は、目の前に広がるソン・クル湖湖畔までお出かけになる方、撮影や周囲に咲く高山植物の観賞を楽しまれる方、思い思いの時間をお過ごしいただきます。 
 
 レーニン峰ベースキャンプ同様、ここソン・クル湖で滞在できる事で、時間の経過により刻一刻と変化する景観も堪能していただけ、伝統的なユルトも夕焼けに染まり、景観が映えるアクセントとなります。
 是非、夕焼けに染まる景観から、夜の景観もお楽しみください。
 おすすめは「夜明けのソン・クル湖の景観」です。時間の経過とともに刻一刻と変化する景観をご紹介します。

⑬トリミング要【ソン・クル湖に夕日が沈む】KW2A2161
【ソン・クル湖に夕日が沈む】

⑭【ユルトも夕陽に染まる】KW2A2166
【ユルトも夕陽に染まる】

⑮【ソン・クル湖に夕日が沈む】KW2A2181
【ソン・クル湖に夕日が沈む】

⑯トリミング要【朝日前のソン・クル湖】KW2A2276
【朝日前のソン・クル湖】

⑰【夜明け前のユルト】KW2A2292
【夜明け前のユルト】

KW2A2296
【「Yurt Camp in Son Kul Lake」のスタッフたち】


 国土全体の40%が標高3000mを超える山岳国家で、広大な山岳地帯と草原を持つキルギス共和国を、南から北へと縦断していく中で突如として姿を現す水天一碧の湖「ソン・クル湖」。
 短い夏にしか訪れることのできないソン・クル湖の景観は、忘れることのできない素晴らしい景観が広がっており、当ツアーへご参加いただいた方々だけの特典とも言える景観であります。

 次回は、ツアー後半のハイライトである「天山山脈の絶景が広がる南イニルチェク氷河ベースキャンプ」についてご紹介したいと思います。

続く・・・。

■夏のキルギスへ訪れるツアーのご紹介
「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」

■ブログ「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」のご紹介
・【ブログ】夏のキルギスへ ~①レーニン峰ベースキャンプ
・【ブログ】夏のキルギスへ ~②パミール・アライで生きるキルギス族の生活と伝統

■春のキルギスもお勧め!!
春のキルギスへ ワイルドチューリップを求めて
※野生のチューリップを求めて、私が添乗することとなりました!!!


at 09:00│イラン 

2016年02月23日

「詩の都」 シーラーズ

 毎年変わらずのご好評をいただいておりますイランのツアーは、今年もベスト・シーズンを迎えようとしています。春のイランは花に囲まれ、気候も良く、非常に過ごしやすい季節です。

 今回はイラン南西部に在るイラン第2の都市・シーラーズでおすすめの観光地をご紹介いたします。

 日本で「イラン」・「ペルシャ」といえば、絨毯や猫、時に青いモスクや羊のお料理を思い浮かべる方が多いかと思いますが、イラン文化の重要なものの一つに「詩」があります。シーラーズはイラン随一の「詩の都」として有名であり、文学を愛するイラン人学生のみならず世界中からもペルシャ語の詩に触れるべく人々が集まる地です。

 イランで最も名を馳せた詩人のひとりに、ハーフェズがいます。14世紀にイランで活躍したハーフェズは、本名をハージェ・シャムスッディン・ムハンマド・ハーフェゼ・スィーラーズィーといいます。イランの人々の名前には生まれた土地の名などが入り込み長くなることがありますが、彼の名前にもまた生まれ故郷のシーラーズの名が入っています。彼の詩集は日本語にも訳されており、世界中に愛読する方がいらっしゃいますが、彼の詩はその成り立ちやことばの意味の深さ等から非常に難解な詩とされています。同時に、彼が詩に込める「神の意義や女性の美しさ」の表現は、読む者を圧倒させ感動させる力で溢れています。
 シーラーズにある彼の廟には世界中から観光客が訪れ、また現地イラン人の憩いの場となっています。夜には廟とその周辺がライトアップされ、時には伝統音楽の生演奏もされます。

ハーフェズ廟ハーフェズ廟ライトアップ


 ハーフェズと共に有名な詩人に、サアディーがいます。彼もまた13世紀にイランで活躍し、多くの愛読ファンを持つ偉大な詩人です。特に、詩集「ブースターン(果樹園)」と「ゴレスターン(薔薇園)」は彼の代表作として、「愛」をテーマに巧みな詩が並んでいます。彼の廟もまたシーラーズに在り、美しい庭園としても今もなお人々が集まります。

サアディー廟庭園サアディー廟



 弊社「早春のペルシャ」のパンフレットでご紹介させて頂いておりますツアーでは、シーラーズに訪れるツアーを2つご用意させて頂いております。皆様も「詩の都」シーラーズへ訪れ、絨毯やモスク以外の文化にも触れてみませんか。


at 21:48│キルギス 

2016年02月01日

夏のキルギスへ ~②パミール・アライで生きるキルギス族の生活と伝統

 大阪支社 高橋です。
 
 先日、久々に日本の国内旅行へ、飛騨高山、世界遺産の白川郷、奥飛騨温泉郷を巡る旅を楽しんできました。改めて日本の良さを感じた3日間でした。 

 本日は前回に引き続き、夏のキルギスを訪れる「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」のコースをご紹介します。

 第2回目の今回は「パミール・アライで生きるキルギス族の生活と伝統」についてご紹介します。

 キルギス族(キルギス人)とは、主にキルギス共和国を中心に、中央アジアに分布するテュルク系民族の事を指し、キルギス共和国の他、周辺の旧ソビエト連邦諸国や中国の新疆ウイグル自治区などにも数十万人が住み、中国では55少数民族のひとつに数えられています。
 キルギス語による自称はクルグズといいます。
 帝政時代のロシア人はカザフ人のことを誤ってキルギスと呼んでいたため、本来のキルギスはカラ・キルギス(「黒いキルギス人」の意)と呼ばれていました。
 言語としては、キルギス語(テュルク諸語のひとつ)を話し、宗教はほとんどがイスラム教を信仰しております。ただ、イスラム化した時期が17世紀頃と遅かったため、地域によってはシャーマニズムなどの自然信仰の要素も残されています。

 キルギス人の多くは,日本人とキルギス人が同じルーツを持っていると考えており、日本人と同様に蒙古斑があります。また、キルギスの方々の間では「大昔、キルギス人と日本人が兄弟で、肉が好きな者はキルギス人となり、魚を好きな者は東に渡って日本人となった」と言われているそうです。

①サリモゴル村に住むキルギス族の家族KW2A2010
【サリモゴル村に住むキルギス族の家族】

 キルギス族の人々は、ソビエト時代に行われたコルホーズ・ソフホーズ主導の大規模な社会主義的機械化農業経営の結果、村に定住・自活するようになり、伝統的なユルトで生活するのは夏の間だけとの事でした。

②ユルトのある風景KW2A1817
【伝統的なユルトのある風景(レーニン峰ベースキャンプ近辺)】

 ツアー5日目、私たちはレーニン峰ベースキャンプを出発し、中国~キルギス~タジキスタンへと延びる幹線道路に合流した直後「サリモゴル村」を訪れ、「アライ・キルギス族のユルト」を訪問しました。

 ここサリモゴル村のユルトでは、アライ・キルギス族の方々が「伝統的な儀式や文化」を紹介してくれました。

 まず初めに紹介してくれた伝統的な儀式は「お嫁さんとして家を出る際の儀式」でした。
 この儀式は、親戚である4人の女性が我が家から嫁ぎ先の家へ向かう1人の若いお嫁さんに対して行う儀式で、お話を聞かせてくれながらその儀式を順序立てて再現してくれました。

<順序としては以下の通りでした>
③髪を結うKW2A1983
①お嫁さんの髪を整え、耳に銀のイヤリングをつける。


④カラックを付けるKW2A1984

⑤カラックを付けるKW2A1992
②「カラック」という婚礼用の帽子や装飾品を頭に飾り付ける。

※これら装飾品は、お嫁さんのために事前に準備をしたり、おばあちゃんやお母さんなどから代々受け継がれた品々の場合もあるとの事でした。

⑥祈りを捧げるKW2A1985

⑦祈りを捧げるKW2A1988
③4人の女性が交互に「幸せになれ」「子供をたくさん産んで」「何があってもこの家に帰ってくるな」
などと唱え(願い)、お嫁さんの頭にスカーフを巻く。


 次にユルトの外に出て、「歩き出しの儀式」をご覧いただきました。
 この儀式は新たな家族となった子供が1歳を迎えた際に行う儀式との事で、昨年訪れた際には1歳の子供はいなかったので、村で一番小さな子供を1歳に見立てて実演してくれました。

<順序としては以下の通りでした>
⑧足を縛るKW2A2003
①1歳になる子供の両足を羊の毛のひもで縛る。
⑨走り出すKW2A2005
②数人の子供が数10m離れた場所から、合図とともに一斉に1歳の子供のもとへ駆け出す。
③最初に辿り着いた子供が、大人からハサミ(昔はナイフだったとの事)を受け取り、1歳の子供のひもを切る。
④その後、母親の補助のもと、1歳の子供が数歩歩く。
⑩祈りを捧げるKW2A2007
⑤最後は皆で祈りを捧げて儀式が終了。

 この儀式をご覧いただいた際、ガイドさんへ「こういった子供の儀式は田舎や小さな村だけで行われるものですか?」と質問をしたところ、都会で生活するガイドさんの回答が「私の子供が1歳になったときも行い、大人も参加してもらいました」というものでした。
 
 「歩き出しの儀式」は、日本でいうところの「お宮参り」や、古くから日本各地で受け継がれている風習の1つである「一升餅」(1歳の誕生日に一升のお米をついて作ったお餅を担がせるという風習。九州では餅を踏ませるというのが多いと九州のバスガイドさん聞いた事があります)にあたる儀式のようでした。

※ここがツアーのポイント
 ただ単にキルギス族の方々が暮らすユルトへ訪問するのではなく、このツアーでは、その土地に住むキルギス族(遊牧民)の方々から直接お話を伺い、キルギス族(遊牧民)の暮らしや生活習慣、さらには伝統的文化・儀式にもふれていただくことができるのです。


 2つの儀式を見学させていただいた後は、ユルト内でお茶や自家製のパンをご馳走になりながら、キルギス族の家族とともに楽しいひとときをお過ごしいただきます。

 その他のキルギス族の方々の生活もいくつか簡単にご紹介します。
(以下はレーニン峰ベースキャンプ付近のユルトで生活する家族を訪問したときのものです)

■自家製のパン作り 
 フェルトで作られた移動式住居のユルト、入口に近い場所に薪ストーブがあり、その薪ストーブの煙は、天窓を兼ねる天井の穴から外へと出すという構造になっています。
 伝統的に「ユルトの屋根は天(空)と同一視」され、その中心にある炉(現在は薪ストーブ)も神聖な場所とされていたそうです。
 この神聖な場所ある薪ストーブを利用して、各家庭ではパン作りを行います。
 毎日作る訳ではなく、家庭ごとに異なるようですが、私たちが訪れた家庭では一回で8日分焼くとの事でした。ちょうど私たちが訪れた日がパンを焼く日で、お茶と一緒に「できたてのパン」をご馳走になりました。
⑪パンを焼くKW2A1818


■乾燥チーズ「クルット」を作る
 キルギス族の方々にとって、馬は移動手段としてだけではなく,馬乳酒(クムズ)や乾燥チーズ(クルット)を作るためにも馬は欠かせない家畜です。
 私たちが訪れたユルトでも、乾燥チーズを作っており、これらは保存食として一回でたくさん作るようです。
 旅人を歓迎するキルギス族の伝統から、私たちにも振舞ってくれましたが…独特の味のため、意見は分かれてしまいます。
⑫チーズを作るKW2A1826


■絨毯を織る
 レーニン峰ベースキャンプ近辺で訪問したユルトには女性しかいませんでした。
 これは男性がどこか遊びに行っている訳ではなく、男性は放牧へ出掛けていたため不在だったのです。
 女性は家で出来る仕事という事で、今回の家庭では外で絨毯を織っていました。長い絨毯は約3ヶ月、この地に滞在する夏の間に織り上げるという事でした。
⑬絨毯を織るKW2A1833


 前回ご紹介した「パミール・アライ山脈・レーニン峰ベースキャンプ」、そして今回ご紹介した「パミール・アライで生きるキルギス族の生活と伝統」
 これらはキルギスの雄大な自然と遊牧民の暮らしや文化にふれるツアーにおける序盤のハイライトです。
 
 ツアー中盤では、キルギス南部からいくつもの峠を越えながら、徐々に北上していきます。

 その道中では、「高山植物の宝庫キルギス」と呼ぶに相応しいほど色とりどりの高山植物が観賞でき、その他、キルギス最大の淡水湖であるソン・クル湖ではユルトでの宿泊もお楽しみいただきます。

 次回からはツアーの中盤でご覧いただける名所の数々を順にご紹介していきますので、是非お楽しみを。

続く・・・。

■夏のキルギスへ訪れるツアーのご紹介
「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」

■ブログ「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」のご紹介
・【ブログ】夏のキルギスへ ~①レーニン峰ベースキャンプ

■春のキルギスもお勧め!!
春のキルギスへ ワイルドチューリップを求めて
※野生のチューリップを求めて、春のキルギスへ訪れてみませんか。


at 21:00│タジキスタン | タキスタン パミール高原とワハーン渓谷

2016年01月29日

パミールのアリー

 毎年ご好評をいただいているタジキスタンの「パミール・ハイウェイとワハーン渓谷」のツアー。昨年から、「パミール高原とワハーン回廊を望むゾルクル湖への旅」を加え、パミールに行くツアーのシーズンが間もなくやってきます。

 今日は、パミールに残るアリーの伝説をご紹介します。

 ゴルノバダフシャン自治州の州都・ホルグからヤン村に向かう途中、パンジ川の対岸のアフガニスタンとヒンドゥークシュ山脈を望む辺りに、一つのさびれた祠(ほこら)が残っています。オストン・シャーヒ・マルドンという名のこの祠は、かつて預言者ムハマンドの従弟、アリーがこの地にやって来たことを記念するものと言われています。

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                  【パミールに残るオストン・シャーヒ・マルドン】

 この祠のすぐ近くに、5世紀の要塞跡・カライ・カハカが残っているのですが、この要塞を治めながら、行き交うキャラバンから税金を搾り取った悪い王様を退治したという伝説が残っています。

 祠の内部は、パミールの伝統建築であるラテンネル・デッケの屋根で覆われていますが、興味深いのが中に残る祭壇です。まずこの祭壇は、沢山のマルコポーロ・シープの角が乗っています。マルコポーロ・シープは、山の高い地域に生息しているので、それだけ天上の神に近い聖なる動物と言われています。また、狩猟で仕留めたマルコポーロ・シープを、人が生きていくために、ありがたくいただいたという感謝の表れでここに置くのだそうです。

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             【マルコポーロ・シープの角が置かれた祭壇とラテンネル・デッケ】

 次に興味深いのが、この祭壇の作りに、かつてこの地で信仰されたゾロアスター教の名残が残っていることです。火を聖なるものとして仰いだゾロアスター教と同じく、今でもお参りに来た人は、この祭壇の上で綿花の油や動物の油で火を付けています。そして、この祭壇の四隅に4つの円形の石がありますが、これはゾロアスター教の4つの聖なる要素「火・水・空気・大地」を表しているとのことです。

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                     【四隅に石が置かれ、火がともされる祭壇】

 パミールにアリーが来たという伝説は、ツアーで訪れる「アリ・チュール」という村にもの残っています。「アリ・チュール」とは「アリーの怒り」という意味で、かつて多夫多妻で暮らしていたこの辺りの不道徳な人々が、アリーの怒りに触れて滅ぼされてしまったとう伝説が残っています。この町の近くには、「アク・バリク」という聖なる泉があり、この泉の魚は食べてはいけないというお触れもあります。

 
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                      【綺麗な水をたたえたアク・バリク】

 アリーの伝説が残るパミールですが、その絶景は美しいの一言につきます。雪をいただいたヒンドゥークシュを始めとするパミールの山々を眺め、対岸にアフガニスタンを望みながらパミール諸語族の人々の暮らしに触れる旅です。アフガニスタンとの国境をなすパンジ川は、アムダリヤ川となり遙かアラル海まで流れてゆきます。そのパンジ川のさらに上流を流れるパミール川の水源の湖・ゾル・クルが、アムダリヤの源流となります。


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                   【雪をいただいた大パミール山脈】

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                      【アムダリヤの源・ゾル・クル】

 また、イスラム教の聖者アリーの伝説が残る一方、パミールには仏教遺跡も残っています。写真は、ヴァンに残る仏塔の基礎です。シルクロード上にあるパミールは、様々な宗教も行き交った所です。

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                        【ヴァンに残る仏塔の基礎】

 自然、文化、歴史、様々な見どころがあるパミール、写真のワヒ族の少女のような人々が、皆様をお待ちしています。

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関連ツアーはこちら↓↓↓
パミールハイウェイとワハーン渓谷

パミール高原とワハーン回廊を望む ゾルクル湖への旅