2016年03月

2016年03月31日

夏のキルギスへ ~③ソン・クル湖畔での伝統的なユルトでの宿泊

 大阪支社 高橋です。

 2016年、早くも4月を迎えました。我が家の近所でも、春の訪れを知らせる花々が咲き始めました。
 先日、長期の添乗より帰国し、我が家までの道中で「こぶしの花」が一輪、大きな木に咲いているのを発見しました。
 私も大阪の、現在住んでいる地域に住み始めて15年以上経ちますが、この時期が来るのが毎年の楽しみとなっております。

 本日も前回に引き続き、夏のキルギスを訪れる「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」のコースをご紹介します。

 第3回目の今回は「ソン・クル湖畔での伝統的なユルトでの宿泊」についてご紹介します。

 ツアー6日目、前日に宿泊したカザールマン村(ここでは民家風ゲストハウスで宿泊します)を出発し、2つの峠を越えて、ソン・クル湖を目指すドライブとなります。

map[1]


 1つ目の峠は、正式な名称はなく、標高約2,800mの峠であります。
 この峠は、キルギス共和国のジャララバード州からナリン州に入る境界線であり、周囲は特に目立った名峰などの景観はありませんが、峠全体の景観は非常に心惹かれるものであります。
 この「名無し峠」にも、前回ご紹介した「キルギス遊牧民のユルト」が点在しており、ドライブの合間の小休止の際にはキルギス族の遊牧生活をされている方々とお話などを楽しんでいると、1人の男の子が馬に乗ってこちらへと近寄ってきて、彼が持っていた馬乳酒を少し分けていただきました。

①馬乳酒を売りに来た少年KW2A2086
【馬乳酒を売りに来た少年】

②ユルトでは女性が洗い物をKW2A2089
【ユルトでは女性が洗い物をされていました】


 この名無し峠を越えると1つの川が展望できます。それが州の名前にもなっている「ナリン川」です。
 このナリン川は、キルギス最大の河川で、天山山脈が水源であり、国土の中央を東から西へと流れるキルギスの主要な河川の1つであり、キルギス内の長さは535km、流域面積は53.7平方kmを誇る河川です。
 キルギスの国土中央に流れるナリン川は、綿花を中心とした耕作のためにソ連時代に大規模な灌漑施設が施設されており、下流方面には発電のためのダムも建設されているとの事でした。
 ナリン川を展望するポイントでは、たくさんの高山植物が咲き誇り、峠を下りながらも幾度かの花々の観賞時間をお取りしながら、のんびりとソン・クル湖を目指します。
 ※ちなみにウズベキスタンの国土に入ると名前が「シルダリア川」へと変わります。

③ナリン川が展望KW2A2095
【ナリン川が展望】


④フウロソウKW2A2100
【フウロソウ】

⑤キク科の一種KW2A2101
【キク科の一種】


 昼食の時間を挟んで、いろは坂のような道を進みながら徐々に標高を上げていき、日程6日目の最高到達点である「モルド峠(Moldo Pass/標高3660m)」を目指します。
⑥モルド峠へ続く道KW2A2110
【モルド峠へ続く道】


 このモルド峠の周辺でもたくさんの高山植物が咲き誇り、峠での小休止の際には皆さん花々の観賞を楽しまれていました。
 私が訪れた2015年7月初旬には、峠一面に「ネギの花(ネギボウズ)」が咲いており、周囲のネギを思わずネギをたくさん摘み集め、この日の夕食はキルギスねぎ入りお好み焼きを召し上がっていただきました。
 ※キルギスねぎ入りお好み焼きの材料、ネギボウズの花の写真を撮り忘れてしまいました・・・。

⑦【キキョウ科の花】KW2A2113
【キキョウ科の花】

⑧【ファエニキウム アブラナ科】KW2A2115
【ファエニキウム アブラナ科】


 このモルド峠からも遠望ながら展望できますが、峠を越えると「ソン・クル湖」が徐々に近づいてきます。

 ソン・クル湖は水(湖面)と空が一続きとなっているとして水天一碧(すいてんいっぺき)とも称されるほど美しい湖です。

 キルギス共和国の首都ビシュケクの南東約120km、標高3016mに位置します。
 外周は278km東西29km南北18kmという大きさで、キルギス共和国内第2の湖で、淡水湖では最大の大きさを誇ります。
 ソン・クル湖の冬は1m以上の氷が張り、深い雪で覆われます。ガイドさんの情報では、ソン・クル湖の周辺は年間200日近く雪で覆われているそうです。
 安全にソン・クル湖へ訪れることができるのは6月~9月までのため、キルギス遊牧民の方々も、短い夏にはソン・クル湖へ移住し、家畜を放牧させているようです。

【ソン・クル湖の風景を楽しむ】
⑨【ソン・クル湖】KW2A2131

⑩【ソン・クル湖】KW2A2132


※ここがツアーのポイント!!
 短い夏に時期にしか訪れることができないソン・クル湖へ訪れ、水天一碧の景観をお楽しみいただくだけでなく、伝統的なユルトへご宿泊いただき、心ゆくまでソン・クル湖の景観をお楽しみいただきます。


 ツアー6日目は、キャンプ地「Yurt Camp in Son Kul Lake」にて、伝統的なユルトにお泊りいただきます。

 キルギス族の伝統的な移動式住居ユルトは、古来からキルギス族の言葉で「ユルト、あるいはユルタ」と呼ばれていました。現在でもキルギス遊牧民や、カザフ人が使用する移動式住居です。
 ※中国では「パオ」、モンゴルでは「ゲル」と呼ばれています。

 キルギスのユルト(ボズ・ウィ)は「灰色の家」という意味で、この「灰色」はフェルトのことを指します。

 ユルトの形状は円形で、内部は2本ある中心の柱によって支えられ、屋根部分には中心から放射状に梁が渡されています。壁の外周部分の骨組みは木材を利用しており、菱格子に組み、接合部はピン構造になっているので蛇腹式に折り畳むことができます。

 これらユルトの骨組みを羊毛で作ったフェルトを屋根、壁の部分に覆います。ユルトを覆った羊毛のフェルトは非常に丈夫で、5~10年は使用されるそうです。
 寒さが厳しいときは、フェルトを二重張りにしたりし、逆に、夏の日中暑いときはフェルトの床部分をめくり、簡単に風通しをよくすることができます。

 内部は、直径4~6mほどの空間があり、入口のある正面を南向きにして立てられ、一般的には入って左手の西側が男性の居住空間、向かって右手の東側が女性の居住空間とされています。

 中央にストーブを兼ねた炉を置かれ、寒い日は暖を取り、日常では料理をするのに使います。炉は東側を正面にするように置かれ、女性の側から扱いやすいようになっています。

 向かって正面はもっとも神聖な場所で、宗教関係の物が置かれたりしています。
 伝統的にはユルトの屋根は天と同一視され、その中心にある炉(現在はストーブ)も神聖な場所とされていたそうです。 
 ユルトの頂点部の天窓は開閉することができは換気や採光、ストーブの煙突を出すことができます。

 ここ「Yurt Camp in Son Kul Lake」のユルトは、観光客が快適に宿泊してもらうために、内部には2~4つのベッドが並べられ、中央には薪ストーブがセットされています。
 お手洗いは共同となりますが、キャンプ内に設置されており、さらにはシャワーまで設置されています。

 夜のユルトの冷え込みをご心配される方も多いですが、ベッドには寝具、さらには寝袋も準備されており、防寒のための十分な寝具は揃っており、夜には係員が薪ストーブに火を入れてくれるので、安心してお休みいただけます。

⑪【たくさんのユルトが並ぶYurt Camp in Son Kul Lake】KW2A2143
【たくさんのユルトが並ぶ「Yurt Camp in Son Kul Lake」】


⑫【宿泊用ユルトの内部】KW2A2142
【宿泊用ユルトの内部】


 到着後は、目の前に広がるソン・クル湖湖畔までお出かけになる方、撮影や周囲に咲く高山植物の観賞を楽しまれる方、思い思いの時間をお過ごしいただきます。 
 
 レーニン峰ベースキャンプ同様、ここソン・クル湖で滞在できる事で、時間の経過により刻一刻と変化する景観も堪能していただけ、伝統的なユルトも夕焼けに染まり、景観が映えるアクセントとなります。
 是非、夕焼けに染まる景観から、夜の景観もお楽しみください。
 おすすめは「夜明けのソン・クル湖の景観」です。時間の経過とともに刻一刻と変化する景観をご紹介します。

⑬トリミング要【ソン・クル湖に夕日が沈む】KW2A2161
【ソン・クル湖に夕日が沈む】

⑭【ユルトも夕陽に染まる】KW2A2166
【ユルトも夕陽に染まる】

⑮【ソン・クル湖に夕日が沈む】KW2A2181
【ソン・クル湖に夕日が沈む】

⑯トリミング要【朝日前のソン・クル湖】KW2A2276
【朝日前のソン・クル湖】

⑰【夜明け前のユルト】KW2A2292
【夜明け前のユルト】

KW2A2296
【「Yurt Camp in Son Kul Lake」のスタッフたち】


 国土全体の40%が標高3000mを超える山岳国家で、広大な山岳地帯と草原を持つキルギス共和国を、南から北へと縦断していく中で突如として姿を現す水天一碧の湖「ソン・クル湖」。
 短い夏にしか訪れることのできないソン・クル湖の景観は、忘れることのできない素晴らしい景観が広がっており、当ツアーへご参加いただいた方々だけの特典とも言える景観であります。

 次回は、ツアー後半のハイライトである「天山山脈の絶景が広がる南イニルチェク氷河ベースキャンプ」についてご紹介したいと思います。

続く・・・。

■夏のキルギスへ訪れるツアーのご紹介
「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」

■ブログ「天山とパミールの懐へ 夏のキルギスアドベンチャー」のご紹介
・【ブログ】夏のキルギスへ ~①レーニン峰ベースキャンプ
・【ブログ】夏のキルギスへ ~②パミール・アライで生きるキルギス族の生活と伝統

■春のキルギスもお勧め!!
春のキルギスへ ワイルドチューリップを求めて
※野生のチューリップを求めて、私が添乗することとなりました!!!


takahashi_saiyu at 09:00|Permalink キルギス | キルギス天山山脈