2014年04月27日

ゾロアスター教の聖地・ヤズド

こんにちは。大阪支社の中田です。
今回はイランのほぼ中央に位置する都市・ヤズドをご紹介させていただきます。

ヤズドはイランにおいて古い歴史をもつ都市の一つで、ゾロアスター教文化の中心地です。
年間降水量が大変少なく、このため土漠岩漠が多く、農耕には不向きな環境でした。
そこでヤズド州ではカナート(地下水路)が発達し、このカナートによって灌漑されてきました。
夏の著しい暑さのため、ヤズドの旧建築の多くは大きなバードギールと地下室を設けています。
また近傍の山地にある氷を蓄えるヤフチャール(氷室)を備えるものもあります。
ほぼ全体が日干し煉瓦で建築された都市としても世界最大規模です。

迷路のように入り組んだ旧市街には、日干し煉瓦の上から土で塗り固められた家々が並び、
強い日差しのもとで歩く茶色い街並みは、まさに砂漠都市の名がふさわしい場所です。

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そして、ここヤズドにはアケメネス朝、ササン朝時代に国教だったゾロアスター教の信徒が
今もなお住んでいます。
その象徴として残されているのが沈黙の塔です。

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小高い丘の上たたずむ岩山は、「ゾロアスター教徒の墓場」を意味する「ダフメイェ・
ザルトシュティヤーン」と名づけられており、ゾロアスター教との遺体を葬る鳥葬の場
として実際に使用されていました。

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ゾロアスター教徒は火や水、土を神聖なものとしており、これらを汚すことになる火葬や土葬を嫌いました。
そのため、遺体を鳥が食べることで自然に還すという方法を選びました。
現在はゾロアスター教徒のイスラム教徒同様に土葬になりましたが、かつての鳥葬が執り行われていた
この塔には実際に登ることも出来ます。
内部には骨を入れていた穴が残るのみですが、そこからは麓の集落や、遠方にはヤズドの町が望めます。

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また、ゾロアスター教寺院のなかでも最も重要とされるヤズドの拝火神殿は、異教徒でも
入場が可能です。

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善の象徴として火を尊ぶため、拝火教とも呼ばれるゾロアスター教。
拝火神殿の内部には、ゾロアスター教の開祖であるザラスシュトラが点火したといわれる
火が1500年以上絶えることなく燃え続けています。
そして、信者はこの炎に向かって礼拝をします。

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鮮やかなタイル装飾や美しいレリーフもイランの見どころの一つですが、ゾロアスター教徒の
需要な聖地として息づく土地、ヤズドもイランならではの魅力ではないでしょうか。
是非、土色の異国文化をご自身で歩いてみて下さい。

ヤズドへ訪れるコース
・「ペルシャ歴史紀行

イランへのご旅行
・「イラン北西部周遊
・「イラン最高峰ダマバンド山(5,671m)登頂とペルシャ世界遺産

nakata_saiyu at 10:00│ ヤズド | イラン