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 タイ北部に於ける鉄道の路線は、バンコクを起点としてアユタヤーやスコータイ、ランパーン等を経由してチェンマイに至る北本線しかない。少しばかり枝として伸びるスワンカロークへの支線があるほか、基本は一本だと考えても良い。
 北部の県でもメーホンソーンやパヤオ、ナーン、プレーには鉄道は通っていない。ただプレー県については、県都のプレーの街には通っていないが、プレー県の南端をかすめるように鉄道が敷かれており、プレーの街から数十キロほど南の位置にデンチャイ駅が鉄道における玄関口となる。

 この時はプレーの街に宿泊し、早朝に宿を発ってデンチャイ駅に向かった。今となってはなぜ早くに発ったのかははっきりと覚えていない。たぶん列車の本数が少ないので、朝のちょうど良い時間のものを逃したくなかったせいだった気がする。とりあえず今でもはっきり覚えていないものを、放っておいたら更に忘れてしまいそうなので、記事に起こしておくことにした。

 私が田舎を放浪旅をする時は、夜にすることもなく疲れているので、酒を飲んですぐに寝てしまうことが多い。それ故に朝は早くから動き始めることもよくある。朝の早いうちに移動して、昼頃には着いた街でホテルを探して、午後は周辺にお出かけしたり散策する、という行動パターンになる。

 デジカメのタイムスタンプを見ると朝の6時頃であるが、まだ周辺は真っ暗である。ただタイの田舎では結構夜は早くお店も閉まってしまうけれど、朝も早くて5時くらいになればバスやソンテウはたいてい動き始めている。

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 このときもなんなくソンテウをつかまえて、デンチャイ駅に向かった。ほとんどサスペンションが機能していないソンテウの荷台はめちゃくちゃに揺れる。周囲がまだ暗いせいもあって、車内から撮った写真はご覧のように完全にブレていた。

 客は私しかいなかった。数十キロの道のりだが、時間が早いので道は空いている。オンボロ車で数十キロの距離だったのだが、1時間もかからずに到着した。金額も正確には覚えていないが、良心的な値段だったと思う。今はどうだかわからないが、当時プレーの街からデンチャイ駅にソンテウで向かう外国人が頻繁に居たとも思ええない。街自体も海外観光客慣れしていなかったし、英語もほとんど通じなかった。ボるという発想が無かったように思う。

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 7時頃にはデンチャイ駅前に到着して、空もすっかり明るくなってきていた。

 ソンテウが数台待ち構えている。私がこれから乗る列車から降りてくる客を狙っているのだ。

【写真】2008年1月
【文章】2017年10月
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