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 京都洛西の西山の麓にある大原野神社は、平安時代には藤原氏の氏神として祀られていたこともある由緒正しき神社である。

 この大原野神社では例年9月の第2日曜日に御田刈祭(みたかりさい)という五穀豊穣を奉謝する祭事があるのだが、これに伴って神相撲と呼ばれる神事相撲が行われる。ちなみに旧暦では8月10日に行われていたそうだ。

 この神相撲、始まりは江戸時代の享保2年、1717年だと伝えられている。ちょうど2017年が三百年の節目であった。御覧の通り、土俵の傍にはその記念碑も設けられている。

 この神事相撲、勝敗は必ず引き分けとなる決まりである。この神社の氏子である北春日と南春日の地域から代表を出して二度取り組みを行い、1勝1敗の引き分けで終えることで、両地域の豊作や共栄を願うのである。昔は北の代表的な姓である『齊藤』さん、南は『畑』あるいは『幡』さん(はたさん)に限られていたそうだが、現代では姓の限定はないとのこと。

 他にも京都では上賀茂神社や平岡八幡宮などの神事相撲が知られている。また由緒ある神社などに行けば、土俵やその跡を見かけるのも珍しいことではない。

 昨今、相撲が単なる格闘技あるいはスポーツか否か、などと議論されるのをTVなどでもよく耳にする。現代の日本相撲協会が主催する興行の相撲がどうなのかはわからないが、こうやって神域に静かに佇む土俵を見ていると、少なくとも相撲というもの自体は単なるスポーツというわけではないのだろうと思える。

【写真】2018年5月
【文章】2018年5月
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