August 19, 2018

20180908tane01 誰かが言った。タネを制する者は世界を制する――

 世界はまさに、種子を支配する多国籍企業によって人々の暮らしや生命が牛耳られようとしています。2010年ごろから、ラテンアメリカでは通称「モンサント法」が作られる動きが起き、農民や先住民族が反対の声をあげるようになりました。その動きを短くまとめたのが、このドキュメンタリー映画『種子(たね)』です。

20180908tane02 日本でも、種子法の廃止が決定され、TPPや自由貿易協定によって食品市場の開放が進んでいます。農家は当たり前のようにタネを買い、消費者は当たり前のように遺伝子組み換え食品を口にし、国は当たり前のように外国から食料を輸入する。そんな光景は本来の人間の営みからすれば決して当たり前ではありません。

 どうやって「種子」を守るのか。今回は上映の後、「世界社会フォーラム」の運動に取り組む春日匠さんを解説講座にお招きします。グローバルな視点を持ちながらローカルを守るという分野の先駆者です。どうぞご参加ください。


ドキュメンタリー映画
種子―みんなのもの?それとも企業の所有物?』上映
(40分)+解説講座・意見交換

  • 日時2018年9月8日(土)14:00〜
  • 場所イコールふくやま大会議室
     住所:福山市西町1-1-1 リムふくやま地下2F
  • 解説春日 匠さん(ATTAC関西)
  • 資料代1000円
  • 主催・お問合せ:みどり福山
     TEL:090-9115-3317
     メール:soseisha@mx52.tiki.ne.jp

*春日匠(かすが・しょう)さんプロフィール
 大学非常勤講師。京都大学大学院人間・環境学研究科単位取得退学(2003年)。人間・環境学修士。専門は、文化人類学、科学技術社会論。国際的な社会運動のネットワークがどのように構築されるかを、インド、ブラジルなどの事例から研究している。また、ATTAC関西の会員としてオルタグローバル運動に関わっている。近著(共著)に『認知資本主義―21世紀のポリティカル・エコノミー』(山本泰三 編著,2016 ナカニシヤ出版) 『平和研究入門』(木戸衛一 編著, 2014, 大阪大学出版)など。



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August 17, 2018

 7月末に開催予定だったのですが、台風で延期になった行事です。この間、なんと中国電力は島根原発3号機の稼働申請をしてしまいました。現状ではまだ核燃料がツッコまれていない島根3号機は、稼働すれば正真正銘の「新規原発」。3.11のフクシマの大事故を教訓とするはずの日本で原発が新たに造られたとなれば、世界に向けて日本の恥ずかしい姿を見せつけることは間違いありません。

 島根原発は福島第一原発と同じ沸騰水型にして、県庁所在地唯一の原発でもあります。もし重大事故を起こせば広島・岡山両県に大勢の避難者がやって来ることになっています。このたびの豪雨災害で初めて避難所を体験した方もいたでしょう。原発事故避難はこれに放射能検査や除染といった非常に難しい課題が加わるのです。いったいぜんたい、本当に避難はできるのか? そのあたりのこともしっかりと勉強しておきたいと思います。


島根再稼働を許さない
広島県東部学習会

  • とき2018年8月26日(日)18:30〜
  • ところ福山市市民参画センター
     住所:福山市本町1-35
  • 講師木原省治さん(原発はごめんだヒロシマ市民の会代表)
  • 内容:島根原発をとりまく現状について、各自治体要請行動の状況について、他
  • 主催:島根再稼働を許さない相談会
  • お問合せ:原発震災を考える福山市民の会
     TEL:090-9115-3317


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August 15, 2018

Okada_Takematsu 歴史学者・磯田道史さんが司会をするNHK『昭和の選択』という番組で、日本気象学の礎を築いた岡田武松という人物が取り上げられていました。

 1874年、千葉県我孫子に生まれた岡田武松は、気象庁の前身「中央気象台」に就職し、気象予報の精度向上や測候所の増設に尽力。日露戦争でロシアのバルチック艦隊と対決する連合艦隊に有名な「天気晴朗ナルモ波高カルベシ」(連合艦隊から大本営への打電は「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」)という予報をもたらし、見事、日本海軍に勝利をもたらしました。その後、中央気象台長を務めながら、台風や梅雨、東北の冷害の解明、富士山気象観測所や海洋観測所の設置にも邁進しました。

 彼が重視した言葉に「測候精神」があります。自然現象はその瞬間たった一度しか訪れないので、つぶさに観察・記録し、それを後世に残すことを徹底させたそうです。また彼は天気予報を全国民に分かりやすく届けることにこだわり、その表現方法に至るまで気を配ったともいいます。さらに国際協力にも熱心で、国境をこえて「天気」と向き合った前半生でした。

 そんな岡田武松に、昭和という時代が襲い掛かってきます。戦争に欠かせない気象情報を独占しようとたくらんだ陸軍が、彼に圧力をかけてきたのです。当時、さしたる戦略もないまま始めた日中戦争が泥沼化し、中国が内陸の重慶に拠点を移すと戦線はなし崩し的に拡大。天候不順な重慶に爆撃をしかけるには正確な天気予報が不可欠という状況でした。岡田はしぶしぶ、希望者に限り人材を提供することで協力をしましたが、陸軍は最後には中央気象台そのものを管轄下に置こうとしてきます。

 中央気象台の独立性を守ろうとした岡田はこれに抵抗します。陸軍は青年将校を差し向け、刀を抜いて脅しました。家にやって来た憲兵が、帰り際に「岡田は暗殺しなければだめだ」と言ったという話も残っています。まさに命がけの抵抗でした。

 昭和16年、岡田は中央気象台を退職。この年の12月に太平洋戦争が開戦。戦争中、天気予報は「軍用資源秘密保護法」によって秘匿されました。昭和17年の周防灘台風では山口県を中心に1000人を超える死者が出る大惨事となりましたが、被害者たちは台風が来ることすら知らされていなかったといいます。

 昭和20年8月15日、敗戦。同年8月22日、天気予報が復活します。戦争が終わって1週間とは、驚くべき素早さです。どうしてこんなことができたのか。岡田の退職後も彼の育てた中央気象台は独立性を保ち、軍の管轄下に入っていなかったからでした。もし「軍門」に下っていたら貴重な気象データは失われていたに違いありません。軍部の持っていた気象資料は8月15日の午後ただちに焼却されました。燃やされた書類からはもうもうと煙が上がったそうです。

 戦後、後進の育成に努めた岡田は、若者に対し「自己陶酔に陥るな」と強調。権威主義ぶらず進取性に富んだ人材を育てることに尽力したそうです。また「自然は単純でありながら複雑でもある。ゆえにかえって正確なものだ。熱心に観測していれば自然の法則がいかに高く険しいものであり、人間がいかに浅はかであるかを知ることになるだろう」と語っています。自分自身に対しても自然に対しても謙虚に向き合い観察する姿勢を説いています。まさに彼の「測候精神」の真髄でしょう。

 岡田武松という人物からは、様々な示唆を得ることができます。

  • 自然の摂理に対して謙虚であること
  • 学問の独立性を守ること
  • 科学的知見を広く公開し、後世に残すこと

 なんと、これをただ書き上げるだけで「反政府的」と思われかねないご時世です。自然の摂理に反して巨大な構造物で災害に立ち向かってみたり、カネと権力で学問を都合よく利用してみたり、貴重な資料を改竄し廃棄してみたり。こんな現代に岡田武松のような人物がいれば間違いなく逆風を受けるのではないでしょうか。それは今という時代の「天気」が戦時下とよく似ている、ということでもあります。



sakatakouei at 14:43 
政治・社会 | 歴史・文化

August 12, 2018

osutakayama 日本航空123便の御巣鷹山墜落から33年がたったとのこと。何かと「3」にまつわることが多いだけに(坂本九さんが乗っていたり)、「33年」という数字もこの事故にとっては大きな節目のような気がします。

 私の大学時代の恩師はたまに、この事故の話をすることがありました。

 恩師はしばしば長野県を舞台にフィールドワークをしていたのですが、たまたまこの事故のとき、長野県側の近くの村に滞在していました。村人の噂で「どうやら飛行機事故が起きたらしい」と知った恩師は、興味本位からかゼミ生の何人かを連れていち早く現場に向かいました。恩師たちは現場に到着した最初の民間人でした。現場はご存知の通り凄惨を極めていたらしく、横たわる機体からは死臭が立ち込めていました。人の体の焼け焦げたにおいがこれほどきついものかと思い知ったそうです。

 が、ここで恩師は1つの疑問を持ちました。現場にはすでに自衛隊が駆けつけていましたが、消防隊はまだいなかったというのです。

 なぜ消防隊がいなかったのか? 気になったことはどんどん調べてしまうタチの恩師は、この疑問を放っておくことができませんでした。そしてその好奇心は、一つの結論にたどり着いたというのです。

 御巣鷹山は群馬県にあります。しかし登山ルート上、長野県側から登るほうが事故現場に早くたどり着くという特徴を持っていました。長野県側に駐屯していた自衛隊はいち早く事故の情報を受け、現場に到着しました。しかし消防隊への連絡は長野県側ではなく群馬県側に行われたというのです。結果、消防隊の到着は遅れ、自衛隊が救助を一手に引き受けた格好になりました。

 なぜ、早く到着できたであろう長野県の消防に連絡がいかなかったのでしょうか。単純に「群馬県の事故だから群馬県の消防に連絡した」という話なのか。それとも意図的にそうしたのか。とすれば理由は? 自衛隊が手柄を独り占めする絵を作りたかったから? もしかしたら軍事的な隠蔽の必要性が…?? などと妄想は膨らみますが、この疑問の結論は出ませんでした。

 なぜなら、この件を調べ始めた恩師に対し、何者かから執拗な嫌がらせが行われるようになったからです。「この件から手を引け」と何者かは恩師を脅迫しました。それが誰だったのか、恩師はある程度想像がついていたそうです。

 事故の真相や日本航空の対応については何かと話題に上りますが、恩師の言うような話は他の誰からも聞いたことがありません。他に誰も調べなかったのか、それとも調べた人はみんな脅迫を受けたのかも分かりません。ですが、恩師の話にはリアリティがありました。そして、「こういうことってあるよね日本って」と私は思っています。

 災害や事故現場で必死で救助活動にあたる自衛隊員の皆さんには敬意と労いの気持ちを持っています。同時に、どうして救助現場で迷彩服を着させられているのかを考えるまでもなく、この国の優先順位は何かがおかしいとも感じます。あの事故から33年たった今も、それは変わることなくこの国に横たわっているように見えます。



sakatakouei at 19:26 
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August 09, 2018

 なんと、沖縄県の翁長知事が亡くなってしまいました。8月8日の夜、「ピースコンサート in Fukuyama」で沖縄民謡を聴いて盛り上がった直後に知ったので、よけいに強烈なダメージを受けました。いまだにショックから立ち直れていません。

 私たちは思っている以上に翁長さんに無理をさせてしまったのかもしれません。打てる手が少ない中で、慎重に、しかし覚悟を決めてヤマト政府と立ち向かっている翁長さんを、もっとしっかりと支えなければいけなかったのかもしれません。今さらこんなことを言っても仕方ありませんが。

 これからいったいどうなるのでしょう。県知事選は前倒しされるでしょうか。自民党はすでに候補者を据えて選挙モードです。しかし翁長さんの後継候補はまだ浮かび上がっていません。オール沖縄体制も崩れかけています。ただでさえ厳しい状況なのに、翁長さん不在でどうやって選挙に取り組むのか、まったく見えてきません。

 私は沖縄の底力を信じています。でも、信じるだけじゃダメなんだよなあ。翁長さんの無念を晴らすために、私には何ができるのでしょうか。



sakatakouei at 18:55 
さかたこうえいの「時々通信」 | 政治・社会

August 07, 2018

201808tokyoikadai ここまで露骨に女性差別する例もイマドキ珍しいぐらいの分かりやすい事例です。東京医科大の女子点数操作は弁護の余地がないでしょう。

 と思ったら、某女性医師タレントが弁護してたのでびっくり。いわく「当たり前です、これは。(東京医大に)限らないです、全部がそうです」「だって、(成績の)上から取っていったら、女性ばっかりになっちゃうんです。女の子のほうが優秀なんで」「(女性医師が増えたら)世の中、眼科医と皮膚科医だらけになっちゃう」「重たい人の股関節脱臼を背負えるかって言ったら、女性は無理なんです」「(女性は)外科医は少ないです。外科になってくれる男手が必要なんです。おなかが大きくては手術はできないんです。だからやっぱり、女性と男性の比率はちゃんと考えてないといけないんです。男性ができることと、女性ができることって違う」等々。

 なるほど、女性医師が増えると専門が偏るから調整しているという話ですね。っておい! じゃあ、なんで日本では小児科医不足や産科医不足が起こっているのか説明してみてよ。それにおなかが大きい男性医師も手術できないってことなら、ぽっちゃり男子も減点するのか。ツッコミどころ満載ですよ西川センセ。誰かバックにスポンサーでもついているのかと疑ってしまいますね。

 ただ、本題とは違う点で目を引いたのは、「成績の上から取っていったら女性ばっかりになっちゃう」という部分です。いやーやっぱりそうなんですね。うすうす思っていましたが、医大に限らず、女性のほうがおそらく成績優秀なんだろうということなんですね。大卒者に男女差が出るのは成績以外の問題(女は大学なんて行かなくていい的なやつ)なんですよ。そういう社会的な条件が完全に平等になれば、男女差は逆転する可能性が大きい気がしますね。どうしてそうなるのか。はたしてジェンダー(社会的・文化的な性差)なのか、それとも先天的な身体構造の問題なのか。これはこれで実に興味深いところです。



sakatakouei at 18:33 
さかたこうえいの「時々通信」 | DV・ジェンダー・子ども

August 06, 2018

 2011年の3.11の年からしばらく、8月6日ヒロシマに行っていました。広島駅から原爆ドームに向かう路面電車では人の多さに圧倒され、原爆ドーム前では市民たちの熱気に圧倒され、在特会の人種差別的罵倒や左翼過激派の大音量のヤジに反感を覚えつつ、汗びっしょりになりながら中国電力本社前までのパレードを歩いていました。

 3年ほど前から仕事の都合で行けなくなり、再びテレビで広島市長の平和宣言を複雑な思いで聞くだけになると、どうしても心理的距離も遠くなりがちで、メディアからの情報を便りに現地の様子を想像するしかなくなりました。何かを書こうと思えば、必然的に広島市長や安倍首相のスピーチを論評することが多くなりました。

 平和宣言で何が語られたか、安倍首相が何を語らなかったか、といったことは非常に重要ではありますが、原爆ドーム前ではほとんどそれを聞くことはありません。そこで聞こえるのは名も無き人々の言葉です。その言葉に、ときには反応し、ときには共感し、ときには違和感を感じて、感情も思考もフル回転します。それぞれに熱い思いを持って集まった人々の言葉は、8・6ヒロシマが持つ磁場の強さを感じさせます。

 原爆投下から73年がたち、8・6ヒロシマの持つ磁力も徐々に弱まっているのかもしれませんが、それでもこの日は世界にとって特別な日であり続けるでしょうし、そうであることを願います。いつかまたこの日をヒロシマで過ごしてみたいと思っています。



sakatakouei at 18:18 
雑談 | 反戦・平和
「蒼生舎」(そうせいしゃ)とは?
■「蒼生舎」は、市民活動・まちづくりを支援する市民SOHOです。

■「蒼生舎」は、広島県福山市を拠点に事業を展開しています。

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ギャラリー
  • 9/8(土)ドキュメンタリー映画『種子(たね)』上映@福山
  • 9/8(土)ドキュメンタリー映画『種子(たね)』上映@福山
  • 岡田武松が生きた時代の「天気」
  • 日航機墜落事故から33年
  • 「成績の上から取っていったら女性ばっかりになっちゃう」ってことは?
  • 8/1(水)あなたがセクハラ被害の相談を受けたら@福山
  • 8/5(月)「8・6ヒロシマ平和へのつどい」で金鐘哲さん講演
  • 8/8(水)ゲストに石川陽子さん登場!ピースコンサート in Fukuyama
  • 8/5(日)『一陽来復』上映@福山
  • 7/19(木)安倍9条改憲NO!対話集会@福山
  • 8/3(金)中村哲 帰国報告会@浅口市
  • 豪雨災害を教訓化するとすれば
  • 豪雨災害を教訓化するとすれば
  • 豪雨災害 広島・岡山・兵庫を拠点に持つNGOの寄付先
  • オウム事件は「未解決事件」
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