April 03, 2011

木原さんのお話で、原発の素朴な疑問が解消!

20110402gempatsu01 急きょ開催した「緊急企画!今だから知りたい 原発のこと」(「原発震災を考える福山市民の会」主催)は、ほとんど広報できなかったにもかかわらず、“想定外”の多数参加をいただきました。ありがとうございました! 資料が足らなくてすいませんm(__)m

 助言者の木原省治さん(『原発スキャンダル』著者)の分かりやすいお話と、皆さんの適確な質問で、時間がいくらあっても足りない状況でしたが、そのお話の内容を簡単にまとめてみます。(「→」が木原さんのコメント)

  1. 原子力発電のしくみって?
    → 発電のしくみ自体は簡単。火力発電と似ている。蒸気でタービンを回転させて発電。燃料が、ウラン(ウラニウム)燃料で核分裂を起こすというのが特徴。アメリカ、フランス、日本、ロシアの順に原発を多く保有している。
  2. 放射能と放射線って何?
    → マエケン(広島カープの投手)で例えると、マエケンそのものは「放射能物質」、投げたボールが「放射線」、そのピッチング能力が「放射能」。ヨウ素は甲状腺、セシウムは筋肉など、放射能物質にはそれぞれ“相性”のいい臓器がある。
  3. 放射能はなぜ危険なの?
    → 年間1ミリシーベルトの被曝が許容限度(職業人は50ミリシーベルト、事故時は100ミリシーベルト)。「ただちに影響なし」というが、チェルノブイリすら「ただちに」は出ず、その後に高い割合でがんを発症した。放射能は遺伝子や生殖機能の破壊、がんや肉腫などの影響がある。
  4. 福島原発はなぜ事故に?
    → 通常、原発を定期点検などで止めるのは、1日かけてゆっくりおこなう。緊急時には「止める、冷やす、閉じ込める」という対応が必要だ。今回は「止める」はできたが、「冷やす」ができなかった。原発は電気をつくるものだが、同時に電気がないと動かないのが原発。電気が来なくなって冷やせなくなった。「想定外」というのは違う。津波になれば、引き波は水が入らなくなるのは想定内だったのに、対応していなかった。
  5. 政府の情報は信用する?
    → 最初は本当に情報がなかったんだろう。テレビに出ている“学者”はみんな原子力でメシを食ってきた人だし。ただ、こういう事故のときはオフサイトセンター(政府・企業・専門家が一堂に会して協議する場)が持たれることになっているはずだが、機能していないようだ。
  6. 放射能被害を防ぐには?
    → 逃げるしかない、風上に。屋内退避は実質無理だろう。また、今は30km圏内とか区切りをしているが、同心円状に被害が出るわけではない。
  7. 原発が止まると停電?
    → 今回の計画停電は、原発のみが原因ではなく、火力発電所もストップしているため。数年前、東電のデータ隠しによって原発がすべてストップしたが、停電は起きなかった。今の時季は東電は約3000万kWだが、夏には約5000万kWになる。しかしそれも、電気事業法27条発動などで計画停電をしなくても乗り切れると私は見ている。
  8. 原発は電気の3分の1?
    → 電力会社によって違うが、原発全体で4911万kWの出力があり、これが「3分の1」の根拠。中国電力は原発が8%で、島根1号(46万kW)・島根2号(82万kW)がある。現在建設中の島根3号(137.3万kW)は、日立の工場(茨城県)がストップしているので、2年近く遅れるのではないか。
  9. 原発はCO2を出さない?
    → かつてはそう言っていたが、私たちがJAROに申し入れをして、今では「発電時にはCO2を出さない」と言うようになった。実際は、ウラニウムの採掘→精錬→濃縮→加工→輸送→廃棄の過程で、相当な量のCO2を出す。
  10. 核廃棄物はどう処理する?
    → 原発は「トイレのないマンション」。政府は核廃棄物を再処理して「準国産燃料」と見なしたいが、そのサイクルは回っていない。地下深くに貯蔵するというが、とんでもない話で、私は電力会社・発電所で保管すべきだと言っている。今回の事故で、皆さんも「建屋の中になぜ貯蔵プールがあるの?」と不思議に思ったかもしれない。あれは持って行き場のない燃料棒の置き場。だが、使用済み燃料棒はたがいに触れないように貯蔵プールに保管せねばならず、その数が増えると大変だ。せまい風呂の中に人がどんどん入ってくるのに、「たがいの肌に触れないように」と言っているようなもの。
  11. 廃炉した後はどうなるの?
    → 負の遺産として次世代に残すしかないと思っている。アメリカのニュースでは、福島原発を廃炉にして、放射能を抑え込むのに、50〜100年かかると言っていた。かつて東海第一を数年かけて廃炉にしたが、これは小さい原発だった。何年かかるかは出力にもよるので一概に言えない。
  12. 自然エネルギーは現実的?
    → エネルギー予算の80%は原子力。だが原発の熱効率は悪く、作ったエネルギーの大半は温排水として海に捨て送電ロスなどで家庭に届くころには1〜2割になっている。太陽光は、補助金を増やせば安くなり、普及が進む。また、地熱・波力・小水力・風力など、小さな発電所を増やすことが必要だ。今回の震災で、電力会社の株は一気に下がったが、京セラが上がった。投資家はよく見ている。

20110402gempatsu02 今回の企画には、中国新聞の記者さんも取材に来て下さり、ばっちり記事にしてくださいました(中国新聞)。

 これで原発の素朴な疑問が、おおよそ解消しました! 今後は、4月26日(火)がちょうどチェルノブイリ原発事故から25年にあたるということで、その前後に何かできたらと思っています。



sakatakouei at 15:40 
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