さかたこうえいの「時々通信」

October 13, 2019

20191013taifu19 台風19号が甚大な被害をもたらしています。千葉の親戚は大丈夫かな。福島の友人はどんな様子だろうか。みんな、どうぞ無事でいてください。

 さて、まだまだ真っ只中の状況ですが、「喉元過ぎれば」という諺もありますので、気が付いたこと、気になったことを今のうちに書き上げておきます。

 まず報道のあり方で気になったこと。こういう過去最大級の台風だという場合、民放はともかく、NHK総合は台風報道一色にしてもいいのではないかと思いました。理由は、何より注意喚起のためと、必要な避難情報の提供のためです。「被害が小さそうなので普通の放送を見たい」という地域の人もいるでしょうけれど、NHKにはサブチャンネルがあるので通常放送はそちらでやってもらえばいいのです。

 で、その注意喚起と避難情報についてもちょっと疑問が。例えば「○○町は××世帯××人に避難勧告が出ています」という数字を延々と流しているニュース。その数字は「自分は避難すべきだろうか」と思っている人に必要な情報でしょうか? そんなことより、テレビなんだから地図を出して「この地域にいる人は避難してください」というほうがいいのではないかと。結局テレビって、被災地の映像を見て「おーすげー」と言いたい安全地帯の人々のための娯楽メディアになっていますよね。

 次に行政の対応で驚いたこと。ホームレス支援をしている「一般社団法人あじいる」のブログ(こちら)によると、なんと台東区はホームレスに避難所を利用させないのだそうです。区としての決定だと。ここには明確に「救うべき命」と「救う必要のない命」を選別する思想があります。ことあるごとに「平等」を口にする行政が、命の不平等を是としているわけです。これは果たして台東区だけの対応なのでしょうか。

 さて、台風15号の際には内閣改造を優先して対応を怠った安倍内閣、「今回は首相が11日夜から首相公邸で待機するなど万全の構えで臨んでいた」そうです。いや申し訳ないけど吹き出してしまいました。「何をしたんですか?」「待機してました万全です何か?」と。これが憲法に「緊急事態条項」を盛り込んでやろうという首相のやることでしょうか。自然災害だから仕方ない、待機する以外なすすべはない、というのであれば、憲法に緊急事態条項を盛り込んでも何の意味もないという話。え? 緊急事態条項がないから何もできなかった? そんな言い訳をする暇があったら閣議決定でもしてろよ、と思ってしまいます。

 とはいえ、ここまであれこれヒマげに書けるのはひとえに自分にはさしたる被害がなかったからなわけで、それはただの偶然なわけです。もし自分の地域に避難勧告が出て果たして私だったら避難するだろうかと考えると、正直ちょっと分かりません。

 避難したくない理由をいろいろと考えてみると、その一つに「避難所滞在はしんどい」ということがあります。乳幼児や高齢者、病人やけが人、障碍者、外国人などは特にそうですよね。被災者の人権を定めた「スフィア基準」が満たされないのは、避難が進まない大きな原因になっているはずです。

 報道といい行政対応といい、災害大国ニッポン、なのに、災害対策貧困国ニッポン、なんですねえ。

 最後に、これはちょっと余談ですが、「台風の日は出産が多いんですよ」と助産師さんが言っていました。低気圧が関係するんでしょうか。こんな状況での出産なんて想像を絶します。一人でも多くの命が無事にこの世界に誕生することを祈っています。



sakatakouei at 17:11 

October 08, 2019

2019hongkong 粘り強く続く香港のデモ。香港の行政長官と行政会議が発動した「緊急法」によって、10月5日からは「覆面禁止法」が施行されました。

 行政会議は日本の閣議にあたり、今回の決定はいわば「香港版閣議決定」ということができます。そしてふつうは立法会の承認なしに法律は制定できないのですが、緊急時に限っては「緊急法」として制定・施行できるのです。

 この緊急法によって、政府の許可なく開かれた集会で「身分の識別を妨げるため顔を覆うものを着用」した場合、最高2万5000香港ドルの罰金および1年以内の禁固刑が適応されます。香港行政当局はデモをする若者たちの顔を露見させることで参加者を特定し、強権発動をちらつかせているわけです。「さすがに顔をさらしてまでデモをやるバカは少ないだろう」と踏んでいるのでしょう。

 さすがは中国。自由も民主主義も許さない独裁体制を香港にも広げようと躍起のようです。しかし、この香港の一連の動きと照らし合わせずにはいられないのが日本の現状です。

 まずは緊急法。これは自民党が改憲案で一時期盛り込もうとしていた「緊急事態条項」と実によく似ています。というか独裁権力が欲しい政権与党であれば誰でも思いつくワンパターンなルールなのでしょうけど、実際にその発動を目にすると、やはり「緊急事態条項の真の目的は市民の弾圧」なんだなあと妙に納得してしまいます。

 次に覆面禁止法。つまりは表現の自由の規制ですね。日本でも様々な場面で表現の自由の抑圧が起きています。今や「表現の自由」と発言するだけで「なんと政治的な」などと目をつけられそうなムードですよね。

 とはいえ、こんな状況でも日本では政府をひっくり返すような勢いの運動は起きていません。唯一例外的なエリアが沖縄といえるでしょうか。実は香港と沖縄は1つ共通点があって、それは「分断」を経験したということです。本国から切り離されて分断統治された歴史を持つ香港と沖縄の人々は、政府権力を相対化する思考を経験的に身につけているのではないでしょうか。分断という意味では朝鮮半島や台湾、ドイツなどもそうかもしれません。

 かたや沖縄を除く日本では、香港の若者のデモに対しておおむね冷ややかです。さっきまで中国をボロカスに言っていたネトウヨも、ことこの問題になると中国びいき。私の友人は「ネトウヨはサヨクが嫌い。そして彼らは、香港のデモはサヨクだと思っている」と分析していました。安倍政権支持者は中国共産党にシンパシーを感じているのでしょう。なるほど、よくわかりました。

 そう、日本のウヨクは自由と民主主義が嫌いで、自由民主党を支持しています。



sakatakouei at 09:49 

October 02, 2019

 つくづく罪な制度だと思います。10月1日より始まった「消費税10%」。不況時の増税という罪ももちろん犯罪レベルなのですが、それよりも軽減税率ポイント還元など複雑怪奇な税率こそ天下の大罪ではないかと思います。

 私もいまだに全く理解できません。同じ弁当を現金で買って店内でイートインしたら10%、持ち帰ったら8%、中小企業でカードで買ったら5%ポイント還元なので店内で食べたら消費税率は実質5%で持ち帰ったら実質3%、コンビニでカードで買ったら2%還元なので店内で食べたら実質8%で持ち帰ったら実質6%、大手スーパーでカードで買ったらポイント還元は無しなので店内で食べたら実質… わからん! 誰か理由も含めて説明して!

 この複雑怪奇な制度のために、家族経営のラーメン屋さんや酒屋さんが店を閉めるという話もあちこちで聞きます。レジの買い直し、在庫管理のためのPC作業やソフトのアップデートなど、いくら国の補助があったとしても対応には限度があります。もしこれが、あまり良くないかもしれませんが「一律10%」ならここまで混乱はなかったでしょう。同じ商品を概念で区別する軽減税率にはどうしても無理があります。ポイント還元なんて電子マネー業界利権としか思えません。

 しかも、増税にあわせて行われるポイント還元やプレミアム付き商品券などの消費増税対策予算がなんと2兆円だとか。増税による税収増が4.6兆円で… あーわからん! 誰か理由も含めて説明して!



sakatakouei at 22:11 

September 29, 2019

201909hagyuta 先日、あるアート関係者と話をする機会がありました。話題はおのずと「あいちトリエンナーレ」に。その方は「驚きました。アーティストは萎縮しますよ、当然ね」と話していました。

 その方が驚いたというのは、文化庁が「あいちトリエンナーレ2019」への補助金7820円を交付しないと決定した件です。表向きは手続き論だとなっていますが、単なるミスで事後的に全額カットはあり得ません。明らかに「表現の不自由展・その後」の展示内容への事後検閲です。

 この決定は安倍首相官邸もしくは萩生田光一文部科学大臣の意志が強力に働いていると思って間違いありません。これほどの大胆な決定はさすがに官僚ではなし得ないでしょう。さすが加計学園問題で安倍首相、加計理事長と一緒に「かけゴルフ」をやっていた荻生田さんだ。どんなに行政のあり方を捻じ曲げても安倍首相への忖度を優先するつもりのようです。

 その影響は計り知れません。来年予定されている「ひろしまトリエンナーレ2020」の関係者は、「うちは炎上しない展示内容にしますから」と必死でした。「トリエンナーレ」というフレーズに誰もが敏感になっている中でのこの文化庁の決定は、全国各地の行政が絡む芸術祭の展示内容を劇的に変容させるでしょう。そのどれもがきっと無難な、穏便な、言い換えればつまらない作品ばかりになってしまう可能性は大いにあり得ます。

 冒頭のアート関係者は、もともと文化に対する認識が浅い文化庁への不満を漏らしつつ、アート業界に「今後文化庁が絡むイベントには参加しない」と表明しているアーティストがいることも憂慮していました。「単純に言って機会損失ですよ」とその方は言っていました。それはアーティストが作品を見せる機会の損失であり、私たちが作品を見る機会の損失であり、社会が優れたアートからの刺激を受ける機会の損失です。



sakatakouei at 10:00 

September 26, 2019

patagonia 先日、珍しく自分でズボンを買いました(ズボンと言わないのかな、パンツですかね)。普段ほとんど自分で服を買ったりしないんですが、どうしてもある会社の製品を買いたくなったのです。それは「パタゴニア」。世界的なアウトドア用品のメーカーとしてだけでなく、「アクティビスト企業」としても知られていて、環境活動に熱心に取り組んでいます。

 いや、熱心というレベルではありません。例えば日本では、長崎県の石木ダム建設阻止運動を支援し、新聞広告やラッピングバスによる意見広告にも資金を出しました。多くの企業は「環境を守りましょう」と呼びかけることはしても、具体的な問題には触れないようにするものだと思いますが、パタゴニアはそういう縛りを完全に振り切ってしまっています。実に勇気のある企業姿勢です。

 そのパタゴニアが最近「気候危機」という言葉を使い始めました。「気候変動」や「地球温暖化」という表現ではもはや生ぬるいということでしょう。「気候危機」は様々な場面で使われるようになり、現在ニューヨークで行われている国連気候サミット関連の情報でも頻繁に目にするようになりました。やはり言葉は大事ですね。

20190922shinjiro 言葉ということでは、日本の環境大臣として(日本国内からのみ)注目を集める小泉進次郎クンが「気候変動のような大きい問題には楽しく、かっこ良く、セクシーに取り組まないといけない」と発言したことも話題になっています。16歳のグレタ・トゥーンベリさんはこれを「empty words」(空っぽな言葉)と痛烈に批判しました。グレタさんの放つ言葉の力はいつもながらパワーがあります。

 いや、別にセクシーはいいじゃないか、だってあれはコスタリカのクリスティアナ・フィゲーレス氏が使った言葉だぞ、などと進次郎クンを擁護する声もあるようですが、それこそ文脈を無視しています。

 フィゲーレス氏は国連気候変動枠組み条約の第4代事務局長で、コスタリカを代表する環境活動家です。コスタリカは自然エネルギー100%という目標に向かって着実に成果を出していて、気候変動問題で世界をリードする国。石炭火力を推進するどこぞの化石国家とはわけが違うんです。中身を伴わない空疎なポエムとしての「セクシー」を正当化するためにフィゲーレス氏を持ち出すなんて、それこそセクシーでも何でもありません。

 ちなみにクリスティアナ・フィゲーレス氏の父親はコスタリカ建国の父ホセ・フィゲーレス・フェレールです。詳しくは映画『コスタリカの奇跡』をご覧ください。

 行動に裏打ちされた言葉にはパワーがあり、未来があります。パタゴニアの「気候危機」やグレタさんのスピーチは人を動かす力がありました。進次郎クンの「セクシー」にパワーが宿るかどうか、未来を切り拓くかどうかは、さしあたり日本の気候危機への取り組みの本気度次第ということになるでしょう。



sakatakouei at 16:38 

August 28, 2019

 もうこれでもかと外交の失敗を重ねた安倍政権は、それでも、というべきか、だからこそ、というべきか、いまだに高支持率を維持しています。今さらながら痛感します。「外交の安倍」とは「外交の(失敗を支持率アップにつなげるのがうまい)安倍」という意味なのだなぁと。

 最近の外交の失敗その1日韓関係を悪化させたのは、そりゃ双方要因はあるでしょうけど、明らかに日本のやり方にも大きな問題がありました。それでも韓国は8月15日の光復節で一時的に態度を緩和させたのに、日本側は無視しました。日本は韓国を「ホワイト国」から除外して沸き立っていますが、観光地は悲鳴を上げています。GSOMIA破棄も日本にとってマイナスが大きいはずなのに何だか嬉しそう。「韓国憎し」を煽って国内を盛り上げた結果、国益は大損害。それでもこの調子だと、戦前みたいに国連を脱退したとしても支持率は上がるかもしれません。

 最近の外交の失敗その2。韓国を敵に回したことで「拉致問題」の解決がさらに遠のきました。北朝鮮とのパイプが完全に切れている日本外交にとって、韓国は生命線だったはずなのに、です。これで明確になったことは、安倍さんにとって拉致問題はさほど重要な案件ではなかったということ。そりゃ蓮池さんもれいわ新選組から立候補するでしょうよ。ところで、北朝鮮からミサイル?が次々にあがるのに、前ほど大騒ぎしなくなったことを誰も問題にしないのはなぜ? 今回は「国難解散」しないんですか?

20190825abetrump 最近の外交の失敗その3。「唐土(もろこし)が買わぬ蜀黍(もろこし)買わされる」と朝日新聞の川柳にありました。うまい! でもまずい。実にまずいです。アメリカが中国に売れなくなったトウモロコシを日本が買い取らされるというのは、食糧安全保障にとっても農業政策にとっても食の安全にとっても大打撃です。これで2つはっきりしました。1つは、あれだけ大口をたたいて庶民の味方を気取るトランプ大統領も、その本性は穀物メジャーの言いなりだということ。もう1つは、日本はアメリカの言いなりだということ。まぁこれは前からはっきりしていたのですが、これほど屈辱的な外交をしてもなお笑っていられる安倍首相の神経に驚きます。

 そして、そのことが支持率低下に結びつかないニッポンという現実に、もう一度驚くのでした。



sakatakouei at 20:07 

August 15, 2019

yasukunijinja 滝川クリステルとの「できちゃった婚」(←この言葉は決して好きではありませんが)をわざわざ官邸に報告した小泉進次郎クンが、今日8月15日には靖国神社に参拝したそうです。「英霊」たちにも結婚報告をしたのでしょうか。

 政治家の靖国神社参拝は、自身の政治信条の発露というより、愛国心アピールという側面のほうが大きいと思います。では、果たして靖国神社に参拝することは愛国的な行為なんでしょうか。

 よく言われていることですが、現上皇は平成時代の天皇在位期間中に一度も靖国神社に参拝しませんでした。昭和天皇は1975年に参拝したのが最後で、1978年にA級戦犯が合祀されて以降、参拝しなくなったと言われています。

 天皇があえて参拝しない靖国神社を政治家たちがこぞって参拝する。天皇の大御心に反している彼らが、自分を愛国心のある人間だと思っているのだとしたら、相当な勘違いでしょう。

 しかし、勘違いぶりでいえば靖国神社のほうが上回っているかもしれません。靖国神社は昨年秋、当時の天皇(現上皇)に「2019年の神社創立150年に参拝してほしい」という「行幸請願」をおこなったそうです。結果、見事に断られたようです。理由は代替わりなどで多忙というのが表向きですが、実際は靖国神社側の極めて不遜な姿勢があったのではないかと思います。

 靖国神社が行幸請願をおこなった少し前の2018年6月、小堀邦夫宮司が神社内の会議でこんな発言をおこないました。

「一番大きな問題は、あの慰霊の旅です。気が付かないのか君たちは? 陛下が一生懸命、慰霊の旅をすればするほど靖国神社は遠ざかっていくんだよ。そう思わんか? どこを慰霊の旅で訪れようが、そこには御霊はないんだろう? 遺骨はあっても。違う? そういうことを真剣に議論し、結論をもち、発表をすることが重要やと言ってるの。はっきり言えば、今上陛下は靖国神社を潰そうとしてるんだよ。わかるか?」

「あと半年すればわかるよ。もし、御在位中に一度も親拝なさらなかったら、今の皇太子さんが新帝に就かれて参拝されるか? 新しく皇后になる彼女は神社神道大嫌いだよ。来るか?

「あのビデオメッセージで譲位を決めたとき、反対する人おったよね(中略)正論なんよ。だけど正論を潰せるだけの準備を陛下はずっとなさってる。それに誰も気がつかなかった。公務というのはそれなんです。実績を陛下は積み上げた。誰も文句を言えない。そしてこの次は、皇太子さまはそれに輪をかけてきますよ。どういうふうになるのか僕も予測できない。少なくとも温かくなることはない。靖国さんに対して」

 小堀宮司はその後、発言を暴露されて辞任しましたが、発言内容そのものについては「間違ったことは言っていない。悪いのは漏らした奴だ」と言っていたそうです。こんな靖国神社に参拝することが、はたして愛国的な行為だといえるでしょうか。もし「そうだ」という人がいるなら、その人は反天皇主義者ということになりますね。



sakatakouei at 17:57 

August 08, 2019

201908hyogennohujiyuten まさに「表現の不自由」を絵に描いたような展開になっています。これこそが日本社会の現実です。芸術に対する勘違い、異なる意見に対する不寛容、そして「安倍的なるもの」の過剰防衛が折り重なって、あいちトリエンナーレの「表現の不自由展」は中止に追い込まれました。

 芸術の役割とは何でしょうか? 私は「凝り固まった常識や暗黙の了解を情緒面から揺さぶること」だと思っています。であれば、論争的なのは当然です。政治的に受け取られるのも当然です。なぜならそれが芸術だからです。社会の多数派にすり寄って、政府の意見にすり寄って、人々の感性に何の揺さぶりもかけられないような作品は芸術の名に値しません。

 もうさんざん論点は出尽くしていますが、2人の政治家のコメントについてだけ、どうしても言わせてください。

 1つは、「公金が使われているんだから政府と異なる考えの作品を展示するのはおかしい」という河村名古屋市長のコメント。私だっていちおう税金を払っていますが、「日本政府は私と異なる考えのようなので税金は払いません」と言えるんでしょうか? 安倍政権に税金なんて払いたくないですよ。でも払ってるんですよ。なのに、「税金を使うのは安倍政権の考え方に合うものだけだ」なんて、おかしいでしょ。

 もう1つは、「われわれの祖先がけだもの的に取り扱われるような展示物」という松井大阪市長のコメント。えーと、慰安婦問題に触れたら即「祖先をけだもの扱いした」ということになるわけでしょうか。であれば、あなたの祖先がけだものだったとあなた自身が認めていらっしゃるようなものですよね。

 こんな単純な論理破綻がそのままスルーされていることに驚きを禁じ得ません。今回の作品展を「反日」「左翼」だから「ダメ」だという人もいますが、展示物の中には横尾忠則が描いた旭日旗を思わせる作品もあったそうです。「え? そんなのもあったの?」という方々のためにも、もう一回「表現の不自由展・その後のその後」を開催してもらう必要があるのではないでしょうか。



sakatakouei at 09:49 

July 30, 2019

201907yoshimoto 参院選の結果も「れいわ新選組」も丸山議員のN国入党も京都アニメーションの事件も気になりますが、この半月ほどいちばん気になっているのが、実は吉本興業問題だったりします。

 きっかけは芸人による反社会的勢力への闇営業問題だったわけですが、そこから一気に芸人たちの不満が噴き出し、吉本興業の企業体質が浮き彫りになりました。「単なる芸能ニュースじゃないか」と思う人もいるでしょう。しかし、この話題を他人事とは思えずに見つめている人たちがいるはずです。会社に部品のように使い捨てられる人たち。パワハラ上司に逆らえず苦しい思いをしている人たち。「実力社会」「成果主義」の美名のもとに会社に都合のいい競争を強いられている人たち。この問題の結末いかんでは、彼らは自分の状況を諦めたり、絶望的な日常を受け入れたりするかもしれません。ですので、この問題は何としても希望のある結末にしなければいけないと思います。

 すでに芸人たちの不当な労働環境は様々な形で明らかになってきました。しかし、決定的な「闇」がまだ2つ見過ごされていると思います。

 1つは、芸人を都合よく使うテレビ局の問題です。吉本興業がこれほど巨大化できたのは、テレビ局に対して芸人を安価に提供してきたからに他なりません。バラエティ番組のひな壇の席埋めに、ドラマの端役に、果てはニュースのコメンテーターにと、芸人は実に都合よく使われています。テレビ局にとって、番組を成立させるうえで吉本興業の存在は極めて大きいのです。

 それこそ宮迫が司会をしている「アメトーーク」の「仮バラシ芸人」の放送回で、そんな芸人たちの状況が取り上げられていました。「仮バラシ」とは、本命のタレントの補欠として芸人のスケジュールを「仮」押さえし、本命の出演が決まれば芸人側の「仮」押さえをキャンセル(=「バラシ」)することだそうです。仮バラシを受ければギャラは入ってきません。しかし「仮」とはいえスケジュールは押さえられているので他の仕事は入れられません。彼らは完全にテレビ局の都合に翻弄されているのです。

 こういったテレビ局の傲慢な買い手市場ぶりは、もちろんテレビの情報番組では問題提起されませんが、ここが改善されなければ単に芸人への管理教育がきつくなるだけです。せめて「仮バラシ」に対してはキャンセル料を払うような仕組みを作るべきではないでしょうか。

 「闇」のもう1つは、そこはかとなく気になっている「安倍政権と吉本興業との癒着」です。安倍政権は吉本興業に対し「クールジャパン機構」を通して最大100億円の税金を出資するとしています。また政権は沖縄で辺野古基地の建設を強行する一方、「基地跡地の未来に関する懇談会」のメンバーに、なんと吉本興業会長の大崎洋氏を選んでいるのです。

 その代わりなのか何なのか、今年になって安倍首相は、吉本新喜劇に出演したり、松本人志と会ったりして、事実上の選挙アピールをおこなっています。吉本興業が会社ぐるみで安倍政権オシしているのは明白でしょう。

 吉本興業の会長・社長・副社長は3人ともダウンタウン元担当であり、吉本の現体制は「松本王国」とも言われています。このところ松本は一見よさげなことを言っていますけれども、構造的には吉本トップと松本と安倍総理が密接に支え合う関係です。「加藤の乱」が鎮圧された今、吉本興業の体質改善は遠のいたと言えるのではないでしょうか。

 吉本のパワハラ幹部がクビにならずに済みそうなのは、もしかしたら安倍政権への「闇営業」のおかげではないかと思ってしまいます。そうだとしたら、本当に「バラシ」をすべきなのは安倍政権と吉本興業との「闇」なのかもしれません。



sakatakouei at 19:40 

July 17, 2019

20190710satokaori 今回の参院選でオシメンの佐藤かおりさん(全国比例区)。「セクハラは犯罪だ」「DV被害者を守る」というプラカードを掲げて、全国各地を駆け回っています。東京では緑の党が担当して街頭活動を展開。京都では緑の党共同代表の長谷川羽衣子さんがともにスピーチに立ちました。

 比例区って、いい人がいっぱい出てるんで、悩ましいですよね。応援している人みんな当選してほしいと思うんだけど、仕組みの都合上みんなライバルになってしまいます。同じ党であっても、書かれた名前の多い順に当選していく「非拘束名簿式」なので、やっぱりライバル関係。爽やかに競い合いながら、全体として立憲野党の当選者が増えていくような相乗効果を期待したいですね。

 参議院議員の任期は6年で、選挙は3年ごとに半分ずつ行われます。議員の人数は今のところ全部で242人ですが、今回の選挙で124人が当選し、次回(2022年)の選挙で同じく124人が当選して、合計248人になる予定です。もともと252人だったのを、いったん減らして、また増やしたわけです。理由は2県を1選挙区にする「合区」を解消するためです。とはいえ、もともと定数の少ない参議院は、どうしても「1票の格差」が生まれやすいのが課題です。

20190716satokaorisan 今回選ばれる124人のうち、都道府県選挙区が74人比例代表区が50人となっています。

 都道府県選挙区は、47都道府県のうち、実に32県が「1人区」つまり当選者1名の選挙区です。事実上の小選挙区になっているわけです。衆議院が「小選挙区」+「比例代表」の並立制ですから、衆議院と参議院はほとんど同じ方法で議員を選んでいることになります。結果、衆参でほとんど同じような構成になってしまうのが現状です。

 これじゃ二院制の意味がありません。私は、衆議院は選挙区制をベースにするとしても(小選挙区がいいかどうかは保留)、参議院は全定数を全国区の比例代表にしてはどうかと思っています。全国区の比例代表なら1票の格差は問題になりません。また、小選挙区と違って「死票」(落選者の票)も少なくなります。

 まぁ、とにかく今回はこれで行くしかないので、がんばってみんな当選しましょう!



sakatakouei at 10:52 
「蒼生舎」(そうせいしゃ)とは?
■「蒼生舎」は、市民活動・まちづくりを支援する市民SOHOです。

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  • 香港のデモと日本
  • 伏見町、三之丸、AREA INN FUSHIMICHO… 福山の街が面白くなりつつある
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  • あいちトリエンナーレ補助金不交付がもたらす機会損失
  • パタゴニア、グレタ、進次郎
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  • 10/2(水)写真家・高橋美香さんから聞く「パレスチナのちいさないとなみ」@府中
  • 9/19(木)東電刑事裁判 判決言渡し@東京地裁
  • 9/19(木)〜22(日)岡山県内4か所で安田純平さん講演会
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  • 9/11(水)DVDによる学習会「セクシュアルマイノリティ」@福山
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