2023年05月26日
4年ぶりの訪問です グレイスワイン 三澤ワイナリー
気持ち良くカラッと晴れ上がった5月某日、実に4年ぶりにグレイスワイン三澤ワイナリーを訪問いたしました。
西側に雄大に広がる南アルプスが雨雲を遮ってくれるため「日照量日本一」を誇る北杜市明野地区はまさに日本晴れの一日でした。
久々に伺ってのトピックとしては「2023年より明野農場は有機JAS認定を受ける見込み」という事でした。
ビオロジックや自然派を標榜するワイナリーは数多くありますが、有機JAS認定を受けたワイナリーは今のところ無いと思われ、ビオワインに関しても中央葡萄酒さんが業界の先頭を切っているようです。
醸造長の彩奈さんによると「有機JAS認定を受けるためにクオリティを犠牲にすることはあり得ないしビオワインを売りにするつもりも一切ない。」と相変わらずストイックな発言。
全く持ってアスリートなワイナリーだな〜、と思った次第です。
バレルサンプルのテイスティングもさせていただきました。
垣根甲州も年々進化しているようで、「キュヴェ三澤・明野甲州の時代は『甲州の追求』を目指していましたが、現行の三澤甲州では『テロワールを追求』しています」とおっしゃっていました。
具体的には「畑で採取した」自然酵母を使用しているという事が大きな変化です。
樽熟成したのちマロラクティック発酵も自然発生させているとのこと、「テロワールより樽の影響が大きいのでは」という意見に対する答えとして実験的にステンレスタンク熟成ロットも仕込んでおり違いを検証するという実に実直な「実験」もされていました。
お楽しみのテイスティングはキュヴェ三澤(バックヴィンテージ)も含めほぼすべてのラインナップを試飲させていただきました。
もちろん全てウマいんですけど、特に印象に残ったのが「明野甲州 2015」でした。
トップノートには上質なリースリングのようなぺトロール香が感じられ甲州とは思えない複雑さがありました。
かといってシェリー香は感じられず酸がしっかりした生気豊かな味わいでした。
8年という年月は、リリース直後とは全く異なった味わいに変化させてくれたようです。
ちなみにこの2015年は彩奈さんが最も好きなヴィンテージだそうです。
コロナ禍で訪れることのできなかった3年間にグレイスワインさんさらなる進化を遂げていました。
造り手の絶え間ない努力と情熱を伝えていかねばならんな〜とあらためて認識させられた1日でありました。
2023年7月にはブラン・ド・ブランのセカンドラベルである「セレナ・エクストラブリュット」がリリース予定です。
グレイスワインファンの皆様、お楽しみに!
ではでは
西側に雄大に広がる南アルプスが雨雲を遮ってくれるため「日照量日本一」を誇る北杜市明野地区はまさに日本晴れの一日でした。
久々に伺ってのトピックとしては「2023年より明野農場は有機JAS認定を受ける見込み」という事でした。
ビオロジックや自然派を標榜するワイナリーは数多くありますが、有機JAS認定を受けたワイナリーは今のところ無いと思われ、ビオワインに関しても中央葡萄酒さんが業界の先頭を切っているようです。
醸造長の彩奈さんによると「有機JAS認定を受けるためにクオリティを犠牲にすることはあり得ないしビオワインを売りにするつもりも一切ない。」と相変わらずストイックな発言。
全く持ってアスリートなワイナリーだな〜、と思った次第です。
バレルサンプルのテイスティングもさせていただきました。
垣根甲州も年々進化しているようで、「キュヴェ三澤・明野甲州の時代は『甲州の追求』を目指していましたが、現行の三澤甲州では『テロワールを追求』しています」とおっしゃっていました。
具体的には「畑で採取した」自然酵母を使用しているという事が大きな変化です。
樽熟成したのちマロラクティック発酵も自然発生させているとのこと、「テロワールより樽の影響が大きいのでは」という意見に対する答えとして実験的にステンレスタンク熟成ロットも仕込んでおり違いを検証するという実に実直な「実験」もされていました。
お楽しみのテイスティングはキュヴェ三澤(バックヴィンテージ)も含めほぼすべてのラインナップを試飲させていただきました。
もちろん全てウマいんですけど、特に印象に残ったのが「明野甲州 2015」でした。
トップノートには上質なリースリングのようなぺトロール香が感じられ甲州とは思えない複雑さがありました。
かといってシェリー香は感じられず酸がしっかりした生気豊かな味わいでした。
8年という年月は、リリース直後とは全く異なった味わいに変化させてくれたようです。
ちなみにこの2015年は彩奈さんが最も好きなヴィンテージだそうです。
コロナ禍で訪れることのできなかった3年間にグレイスワインさんさらなる進化を遂げていました。
造り手の絶え間ない努力と情熱を伝えていかねばならんな〜とあらためて認識させられた1日でありました。
2023年7月にはブラン・ド・ブランのセカンドラベルである「セレナ・エクストラブリュット」がリリース予定です。
グレイスワインファンの皆様、お楽しみに!
ではでは
sakayaa2000 at 20:53|Permalink│Comments(0)
2022年08月09日
山梨の隠し玉、絶対試すべき三養醸造さん
久々の更新になってしまいましたが猛暑の7月末、山梨は牧丘の三養醸造さんを見学させていただきました。
以前より名前は伺っていましたが、ご縁がなく試飲する機会がありませんでした。
たまたまお付き合いのあるワイナリーさんと、一般のお得意様からと同時に「三養醸造さんはいいよっ!」というお話を頂き、試しに3種ほど取り寄せてみたらこれが本当に非常に良かったので早速お取引のお願いをしたという次第です。
創業は1933年と結構な老舗、かつては一升瓶ワインが主力(輸入ワインのブレンドは行わない、というポリシーは貫いていたそうです)でフツ―のお酒屋さんも兼業していたそうです。
一升瓶ワインが下火になり、「勝沼のワインのような」キレイなワインを作ってみたものの、知名度がなくあまり販売は振るわなかったそうです。
そこで、勝沼ワインのコピーをやめて、「土地の味わいを表現する」ワインつくりに転換し始めたんだそうです。
それは
・土壌を大切にするために草生栽培にする。
・当然害虫が発生するが、殺虫剤の使用はためらわない。(土壌に蓄積しないため)
・肥料についても土壌に悪影響がないものは積極的に使用する。
・ボルドー液だけは絶対に使わない、「銅」という猛毒が土壌に蓄積してしまうから。
・原則亜硫酸は使わない、味わいに伸びがなくなってしまうから。醸造段階でうまく酸化させてやれば亜硫酸は必要ないと考えている。
・樽熟成製品については最小限の亜硫酸を使用する。 (樽を完全に殺菌する装置、方法がないため)
というセオリーに沿ってワインつくりに臨む、ということだったそうです。
醸造所はかなりの年代物でしたが使っている醸造設備は最新で設備投資にはかなり積極的の様でした。
特にオーク樽にはこだわっているようで
極上のフレンチオーク樽がおごられていました。
この超高級樽「タランソー」の「ピュアT」という樽は焼き具合が非常にライトで新樽でも樽のニュアンスが付き過ぎないので最近好んで使用しているとのことでした。
三養醸造さんは「委託醸造」も積極的に受け入れていて、この日も東海地方のヴィンヤードさんが作業をされていました。
さて、そのワインの味わいはどんな感じかというと、「自然と体になじむ味わい」です。
オーナーの山田さんが「ウチはナチュールではないし、またそう思われたくはないんです」とおっしゃっていたように、「ゴリゴリの自然派」では決してなく、肩ひじ張らずに土地の味わいを表現している味わいです。
では代表作を試飲してみましょう。
□K甲州ペティアン 2021
奥様が栽培のお手伝いをしていた縁で導入したという鴨井寺産の甲州で仕込んだ甲州のスパークリングです。
開栓直後に少々還元臭を感じますがスワーリングしているとすぐに消えます。
わずかに柑橘の香り、泡立ちがしっかりしておりガス圧はやや強めです。
酸のキレが良くとても爽快、キリッとドライにキレるすっきりテイストです。
□窪平ペティヤン
自社栽培の白ブドウ、黒ブドウ14種(アルモノワール カベルネソーヴィニヨン サンジョヴェーゼ ネコワイン プティマンサン マスカットベーリーA 甲斐ノワール 甲斐ブラン)の混醸ワイン。
赤系果実のフレッシュで瑞々しいフレーバー、酸のキレが良くとても爽快な口当たり。
甘やかな風味に反してキリッとドライな味わい、タンニンはごくわずか、炭酸もやや控えめでとてもドリンカブルなワインです。
□窪平ルージュ
オーナーの山田さんが「これが私の作りたいワインです」と言い切った1本。
ベーリーAを主体に様々な(黒ブドウに加え白ブドウも)混醸したワイン。
(アルモノワール カベルネソーヴィニヨン サンジョヴェーゼ プティマンサン 甲斐ノワール 甲斐ブラン)
わずかにキャンディ香がありベーリーA主体のワインと認識できます。
ほんのり熟成感のようなこなれたフレーバーがあり派手派手しさのないとても上品な味わいです。
酸味も渋みもバランスが取れた実に調和の良い味わい。出汁のような旨味があり飲むものをほっとさせる癒しの味わいです。
店主の大好物の味わい、心の底より推奨いたします!
□シャルドネコ クレア
19年産と20年産のシャルドネをブレンドしたもの。一部樽熟成キュヴェを使用しています。
シャルドネらしいほのかな柑橘の香り、酸のキレが良くキリッとした口当たりです。
2000円を切るシャルドネとしては極めて秀逸な味わい。
樽々した味わいではないので和食にもしっかり寄り添います。
他にもいっぱい種類がありますが、ぜひMBリカーズでお買い求めいただきお試しになってみてくださいね!
今、求められている味わいがここにある、ぜひお試しを!
ではでは
以前より名前は伺っていましたが、ご縁がなく試飲する機会がありませんでした。
たまたまお付き合いのあるワイナリーさんと、一般のお得意様からと同時に「三養醸造さんはいいよっ!」というお話を頂き、試しに3種ほど取り寄せてみたらこれが本当に非常に良かったので早速お取引のお願いをしたという次第です。
創業は1933年と結構な老舗、かつては一升瓶ワインが主力(輸入ワインのブレンドは行わない、というポリシーは貫いていたそうです)でフツ―のお酒屋さんも兼業していたそうです。
一升瓶ワインが下火になり、「勝沼のワインのような」キレイなワインを作ってみたものの、知名度がなくあまり販売は振るわなかったそうです。
そこで、勝沼ワインのコピーをやめて、「土地の味わいを表現する」ワインつくりに転換し始めたんだそうです。
それは
・土壌を大切にするために草生栽培にする。
・当然害虫が発生するが、殺虫剤の使用はためらわない。(土壌に蓄積しないため)
・肥料についても土壌に悪影響がないものは積極的に使用する。
・ボルドー液だけは絶対に使わない、「銅」という猛毒が土壌に蓄積してしまうから。
・原則亜硫酸は使わない、味わいに伸びがなくなってしまうから。醸造段階でうまく酸化させてやれば亜硫酸は必要ないと考えている。
・樽熟成製品については最小限の亜硫酸を使用する。 (樽を完全に殺菌する装置、方法がないため)
というセオリーに沿ってワインつくりに臨む、ということだったそうです。
醸造所はかなりの年代物でしたが使っている醸造設備は最新で設備投資にはかなり積極的の様でした。
特にオーク樽にはこだわっているようで
極上のフレンチオーク樽がおごられていました。
この超高級樽「タランソー」の「ピュアT」という樽は焼き具合が非常にライトで新樽でも樽のニュアンスが付き過ぎないので最近好んで使用しているとのことでした。
三養醸造さんは「委託醸造」も積極的に受け入れていて、この日も東海地方のヴィンヤードさんが作業をされていました。
さて、そのワインの味わいはどんな感じかというと、「自然と体になじむ味わい」です。
オーナーの山田さんが「ウチはナチュールではないし、またそう思われたくはないんです」とおっしゃっていたように、「ゴリゴリの自然派」では決してなく、肩ひじ張らずに土地の味わいを表現している味わいです。
では代表作を試飲してみましょう。
□K甲州ペティアン 2021
奥様が栽培のお手伝いをしていた縁で導入したという鴨井寺産の甲州で仕込んだ甲州のスパークリングです。
開栓直後に少々還元臭を感じますがスワーリングしているとすぐに消えます。
わずかに柑橘の香り、泡立ちがしっかりしておりガス圧はやや強めです。
酸のキレが良くとても爽快、キリッとドライにキレるすっきりテイストです。
□窪平ペティヤン
自社栽培の白ブドウ、黒ブドウ14種(アルモノワール カベルネソーヴィニヨン サンジョヴェーゼ ネコワイン プティマンサン マスカットベーリーA 甲斐ノワール 甲斐ブラン)の混醸ワイン。
赤系果実のフレッシュで瑞々しいフレーバー、酸のキレが良くとても爽快な口当たり。
甘やかな風味に反してキリッとドライな味わい、タンニンはごくわずか、炭酸もやや控えめでとてもドリンカブルなワインです。
□窪平ルージュ
オーナーの山田さんが「これが私の作りたいワインです」と言い切った1本。
ベーリーAを主体に様々な(黒ブドウに加え白ブドウも)混醸したワイン。
(アルモノワール カベルネソーヴィニヨン サンジョヴェーゼ プティマンサン 甲斐ノワール 甲斐ブラン)
わずかにキャンディ香がありベーリーA主体のワインと認識できます。
ほんのり熟成感のようなこなれたフレーバーがあり派手派手しさのないとても上品な味わいです。
酸味も渋みもバランスが取れた実に調和の良い味わい。出汁のような旨味があり飲むものをほっとさせる癒しの味わいです。
店主の大好物の味わい、心の底より推奨いたします!
□シャルドネコ クレア
19年産と20年産のシャルドネをブレンドしたもの。一部樽熟成キュヴェを使用しています。
シャルドネらしいほのかな柑橘の香り、酸のキレが良くキリッとした口当たりです。
2000円を切るシャルドネとしては極めて秀逸な味わい。
樽々した味わいではないので和食にもしっかり寄り添います。
他にもいっぱい種類がありますが、ぜひMBリカーズでお買い求めいただきお試しになってみてくださいね!
今、求められている味わいがここにある、ぜひお試しを!
ではでは
2022年05月23日
ドイツのピノは侮れない シュペートブルグンダー恐るべし
こんにちは、MBリカーズです。
最近のブルゴーニュワインの高騰、さらに大幅な減産はもはや我慢の限界、というかついていけない感があります。
(値上がりはブルゴーニュばかりではなく、輸入品全般に言えることですが、ことブルゴーニュは天候不良による大幅な減産もあり今後も値上がりが止まらないと思われます。)
ということで、何か代替え品は無いものかと当店店長が探してきたドイツのピノ、「シュペートブルグンダー」を試飲したところ、これがヒジョ〜に良かったのでご案内させていただきます。
■ヴィラ ヴォルフ シュペートブルグンダー 2019
ドイツ・ファルツ地方の作り手。
大樽とステンレスタンクを併用したシュペートブルグンダー100%ワイン。
残糖度4.2g/Ⅼと結構ドライなのが良いですね。
香りは赤系果実ですが、派手さはなく落ち着いたフレーバーです。
口に含むとほんのりオークのニュアンス、果実味には甘さが無くドライテイスト、やや軽快でとてもバランスが良いボディです。
後口にほのかなビターさがあり味わいを引き締めています。
これはかなりコスパがよろしいです。
■ヴァスマー シュペートブルグンダー 2017
これはバーデン地方のワイン、バーデンはドイツ南端のワイン生産地で平均気温も高く比較的赤ワイン比率が高い地域です。
このワインはバリックの古樽で発酵、貯蔵をされています。
エッジにややオレンジ色が見られるようにほんのり熟成感のある香り、口に含むとバニラがほんのり香ります。
イチゴやチェリーの瑞々しい果実味にしっかり効いた酸がとても繊細な飲み口を演出しています。
■ベッカー ピノノワール 2017 750ml
ファルツ地方のワイン、ブルゴーニュを意識してか「シュペートブルグンダー」ではなく「ピノノワール」表記、ラベルの趣もブルゴーニュチックですね。
80%を大樽で、20%を古樽で熟成させたワイン。
トップノートにもしっかりバニラ香が感じられます。
残糖は0.8g/Ⅼと極めてドライな数値ですが果実味にわずかな甘みを感じさせるのはグリセリンでしょうか?
ミネラリーなニュアンスもありますがふくらみがありバランスはぴか一、私的には今回の4本でベストなワインでした。
■ベッカー ドッペルシュテュック 2016
ドッペルシュテュックとは2400リットルの大樽のこと、より軽やかだった昔のピノへの原点回帰的ワイン。オフィシャルのホームページには公開されていない「シークレット・キュヴェ」。
2016年にはJALのビジネスクラスに採用されたそうです。
トップノートにはほのかなバニラ香、酸のキレが良くボディは繊細にしてやや控えめ、残糖はほとんど感じられずドライで切れの良いフィニッシュです。
全体的にレベルは非常に高く、同価格帯のブルゴーニュワインと比べても全く遜色ない(と言ったら作り手の方に怒られちゃいますね。)、むしろコストパフォーマンスに優れた味わいに感じました。
ポイントは「繊細さ」と「酸のキレ」、あと「残糖が少ないドライな味わい」です。
今後シュペートブルグンダーは店頭、ECでも拡大してゆきたいと思いますので宜しくお願いいたします。
ではでは
最近のブルゴーニュワインの高騰、さらに大幅な減産はもはや我慢の限界、というかついていけない感があります。
(値上がりはブルゴーニュばかりではなく、輸入品全般に言えることですが、ことブルゴーニュは天候不良による大幅な減産もあり今後も値上がりが止まらないと思われます。)
ということで、何か代替え品は無いものかと当店店長が探してきたドイツのピノ、「シュペートブルグンダー」を試飲したところ、これがヒジョ〜に良かったのでご案内させていただきます。
■ヴィラ ヴォルフ シュペートブルグンダー 2019
ドイツ・ファルツ地方の作り手。
大樽とステンレスタンクを併用したシュペートブルグンダー100%ワイン。
残糖度4.2g/Ⅼと結構ドライなのが良いですね。
香りは赤系果実ですが、派手さはなく落ち着いたフレーバーです。
口に含むとほんのりオークのニュアンス、果実味には甘さが無くドライテイスト、やや軽快でとてもバランスが良いボディです。
後口にほのかなビターさがあり味わいを引き締めています。
これはかなりコスパがよろしいです。
■ヴァスマー シュペートブルグンダー 2017
これはバーデン地方のワイン、バーデンはドイツ南端のワイン生産地で平均気温も高く比較的赤ワイン比率が高い地域です。
このワインはバリックの古樽で発酵、貯蔵をされています。
エッジにややオレンジ色が見られるようにほんのり熟成感のある香り、口に含むとバニラがほんのり香ります。
イチゴやチェリーの瑞々しい果実味にしっかり効いた酸がとても繊細な飲み口を演出しています。
■ベッカー ピノノワール 2017 750ml
ファルツ地方のワイン、ブルゴーニュを意識してか「シュペートブルグンダー」ではなく「ピノノワール」表記、ラベルの趣もブルゴーニュチックですね。
80%を大樽で、20%を古樽で熟成させたワイン。
トップノートにもしっかりバニラ香が感じられます。
残糖は0.8g/Ⅼと極めてドライな数値ですが果実味にわずかな甘みを感じさせるのはグリセリンでしょうか?
ミネラリーなニュアンスもありますがふくらみがありバランスはぴか一、私的には今回の4本でベストなワインでした。
■ベッカー ドッペルシュテュック 2016
ドッペルシュテュックとは2400リットルの大樽のこと、より軽やかだった昔のピノへの原点回帰的ワイン。オフィシャルのホームページには公開されていない「シークレット・キュヴェ」。
2016年にはJALのビジネスクラスに採用されたそうです。
トップノートにはほのかなバニラ香、酸のキレが良くボディは繊細にしてやや控えめ、残糖はほとんど感じられずドライで切れの良いフィニッシュです。
全体的にレベルは非常に高く、同価格帯のブルゴーニュワインと比べても全く遜色ない(と言ったら作り手の方に怒られちゃいますね。)、むしろコストパフォーマンスに優れた味わいに感じました。
ポイントは「繊細さ」と「酸のキレ」、あと「残糖が少ないドライな味わい」です。
今後シュペートブルグンダーは店頭、ECでも拡大してゆきたいと思いますので宜しくお願いいたします。
ではでは
2022年04月19日
勝沼ワイン村へ行ってみた ヴィンヤードキクシマさん、ラベルヴィーニュさん見学
過日、山梨・甲州市の「勝沼ワイン村」に行ってきました。
東夢ワイナリーさんが中心になって、スタートアップワイナリーが集積している「ミニ・カーブドッチ」さんのようなところでしょうか。
現在既にお取引頂いているワイナリーさん、「ヴィンヤード・キクシマ」さん、「ラベルヴィーニュ」さんもこちらに位置しています。
【ヴィンヤード・キクシマさんの巻】
オーナーの菊島さんは甲府生まれ、なんですけど若いうちは東京で働いておりブドウ栽培とは全く縁のない生活だったそうです。
お母様の世話をするのに山梨に通っているうちに東夢さんと知り合い50歳過ぎからブドウ栽培を志し、山梨大学のワインフロンティアリーダー養成講座で研修、東夢さんの畑を引き継ぐ形でブドウ栽培を開始、令和2年に製造免許を取得され自社ワイナリーでの醸造を開始されました。
菊島さんの自社管理畑は主に勝沼でも一等地の鳥居平にあります。
ここでは カベルネソーヴィニヨン、メルロ、ピノノワール、甲州、デラウエアを栽培しています。
日当たりと水はけのよい鳥居平はまるでモーゼルの川沿いのように急こう配なのが特徴、農作業は相当大変だと言っておられました。
ヴィンヤード・キクシマさんのワインというと「自然派」というイメージがありますが、「自分では特に意識はしていない。」そうです。
ただ、自社管理畑においてはボルドー液は使うものの、除草剤や殺虫剤はほぼ使っていないとのこと、購入するぶどうに関しても、極力収穫タイミング等を指定して買い付けているそうです。
さらに酸化防止剤は「最小限」しか使用していないので、保存は低温管理推奨です。
キクシマさんのワインは「何がなんでも自然派」というようなものでは無く「自然な自然派」とでもいったようなどこかほっとさせられる味わいが特徴です。
ほぼすべての作業を「ワンオペ」でされているとのことでしたので生産量が少なく(それでもワイン特区ではな甲州市では酒税法の規定通り最低6000リットル造らなければならないそうで中々大変なんだそうです。)欠品商品も多いのですが、興味のある方はこちらからどうぞ。
【ラベルヴィーニュさんの巻】
ラベルヴィーニュのオーナー、後藤さんは山形県出身、小さい頃からブドウ栽培には親しんできたもの仕事自体は東京で会社員をされていました。
たまたま仕事の一環で河口湖に行くことが多く、さらに東夢さんと出会ったことによりワインの世界に足を踏み入れたそうです。
ラベルヴィーニュさんも「自然派」のイメージがありますが、キクシマさん同様「それほど意識はしていない。」と仰っていました。
ただ、「子供が遊びに来れないような畑にはしたくない。」という信念をお持ちで、酸化防止剤についても「ブドウのコンディションを見て」場合によってはごく少量しか使わないこともあるそうです。
主に天然酵母を使用しているのも「勝手に発酵が始まりそれがうまくゆくから」ということでした。
それだけに、ブドウのセレクションにはかなり気を使っており、「この規模のワイナリーではあまり見ない」ホッパー付きの選果台が威力を発揮してくれるそうです。
ラベルヴィーニュさんの代表作「マスカットベーリーA」は一般的なベーリーAに特徴的な「キャンディ香」がほとんどないのが特徴、これは「コールドマセレーションを1週間くらい行うことでフラネオールが抑えられる」ということでした。
発売直前の2021年ヴィンテージを試飲させていただきましたが、派手さのない落ち着いた味わいはどこかピノノワールを思わせる上品な味わいでした。
また、勝沼らしさを感じるのは意外なことに「デラウエア」と「アジロン」だと仰っていました。
特にデラウエアは早摘みの「青デラ」ではなく、完熟させた補糖の必要ないデラウエアから造るそうで、今年のワインが楽しみです。
今年から変わる予定のエチケットは奥様デザインとのこと、さらに後藤さんが「先生」と呼んでいた畑での益虫(てんとう虫など)はお子さんが描いたものだそうです。
まもなく樽とステンレスタンクを併用した2021年のベーリーAがリリースとなります。
ご興味がある方はこちらからどうぞ。
ワイナリーめぐりは楽しいですね。
ではでは
東夢ワイナリーさんが中心になって、スタートアップワイナリーが集積している「ミニ・カーブドッチ」さんのようなところでしょうか。
現在既にお取引頂いているワイナリーさん、「ヴィンヤード・キクシマ」さん、「ラベルヴィーニュ」さんもこちらに位置しています。
【ヴィンヤード・キクシマさんの巻】
オーナーの菊島さんは甲府生まれ、なんですけど若いうちは東京で働いておりブドウ栽培とは全く縁のない生活だったそうです。
お母様の世話をするのに山梨に通っているうちに東夢さんと知り合い50歳過ぎからブドウ栽培を志し、山梨大学のワインフロンティアリーダー養成講座で研修、東夢さんの畑を引き継ぐ形でブドウ栽培を開始、令和2年に製造免許を取得され自社ワイナリーでの醸造を開始されました。
菊島さんの自社管理畑は主に勝沼でも一等地の鳥居平にあります。
ここでは カベルネソーヴィニヨン、メルロ、ピノノワール、甲州、デラウエアを栽培しています。
日当たりと水はけのよい鳥居平はまるでモーゼルの川沿いのように急こう配なのが特徴、農作業は相当大変だと言っておられました。
ヴィンヤード・キクシマさんのワインというと「自然派」というイメージがありますが、「自分では特に意識はしていない。」そうです。
ただ、自社管理畑においてはボルドー液は使うものの、除草剤や殺虫剤はほぼ使っていないとのこと、購入するぶどうに関しても、極力収穫タイミング等を指定して買い付けているそうです。
さらに酸化防止剤は「最小限」しか使用していないので、保存は低温管理推奨です。
キクシマさんのワインは「何がなんでも自然派」というようなものでは無く「自然な自然派」とでもいったようなどこかほっとさせられる味わいが特徴です。
ほぼすべての作業を「ワンオペ」でされているとのことでしたので生産量が少なく(それでもワイン特区ではな甲州市では酒税法の規定通り最低6000リットル造らなければならないそうで中々大変なんだそうです。)欠品商品も多いのですが、興味のある方はこちらからどうぞ。
【ラベルヴィーニュさんの巻】
ラベルヴィーニュのオーナー、後藤さんは山形県出身、小さい頃からブドウ栽培には親しんできたもの仕事自体は東京で会社員をされていました。
たまたま仕事の一環で河口湖に行くことが多く、さらに東夢さんと出会ったことによりワインの世界に足を踏み入れたそうです。
ラベルヴィーニュさんも「自然派」のイメージがありますが、キクシマさん同様「それほど意識はしていない。」と仰っていました。
ただ、「子供が遊びに来れないような畑にはしたくない。」という信念をお持ちで、酸化防止剤についても「ブドウのコンディションを見て」場合によってはごく少量しか使わないこともあるそうです。
主に天然酵母を使用しているのも「勝手に発酵が始まりそれがうまくゆくから」ということでした。
それだけに、ブドウのセレクションにはかなり気を使っており、「この規模のワイナリーではあまり見ない」ホッパー付きの選果台が威力を発揮してくれるそうです。
ラベルヴィーニュさんの代表作「マスカットベーリーA」は一般的なベーリーAに特徴的な「キャンディ香」がほとんどないのが特徴、これは「コールドマセレーションを1週間くらい行うことでフラネオールが抑えられる」ということでした。
発売直前の2021年ヴィンテージを試飲させていただきましたが、派手さのない落ち着いた味わいはどこかピノノワールを思わせる上品な味わいでした。
また、勝沼らしさを感じるのは意外なことに「デラウエア」と「アジロン」だと仰っていました。
特にデラウエアは早摘みの「青デラ」ではなく、完熟させた補糖の必要ないデラウエアから造るそうで、今年のワインが楽しみです。
今年から変わる予定のエチケットは奥様デザインとのこと、さらに後藤さんが「先生」と呼んでいた畑での益虫(てんとう虫など)はお子さんが描いたものだそうです。
まもなく樽とステンレスタンクを併用した2021年のベーリーAがリリースとなります。
ご興味がある方はこちらからどうぞ。
ワイナリーめぐりは楽しいですね。
ではでは
2022年04月15日
ニコラポテルはグランクリュからACブルゴーニュまで全て旨かったのだ。
過日、某輸入元さんでニコラ・ポテルの試飲会がありました。
ニコラ・ポテルと言えば歴史はまだ浅いものの、ブルゴーニュでもトップクラスのネゴシアン、グランクリュからACブルゴーニュまで全12種のラインナップでしたからテイスティングにも気合が入ります。
全てご案内するのも何ですから、店主のベスト5をご紹介させていただきます。
【第5位】 ブルゴーニュ・ピノノワール 2020
赤系果実でありながら派手さを抑えた香りが非常に芳香なのが印象的。
タッチに上品な甘みがありとても満足感のある味わい。ボリューム感がありブラインドで試したらニュイの村名ワインと間違えてしまいそう。
著名生産者の名に恥じない素晴らしい味わいでした。
【第4位】 ブルゴーニュ・シャルドネ 2020
柑橘の華やかな香りが広がるフルーティな味わい。 奥行きの厚さもあり飲み応えのあるシャルドネです。
後口にミネラリーなニュアンス、非常にしっかりした味わいです。
「なんかこれで十分じゃないですか?」と言ったら身も蓋もないですね。
【第3位】 マルサネ 2017
一般的には軽快なイメージがあるマルサネですが、ニコラポテルのマルサネは凝縮感がありややパワフルな味わいです。
マイナー産地ゆえ、割安感もあり「穴場」的ワインです。
【第2位】コルトン・シャルルマーニュ 2018
樽熟成由来のナッティな香り、口当たりにはグリセリン的甘さがあり非常にボリューミー。
化粧っ気が厚いわけではなく、ブドウのポテンシャルの高さが感じられる素晴らしいバランス。
全然若いものの、今飲んでも十分楽しめるビッグスケールの味わいです。
【第1位】 ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ レ・スーショ 2013
エシェゾーを抑えて見事1位に輝いたのはヴォーヌ・ロマネの1級、スーショでした。
黒系果実味にハーブのニュアンス、心地よいバニラ香も加わり非常に芳香、まさに「頭がくらくらする」ような妖艶な香りが漂います。
2013ヴィンテージですが熟成香はまだあまり感じられません。
果実味、酸、タンニンが高次元で調和しておりバランスもボリュームも申し分ない味わい。
ヴォーヌ・ロマネの1級格付けに期待する味わいがここにあります。
といった感じでやはり「上級クラスは数年熟成させないと開いてこないな〜」というのを実感させられました。
ではでは。
ニコラ・ポテルと言えば歴史はまだ浅いものの、ブルゴーニュでもトップクラスのネゴシアン、グランクリュからACブルゴーニュまで全12種のラインナップでしたからテイスティングにも気合が入ります。
全てご案内するのも何ですから、店主のベスト5をご紹介させていただきます。
【第5位】 ブルゴーニュ・ピノノワール 2020
赤系果実でありながら派手さを抑えた香りが非常に芳香なのが印象的。
タッチに上品な甘みがありとても満足感のある味わい。ボリューム感がありブラインドで試したらニュイの村名ワインと間違えてしまいそう。
著名生産者の名に恥じない素晴らしい味わいでした。
【第4位】 ブルゴーニュ・シャルドネ 2020
柑橘の華やかな香りが広がるフルーティな味わい。 奥行きの厚さもあり飲み応えのあるシャルドネです。
後口にミネラリーなニュアンス、非常にしっかりした味わいです。
「なんかこれで十分じゃないですか?」と言ったら身も蓋もないですね。
【第3位】 マルサネ 2017
一般的には軽快なイメージがあるマルサネですが、ニコラポテルのマルサネは凝縮感がありややパワフルな味わいです。
マイナー産地ゆえ、割安感もあり「穴場」的ワインです。
【第2位】コルトン・シャルルマーニュ 2018
樽熟成由来のナッティな香り、口当たりにはグリセリン的甘さがあり非常にボリューミー。
化粧っ気が厚いわけではなく、ブドウのポテンシャルの高さが感じられる素晴らしいバランス。
全然若いものの、今飲んでも十分楽しめるビッグスケールの味わいです。
【第1位】 ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ レ・スーショ 2013
エシェゾーを抑えて見事1位に輝いたのはヴォーヌ・ロマネの1級、スーショでした。
黒系果実味にハーブのニュアンス、心地よいバニラ香も加わり非常に芳香、まさに「頭がくらくらする」ような妖艶な香りが漂います。
2013ヴィンテージですが熟成香はまだあまり感じられません。
果実味、酸、タンニンが高次元で調和しておりバランスもボリュームも申し分ない味わい。
ヴォーヌ・ロマネの1級格付けに期待する味わいがここにあります。
といった感じでやはり「上級クラスは数年熟成させないと開いてこないな〜」というのを実感させられました。
ではでは。
2022年04月08日
ダイヤモンド酒造のヴリーユは10年経ってより美味くなっていたのだ
当店でも人気の高い山梨・勝沼のダイヤモンド酒造さん、オーナーの雨宮吉男さんはフランス・ブルゴーニュで修業をしており、そのワインの味わいもどことなくブルゴーニュのニュアンスが感じられます。
そのダイヤモンド酒造さんから看板商品の一つ「vrille ヴリーユ」のバックヴィンテージ2012がリリースされるというので最新ヴィンテージの2017とともに取り寄せてみました。
※vrille 2012はワイナリー直売のみですので当店での販売はありません。
「ヴリーユ」は遅摘みされた完熟マスカットベーリーAを原料にフランス・ローヌ地方系の酵母で発酵、樽熟成後、長期瓶熟成を経て飲み頃になったころに出荷されるワインです。
ベーリーAに特徴的な「キャンディのような」甘い香りを抑え、シックでボリューム感のある、ベーリーAの範疇を超えるような味わいが特徴です。
では早速2012から試してみましょう。
■ダイヤモンド酒造 Vrille ヴリーユ 2012
ごくわずか〜に褐色を帯びた鮮やかなガーネット色。
キャンディ香はなくべっこう飴のような甘さのある香りがとても芳香。
ほのか〜に熟成香はあるものの枯葉的なニュアンスはなく、酸のキレが良いので若々しさすら感じます。
アフターには樽熟成由来のバニラ香の余韻が続き非常に高級感があります。
さらにグラスに注いで時間がたつにつれ果実味の甘さと複雑さのある香りがボリュームを増してきます。
これは旨い!、10年を経たベーリーAとは思えない、力強さを秘めた複雑さのある味わいにはびっくりさせられました。
例えばシャトー酒折さんのような、スーボワのはっきり出た熟成感とは全く違った味わい、ブドウのポテンシャルが相当高かったことが想像されます。
思えば2012年の山梨は「21世紀最高のヴィンテージ」と言われえていましたっけ。
(雨宮さんは「豊作だったけどそこまで良いヴィンテージじゃなかったよ。」と言っておられましたが)
残念ながら2012年はワイナリー直売のみなので当店での販売は出来ませんが機会があったら是非お試しください!
では、リリースされたばかりの最新ヴィンテージ、2017年も試してみましょう。
■ダイヤモンド酒造 Vrille ヴリーユ 2017
2017年ですがエッジに紫色がある若々しい色合い。
トップノートにキャンディ香はほとんど感じません。
テイスティング1時間前に抜栓しましたが香りがなかなか開いてくれません。
グラスに注いで30分程度たってようやく香りが出てきました。
(入荷後すぐに開けてしまったので「旅疲れ」していたのかもしれません。)
派手さのない果実味にほんのり甘さを感じるフィニッシュ。
樽香も溶け込んでおり高級感のある味わいです。
正直2012年の方が奥行きのある味わいでしたが、ベーリーAのワインとは思えないスケールの大きさを感じました。
ヴリーユ旨いです、熟成によるさらなる向上も期待でき、ブルゴーニュワインファンの方にもお試しいただきたいですね。
ではでは。
そのダイヤモンド酒造さんから看板商品の一つ「vrille ヴリーユ」のバックヴィンテージ2012がリリースされるというので最新ヴィンテージの2017とともに取り寄せてみました。
※vrille 2012はワイナリー直売のみですので当店での販売はありません。
「ヴリーユ」は遅摘みされた完熟マスカットベーリーAを原料にフランス・ローヌ地方系の酵母で発酵、樽熟成後、長期瓶熟成を経て飲み頃になったころに出荷されるワインです。
ベーリーAに特徴的な「キャンディのような」甘い香りを抑え、シックでボリューム感のある、ベーリーAの範疇を超えるような味わいが特徴です。
では早速2012から試してみましょう。
■ダイヤモンド酒造 Vrille ヴリーユ 2012
ごくわずか〜に褐色を帯びた鮮やかなガーネット色。
キャンディ香はなくべっこう飴のような甘さのある香りがとても芳香。
ほのか〜に熟成香はあるものの枯葉的なニュアンスはなく、酸のキレが良いので若々しさすら感じます。
アフターには樽熟成由来のバニラ香の余韻が続き非常に高級感があります。
さらにグラスに注いで時間がたつにつれ果実味の甘さと複雑さのある香りがボリュームを増してきます。
これは旨い!、10年を経たベーリーAとは思えない、力強さを秘めた複雑さのある味わいにはびっくりさせられました。
例えばシャトー酒折さんのような、スーボワのはっきり出た熟成感とは全く違った味わい、ブドウのポテンシャルが相当高かったことが想像されます。
思えば2012年の山梨は「21世紀最高のヴィンテージ」と言われえていましたっけ。
(雨宮さんは「豊作だったけどそこまで良いヴィンテージじゃなかったよ。」と言っておられましたが)
残念ながら2012年はワイナリー直売のみなので当店での販売は出来ませんが機会があったら是非お試しください!
では、リリースされたばかりの最新ヴィンテージ、2017年も試してみましょう。
■ダイヤモンド酒造 Vrille ヴリーユ 2017
2017年ですがエッジに紫色がある若々しい色合い。
トップノートにキャンディ香はほとんど感じません。
テイスティング1時間前に抜栓しましたが香りがなかなか開いてくれません。
グラスに注いで30分程度たってようやく香りが出てきました。
(入荷後すぐに開けてしまったので「旅疲れ」していたのかもしれません。)
派手さのない果実味にほんのり甘さを感じるフィニッシュ。
樽香も溶け込んでおり高級感のある味わいです。
正直2012年の方が奥行きのある味わいでしたが、ベーリーAのワインとは思えないスケールの大きさを感じました。
ヴリーユ旨いです、熟成によるさらなる向上も期待でき、ブルゴーニュワインファンの方にもお試しいただきたいですね。
ではでは。
2022年03月30日
店主お気に入りのピエモンテワイン エンツォ・バルトリ
こんにちは、MBリカーズです。
本日は店主のお気に入りイタリアンをご案内いたします。
エンツォ・バルトリ (MGM モンド・デル・ヴィーノ)
MGM モンド・デル・ヴィーノは1991年創業の比較的新しい生産者でいながら、今ではその輸出量においてイタリアワインベスト10以内にランキングされるほどの大きな生産者となっています。
エンツォ・バルトリはピエモンテワインのブランドで、蝋封スタイルのキャプシールと、太くて背の低いヘヴィボトルが特徴です。
どれも過度な甘さが無くとてもシックな味わい、派手目のワインが苦手な方にはとってもおすすめの上品さがあります。
どのワインも価格以上のクオリティを発揮しており、この円安状況でも非常に高いコストパフォーマンスを誇ります。
では現在のラインナップをひとつづつテイスティングしてみましょう。
■ピエモンテ・コルテーゼ 2019
モンフェッラートからのコルテーゼ種で造られており、「ガヴィ」としても出せるものを格下げして出荷されています。
ほんのり柑橘の香り、グレープフルーツ的なニュアンスがありますがビターさのないキレイな後口です。
シャブリがお好きな方に「こんなのもありますよ」とお勧めしたい1本です。
■ピエモンテ・ドルチェット 2018
フレッシュ&フルーティではありますが、過度に華やかさのない落ち着いたミディアムボディ、酸のキレが良いのが特徴です。
どことなくピノノワールを連想させるような味わいは鶏肉、豚肉料理に合わせて美味しい味わいです。
■バルベラ・ダスティ・スペリオーレ 2018
このワインからギアが2段階ほど上がったような感覚があります。
樽熟成の余韻がしっかり感じられるオーキーなニュアンスが心地よく果実味もコンポートのような凝縮感を持ちつつも、落ち着いてエレガントな味わい。
アフターフレーバーにも樽香が効いておりバルベラ・ダスティとしてはかなりビッグな印象です。
個人的にはこのバルベラが最もコスパが良いと思います。
■ランゲ・ネッビオーロ 2019
バローロ、バルバレスコの故郷、ランゲで造られるワイン。
ブドウ品種はバローロ同様ネッビオーロ種が主体、口に含めば「ネッビオーロ」とすぐわかるような重厚な味わいはさらにギアが1段上がった感じです。
派手さはなく、高貴さが感じられる味わいです。
更に特筆すべきは抜栓してから1週間程度経過しても味わいがほとんど変わっていなかったこと、これには驚かされましたね。
■バローロ
「ワインの王」、「王のワイン」とも言われるバローロはさすがの貫禄。
オーク樽で長期熟成された味わいは奥行きがあり「上質ワインはかくあるべき」といった風格があります。
それでいて決して手が出ない価格ではないのが素晴らしいところ、上質バローロとしては破格のバリュープライスです。
全体的に果実味とそれに伴う甘さが控えめ、フランスワイン党の店主でもとても美味しく楽しめました。
エンツォ・バルトリ、これはおすすめです。
ではでは。
本日は店主のお気に入りイタリアンをご案内いたします。
エンツォ・バルトリ (MGM モンド・デル・ヴィーノ)
MGM モンド・デル・ヴィーノは1991年創業の比較的新しい生産者でいながら、今ではその輸出量においてイタリアワインベスト10以内にランキングされるほどの大きな生産者となっています。
エンツォ・バルトリはピエモンテワインのブランドで、蝋封スタイルのキャプシールと、太くて背の低いヘヴィボトルが特徴です。
どれも過度な甘さが無くとてもシックな味わい、派手目のワインが苦手な方にはとってもおすすめの上品さがあります。
どのワインも価格以上のクオリティを発揮しており、この円安状況でも非常に高いコストパフォーマンスを誇ります。
では現在のラインナップをひとつづつテイスティングしてみましょう。
■ピエモンテ・コルテーゼ 2019
モンフェッラートからのコルテーゼ種で造られており、「ガヴィ」としても出せるものを格下げして出荷されています。
ほんのり柑橘の香り、グレープフルーツ的なニュアンスがありますがビターさのないキレイな後口です。
シャブリがお好きな方に「こんなのもありますよ」とお勧めしたい1本です。
■ピエモンテ・ドルチェット 2018
フレッシュ&フルーティではありますが、過度に華やかさのない落ち着いたミディアムボディ、酸のキレが良いのが特徴です。
どことなくピノノワールを連想させるような味わいは鶏肉、豚肉料理に合わせて美味しい味わいです。
■バルベラ・ダスティ・スペリオーレ 2018
このワインからギアが2段階ほど上がったような感覚があります。
樽熟成の余韻がしっかり感じられるオーキーなニュアンスが心地よく果実味もコンポートのような凝縮感を持ちつつも、落ち着いてエレガントな味わい。
アフターフレーバーにも樽香が効いておりバルベラ・ダスティとしてはかなりビッグな印象です。
個人的にはこのバルベラが最もコスパが良いと思います。
■ランゲ・ネッビオーロ 2019
バローロ、バルバレスコの故郷、ランゲで造られるワイン。
ブドウ品種はバローロ同様ネッビオーロ種が主体、口に含めば「ネッビオーロ」とすぐわかるような重厚な味わいはさらにギアが1段上がった感じです。
派手さはなく、高貴さが感じられる味わいです。
更に特筆すべきは抜栓してから1週間程度経過しても味わいがほとんど変わっていなかったこと、これには驚かされましたね。
■バローロ
「ワインの王」、「王のワイン」とも言われるバローロはさすがの貫禄。
オーク樽で長期熟成された味わいは奥行きがあり「上質ワインはかくあるべき」といった風格があります。
それでいて決して手が出ない価格ではないのが素晴らしいところ、上質バローロとしては破格のバリュープライスです。
全体的に果実味とそれに伴う甘さが控えめ、フランスワイン党の店主でもとても美味しく楽しめました。
エンツォ・バルトリ、これはおすすめです。
ではでは。
2022年03月10日
え?これブルゴーニュじゃないんですか? アルタ・マリア・ヴィンヤード
私、けっこう偏屈なので、ニューワールドのワインはあんまり好きではございません。
(ところで「ニューワールド」って業界ではあまり聞かなくなってきているような気がしますがいまだに使われているんでしょうか? 今や輸入数量ナンバー1の座はチリワインですから若い方にとってはニューワールド=スタンダードになっているかもしれませんね。)
そんなわけで当店のラインナップにニューワールドワインはほとんどないのですが、今回新規でお取引をはじめさせて頂いた輸入元さんから「甘くないカリフォルニアワインありますよ」とご提案を頂いたので試しに取ってみることにしました。
アルタ・マリア・ヴィンヤード
1800年代の開拓者の9代目、ジェームス・オンティヴェロス氏が2004年に立ち上げたワイナリー。
周囲にはオー・ボン・クリマなど著名ワイナリーに葡萄を供給する畑に囲まれており、認証は無いもののサスティナブル農法、自然酵母でのワイン造りをしています。
酸化防止剤も果汁段階では投入せず、ボトリング前に少量のみ使用しているという自然派のワイナリーです。
■アルタ・マリア・ヴィンヤード シャルドネ 2013
色合いやや濃いめのゴールド、ミルキーなニュアンスにわずかに蜂蜜のフレーバー、ヴィンテージなりの熟成感が感じられとても高級感ある香り。
カリフォルニアワインにありがちな残糖感ある甘さが無く、酸のキレの良いストラクチャーのある味わい。
抜栓翌日にはハーブのニュアンスとミネラル感が出てきてブラインドで飲んだらブルゴーニュワインと間違えれしまいそうなエレガントさが感じられました。
カリフォルニアワインにありがちな過熟感ある甘さが苦手な私にもとっても美味しく頂けました。
■アルタ・マリア・ヴィンヤード ピノノワール 2013
色合い薄めのガーネット、赤系果実の香りは派手さが無くしっとりした感じ、味わいも落ち着いた果実味と樽香のバランスが良くとてもエレガント、カリフォルニアワインにありがちな残糖的甘さが無くドライな口当たりです。
わずかに熟成感があり非常にバランスが良い味わい。
抜栓直後はなかなか開かず(2013ヴィンテージですからねぇ)しっかり香りが出てくるまで1〜2時間程かかりましたけど。
白のシャルドネ同様、ブラインドで飲んだら「ブルゴーニュ!」と言ってしまいそうな味わいです。
抜栓2日目になるとほんのり甘みが出てきましたが、残糖による甘みというよりもグリセリン的な上品な甘味でした。抜栓後もけっこう長持ちしそうな予感がしますので、「諸々の理由で」1日で1本開けるのはためらわれる私にとってはとってもありがたいワインです。
輸入元ご担当者様の「甘くないカリフォルニアワインあります」というのは本当でした。
2013年ヴィンテージというのが若干懸念されましたがその不安は見事に払しょくされたどころかほのかな熟成感は非常に好感の持てるものでした。
今更ながら「飲まず嫌い」はいけませんな〜と、反省させられました。
ではでは
(ところで「ニューワールド」って業界ではあまり聞かなくなってきているような気がしますがいまだに使われているんでしょうか? 今や輸入数量ナンバー1の座はチリワインですから若い方にとってはニューワールド=スタンダードになっているかもしれませんね。)
そんなわけで当店のラインナップにニューワールドワインはほとんどないのですが、今回新規でお取引をはじめさせて頂いた輸入元さんから「甘くないカリフォルニアワインありますよ」とご提案を頂いたので試しに取ってみることにしました。
アルタ・マリア・ヴィンヤード
1800年代の開拓者の9代目、ジェームス・オンティヴェロス氏が2004年に立ち上げたワイナリー。
周囲にはオー・ボン・クリマなど著名ワイナリーに葡萄を供給する畑に囲まれており、認証は無いもののサスティナブル農法、自然酵母でのワイン造りをしています。
酸化防止剤も果汁段階では投入せず、ボトリング前に少量のみ使用しているという自然派のワイナリーです。
■アルタ・マリア・ヴィンヤード シャルドネ 2013
色合いやや濃いめのゴールド、ミルキーなニュアンスにわずかに蜂蜜のフレーバー、ヴィンテージなりの熟成感が感じられとても高級感ある香り。
カリフォルニアワインにありがちな残糖感ある甘さが無く、酸のキレの良いストラクチャーのある味わい。
抜栓翌日にはハーブのニュアンスとミネラル感が出てきてブラインドで飲んだらブルゴーニュワインと間違えれしまいそうなエレガントさが感じられました。
カリフォルニアワインにありがちな過熟感ある甘さが苦手な私にもとっても美味しく頂けました。
■アルタ・マリア・ヴィンヤード ピノノワール 2013
色合い薄めのガーネット、赤系果実の香りは派手さが無くしっとりした感じ、味わいも落ち着いた果実味と樽香のバランスが良くとてもエレガント、カリフォルニアワインにありがちな残糖的甘さが無くドライな口当たりです。
わずかに熟成感があり非常にバランスが良い味わい。
抜栓直後はなかなか開かず(2013ヴィンテージですからねぇ)しっかり香りが出てくるまで1〜2時間程かかりましたけど。
白のシャルドネ同様、ブラインドで飲んだら「ブルゴーニュ!」と言ってしまいそうな味わいです。
抜栓2日目になるとほんのり甘みが出てきましたが、残糖による甘みというよりもグリセリン的な上品な甘味でした。抜栓後もけっこう長持ちしそうな予感がしますので、「諸々の理由で」1日で1本開けるのはためらわれる私にとってはとってもありがたいワインです。
輸入元ご担当者様の「甘くないカリフォルニアワインあります」というのは本当でした。
2013年ヴィンテージというのが若干懸念されましたがその不安は見事に払しょくされたどころかほのかな熟成感は非常に好感の持てるものでした。
今更ながら「飲まず嫌い」はいけませんな〜と、反省させられました。
ではでは
2022年03月05日
長野の新星 ドメーヌ・コーセイの新ヴィンテージ2020
こんにちは、MBリカーズです。
最近情報発信はSNSばっかりになってしまいブログはすっかりご無沙汰してしまいました。
「自分への備忘録」という初心を思い出し久々にアップさせていただきます。
今回は長野の注目生産者、ドメーヌ・コーセイさんの新ヴィンテージのご案内です。
ドメーヌ・コーセイさんの味村興成さんは、元々メルシャンさんのチーフワインメーカー、あの「きいろ香」の開発の指揮を執ったことでも知られています。
そんな味村さんが長野県塩尻市片丘地区にワイナリーを設立したのが2016年、初リリースは2019年でしたがそのワインのレベルはかなり高く業界でも注目されていました。
今回入荷したのは片丘地区の自社農園栽培メルロのみを使ったメインブランドの「片丘メルロ2020」、フレンチオーク樽熟成バージョンとアメリカンオーク樽バージョンの2種です。
ベースのワインは全く同じ、熟成樽の違いを飲み比べできる興味深いラインナップです。
■ドメーヌ・コーセイ 片丘メルロ フレンチオーク2020
抜栓直後から樽熟成メルローの甘やかで香ばしい香りが花開いています。
2019ヴィンテージは「やむを得ず」新樽100%でしたが、2年目のヴィンテージなので空樽も出てきて2020ヴィンテージでは新樽比率を53%として熟成期間を1か月伸ばした11か月にしています。
味わいはまだオーク樽のニュアンスが前面に出てきている状態、ただ、補糖をしておらずアルコールが12%とやや低めなせいか、過度な凝縮感が無く今飲んでもそれほどアンバランスさは感じませんでした。
とはいうものの、アフターフレーバーも樽香が支配的、全体が調和してくるのは2022年の秋以降といった感想を持ちました。
■ドメーヌ・コーセイ 片丘メルロ アメリカンオーク2020
こちらは新樽比率43%のアメリカンオークでやはり11か月熟成されたバージョンです。
リリース直後ですがフレンチオーク・バージョン同様、香りは良く開いています。
アメリカンオークの特徴である甘やかなバニラ香が幾分高い印象、今の段階ではこちらの方がややまとまりが良く、「今飲むならアメリカンオークかな〜?」といった感じです。
こちらも無補糖でアルコール12%、日本ワインらしく、とっても優しい味わいなんですが、樽に負けているような印象はありませんでした。
どちらも過度な抽出を行っておらず、ナチュラルな美味しさが感じられました。
コルクにはディアム10が奢られていましたのでこれから先の成長も楽しみなワインです。
ではでは。
最近情報発信はSNSばっかりになってしまいブログはすっかりご無沙汰してしまいました。
「自分への備忘録」という初心を思い出し久々にアップさせていただきます。
今回は長野の注目生産者、ドメーヌ・コーセイさんの新ヴィンテージのご案内です。
ドメーヌ・コーセイさんの味村興成さんは、元々メルシャンさんのチーフワインメーカー、あの「きいろ香」の開発の指揮を執ったことでも知られています。
そんな味村さんが長野県塩尻市片丘地区にワイナリーを設立したのが2016年、初リリースは2019年でしたがそのワインのレベルはかなり高く業界でも注目されていました。
今回入荷したのは片丘地区の自社農園栽培メルロのみを使ったメインブランドの「片丘メルロ2020」、フレンチオーク樽熟成バージョンとアメリカンオーク樽バージョンの2種です。
ベースのワインは全く同じ、熟成樽の違いを飲み比べできる興味深いラインナップです。
■ドメーヌ・コーセイ 片丘メルロ フレンチオーク2020
抜栓直後から樽熟成メルローの甘やかで香ばしい香りが花開いています。
2019ヴィンテージは「やむを得ず」新樽100%でしたが、2年目のヴィンテージなので空樽も出てきて2020ヴィンテージでは新樽比率を53%として熟成期間を1か月伸ばした11か月にしています。
味わいはまだオーク樽のニュアンスが前面に出てきている状態、ただ、補糖をしておらずアルコールが12%とやや低めなせいか、過度な凝縮感が無く今飲んでもそれほどアンバランスさは感じませんでした。
とはいうものの、アフターフレーバーも樽香が支配的、全体が調和してくるのは2022年の秋以降といった感想を持ちました。
■ドメーヌ・コーセイ 片丘メルロ アメリカンオーク2020
こちらは新樽比率43%のアメリカンオークでやはり11か月熟成されたバージョンです。
リリース直後ですがフレンチオーク・バージョン同様、香りは良く開いています。
アメリカンオークの特徴である甘やかなバニラ香が幾分高い印象、今の段階ではこちらの方がややまとまりが良く、「今飲むならアメリカンオークかな〜?」といった感じです。
こちらも無補糖でアルコール12%、日本ワインらしく、とっても優しい味わいなんですが、樽に負けているような印象はありませんでした。
どちらも過度な抽出を行っておらず、ナチュラルな美味しさが感じられました。
コルクにはディアム10が奢られていましたのでこれから先の成長も楽しみなワインです。
ではでは。
2021年08月14日
グレイスワイン バーチャルセミナー 明野甲州バックヴィンテージ試飲しました!
当店の主力日本ワイン 中央葡萄酒・グレイスワインさんにこれからリリースするワインの特約店向けセミナーをZOOMで開催して頂きました。
本来でしたらワイナリーに集まって開催するところですがこのコロナ禍でバーチャルでのミーティングがすっかり定着してしまった感があります。
試飲サンプルは小瓶に移したものを送って頂いています。
この先リリースされるワインの試飲ですので気合を入れて臨みます。
それにしてももの凄く豪華なサンプルですよね。
では、順を追ってテイスティングしてみましょう。
■三澤甲州(仮称)2020 11月頃発売予定
2020の特徴は2点、よりナチュラルさを追求するために畑で採取した「土着酵母」を使用していること、長期熟成を見据えてマロラクティック発酵をしていることです。
味わいは和柑橘でも少しオレンジっぽさを感じます、MLFの為か昨年よりボリューム感がありミネラリーな余韻を感じます。
栽培醸造長の三澤さんとしては「2020年はテロワールの表現として理想に近い」という事でした。
2020からネーミングが「三澤甲州」に変わる予定という事でした。
■キュヴェ三澤 明野甲州2013 秋以降発売予定
2013ヴィンテージは英国デカンター誌による「ワールド・ワイン・アワード」で日本ワイン初の金賞を取ったワインです。
明野甲州は発売即完売が続いていたのでバックヴィンテージをテイスティングするのは初めての体験、嬉しいっ!。
香りにほんのりハチミツのニュアンスが感じられます。わずかに熟成感がありますがシェリー香などは一切感じませんでした。
このワインのキモはその「複雑さ」にあると思いました。
若い甲州の「フレッシュ&フルーティ」な味わいはもちろん好感が持てるものですが、8年の歳月を経ていまだ衰えず成長する甲州に畏敬の念すら感じました。
補糖、補酸、シュールリーなどのテクニックに頼ることなく、ひたすら葡萄のポテンシャルアップに力を注いできたからこその味わいなんでしょうね。
■キュヴェ三澤 Blanc 2018
ここ数年原料のシャルドネが主にスパークリングの「ブラン・ド・ブラン」に回ってしまうため「幻」化していたキュヴェ三澤の白が久々のリリースとなります。(といっても本数はごくわずかの予定、秋以降発売予定です)
収穫量を40hl/haとブルゴーニュのグランクリュに匹敵するくらいに抑えたシャルドネをホールバンチプレス、フレンチオークの一空樽を主体に9か月間樽熟成されたものです。
第一印象は樽香が支配的、甘さを伴った果実味と酸のキレがありアフターの余韻の長さが印象的です。
まだ若い印象でそれぞれのファクターが完全に融合している状態ではないかな?という段階ですが、そのポテンシャルは十二分に感じました。
やはり三澤の白はとても旨いです!
■あけの 2019
8月下旬、まもなく発売予定です。
キュヴェ三澤のセカンドラベル、2019年のセパージュは
メルロ44%、カベルネソーヴィニヨン40%、プティヴェルド11%、カベルネフラン5%
フレンチオークで17ヶ月熟成です。
やはり「とんでもなく出来の良い」カベルネフランはそのほとんどがキュヴェ三澤に投入されるようですね。
多少インキ―さが感じられますが凝縮感があり果実味に甘さがあり厚みのある味わいです。
2019年は「酸の年」だそうで、確かにしっかり酸が効いた味わいでした。
初回プリムール出荷分については長期熟成に対応すべく、49mmのロングコルクを使用するそうです。
ということでグレイスワインさんのプレミアム・テイスティングをアーカイブしてみました。
それにしても現地に行って飲めるのはいつになることやら。
ワクチン接種者が増えつつあるはずなのに、この惨事、罹患されてしまった方、医療関係者の方には心よりお見舞い申し上げます。
ではでは
本来でしたらワイナリーに集まって開催するところですがこのコロナ禍でバーチャルでのミーティングがすっかり定着してしまった感があります。
試飲サンプルは小瓶に移したものを送って頂いています。
この先リリースされるワインの試飲ですので気合を入れて臨みます。
それにしてももの凄く豪華なサンプルですよね。
では、順を追ってテイスティングしてみましょう。
■三澤甲州(仮称)2020 11月頃発売予定
2020の特徴は2点、よりナチュラルさを追求するために畑で採取した「土着酵母」を使用していること、長期熟成を見据えてマロラクティック発酵をしていることです。
味わいは和柑橘でも少しオレンジっぽさを感じます、MLFの為か昨年よりボリューム感がありミネラリーな余韻を感じます。
栽培醸造長の三澤さんとしては「2020年はテロワールの表現として理想に近い」という事でした。
2020からネーミングが「三澤甲州」に変わる予定という事でした。
■キュヴェ三澤 明野甲州2013 秋以降発売予定
2013ヴィンテージは英国デカンター誌による「ワールド・ワイン・アワード」で日本ワイン初の金賞を取ったワインです。
明野甲州は発売即完売が続いていたのでバックヴィンテージをテイスティングするのは初めての体験、嬉しいっ!。
香りにほんのりハチミツのニュアンスが感じられます。わずかに熟成感がありますがシェリー香などは一切感じませんでした。
このワインのキモはその「複雑さ」にあると思いました。
若い甲州の「フレッシュ&フルーティ」な味わいはもちろん好感が持てるものですが、8年の歳月を経ていまだ衰えず成長する甲州に畏敬の念すら感じました。
補糖、補酸、シュールリーなどのテクニックに頼ることなく、ひたすら葡萄のポテンシャルアップに力を注いできたからこその味わいなんでしょうね。
■キュヴェ三澤 Blanc 2018
ここ数年原料のシャルドネが主にスパークリングの「ブラン・ド・ブラン」に回ってしまうため「幻」化していたキュヴェ三澤の白が久々のリリースとなります。(といっても本数はごくわずかの予定、秋以降発売予定です)
収穫量を40hl/haとブルゴーニュのグランクリュに匹敵するくらいに抑えたシャルドネをホールバンチプレス、フレンチオークの一空樽を主体に9か月間樽熟成されたものです。
第一印象は樽香が支配的、甘さを伴った果実味と酸のキレがありアフターの余韻の長さが印象的です。
まだ若い印象でそれぞれのファクターが完全に融合している状態ではないかな?という段階ですが、そのポテンシャルは十二分に感じました。
やはり三澤の白はとても旨いです!
■あけの 2019
8月下旬、まもなく発売予定です。
キュヴェ三澤のセカンドラベル、2019年のセパージュは
メルロ44%、カベルネソーヴィニヨン40%、プティヴェルド11%、カベルネフラン5%
フレンチオークで17ヶ月熟成です。
やはり「とんでもなく出来の良い」カベルネフランはそのほとんどがキュヴェ三澤に投入されるようですね。
多少インキ―さが感じられますが凝縮感があり果実味に甘さがあり厚みのある味わいです。
2019年は「酸の年」だそうで、確かにしっかり酸が効いた味わいでした。
初回プリムール出荷分については長期熟成に対応すべく、49mmのロングコルクを使用するそうです。
ということでグレイスワインさんのプレミアム・テイスティングをアーカイブしてみました。
それにしても現地に行って飲めるのはいつになることやら。
ワクチン接種者が増えつつあるはずなのに、この惨事、罹患されてしまった方、医療関係者の方には心よりお見舞い申し上げます。
ではでは