2012年06月
2012年06月28日
接続語とテン
接続語の問題が新聞に載っていました。【 】内にふさわしい接続語は語群のどれですか。
〔語群〕
だが たとえば そして あるいは だから
答 え
答 え
答えは、「だから」となっています。理由はこうです。
前後の関係は、「活性化も盛り込まれている」(前の文)の「当然の結果」として、「電化をどんどん進めた」(後の文)と読めるので、順接の「だから」が入る。
逆接の「だが」は誤りでしょうか。「活性化も盛り込まれている」にもかかわらず、「(電化は)遅れている」とも読めるからです。
テン(読点)の有無で修飾関係を考えてみましょう。【接続語】の直後にテンがないので、【接続語】の修飾範囲は、「政府は地方の電化をどんどん進めたけれど」とみなせます。接続語が「だが」だとすると、「活性化も盛り込まれている。だが電化をどんどん進めた」となり、前後がつながりません。
接続語の後にテンを打たない例を多くみかけます。仮に「だが、」とするとどうでしょう。「(電化は)遅れている」にかかると考えることができます。なぜなら、短いことばが先になる場合、短いことばの後にテンを打つからです。 ← テン(読点)を打つ規則
【接続語】の後にテンがないので、答えは「だが」ではなく、「だから」が正しいといえましょう。
次のように本文を書き換えると、文の関係が分かりやすくなります。
ページの先頭へ ブータンの国是(こくぜ)、「国民総幸福」には、地域の活性化も盛り込まれている。【 】政府は地方の電化をどんどん進めたけれど、首都から60キロのこの村の電化は遅れている。ツルを守るために電柱を立てず、3倍お金がかかる地中化方式で電線を通しているからだ。 国是: 国民が認めた政治の方針。 |
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(読売新聞 2012年5月19日夕刊 「中学受験国語 テーマ 接続語」) |
〔語群〕
だが たとえば そして あるいは だから
答 え
答 え
答えは、「だから」となっています。理由はこうです。
前後の関係は、「活性化も盛り込まれている」(前の文)の「当然の結果」として、「電化をどんどん進めた」(後の文)と読めるので、順接の「だから」が入る。
逆接の「だが」は誤りでしょうか。「活性化も盛り込まれている」にもかかわらず、「(電化は)遅れている」とも読めるからです。
活性化も盛り込まれている | / \ |
だから | ―電化をどんどん進めた | |
だが | ― (電化は)遅れている |
テン(読点)の有無で修飾関係を考えてみましょう。【接続語】の直後にテンがないので、【接続語】の修飾範囲は、「政府は地方の電化をどんどん進めたけれど」とみなせます。接続語が「だが」だとすると、「活性化も盛り込まれている。だが電化をどんどん進めた」となり、前後がつながりません。
活性化も盛り込まれている | / \ |
だが | ―電化をどんどん進めた | × | |
だが、 | ― (電化は)遅れている | ○ |
接続語の後にテンを打たない例を多くみかけます。仮に「だが、」とするとどうでしょう。「(電化は)遅れている」にかかると考えることができます。なぜなら、短いことばが先になる場合、短いことばの後にテンを打つからです。 ← テン(読点)を打つ規則
だが、政府は地方の電化をどんどん進めたけれど、首都から60キロのこの村の電化は遅れている。 |
【接続語】の後にテンがないので、答えは「だが」ではなく、「だから」が正しいといえましょう。
次のように本文を書き換えると、文の関係が分かりやすくなります。
ブータンの国是(こくぜ)、「国民総幸福」には、地域の活性化も盛り込まれている。だから政府は地方の電化をどんどん進めた。だが首都から60キロのこの村の電化は遅れている。ツルを守るために電柱を立てず、3倍お金がかかる地中化方式で電線を通しているからだ。 |