D' s Basement supplement

キノコ・植物・博物館 このところ通常の更新はTwitterから、となっています。どうも8月21日以降設定変更されたAtomPubの相性が良くなく、うまくリンクまで設定できていません。なのでうまく更新されていないと感じたら http://twilog.org/sakumad2003/ をご確認ください

大学院選びは「お茶の時間」で決めよう

ちょっとツイッターとかFBとかで欠くよりは、と思って久しぶりにblogで。
もうこの秋の大学院受験は願書出しの時期が終わってしまっているんだろうけども、学部生が大学院進学をするときの研究室選びについて、相談されたりしたので、過去にも話したりしたことはあるけど私の個人的な意見を。
■何を研究したいのか、イメージをつかもう
学部生の知識では、まだ業界地図は描けないだろう。どんな研究を、どこの研究室がやっているのか見渡すのには学会に出掛けて見て回るのが一番。はじめての学会だと、同じ大学の人とばっかり行動してしまいがちだけど、そこは一人で気の向くまま、興味の赴くままに見て回ったほうがいい。自分の興味に忠実に行動するためにも、退路を断って知らない人とのコミュニケーションを取るためにも。友だちといると友だちと話して終わっちゃうでしょ。生態学会など春にある学会だと3回生から4回生になるタイミングでの学会参加がオススメ。生態学会は学部生無料だし。
【私のときつまり四半世紀前は他分野からの参入だったので直接研究室を訪ねて歩きました、それこそ友達の下宿を泊まり歩きながら】

■教授に話を聞くのも大事だけど、院生と話そう
その研究がどんだけ面白いか、それは教官はみんな魅力的に話すよ、それが仕事だもの。どれだけ意義があるか、どんなプロジェクトか。おすすめしたいのは、それだけでなく、その研究室の大学院生とも話してみること。ロールモデルになる先輩たちだ。その院生たちが自分の研究をおもしろそうに語るか、いきいきとしているか。それは自分がそこへ行ってどんなふうになるのかをはかるバロメーターになるだろう。
 もっと言えば、お茶の時間とか、ご飯のときに混ぜてもらうといい。(そりゃ飲み会でもいいけど)研究室の雰囲気がきっとよく分かるだろう。大学院に入って、多分いちばん長い時間を過ごすのが研究室のメンバーたち。この人らの研究や生活に向けてのスタンスが、自分の「肌」に合うか。それは自分でしかその場でしか判断できない。研究をしにいくのであって、遊びに行くんじゃないんだから、と思うかもしれない。でも仲間から研究のスタイル・スタンスは学ぶものだし、心地よく研究する上での重要な点だ。特に遠隔地の大学に行くのであれば、人間関係の主要な部分になるだろう。健全なメンタルのためにもけして無視できない。「ぬるま湯な研究室ではダメだ」という考えのひともいるかもしれないけれど、私は研究は知的興奮の中でやりたかったし、いわゆるブラック研究室で人材が育つと言う事例を私は知らない。ギスギスの緊張感の中に行きたい人はそうすればいいけど、学びの場、としてはどうなのかなと思う。
【私はお茶の時間で決めたんだろ、とよく言われた】

■キャリアのセルフデザインを
上に書いたような内容は、博士課程までを視野に入れた話だと思う。長く研究をやっていくことを自然に前提にしていたように思う。
自分のキャリアなんてままならないもの。それはその通り。でも、なんとなくで道を決めるのではなく、自分がこの先にどうしたいか、イメージは持っていた方がいい。卒論の仕事を仕上げたいからとりあえずそのまま大学院に進む、というケースはそうとう多いとは思うけど、その先どうしていきたいのか。「一般的に企業就職が難しくなるから」というような評論家的な判断ではなく、自分がどうしたいのか。そこで判断していくしか無いんじゃないかと思う。もちろん家庭の事情などいろんなことで判断が狭まる場合だってあるだろう。でも社会人入学の大学院だって随分一般的になったし、研究は大学院の中じゃないとできないなんてこともない。大学院しか知らない、というのじゃない研究者が必要な場面だってたくさんある。柔軟に未来の自分の目標は柔軟に持っていた方がいい。

偉そうに、今はそんなの通用しないよというストーリーを描くつもりはない。
自分にあった身の置き場、というのを研究テーマだけでなくトータルな研究室の様子を見て決めるのは大事だよ、ということだ。研究室が「いいなぁ」と思えるような状況だとしたら、それはやはり教官の研究室経営がうまく行ってるとも言えるのだろう。

とは言え、職を得る、というのも大して変わらないよなぁと改めて思う。研究職に限らず、そこの職場カルチャーあるいは社風といったものが、肌に合うかどうかって大事なことだと思う。



5月20日「府指定天然記念物美多彌神社のシリブカガシ社叢の調査報告会」

ML[omnh]に配信されたものを許可を得て転載します。(携帯番号のみ削除しました)

大阪府指定天然記念物「美多彌神社(美木多神社)のシリブカガシ林」の現況と保全に関する報告会(勉強会)が開催されます。泉北ニュータウンの開発からシリブカガシ林を守ろうとする保護運動が全府的に高まった、大阪の社寺林保全活動のメッカとも言える地ですが、保全活動を担って来られた「堺植物同好会」のメンバーからは、「高層木はみごとに発達していて極相林の林相であるが、林内にはどんぐりは多数落ちているが極相林を持続させる後継木がほとんど育っていない」との不安の声も聞かれます。林内に生育するクスノキとコナラの大木が、シリブカガシの樹冠層に覆いかぶさっているような場所が見られるのも不安の要素となっています。
 これまでの保全活動とシリブカガシ林の経年変化を検討し、今後の保全活動の指針を得ることを目的とした報告・勉強会です。堺植物同好会の方々の都合で平日の日程になりますが、多数の方にご参加いただきご意見をいただけたら幸いです。また、シリブカガシや泉州地域の植物に興味をお持ちの方、社寺林等の保全活動に興味をお持ちの方にご連絡いただけましたら幸いです。

「府指定天然記念物美多彌神社のシリブカガシ社叢の調査報告会」
1 日時  平成28年5月20日(金)
       午後2時から4時頃まで
2 場所  大阪府文化財調査事務所 1階講義室
        堺市南区竹城台3丁21−4
        電話 072−291−7401
(地図の若竹大橋北詰の北側にあります。泉が丘駅から徒歩約20分です。
 入ったところが3階で、大阪府文化財センターの本部です。
駐車場は数台でしたら駐車できますので、相乗りでお願いします。)
       
問い合わせは 大阪府教育庁 文化財保護課
         文化財企画グループ 阿部 
         電話 06−6210−9900(直通)
             06−6941−0351(内線3493) (月曜日〜水曜日)
           までお願いいたします。

阪神・淡路大震災時の記憶:避難所支援プロボノのすすめ

熊本の一連の地震を受けての自然史系博物館をめぐる状況については別に西日本ネットFBを通して発信しているが、それとは少し違う、震災をめぐることを。
 東日本のときより、今回のほうが阪神・淡路の記憶を揺さぶられている。
 私が避難所となっていた東灘小学校に入ったのは震災後3日目、丁度このくらいのタイミングだった。住民の方々のストレスも高まってきており、避難所運営側に入ったボランティアは難しい立ち位置だった。物資の配給や情報の伝達、プライバシーの確保など、被災者のすべての要求に応えることは難しかった。(今回もそういうことはたくさん起きているようだ
 行政でない人間、しかも自治会の人間でもない当時大学院生だった私たちやもっと年上のボランティアリーダーたちがそういう形で現場に入っていたことも不思議かもしれないが、それくらい人手が足りなかったというのが実態なんだろうと思う。それとなんだかんだ縁があった人間が巻き込んで行った点なのだ。縁があった事は大事だと思う。
 それでも、本当に責任を持たなきゃいけないところには神戸市役所の何日も寝ていない、ぼろぼろになった職員たちがいた。この人たちを支えないと無理だ、と心底思った。
 被災地で足りないのはそうした地元職員たちを支えるスタッフだと思う。行政が専門の他地域の応援職員が入ってくるのはもう少しあとになってしまう。熊本でもまだ今は医療、ケア、警察、消防と行った人々であり、住民対応の手が足りないのではないかと思う。ここはしんどいところなのだが、行政と足並みをそろえるサポーターがどうやったらできるのだろうと思う。地域支援をやった経験のあるボランティアはそうした感覚を十分持っていると思う。ぜひそうした地域への入り方ができる道を模索してほしい。あるいはこういう部分は公務員経験を持つ「プロボノ」が必要な部分ではないかと思う。公務員OBなどにも期待したい所。
 いわゆる「ボランティア活動」に人をさばくことも大事なのだが、それとは違う部分。
これが今日ブログで書こうと思ったことの一つ。

 もう一つ、これから上記のような行政と組んだボランティアの活動が必要な領域は、避難所周辺の非公式避難所の情報収集。
 行政が設けたオフィシャルな避難所では「プライバシー」だけでなく、子どもの鳴き声やペット、老人の徘徊などそれぞれに過ごしにくい様々な状況がある。こうした人達は自宅でも過ごせないとなると、近隣の公園や気の合う人同士など、大小様々な場所に集まり、自主的「避難所」が営まれることになる。実はこうしたところに上記のようなケアが必要なニーズが集中するのだ。雨や余震、配給や水など様々な要因によって、日々大きくなったり移動したり動きも多い。(これも今回もやはり起きているようだ)これを周り、情報を確認、聞き取りでニーズを集め続け、的確な情報や物資の提供に努力したのは神戸大学の学生を中心にしたチームだった。
 中長期化するにつれ、拠点的な避難所は周辺の小さな避難所を配給対象、ケア対象として把握する必要が出てくる。このあたりの状況は東北大震災でも同様だったろう。しかし、東北が津波被災を免れた場所にはちゃんとした家屋・施設が残っていたのに対し、阪神や熊本では地域が広く被災し「野営」や必ずしも安全でない公共的な施設など、住環境としては劣悪な場所に避難しているため、上記のような非公式な避難所ケアが重要になる要因が強いように思う。

 文化の出番はこれからあると思うのだが、今の段階は体と心のケアが大事。
そしてそれができるのは地縁、人の縁を持ったつなぐ仕事。
熊本大学の甲斐教授のブログなどでは学生たちが様々な活躍を見せているようだ。期待・応援したい。職業を持ってすぐに動けない身としては何かの参考になることを願いつつ、情報発信をするまでだ。

追記)
「野良ボラ」と言われるような支援詐欺的な集団もある、というのは悩ましいところだ。上記はそんな状況になかった牧歌的なNPO前史の時代といわれればそれまでだが、行政支援が必要なところは事前登録型、でもいいからそうした要因を確保できるようにしていければなぁと思う。
そのためには平時からの検討が必要と感じる。

にじゅうまるプロジェクトCOP2 魚食クライシス〜生物と文化の多様性〜 当日の感想

今日は名古屋大学まででかけてにじゅうまるプロジェクトCOP2の分科会に参加。
2年前大阪で行われたCOP1からの続きとあって、総合討論のコーディネーターとしてお声がかかった。
長良川などの三川、そして伊勢湾・三河湾を抱える名古屋とあってテーマは「魚食クライシス〜生物と文化の多様性〜」と魚の話をたっぷり聞いた。

演者の話はそれぞれ印象に残る、濃いものばかりであった。とりあえずツイッターに書きつけた感想は以下の通り。
















神谷氏のお話は印象深い。小学校教科書での漁業の取り扱うスタンス、水産庁のスタンス、漁業関係者のスタンスなどを比較しながら、語られる。確かにいきなりスーパーの商品として登場して、大規模漁業での水揚げからの取り扱い。魚としての扱いや食文化としての位置づけはなく、消費財としての位置づけを感じるという。現場の魚や、卸という立場からの目線は水産庁の水産資源、漁場の確保を語るスタンスともちがう。客に魚食文化をはじめとして魚の価値を伝えてきたか。魚に安い値段をつけるだけで様々なことを伝えてこなかったのではないか。結果として、客(消費者)は様々な地元の魚の価値を知らずに、多品種小料の様々な好みに応じた旨い魚を知らずに、つまりは国産魚の価値を見いだせずに、輸入魚に押される結果になっているのでは、という。

魚を知らなければ、それに価値を見いだせない。これはきのこもまったく一緒だろう。食用資源としての活用の価値を見いだせなければ全て毒きのこ扱いだ。日本の山には海外市場に十分出せるようなヤマドリタケ類もアミガサタケ類もいろいろあるのに。

この魚なお話は菌類の話といろいろに通じる。そうした魚の価値を知るのにやはり学校が大事だという。
これまで菌類学は学校で習わないから、と思ってきたけど考えてみたら案外いろんなものを学校では習わない。祭りや言い伝えなどの地域の民俗であったり、山や川のこともそう。かつては地域や家族で伝えていたものだが、こうしたものを社会教育だけで代替するのは難しいのだけど、地域教育や家庭教育のフォローアップやバックアップとしての機能はあるだろう。博物館などの社会教育施設は地域や家庭がうまく動かなかったときのセフティネット的な機能もあるかもしれない。

博物館で食い物の話となると数年前にやった「うまいもんから考える自然の恵み 生物多様性」のプロジェクトが思い返される。この企画、いずれまたやりたい。

菌学アマチュアのためのリソース集

本日大阪で開催された菌類学講座2016
「アマチュア菌学の活性化に必要な仕掛けを考える」
は多岐にわたる内容が紹介される濃い研究会でした。
復讐のためのいろいろなリソースを紹介しておきます。

日本の菌類インベントリー研究を充実させるために −菌類誌・図鑑・地域研究と博物館—(本日配布した資料 菌学会西日本支部会報に投稿した元原稿)
https://dl.dropboxusercontent.com/u/9835017/日本の菌類インベントリーB.pdf
Field Mycology 英国菌学会のアマチュア向け媒体
http://www.journals.elsevier.com/field-mycology
Mycokids 英国菌学会の子ども向け菌類普及リソース
http://www.britmycolsoc.org.uk/index.php/mycokids/
菌類の採集と記録マニュアル
http://www.britmycolsoc.org.uk/files/3612/9535/8770/Guide_to_RecordingLOCKED.pdf

Fungi 4 school 学校向けとなっているが、用語集や観察手法など充実したマニュアル集
http://www.davidmoore.org.uk/Assets/fungi4schools/

その他英国菌学会のサイトにはたくさんのリソースが
http://www.britmycolsoc.org.uk

North American Fungi
https://www.pnwfungi.org/index.php/pnwfungi/index

日本菌学会 データベースなどの動きも
http://www.mycology-jp.org/~msj7/index.html

入生田菌類誌
制作裏話
http://nh.kanagawa-museum.jp/files/data/pdf/tobira/17-2/tobira65_2otsubo.pdf
本編
http://nh.kanagawa-museum.jp/kenkyu/plant/mycotairyuda01/mycotairyuda01_index1.html
種山さんのサイト 牛肝菌研究所
http://w1.avis.ne.jp/~boletus/

井口潔さんのtwitter
https://twitter.com/Disco90130313
図解-きのこ鑑別法―マクロとミクロによる属の見分け方-デビッド-L-ラージェント
http://amzn.to/1OEKOBs

勝本謙著、勝本謙・安藤勝彦入力編集 (2010)
「日本産菌類集覧」  日本菌学会関東支部
http://sanoshoten.blog13.fc2.com/blog-entry-1124.html

近日のイベント
関西菌類談話会総会 2/13 @京都龍谷大学大宮学舎
http://kmc-jp.net/blog/?p=242

日本変形菌研究会 まだのってないけど 3/27 @大阪市立自然史博物館
http://henkeikin.org
https://www3.mus-nh.city.osaka.jp/scripts/Event.exe?C=0&G=%8D%75%89%89%89%EF%81%45%83%56%83%93%83%7C%83%57%83%45%83%80&T=%93%FA%96%7B%95%CF%8C%60%8B%DB%8C%A4%8B%86%89%EF%91%E5%89%EF2016&D=2016%2F03%2F27&M=3

日本菌学会京都大会
http://www.mycology-jp.org/~msj7/msjmeeting/2016.html

兵庫のアセタケ 測定用ソフトPhoto Rulerなど
http://inocybe.info

Fiji ImageJ2(MacでもWinでも、Linuxでも)
http://imagej.net/Fiji

帰宅困難者にならないために ロードテスト

数年前から、いざ地震となったら帰宅困難者になるかもしれないな、と思っていた。
東日本大震災の時の東京をみていて、南海が起きたら今度はレスキューされる側になる、その前に自分としてどこまでサバイバルできるのか、は試してみないといけないな、という思いは強かった。
「帰れない」、ということはまた「駆け付けられない」、ということでもある。

原理的には自力で帰れないあるいは駆け付けられないエリアには住むべきではないんではなかろうか。そう思ってしまう背景には自宅が京都伏見、職場が大阪長居と50km離れている、という個人的事情がある。

車で高速を使えば一時間少々、電車でも1.5時間の距離だが、歩くとどうなるだろう。Google mapでは9時間30分余と出てくる。車でもいつでも厳し目のGoogleの推定だが、これは歩ける距離なんだろうか。
50km。時速5km強のペース。
そこそこの年齢にもなり、脚力も高校生の頃から考えるとだいぶ劣化もしているような気がする。自分の限界がどの辺にあるのか知っておかないといざというときにどこまで無理ができるのかもわからない。アホな試みではあるが1月17日、阪神・淡路大震災の起きたこの日にためしてみることにした。
幾つかのルールを設定。

自転車でなく歩く:阪神・淡路の時に3日目に入った現地はまだ瓦礫ガラスの散乱する路面だった。大阪で大きな被害が出るとすれば、なかなか自転車にはシビアなコンディションだろう。歩くことで見えることもたくさんある。ということで徒歩に。

地図を持たない:コースは十分わかっているつもりだがここはいろいろ想定して地図を持たず歩くことに。実況用にアイフォンは持って歩いたが、Googlemapは禁じ手に。バッテリーの減りも早いしね。

夜10時になったら最寄り駅から電車に乗る:無制限にはせず、スタートから10時間でゲートクローズ、ということに設定。最悪でも終電で帰れる、安全側によせた判断。

で、2016年1月17日、午前10時から実際に歩いてみた。
ツイッターの実況をみてもらうほうが早かろう。
http://twilog.org/sakumad2003/date-160117

結論
・多少足の筋は痛めたが歩ける。筋肉痛も翌々日には回復。
・京街道はなかなか面白い。古木や自然堤防、古い酒屋、町家など興味深いものがたくさんある。下調べしてから歩いたらもっと楽しめるだろう。
・しかし、歩いて着いてすぐさま何かできるほどの余力はなかった。少し体力アップが必要。
・靴は幅がやや狭いようで、小指の内側に大きな血豆ができてしまった。外反母趾、内反小趾、などなどの原因にもなっている感じ。
・12時間のゲートタイム前に最終の駅は通りすぎたが、自宅までは12時間30分だった。7万4千歩あまり。途中寄り道、ミスコースもあるのでなかなかの距離を歩いたことになる。

 芸人さんがやるようなアホな個人企画ではあるけど、実体験として距離感というか物差しができたのは大きい。やってみてよかったとは思っている。
 もっとも、いざ地震となったら博物館でのいろいろな対応もあり、そう簡単には帰れないのはわかっているのだが。

セルフアーカイブツールとしてのTwitterの○と×

2003年未年の年末にこのBLOGをはじめてはいるが実質的には2004年の春頃から。断続的に書き始め干支が一周りし13年がたった。2008年にTwitterをはじめてからもう8年。この間にSNSをネタにJMMAで話したり、研修で話をしたり、さらに幾つかの報告を書いたりもしているので、私にとってもはやBLOGやSNSは博物館学活動の一部である。それだけで博物館の業務が回るほど世の中甘くはないのでまぁ相変わらず通勤や夜が中心の活動でもある。
さて、Twitterもなんだかんだ、よく続いているメディアだとは思うのだけど、いまさらながらライフログとしての○と×を簡単に。というのは、自分の過去の日記のようにあの時あの写真をとったのはどこだっけ、あのイベントを担当した時にどんなことを考えてたのか、などと振り返るのに利用するようになってきたからだ。
でも、そうしたセルフアーカイブとしては、残念な点もある。あと5年、10年と使い続けていくためにはどうしたらいいのかを考えるためにも、メモとして書いておきたい。
◯Goodな点:
・過去のツイートが検索しやすい。これはFacebookに対して圧倒的に便利な点。検索されたくない、という場合は別だが。それもあって私の場合には個人的なことはFBで友人限定でつぶやくなど使い分けにもつながってる。
・周辺サービスが充実している。なんだかんだ言って連携サービスが豊富。特にTwilog, TogetterのようなアーカイブのためのツールはFBでは適当なサービスが見当たらない。RSS連携などはイベントPRなどの自動流しこみにはかなり便利。
・ここ数年iPhone やSafariとの連動がしやすくなったのは個人的には使いやすいと感じている
・なんだかんだ言ってまだ過疎化していないのはありがたい。今でもニュースの広がり方はFBやLineよりいいと思う。Mixiの過疎化は早かった。


×Badな点
・周辺の無料サービスはしばしば予告なくストップ、過去ログも消える。
これが最悪な点。twittermailの古いログ(最初の頃、携帯メールで書いてた投稿が最初の数十字をのぞいてほとんど消えた)、http://lockerz.comの写真(2012年頃の写真が・・)などなど消えてしまったものも少なくありません。twitpicですら危なかった。写真データはflickrみたいな専用サービスと連携する方が良いのかも。
・API制限などの方針が揺れたのも大きい。
クライアントも幾つか渡り歩くはめになりました。Blogに流しこむのも難しかったり。そういえばLivedoorは結局発言まとめのBlog流しこみは実現させてないな。
・リンクのプレビューがつかない。FBが実現させてるから余計目立つ。これがつくようになると、リンクへのクリック率が高まると思うんだけどな。是非実現させてほしい機能。

なんだかんだgoogle+も来なかったし、instagramが単体で成立することもどうなんだろう、と思ってます。とにかく、アーカイブとして機能するためには過去データの保全に繋げるようTwitter者には、頑張ってほしい。できれば個人としてもバックアップできるようなんか方法ないのかな。

ちなみに過去の私のツイートの月別ツイート数。2011年、12年がピーク。そこよりは落ちてるけどまぁ、安定してるかな。









新春雑感2016

旧年からいろいろお世話になっております。
本年もよろしくお願いします。


年賀状へのコメント書きは自分の振り返り、やりたいことの再確認だと思う。
書いていて気づいたこと

・年々博物館学から逃れられなくなりつつあるなぁ。
・博物館学と里山とキノコと。そのバランスをどう取っていくのかがやっぱり課題。
・本郷資料、磯野文庫、岸川椿文庫など重要資料をいろいろ活用していかないと。
・いろいろと厳しい状況はあるけどやりたいことをいかに実現するか。工夫のしようはある。

昨年やったこと、やり残したことは改めて書くとして、やりたいことをいくつか。
近いうちに研究計画ゼミで話さなければならないので、その草稿として。
公約ではなくあくまでも希望だが。

まず、今年秋には日本菌学会の京都大会がある。ここへ向けていくつかやらなければならないことがあるだろう。
キノコに関しては、キノコのヒミツ改訂本の発行も大きな課題だ。

里山関係も寝かしておくわけには行かなくなっている課題がいくつか。

博物館学に関しては講演や報告書で書いたいくつかを整理して論文にしていく必要がある。
対話と連携の博物館をどうまとめていくか、も重要な課題だ。
【業務連絡】締め切りを超えているいくつかの課題については可及的速やかに頑張ります。
自然史系博物館に関しても幾つかの動きがある。いい方向に軌道修正を図りたいんだが。
博物館学的にはそれ以上に何年か後に形にするしか無いいろんなことがありそう。まぁそれもそれ。

ICOM2019にどういうスタンスで関わっていくか、これもそろそろ決まってくるようにも思う。
それによって今年の5-6月の予定が大きく影響を受けるなぁ。東へ飛ぶか西へ飛ぶか。

夏に予定されている気候変動展もそれなりにいろいろやらなければならいだろう。せっかくなのでまとめる機会にしたいがどこまでできるか。

さてさて、今年も課題いろいろな2016年になりそうです。

2016/01/23 大阪市立自然史博物館 菌類学講座2016「アマチュア菌学の活性化に必要な仕掛けを考える」

新春一発目はできるだけキノコで行きたいと、無理して講座開催をしているのだけれど今年はこんな感じのイベントです。どうぞご参加ください。

大阪市立自然史博物館 菌類学講座2016のご案内
「アマチュア菌学の活性化に必要な仕掛けを考える」

 日本にはまだまだ研究が必要なきのこが山程あります。一方学術的にはDNAを用
いた研究のウェイトがますます重くなっています。顕微鏡や細かな観察による研
究はもう時代遅れなのでしょうか?いやいや、観察の積み重ねはこれからも重要
性をもつはず。でも、そうした観察や記録をどうやって活かしていくべきなので
しょうか。
 今後の菌類研究の方向性を探るため、シンポジウム形式で行ってみます。
このセミナーは科研費15K01157の研究活動の一環として開催されます。
共催 関西菌類談話会

開催日 2016年1月23日(土)
時間 午後1時〜4時30分
会場 自然史博物館 講堂
対象 どなたでも参加できます。
参加費 無料(博物館入館料必要、一般入口からお入りください)
申込み 申込みは不要です。
パネリスト
出川洋介(筑波大学)
佐久間大輔(大阪市立自然史博物館)
種山裕一(菌類懇話会)
コメンテーター
井口潔

お問合せ 佐久間大輔 e-mail : sakuma@mus-nh.city.osaka.jp
  〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23大阪市立自然史博物館 06-6697-6221

ICOM NATHISTの台北宣言

2015年10月に台湾でICOM NATHISTの大会が開かれていた。
ICOMとは国際博物館会議であり、NATHISTはその自然史博物館の専門グループ、という位置づけである。その国際大会が台北の台湾国立博物館で開催された。

様々な講演や事例報告があったようだが、残念ながら参加していないのでそちらはどこかで(日本からの参加者が少なかったようだが)みていただくとして、ここでは二つほど言及しておきたい。

一つは野生生物の密貿易を監視する自然保護団体であるトラフィックとの連携に向けた、ワーキンググループの設置である。野生生物の標本を収蔵する博物館として、そのプロセスを公正なものとしていく必要も大きいが、同時に日本を含む野生生物消費国においては意識啓発としての意味合いも大きいだろう。注目していきたい。
https://icomnathisttraffic.wordpress.com/2015/01/14/welcome/

参考:トラフィックジャパン→http://www.trafficj.org

もう一つが「台北宣言」である。「生物多様性の保全にとりくむ」というニュースだけが流れていたのでどんなものだろう、と思っていたが、ごくシンプルなものであった。
原文はこちらにある。

で、ホントに短いので訳出してみた。


自然史博物館の主な役割は自然史の事物を収集し保存管理し、これらの事物に関する知識を創造し、それらの知識を社会に発信することにある。

自然史博物館はまた、広く人々に自然界との深いつながりを形成することを促し、自然の保全に関与している。

増大する人間活動は生物多様性に破滅的な減少をもたらしてきた。倫理的にも論理的にも危機に瀕する生息地と動植物種の保全が最優先の課題として突きつけられている。最良の結果を得るため、自然史博物館は野生生息地および個体群の保全のために活動する。

– ICOM NATHIST, Taipei 2015



サイエンスコミュニケーションへの違和感

先日の研究会のディスカッションの中で回答している間に、よくある科学コミュニケーションの議論に感じている違和感の正体にいきついたのでメモ。多分。twitterでは書き切れないのでblogに。

科学の送り手と、ユーザーは二項対立か?というのが大きな疑問になっている。
科学者を、市民の中に、というかたちで展開されることの多いサイエンスカフェ等だが、しばしばこの図式は伝えるためというかたちで科学者と科学者でない「一般市民」とを二分してしまう。そして「市民」の立場に立って発想するという展開になるのだが、この図式は正しいだろうか。
研究をしている学芸員という立ち位置に立っているつもりの私からすると、研究者の中にも46時中ずっぽりプロジェクトの中に入っている研究者もいれば、人材養成に重きを置くポジションの方もいる。私のようなものもいれば、研究が職務に入っていないという学芸員もいる。一方で当館のまわりには論文をバンバン書いているアマチュアの方も、フィールドに深い造詣を持つひとも、ちょこっと興味のあるおじさんなどいろんな人がいて、その日にはじめて博物館の活動に参加して素直な感動を顕すたくさんの人もいる。一般の研究者も一般の市民も存在しない。言って見れば学術との距離感は真ん中から、周縁まで、いろんな場所があって、それぞれ理解しているところが違ったりもするのだ。そしてそれぞれの理解するところで議論をし、合意形成を作り、フィードバックがされたりするというのが社会の中の科学のあり方なんじゃないかな、と思う。
科学社の中のコミュニティと、科学を知らない人のコミュニティとなんてかたちでやっちゃうとその間のギャップをつなぐのは大変。中間に科学を好きな人のコミュニティ、アマチュアのコミュニティが必要だ。
博物館友の会というのはそういうところで機能するのだと考えているし、博物館はそういうプラットフォームだと思うのである。

こういうことをいうとすぐ「大阪は特殊な例」扱いをされるのだが、確かに数少ない成功事例かも知れないが、特異な条件があるわけではないのだ。例外扱いされるべきではない。(もちろん他にも成功出来るかたちがあるかも知れない、大阪型が全てというつもりは毛頭ない)


サイエンスコミュニケーターという立ち位置の不透明さもきになる点だ。
サイエンスコミュニケーターは、科学のエバンジェリストなのか、社会の中からマッドなサイエンティストに切り込んで社会の中に引き戻そうという論説員なのか。科学そのものに楽しいところがあるよ、という所から入ろうとするのか、科学が社会ニーズからかけ離れているという問題意識からはいるのか。そういうことを考えるとコミュニケーターの「ライトスタッフ」はなにか、考えてしまう。まぁこっちはまたの機会にしたい。

ワークショップ  リニューアルとリスクコミュニケーションの現状と課題

10月から12月にかけて、いくつのお座敷をこなさなければならないのか、気が遠くなりそうな感じだがこんなのにも登壇します。

ワークショップ
 リニューアルとリスクコミュニケーションの現状と課題

日  時:平成27年10月24日(土)
     10時〜12:30時 リニューアル
13:30時〜16時 リスクコミュニケーション
場  所:法政大学市ヶ谷キャンパス55年館 6階 562教室
主  催:科学研究費補助金『日本の博物館総合調査研究』研究プロジェクト

コンセプト・趣旨
博物館が直面している課題のうち、関心の高い博物館のリニューアルとリスクコミュニケーションについて現状の問題点を明らかにし、実践的な対応策を参加者の皆さんと検討します。

博物館のリニューアル   午前(150分 10:00-12:30)
趣旨説明・進行
コーディネータ 杉長敬治(文部科学省国立教育政策研究所フェロー)
25年度に実施した博物館総合調査のデータに基づき博物館の老朽化の状況、リニューアルへの対応状況について紹介し、問題点と課題を共有します。
コメンテーター:金山喜昭(法政大学キャリアデザイン学部長)

発表者
・石川貴敏 氏 (丹青研究所 文化空間情報部長)
  リニューアルについて、全国的な動向を紹介していただきます。
・水澤喜代志 氏 (新潟市新津鉄道資料館 副館長)
  市町村合併のあった市(新津市→新潟市)の博物館、施設・展示のリニューアルが終了した館より、市長のリーダーシップ、外部の専門家の活用、市民との関係構築などについて紹介いただきます。また、リニューアルを行う中での苦労・予算確保など、他館に参考になることをお話しいただきます。

(10分休憩)

2人の発表を受けての議論
・博物館の老朽化に伴って起きている問題・課題
・総務省が進める自治体の「公共施設の老朽化対応計画」の策定が進む中で、博物館はどのように対応しているか
・老朽化・リニューアル対応を進める上で留意すべき(首長、住民《納税者》、博物館の経営改革)ことは
(昼食60分)

博物館のリスクコミュニケーション  午後150分(13:30-16:00)
趣旨説明・進行
コーディネータ 井上透(岐阜女子大学文化創造学部教授)
25年度に実施した博物館総合調査のデータに基づき博物館の「進まない大規模災害対策」と「館内・教育事業中の安全対策」について博物館総合調査結果を紹介し、問題点、課題を共有します。
コメンテーター 金山喜昭(法政大学キャリアデザイン学部長)

発表者
・田中善明 氏 (三重県立美術館学芸普及課長)
全国美術館会議及び東海地区美術館連携など大規模災害時のネットワーク構築を中心に、連携の協力のポイントなどをお話しいただきます。

・佐久間大輔 氏 (大阪市立自然史博物館主任学芸員) 
自然史系博物館のリスク管理、現状と課題について、館内及び教育事業時の事故対策を含めて実践的な対応策をお話しいただきます。

(10分休憩)

・石川貴敏 氏(丹青研究所 文化空間情報部長)
ハードウェアを含めて、全国的なリスクマネジメントの動向についてお話しいただきます。

3人の発表を受けての議論
・博物館の大規模災害対策を進めるには
・博物館の館内や教育事業中の事故の共有化を進めるには
・職員倫理、情報セキュリティー、知的財産権保護などのレベルを上げるには
・博物館レジリエンスを強靭化するには

本件問い合わせ先  井 上 透
岐阜女子大学文化創造学部副学部長・教授  
Phone: 058-267-5237
E-mail: tinoue@gijodai.ac.jp
G-mail: toru8808@gmail.com
〒500-8813 岐阜市明徳町10
岐阜女子大学文化情報研究センター

きのこの学習に関するアンケート

既にTwitter, Facebookでは拡散されているところですが、きのこの学習に関するアンケートを実施しています。ここ数年いろいろと博物館を菌類アマチュア研究支援の拠点とする活動を試行錯誤していますが、こうした活動をより一段深める、深掘りをするためのニーズを探るアンケートのつもりです。
(とは言えいただいたご要望すべてを実現できるわけではないですが、目標にはしたいと思っています!)
皆さんのきのこへの向き合い方、情報の取り方などなど、教えてください!

続きを読む

石垣からキララタケ

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近所の神社の石垣からヒトヨタケが大量に出ているのに気がついた。足元を見てもあっちにもこっちにも大量発生。傘表面にササクレが多く、柄が細く束生する。キララタケかな?というのが第一印象。古くなったものは傘の端がめくれ上がるが完全に溶けるには至らない。多分キララタケでいいのだろう。



しかし石垣の隙間に?という疑問があり、裏へまわってみると、、、
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お分かりだろうか、ツバキの根本にクスノキの切株が見える。おそらく、冬か春ごろに切られたクスノキの伐採に伴い、地下に残された根が腐り、分解初期に現れるキララタケが大量発生した、というところなのだろう。
木を切り倒し、姿がなくなっても、しばらくは色々な影響が出てくる。ツエタケが出たり、オオチャワンタケがでたり、ヒイロタケやマンネンタケなどいろいろなキノコが現れる事がある。
今回も空が石垣の向こう側、まで現れた、というところなのだろう。

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キララタケの胞子。二重膜ではなく、やや扁平。

再び学芸員について考える。

東日本大震災の前のこと、となると多少記憶が不連続になるのだが、2011年3月1日に発行された全科協ニュースに「地域の自然の情報拠点」であるための学芸員制度と題して学芸員教育に関する記事を書いている。
そこで書いた(書きたかった?)ことは
・学芸員の養成というよりも既存の大学院教育の強化として、若手研究者にも必要となる証拠資料としての標本作製やサイエンスコミュニケーションのスキルなどの教育を入れるべきではないか。
・現場の学芸員の資質向上という点が決定的に大事。そこに力を入れよう
・学芸員の資格は研究と資料管理をする学芸職だけでなく、博物館活動への理解として庶務系職員にも必要ではないか
・処遇の改善も大事
、というものであった。

その後自身も自分でも大阪市大での博物館経営論など多少なりとも養成課程に関わる機会を得ているのだが、上記のスタンスはあまり変わっていない。
今回、JMMAの近畿支部と九州支部の合同例会なるものにお招きを頂き短いお話の機会を得た。上記の記事が学芸員内部コミュニティ向けの記事であったのに対し、今回は養成課程を担う大学教員が多く参加する機会だったのは大きな違いである。与えられたお題に沿ってという感じでお話をさせていただいたのだが、そこそこ理解を得ることはできたかな、ともおもうがさて。
当日のプレゼンはここにおいておいた。

で、当日の参加記事を書いてくれということだったのだが、ちょっと字数がきついのでロングバージョンをここにおいておこう。JMMA関係の方はこれとかぶる内容の記事をしばらくすることに目にすることになると思う。



博物館実習を通じての学芸員養成への向き合い方
佐久間大輔

 大阪市立自然史博物館では大阪市大との連携の枠組み内で博物館経営論や展示論などの授業分担の他、年間40人程度の実習生を受け入れている。旧来当館では地学や生物学を学ぶ学生向けの自然史資料取り扱いを中心とした実習であったが、現在では研究の背景を見せ教育事業も体験してもらうようにしている。中学生向けに学芸員体験を工夫した結果、大学生にも博物館の裏にいる学芸員という研究者の存在を伝え、博物館活動の魅力を体験的に理解してもらうことに主眼を置き直すことにした(その中学生向け活動の成果というか感化された者の弁がこちらである)。実習後も大阪自然史フェスティバルのスタッフにお誘いして地域団体と博物館の関係をつぶさに目にしてもらったり、子どもワークショップのサポートスタッフに身を投じる学生もいるなど、実習の枠を超えて博物館としては門戸を開いてきたつもりである。近年ではインターンとして関わる学生もいる。博物館に様々な形で関わる学生も少なくなく一定の効果を上げているともいえる。学芸員養成課程が資格者養成をこえて博物館理解者の養成という意義を持っていることは多くの関係者の認めるところだろう。
 それでは資格者養成はどうするのか。佐久間からは次のような提案をした。
1)これからの博物館には学芸員だけでなく、総務系、アーキビスト、幼児教育、イラストレーター、管理職等多様な人材を必要とする。そうした博物館全体の人材養成を睨んだ博物館学講座が求められるのではないか。それにはリカレントな学習が必須かも知れない。そうした専門スキルを持つ人材を博物館に迎えるために、職を得てから資格をとることも視野にいれるべきだろう。
2)自然史標本の取り扱いを教育する大学はあまりに少なく、学芸員実習も体験の域を出ない。大学での教育で即戦力、完成品としての学芸員を供給するという幻想をあきらめ、養成課程はベースとなる部分をつくることに徹し、オプションとして採用後にも必要な学びを続けられるようなコンバーチブルな学芸員養成が望ましいのではないだろうか。その実現には博物館学分野も現代の博物館からのフィードバックを受け必要課題を見つめ続け、その上で適切な研修を提供し続けるといった現場と対話する博物館学講座、というあり方が必須となる。博物館現場からパートナーとして信頼される、大学における博物館学。簡単ではないが望ましい姿として提案をした。
 議論の中で、そうした現場向けの研究会、講習を意識している大学の存在も浮かび上がるなど、私としても展望の持てた研究会となったのは喜ばしかった。
 さて、もう一度学芸員像だが、そこに共通な姿は得られるだろうか。必要とされる学芸員像もその他の博物館スタッフも、博物館の館種や規模、また時代によっても全く変わる。同じ現代の博物館の中でもそれぞれの学芸員に期待される役割は変わる場合すらある。一番バッターから9番バッター皆にホームランバッターがいるわけでも皆が抜群のコントロールを持っている必要もない。今その職場にどういう人材が必要なのかは、その職場の管理職の本来専権事項である。どんな人材がよいのか、そうした「ライトスタッフ」としての学芸員の資格を研究業績や教育歴だけで十分とするには無理がある。広く博物館に関わる人に基礎資格として与え、その他に持つ専門性やコミュニケーション力、様々な能力が判断の基準となるだろう。
 免許としての学芸員資格や学位を重視するのでなく、学び続ける体系をいかにつくるかこそが、博物館を現代に適応するものにする、保っていく道ではないだろうか。それを保証することをどのように博物館制度の中に盛り込んでいくか。その萌芽はこれまでのあり方などの検討の中にも散見される。教員の研修などを引き合いに出すのも悪く無いだろう。現行制度に飽きたらず、しかし現状をよく見つめ、大きな博物館にとっても、村の小さな博物館にも、高い専門性の拠点博物館でも放課後博物館でものれる議論を構築していく必要があるだろう。

Museum 2015参加記

以下は全日本博物館学会の学会ニュースNo.112に寄稿した元原稿。内容的には学会に入ってないMuseum2015参加者にも読んで欲しいところでもあるので、ここに乗せておこうと思う。

 Museum2015参加記

何を求めて参加したのか
 Museum2015なるものが開催されると聞いたのは夏の終わりごろのこと。どのような場になるか、今ひとつ想像がつかなかったのが正直なところではある。
 博物館現場で働く私にとり、博物館についてのディスカッションを行う場はそれぞれに色を持っている。自らの研究に関連した学会(日本生態学会や菌学会)は博物館だからできる学術講演や、学会にとっての博物館の意義、など博物館が学会コミュニティに訴えたいことが中心となる。一方で西日本自然史系博物館ネットワークでは、博物館の日常を回すのに必要な技術やスキル、課題、果てはともに自然史系博物館を担うものとして自然史系博物館の理想を語り合うような濃い場所である。こうした専門性の高いギルト的集団は、専門学芸員としてのスキル向上、職種の意識向上、分野内スタンダードの形成には非常に高い効果を持ち、機動性も高い(佐久間2012「広域連携組織は博物館発展のパートナーとなり得るか : 西日本自然史系博物館ネットワークを例に」博物館研究47 (9) 10-12.)。
 しかし、これらはある意味、自然史博物館人としての同質性の中での語りあいであり、博物館一般論の中での自然史系博物館の位置づけをさぐることは難しい。筆者は時折機会を得て日本博物館協会の大会や研究協議会に参加することがあるが、 
これらは時の博物館政策、社会状況と深く関連するテーマになることが多く、オーガナイザーによる招聘型の講演になるため、個別の博物館の課題を持ち寄りにくい面がある。エントリー型の研究発表、相互交流の場としてはJMMA、そして全日本博物館学会の場があるが、筆者自身はこれまでそこに求めるものをあまり得られないのではないか、という危惧を抱いていた部分がある。それは、自分の発表を他館の取り組みの事例、という以上に受け止めて検討、批判、評価をしてもらえるのかどうか、という点にあった。学会発表は、発表をすること以上にリアクションを期待している部分は誰しも少なからずあるだろう。実践例の発表は、理論や仮説検証型の研究に比べ議論しにくいのはもちろんだが、現場での実践に課題や次のステージを求めている立場としては指針を求めて学会や研究会に来るのである。その意味で今回のMuseum2015に着目したのはワークショップ、パネルディスカッションのセッションであった。個別の研究発表では質問の出にくい状況であってもこうした仕掛けなら、という期待が持てた。
 もう一つの期待は海外の博物館事情の生の情報であった。筆者は昨年アジアの動物園と博物館の教育活動に関する国際研究会であるAZECにも参加する機会を得たが、台湾やホンコンの事例を聞き、アプローチや課題意識の違いに刺激を受けた。アジアの現場の取り組みをディスカッションできることに、参加者としてのメリットを感じた経験から、今回、どのような海外事例の刺激を受けられるか、を期待した。
 年始のプログラムとあって余裕が無いことは目に見えていたが、個人での発表と、東京都美の佐々木さん、滋賀県平和祈念館の北村美香さんと組んでミュージアムコミュニティに関するパネルディスカッションを持つことにした。

テーマとオーディエンス
 今回の研究会には「自己変革する博物館 ―変化し続ける組織づくり」というテーマが掲げられていた。英語では”The Agile Museum: Building Institutions for Continual Change”となり、会期の間にもこの“Agile”がキーワードのように各講演で繰り返されていた。しかし、これは変革、だったのだろうか。Agile managementと表題を出した時にはプロジェクトを小規模に分割し早いサイクルで評価と実装を繰り返すようなマネジメント手法を示す。日本にはほぼソフトウェア開発としてしか導入されてはいないものの、Agileという語には変革というよりは変革のための特定のマネジメント体制構築、というニュアンスを感じる。実際、幾つかの基調講演は「変革をする」よりも、「変革のための小規模な意思決定システムの構築」、に力点があった。このイメージギャップは最初のうち、私の事前予習の不足もあってか、講演のテーマを読み取るのに少々手間取る要因の一つと成った。
 変革というテーマであればそれぞれの学芸員やミュージアム関係者が自らの取り組みについて事例的に持ち込むことができるのだが、意思決定システムの構築というマネジメント面になると一介の学芸員ではなかなか荷が重い(もっとも、そうした一人ひとりの意識変革が大事だというメッセージも繰り返し聞かれたが)。このテーマをもっと全面に出せば、館長などマネジメント層の参加をえられたかもしれない。
 実際には参加者は現場の中堅から若手の学芸員の参加が目立った。大学などでの博物館学を学ぶ大学院生も含め日本人参加者層は比較的若い印象を受けた。これは日本語テーマがやや広めの変革、という構えになった効果もあるかもしれない。全日本博物館学会の参加者よりも幅が広く、多様な現場学芸員が参加した印象を受けた。一方で海外からはインバイトスピーカーが多い影響か、マネジメント層とも呼べる人が多かったような印象であった。海外からの参加者とディスカッションを水平的に行うためには(AZECの現場スタッフの多さにくらべると)やや緊張を強いられる状況とはいえ、これは国内で行う国際学会によくある構造でもある。
 ただ、様々な講演はやはり国内のマネジメント層にも聞いて欲しい内容ではあった。個々数年開催されている「ミュージアムサミット」がやや政策形成によっているのに対し、今回の研究会は個々の博物館経営にフィードバック可能な内容が多かっただけに惜しいと感じた。

今後の研究会に向けて
 手探りで実行委員会をまわされた事務局は大変なご苦労であったとは思うが、プレゼンテーションをする立場から迷った点を示したほうが今後に繋がると思うので幾つか気づいた点を書いておきたい。今回のシンポジウムで参加者と主催者の間でいろいろなところで共通イメージがなく、多少混乱もあった。その一つが、国内集会なのか、国際集会なのか、というフォーカスが曖昧であった点にあると思う。正直、一参加者としてはプレゼンテーションを英語表記で作るのか、日本語表記でいいのか、各発表にまで通訳がつくのか、英語プレゼンテーションをするべきなのか、この辺りの推奨スタイルから情報がなかった。
 先に述べたテーマ設定や基調講演の概要、オーディエンスに海外参加者がどのくらいの割合でいるのかなどの主催者の持つ情報の提供や、前提としての日本のミュージアムの現状をどの程度話すべきなのかなどの助言などは、参加者へのメッセージ送出で大きく改善ができる部分でもある。近年の国際集会などでは、セカンドサーキュラーなどもさることながら、SNSや実行委員会のBlog などでメッセージ送出を行っている所も多い。
 こうした議論の土台作りは研究会のコミュニュケーション活性化にもつながるので、今後につなげていただきたい。
 この研究会では海外の各博物館でのマネジメントスタイルも含め刺激を受けたし、一方で国内の博物館の新たな動きも参考になるものを吸収できたと考えている。自身の発表もリアクションは十分に生えられなかったがそれはこちらの準備不足もあるだろう。少なくともまとめ、次のステップへ向かうきっかけにはなったと感じている。参加した博物館関係者はきっとそれぞれに刺激を受けたことだろう。その意味での成果は大きい。
 他方、このMuseum2015を開催したことは社会にどういうインパクトを与えたのだろう。学会の社会発信は様々な学会で今日真剣な取り組みが始まっている。Museum2015は日本社会のミュージアム観を揺さぶることができたのだろうか。まして社会を意識する博物館の学会である。参加者へ向けたメッセージ発信だけでなく参加はしないけど興味を持ってくれる人々(研究者・学芸員・ミュージアムファンを問わず)に向けた情報発出はあったらなぁと思う。
 いろいろ書き連ねてしまったが、もちろんないものねだりだし、それを実現するにはもっと事務局体制などが必要なのだとも思う。将来のメニューとしてのメモ書き程度と思っていただければ幸いである。

 個人的には予定が立て込んでしまいソーシャルプログラムに参加できなかったのは残念だった。海外での国際集会であれば大会日程に乗っかって動くのだが、ホーム開催だといろいろと呼び出されてしまうのが悲しい現実でもあり、その辺は大会中だから、と断りを入れるぐらいのこちらの覚悟が必要だったのだろう。
本稿執筆時点ではまだ結論のわからないICOM京都大会ではあるが、開催するとなればこれから2019年に向けてこうした国際的な博物館関係の集会を日本で開催するケースも飛躍的に増えてくるだろう。また、そうして経験値を上げなければICOM京都大会を実のあるものにすることができない。それは主催者や実行委員側だけでなく、参加者それぞれのスキルアップも求められる。
  (佐久間大輔 大阪市立自然史博物館)

2015/04/27 公開フォーラム「博物館に適した地方独立行政法人を考える」

   公開フォーラム「博物館に適した地方独立行政法人を考える」

平成25年10月、地方独立行政法人制度を博物館・美術館を適用可能とする政令改正がなされました。これを受けて今年3月、大阪市は「文化施設(博物館施設)の地方独立行政法人化に向けた基本プラン(素案)」を作成し、公表しました。
http://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000302893.html
本フォーラムでは「基本プラン」の内容を共有するとともに、公立博物館の経営形態の新たな選択肢としての地方独立行政法人制度をどのように捉えるべきか、またその活用の可能性と留意点について、多くの博物館関係者とともに考えてみたいと思います。

   主催:公立博物館の地方独立行政法人化に関する研究会*・公益財団法人日本博物館協会
   日時:平成27年4月27日 午後1時30分〜4時30分
   会場:アーツ千代田3331 ラウンジ(東京都千代田区外神田6−11−14)
http://www.3331.jp/access/
   プログラム:
  報告1 公立博物館に地方独立行政法人制度が適用可能となった経緯
    山西良平(西日本自然史系博物館ネットワーク理事長)

  報告2 大阪市の「文化施設(博物館施設)の地方独立行政法人化に向けた基本プラン
      (素案)」の骨子
    高井健司(大阪市経済戦略局文化部)

  パネルディスカッション
   進行 佐久間大輔(大阪市立自然史博物館)
  パネラー
     山西良平
     高井健司
     佐々木亨(北海道大学 大学院文学研究科)
     半田昌之(日本博物館協会 専務理事)
     朝賀浩(文化庁文化財部 美術学芸課)
   参加費:無料
   申込み:事前の申し込みは不要です。直接会場にお越しください。
   問合せ先:大阪市立自然史博物館(06-6697-6221)佐久間、sakuma@mus-nh.city.osaka.jp

*科学研究費助成事業(基盤研究(C)、課題番号 26350396 研究代表者 山西良平)による研究会。


PDFファイル

自然史標本の保存科学とネットワークと。

 昨日、2月9日に西日本自然史系博物館ネットワークでは以下の様なシンポジウムが開催された。
西日本自然史系博物館ネットワーク総会シンポジウム
「自然史標本の保全を考える 日常から緊急時、復興まで」

 阪神・淡路大震災から20年、東日本大震災から4年、自然史系博物館関係者はまず自らのこととして将来に渡る博物館の安全対策を考えなければなりません。
散発的な議論ばかりになりそうな状況を考えると、議論の場をしっかりと確保することは必要なことに感じています。そうした議論の場の前段として表題のようなシンポジウムを開催し、博物館関係者の「対話と連携」のもとに、解決の道を探りたいと考えています。

 主催側が言うのも何だが、非常に中身の濃いものとなった。いずれこの内容は研究報告書などの形でまとめても行くが、備忘録としてこのシンポジウムの概略をメモしておきたいと思う。
1.その時、何が起きるか 都市型水害と博物館 
平田 慎一郎 きしわだ自然資料館

 昨年10月の平成26年10月13日の台風20号による、都市型水害に見舞われたきしわだ自然資料館の状況。建物の構造(ドライウエル)やブレーカー、床下のパイプ、カーペットやエレベーターの仕様や構造などをよくしっておくことが素早い復旧につながる。少数のスタッフしかいない、忙しい時のマスコミ対応は課題。復旧作業の主役が抜かれてしまう。
 周辺との協力、連絡の付け方、事前の行動計画、などは確かに大切でもあり、しかしできていないことでもある。身につまされる内容であった。

2.日常のIPMと緊急時対応はつながるか
高野温子 兵庫県立人と自然の博物館

 収蔵庫管理の日常と非日常。大型収蔵庫の事例になる。小さなトラブルの発見の遅れが虫害発生につながる。非常時の仮設収蔵庫構想など、様々な想定をしている様子は素晴らしい。平常時、どれだけ自分の標本の状況、状態を把握しているか、は緊急時の対応にもつながる。
  
 ここで、先日日本博物館協会でも講演いただいた伊丹昆虫館奥山さんの「阪神淡路大震災」の時の伊丹昆虫館の状況を披露してもらう。机に平積みしていたドイツ箱がとびやすかったこと、本棚などは低いものでも倒れるなど、子供などに危険なことなど、示唆に飛んでいた。平積み放置をしない、などは日常の管理と災害対策がつながる事例だろう。


3.博物館の緊急時対応をめぐる国内の動向
佐久間大輔 大阪市立自然史博物館

 私からは、自然史系も地域の文化施設ネットワークに参加すべきこと、専門ネットワークは専門家同士の交流にどれだけ参画しているか、が重要なこと(そこに経費をケチるべきでないこと)、国レベルの動きとしての国立文化財機構などの動き、SPNHCなどの動きを紹介した。

4.東日本大震災から4年、三陸の現状と展望―これからのネットワークにもと
めるもの
太齋 彰浩 南三陸町産業振興課(自然環境活用センター)

 被災時に何もできなかった南三陸の状況、街の復興、基幹産業の復興に絡めた中でのネイチャーセンターの復興への動き、その中での研究員の個性の重要性などをお話いいただいた。外部からの調査やワークショップが来ることで盛り上がり、施設の価値が目に見えるようになった。「ミュージアムが街の活性化に役に立つ」ことを壮大なフィールドテストで実践されているんだな、と感じた。遠征団なども含め、支援できることをしっかりと見定めて連携していきたい。
この他、データバックアップ、標本分散の重要性などを指摘された。身につまされる。個人的には被災しながらも冷静に海の記録を取られていること、藻場の以前からの調査地での観測が継続されていること、などにも感じいった。

5.自然史標本の保全をめぐる国際的な動向
大原 昌宏 北海道大学総合博物館

 9月に仙台で開催された「DAB 災害と生物多様性」のシンポジウムで世界各地の博物館関係者からの話題提供を怒涛のダイジェストで紹介していただいた。すごい手際の良い要約。国内の自然史博物館関係者がこういう形で国外の事例に触れる機会をもっと作っていかないと、と改めて感じた。

総合討論.自然史標本を保全するための必要な戦略とノウハウ
 
 正直残り時間が少ない中でのディスカッションとなったが、大原さんの報告を踏まえて全体にフィードバックすることができた。平時か有事かのゼロイチではなく、小さな日常トラブルから、ちょっと大きめのトラブル、災害、大災害といろんな段階を考えてそれを避けるために、という考え方をすると災害対応から日常まではつながってくる、その具体的な動きとしてDABで提供された英語プレゼンの翻訳大会とか、他分野との交流とかできて行くといいね、やばそうな拠点はどこにあるのかの洗い出し、というような具体の動きにつなげていこうというディスカッションになったのは良かったように思います。
 また、保存科学を現場学芸員がどう学術成果として表現していくか、その場づくりも大切なように感じています。
 いずれにせよ次のステップに確実につなげることがひつようかな、と。

(参考)西日本での広報
http://www.naturemuseum.net/blog/2015/01/post_53.html

懺悔関係 2015年

2015年のもうやることが決まってること・やったこと

里山関係
 KONCフィールドセミナー
 自然史フェスで企画したシンポジウムのまとめを書かないと
 桃山のモモは書いた
 なんか再びスズキネタが個人的に再燃。
 もう少し柴ネタも書きたい
 去年書くつもりだった地理というか景観というかのネタを書かないといけないのを思い出した。

キノコ関係
 本郷標本概要 大分進んだ。春までにほり込むぞ
 インベントリーのことをまとめる→そろそろ締め切り
 本郷菌類図譜 いくつか面白いことがわかってるのでこれも書く
 DNA 断片化した標本のプロトコロの話は結構できそうらしい。
 キノコ本2はちょっと書き始めた
 部分的には談話会に投稿したのだけど

 この年末は2つのRDBのまとめにものすごい時間を使ったせっかくなのでレビューを書く方向。
 土壌展の受け入れを秋にする予定。
 もしかすると歳の後半にキノコ関連のみに展示(巡回展?)を企画するかも
 
コケ関係
 大台ケ原の昔の調査をブレティンにと思ったけど間に合わなかった
 報告書はひとつ書かないといけない。。

博物館学関係
・友の会コミュニティネタ
  Museum2015 喋った。もう少しマシなのを科研費中間報告書に書いた。多分春にもう一度しゃべる
  3月に日本博物館協会でも研究協議会をコーディネート
  12月に友の会サミットを

・レスキュー
  1月29日に日本博物館協会で発表
  2月9日に西日本自然史系博物館ネットワークのシンポ
  SPNHCに行くかどうか検討中
  3月にレスキューのネットワークに参加

・行動規範 結局まだ公表していないNATHIST倫理規定日本語訳をどう出そうかなぁ。全科協を使うかなぁ。
・博物館教育的には高校生向けプロジェクトを検討中。
・菌類関係の普及行事のまとめを書く予定
・あと、ワークショップ関係を助成金に申請中。

・あとは制度論研究が幾つか(これが怖い)

2014年の懺悔

 書きもの、講演活動についてはすでにエントリーで上げたとおり、しかしそれは表層的な話。実際に野外に出てサンプリングをしたり観察をし、顕微鏡をのぞき、資料を読み込んでデータにするのにどれだけの時間を使ったのか、それが根本であり、重要な点。かつてY教授が「『なんでこんなくだらない会議ばっかり』と思う時でもフィールドノートのページが増えていくと安心する。」と話していたが、研究者なんてそんなもんだ。華々しい論文が出てもそれは嬉しいが、データが取れた充実感というのはあるのだ。
 そういう意味では2014年は不満足なのだ。
・本郷研究について、データを整理する時間は少しは取れたが、もっと標本を見つめる時間が必要だ。
・里山関連の今持っているまとめなければいけない話は幾つかある。フィールドに出てやらなければいけないことがメチャメチャ多いわけではないのだけど、新しいことをやるために取りたいデータはないわけじゃない。ここについてはまず必要なのはまとめか。
・植物は大台ケ原に関してデータが溜まっているし、年に数回コンスタントに入ってるフィールドでもある。これをどうまとめるか、次にやらなきゃいけないデータはなにか。
・博物館関係はもっとあちこちの現場に行って実地の話を聞きたいと思ってる。いや、そういう意味では大阪の博物館がなかなかに熱い現場であり、これをどう記録にとるのか、という課題もある。
 災害対策、博物館ネットワークなどいろいろともっと進めたいことはある。東北遠征も本人がなかなかいけていないところに悔しさがある。データをいじっているのはまさにいまこの裏でやっていたりするのだが、フィールドワークの現実があってこそデータは活かせる。

さて、2015年は同時間を確保して研究にあてるのか。観察会の下調べや標本整理、さまざまな機会を活かしながらやることが欠かせないのだが、工夫と戦略が欠かせない。

もう一つはあとどうやってデータを活用してアウトプットし、もっと言えば博物館を楽しく、充実することに繋げられるか。そこを考えつつ新年を迎える事としよう。

本年もお世話になりました。
大阪市立自然史博物館





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