佐倉葉ウェブ文化研究室の作業報告書

佐倉葉ウェブ文化研究室(旧:WebsiteMAP βVersion)』の作業日記。
直近では「ブロードバンド普及によるハイキングへの影響」について調べた事を書きました ⇒「自己顕示欲充足システムに飲み込まれる登山者と事故の危険性 ~インターネットの普及による山行への影響について『ヤマレコ』を事例にして~
今は「個人ニュースサイト」について調べています。⇒書きました⇒「個人ニュースサイト史

 8年ぶりの大型新作、やっと公開しました。


 これ書くの大変でした。個人ニュースサイト界は規模が大きいし、期間も長いから。16年末に個人ニュースサイトについて書くと宣言したので、まずは有言実行出来て良かったなあと思います。

 時代的な側面と今の私は無名である事を考えれば、この文が今すぐに正当な評価を受けるのは難しいかもしれませんね。まあ、しかし以前書いたとおり『佐倉葉ウェブ文化研究室』は個人商店であり、信念のサイトですからね。世の中の流れに関係なく、自分が置くべきと判断した商品をおきますよ。

 先ずはサイトを常時SSL化しました。それに意味があるのかというと無い気もするけど。何時かはやらないといけない事なら今の内にという感じ。
 個人ニュースサイトの文は6月17日のβ版完成から多少追記。追加調査はやり始めるとキリがないので今日で打ち切り。アップロード準備も出来たので後はどこかでもう一度読み直しかな。今週土曜辺りに公開しようと思ってますが其のときの状況によりけりです。
 制作に何人月かかったのか数えとけばよかったな。

 2002年1月、テキスレでは数多く存在するテキストサイトを評価しようという機運高まり、『このテキストサイトがすごい!』というテキストサイト批評サイトが生まれた。しかし個人サイトとしてはかなり高い理想を元に行われたテキストサイトランキングは3回行ったところで力尽き、『このテキストサイトがすごい!』は終了した。

 同年2月2日、ニュースサイトヲチスレでも数多く存在する個人ニュースサイトを評価しようという機運高まり、 個人ニュースサイトをランク分けするサイト『NEWSSITE MOOODY'S』が生まれた。 ここはサイトをA+、A、A-、B+、B、B-、C+、C、C-にクラス分けした。
861 名前: ◆DKM/tv2Y :02/02/02 23:42 ID:W0inrmlv
取り敢えず作ってみたけど、何か超絶見難いモノになった風。スマソ。

http://www.freedrapery.com/moodys/

2ch研究系とバーチャルネット以下略については、今のところ対象から除いてます。
「これは違うだろ」とか「何でこのサイトが入ってない?」とかの指摘おながいします。
このままだとテキトーというか漏れの脳内判断でしかないので、皆さんの活発な評議を
期待してますです。

あ、>853さんとか転載させて貰いました。ありがとう。


サイトのレイアウトに関しては作るのが疲れるんで前向きに検討します、という事で…。
 同月、『えふすく日記』は「俺ニュース集計」を始めた。 これは孫ニュースサイトである『俺ニュース』がどこの子ニュースサイトを採用しているかをランキング形式で表示したものだった。

 この流れに異議を唱えたのがキワモノネタを扱い、「荒野の王者」と評されたサブカルニュースサイト屋根裏であった。 『屋根裏』は同月10日、サイトトップに下記の文を掲載した。
それはそれでいいと思うのですけど、私個人としてはそういった優劣のつけられるのは、社会の仕事の中だけにしてくれよ、って感じで利益も何もない個人的な趣味の世界まで比較されるのが、非常に苦しいです。

例えば、申し訳ないですけど、俺ニュースさんの俺ニュース集計とか、採用率とかランキングで表示されたりするとすごい「俺って、無意識的に俺ニュースさんに採用されるために投稿してるのかなぁ」と思って支配されているいるように感じたりします。

そんなこと気にしなくて、のほほんとやってればいいじゃないかと、思いますけど、これが自分の性格が偏屈者なので、一番とか上位を目指しているわけではなくても、何か負けず嫌いな所があるので比較される場所っていうのは苦手なんです。
で、そういう場所は自分が作らないといけないから、しばらくニュース・テキスト界からは離れたいと思って、形式を変えたり、移転したりしてこの辺りから身を隠したいと思っています。

 これを見た『NEWSSITE MOOODY'S』はサイトを閉鎖させた。開設から閉鎖まで9日しかなかった。
347 名前: ◆DKM/tv2Y :02/02/11 01:15 ID:HiBYaqC3
この板の皆様には多大なるご迷惑をお掛けしました。
今現在をもってNEWWSITE MOOODIY'Sは閉鎖します。
悲しい事にこれ以外に責任の取りようがありません。
 さて、このいざこざにより『ゴキブリオンライン』(←すごいサイト名^^;)が出した論、これが「孫ニュースサイト=大手ゼネコン論」である。

■2002/2/14
ゴキブリオンライン(インターネットアーカイブに無し。下記はc/wが引用したもの)
 孫ニュで有名なのが俺ニュースさんなんだけれど、ここのアクセス数は1万HIT/日ぐらいらしい。ところが、ネタ元の子ニュサイトさんをみると、だいたいが数百HIT/日ていど。

 確かに、孫ニュって「自分のかわりに子ニュ巡回してくれてる」という意味ではすごく便利で有用。それゆえ、子ニュよりもアクセス数が伸びるのは当然といえるのかもしれない。

 だけど、これだけアクセス数に差がでてしまうと、子ニュは「孫ニュにネタを提供するためのサイト」になり下がってしまってるといえなくもない気がする。だって、子ニュのネタを直接みる人よりも、孫ニュを介してネタをみる人のほうが圧倒的に多くなってしまってるといえそうだからだ。

 つまり、大手孫ニュというものが「建設業界でいうゼネコン」「SI業界でいうITベンダー」という役割を果たしてしまっているために、上下構造ができつつあるのではないかと(アクセス数に関してだけだけれども)。

 単なる趣味のはずの子ニュサイトさんが、孫ニュという上流工程に支配されているような、いないような。……個人サイトによる、個人サイトの支配。

■そのうち、この事実に気づいた子ニュのサイトさんは、バカらしくなってサイトの運営をやめるなり、孫ニュ化するなりしちゃうんじゃないかと思ったりもする。んで、

 子ニュの減少 → 孫ニュの質の低下

が起きて、最悪の場合、個人ニュースサイト全体の衰退につながるんじゃないのだろうかー、なんて思ったりしてヽ(´ー`)ノ←かなりの妄想が入ってる(笑)
■2002/2/15
  まあニュースサイトが「1次ソースから記事を引くサイト」であると定義したら、こういう問題はネイティブにつきまとう。どっちみち企業の1次ソースを参照するのなら、子ニュースから見ようが孫ニュースから見ようが変わりないもの。

  そしたら、多くの人はより情報が一元的に集中した孫ニュースを見る。それを評して、子ニュは孫ニュの下請け、LLLたんの言葉を借りれば鵜飼いの鵜だと言っているわけだ。

  "俺って、無意識的に俺ニュースさんに採用されるために投稿してるのかなぁ"と疑問を抱いて突如ニュースサイト社会の落伍者になってみせた屋根裏さんが投げかけた波紋が、現在の構造に自覚的でない子ニュの管理者に影響し、それが"子ニュの減少 → 孫ニュの質の低下"という形で現れたなら……。
 孫がゼネコン(総合建設業者)だとすれば、独自企画のできる子ニュースサイトは、
 わたしに言わせればデベロッパー(開発業者)ですな。

 ゼネコンはスケールメリットを活かした、スーパーゼネコン(清水とか、秋葉原ITセン
 ターを建設する鹿島とか)を除けば、いまや中小はどこも虫の息状態ですが、デベ
 には大手でなくとも、局所的にでも市場ニーズを的確に掴み、鮮やかなスマッシュ
 ヒットを放っているところがあります。

 いい土地を仕入れることができ、優れたコンセプトの企画さえしっかり立てられば、
 その地域では一流業者。大手ゼネコンの施工で建物を建てて、そのブランドイメー
 ジで販売をかけたりもします。

 デベはゼネコンにとってはお施主さまでお得意さまだから、ゼネコンに対してはわり
 と大きい顔ができるんですけど、ニュースサイト界では、そんなワケにもいかないよう
 で。リンクするのに許可・お墨付きが必要だとか、そういうのをやればいいんでしょう
 けど、そんな厄介なサイトは誰も紹介しないですな。(笑)

 本来一番儲かるのは、リスクを一番背負ってるデベのはずなんですけど、利益(アク
 セス)をあげてるのは、本来黒子であるべきはずのゼネコンだというのが、今の個人
 ニュースサイト界の構造であるというのは、一つの見方。もしそれが少なからず事実
 であるとするならば、世間ヲチさんで書かれてるみたいに、やる気を無くされるところ
 がいくつか出てきておかしくないのかもしれません。

 ただ、アクセス増を至上命題に考えてやってるサイトさんはあんまりないでしょうから、
 崩壊ということにはならないと思います。キツイ言い方ですけど、その程度で消えるよ
 うなところは、消えたところでたいした影響もないのではないかと。

 あ。誤解のないよう言っておくと、私は孫ニュ肯定推進派。やっぱ便利ですよ。
 情報の交換所として、伝播のための広報機関として、いまやその役割は大きいです。

 デベロッパー業界では、他業種と組んでいろんな付加価値をつける企画がわりと
 流行りですけど、ニュースサイト界でも、単なる受け身のニュース紹介だけでなく、そ
 ういう能動的な仕掛けもして、工夫していかないとダメなのかなぁ…とか最近思ったり
 もします。

 ニュースハンターから、ニュースデベロッパーへ。獲物を狩るのではなく、育てて紹介
 し、共存共栄してゆく。新しい子ニュースサイトの目指すべき道は、そんなところにある
 のかもしれません。

 もちろん、やりすぎの「ジサクジエン」は、厳に慎まねばなりませんが…。(笑)
■2002/2/17
ふくやん「なんか 孫ニュース=大手ゼネコン論 というのが話題になっているようで」
弐ch編者「ふむ」
ふくやん「どう思われます」
弐ch編者「ううむ。子か孫かというあたりの分類には少し定義に疑問があるけど。 ある種のアクセス配分のピラミッドみたいな部分を感じるのは確かだな」
ふくやん「ん?その疑問があるという部分に関して最初に伺っておきましょうか」
弐ch編者「つまりこの文脈での子ニュースとは、公式サイトから情報を拾ってくるというのとは 違うだろうなと。たとえば2ちゃんねるとか、あるいは色んな掲示板みたいなところから 拾ってくるということで」
ふくやん「ああつまりimpressとか朝日新聞とかからではなく、 比較的見付けにくいところから拾ってくるのが子ニュースということですか」
弐ch編者「もちろんこれは言葉の定義の問題だし、辞書に載ってるわけでもないしな。 ただそういう図式で解釈した方が見取り図として適切なような」
ふくやん「それでそういう子ニュースが見付けてきた面白情報をまとめて一覧にするのが 孫ニュースということですか」
弐ch編者「ということだな」
ふくやん「それで、アクセス配分の構図に関してですが・・・」
弐ch編者「 屋根裏 さんの閉鎖のコメントにも、

    俺って、無意識的に 俺ニュース さんに採用されるために投稿してるのかなぁ」と思って支配されているように感じたりします。

という一文があるしな 」
ふくやん「本当に『支配』なんでしょうか」
弐ch編者「実際には違うだろうけどな。でも、まあ大手からのアクセスの振り込みに依存しているという 部分は色々あるだろうし」
ふくやん「確かにReadMeの順位を見ていてもそうですね」
弐ch編者「たとえば sawadaspecial の場合は純粋に自分が面白いと思ったネタにリンクしている と思うけど、 ちゆ の場合『アクセス配分』の意図を感じることも少なくないな」
ふくやん「ああ。確かにそれはありますね」
弐ch編者「それでちゆの場合、ちゆニュースが独自記事で、ちゆメモが孫ニュースという構図な わけだが。超一流選手が大物フィクサーを兼ねているような」
ふくやん「ああ。でも孫ニュース系のをやるにしても、たぶん大変そうというか。 結局は巡回範囲の広さで勝負するわけですし」
弐ch編者「どうだろうな。 俺ニュースの場合、タブブラウザに巡回先を登録していて、 ある程度まとめて一気に開いて流し読みみたいな感じらしいけど」
ふくやん「流し読みで内容掴める人なら意外と時間は掛からないかもしれませんね」
弐ch編者「いずれにせよ似たようなネタ元にみんながぶら下がっている構図があるわけで、 子か孫かなんて区別は相対的なもののような気もするが」

 同年6月に起きた「個人ニュースサイトのネタ元表記に関する議論

 ニュースサイトが、ニュースサイト層⇒子ニュースサイト層⇒孫ニュースサイト層と多層化。すると、閲覧者がアクセスするのは孫ニュースサイト層とニュースサイト層(+ネタ)になり、中間層である子ニュースサイト層にはアクセスしなくなる。 子ニュースサイトはニュースサイトやネタの巡回という労力が発生するものの、アクセス数は孫ニュースサイトにもっていかれてしまう。
 これが、子ニュースサイトが事実上、孫ニュースサイトの下請けになってしまっているという考えかた、即ち、孫ニュースサイト=大手ゼネコン論になる。
  一日1万アクセスを叩き出す孫ニュースサイトがいるものの、子ニュースサイト達は数百~数千アクセスとなれば、 子ニュースサイトの立場としては「ネタを探す労力を肩代わりさせておいて、さらにアクセス数までもっていくのか」という事になるのは必定。
 これが『ゴキブリオンライン』『c/w』『ぱすてる☆ぱれっと』が言った子ニュースサイトのモチベーション減少から子ニュースサイトの減少に繋がり最終的には孫ニュの質が低下してしまうという危惧となる。

 同時に閲覧者としては孫ニュースサイトは便利な存在であるのも事実。

 この現象は、孫ニュースサイトは子ニュースサイトに依存しているという事でもあった。それは個人ニュースサイト界が縮小していくときに孫ニュースサイトが苦境に追い込まれていく事になり、孫ニュースサイトの2ちゃんねるまとめサイト記事紹介サイト化が加速していく事になる。

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