どれもかなり古い文章で、しかも4つの文の内、2つは私が書いたものですが、後で使うかも知れないので引用。書かれた日付順。

うさだ
20030415

MMORPG の最も画期的だった点は、それが自己満足システムではなく、自己への価値付与システム、いわば自己顕示システムだった、という点にある。

オフラインのゲームは、スコアアタックのような要素を持っている場合を除けば、基本的に全ての結果が自己満足に過ぎない。キャラクタがどれほど強くなろうと、あるいはレアアイテムを手に入れようと、それは他人にとっては全くどうでもいい話であって、それを自己顕示の手段とするのは、不可能ではないが、非常に難しかった。

しかし MMORPG は違う。MMORPG における強いキャラクタやレアアイテムの所持は、例えそれが膨大な時間の投入によって得られたサーバ上の変数値に過ぎなかったとしても、「社会的成功」であり、他人を出し抜いた結果であり、他人の羨望や嫉妬を集める手段、つまり自己顕示手段そのものとなる。これは意識するか無意識であるかに関わらず自動的にそうなる。ここに「人間に快楽を与えるシステム」としての、MMORPG とその他のゲームの決定的な差が存在する。つまり、通常のゲームでは何をやってもせいぜい自己満足パターンでしか麻薬が得られないが、MMORPG ではそれに加え、自己顕示パターンで強烈な麻薬が得られる、ということだ。この差は計り知れない。

自己顕示はそもそも、MMORPG においてだけではなく、人間の人生にとって非常に重要なキーワードだ。全ての人間は、寝たい、食べたい、と考えるのと同じように、常に自己顕示したいと考えている。しかし、多くの人間にはそれを為すだけの力や資産がなく、一部の才能のある人間を除き、ほとんど誰もこの欲求を達成することができなかった。MMORPG はそこに救世主の如く現れ、何の才能もない人間でも、時間さえ消費すれば自己顕示が可能なシステムを与えた。結果、MMORPG はそういった層の人間を心を強く掴み、支配し、依存させ、「麻薬漬け」にした。

つまりそういうことではないか?

RagnarokOnline(JP)の歴史 > 抗議運動背景(2002/10~2003/03)
実社会で成功するのは難しいことだが、MMORPGはモデルをプレイ時間序列型に
したことで時間をかければ誰でもある程度の成功は保証される。
例えば実社会での己のLvを上げることは難しいが、
MMORPGでの己のキャラLvを上げるのは時間さえかければ簡単にできる。
安易で手軽な形で得られる成功の味を知った人はなかなかそこから抜け出せない。
これは非常に麻薬的なものだ。

さらに時間をかけねば手に入らない、そして時間さえかければ理論上誰でも手に入る
レアアイテムの効果でプレイ時間による階級の差をはっきりと見えるようにし、
階級が上の物には優越感を与え、自己顕示欲を満たさせ、
下の物には時間をかければプレイ時間序列型なので
いずれ自分も上にいけるという希望と目標を与えた。

【初調査】日本のオンラインゲーム市場は約579億円
63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/03(火) 17:12:47 ID:HR22roDr
    >>61 子供にMMORPGとか、正気の沙汰とは思えないな・・。

    極論だけど、ゲームにおける快楽は
    オフラインゲーム=自己満足
    オンラインゲーム=自己顕示
    よって成り立ってるとする。

    そしてMMORPGってのは非常に優れた自己顕示欲充足システムだ。
    特別な反射神経や才能が無くても、時間を消費するだけで
    実に容易くゲーム内で自分の価値を得る事ができる。
    その正体は単なるサーバー内での数値の変動であったり、
    ゲーム内でのみ通用する薄っぺらな人間関係でしか無いのだけれど。
    しかし多くの人たちが現実よりゲームを優先するようになってしまう。
    なぜか?

    「現実よりゲーム内にいたほうが自分に対して高い価値を認めてもらえる」
    状態が、とてもとても心地よいから。

    この形が一旦出来上がると、リアルで自己顕示手段を持たない人、
    社会にこれといって自分の価値を見出せない人たちは、
    いとも簡単にその心地よい状態に依存してしまう。
    そしてゲームに耽溺するあまり、現実における自分の価値が
    さらに下落して行くという恐ろしいスパイラルに突入して行く。
↑これはls氏の文の焼き直しですね。

MMORPGとニコニコ動画は根本的な部分で同じ
有名なソフトウェアを作り上げた某氏は、かつて
「MMORPGの画期的な点は、それが自己満足システムではなく、自己への価値付与システム、いわば自己顕示システムという点にある」
と言った。
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ニコニコ動画にこれほどまで動画投稿者が集まった理由の1つはニコニコ動画がMMORPGと同じ構造だったということ、すなわち「自己顕示欲の代替充足シ ステム」という側面があるという点だと考える。MMORPGでユーザーが使うキャラクターと紐付けされた変数「Lv」「経験値」「ギルドあるいはパー ティ」「お金」、これらは全てニコニコ動画(+ニコニコ動画と補完関係の他システム)で実装されている。そしてこれらの変数の変化から生まれる効果も同じ である。「自己の存在価値」というものが、ある程度簡単に得られるということである。ただし、大きな違いが1つある。MMORPGの場合、ユーザー本人が 自己顕示システム上で遊んでいることをある程度自覚しているが、ニコニコ動画では変数が見かけと変数名を変えて実装されているためユーザー本人の自覚があ まり無い。

ニコニコ動画のヘビーユーザーに「ネトゲ廃人と同じですね」と言ったところで、おそらく多くの人は反発し、反論し、人によっては怒るであろう。あるいは 言ってる意味がわからないであろう。ユーザーにネトゲ廃人化してると気付かせない。これこそがニコニコ動画という世界の素晴らしいところだ。これが意図し たものなのか、あるいは偶然なのか、私には解らない。

ネトゲ廃人と本人に自覚をさせず、楽しい夢を見せ続ける。この理想郷とも言える世界、もはや芸術と言っていい。