tekisutoan













 『テキスト庵』の閉鎖について振り返ってみました。但し2020年に調査して解る範囲で(証跡がとれる範囲で)という事にはなります。調査したURLは一番下にあります。

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 1995年5月18日、津田優 は自身のサイト内に日記リンク集「日記なページのリスト」(日記リンクス)を作った。
 1996年6月1日、ばうわう は登録型日記リンク集『日記猿人』を開設した。
 1996年6月30日、日記リンクス630事件が起きた。
 1996年7月2日、たかのゆきまさ は『ReadMe!JAPAN』を開設した 。
 1996年8月12日、日記猿人812事件が起きた。『日記猿人』は ばうわうの手を離れ、池川とせんべいにより運営が続けられた。
 1997年3月24日、『日記リンクス』の後継であった『ネオ日記リンクス』が終了した。
 1999年2月6日、H.Nakatsukasa は『日記圏』を開設した。
 1999年12月12日、【な】 は『テキスト庵』を開設した。
 2000年11月12日、『日記猿人』はサイト名を『日記才人』に変更した。
 2005年5月か6月、『日記圏』は消滅した。
 2007年7月15日、『日記才人』が閉鎖した。
 2008年2月29日、『ReadMe!JAPAN』が閉鎖した。

 登録型日記リンク集は上記サイト達以外にも幾つか存在したが、実績を上げたのはこのサイト達であった。2008年、『テキスト庵』は登録型日記リンク集最後の砦といえる状況になった。

 2009年12月12日、『テキスト庵』はサイト開設10周年を迎えた。記念オフ会が東京と大阪で開かれ、管理人である【な】も参加した。このオフ会以降一部常連達の馴れ合いが加速し、『テキスト庵』の空気が変わっていったという指摘がある。

■http://www.geocities.jp/yukimi_ist/diary/diary1107.html
「テキスト庵が解散したとのこと。いくつかトラブルがあったようだ。詳しいことはわからないけれど、おそらくそれらの遠因は10周年記念のオフ会だったのかなとわたしは想像している。あれ以降、メンバー間の距離が縮まって、テキスト庵全体の雰囲気が変わっていった。わたしが去年末からテキスト庵を離れたのもその雰囲気になじめなかったからだ。
(原文は『Internet Archive』に残っていない。上記は原文をhttp://profky.blog73.fc2.com/blog-entry-280.html)がコピーしていたもの)

さようなら、『テキスト庵』 - 琥珀色の戯言
 テキスト庵は、ある時期から(あえて言えば、10周年記念のイベントくらいから)、いわゆる「常連」たちと「運営者」との結びつきがすごく強くなっていったような気がする。
 それが、テキスト庵を、さらに閉鎖的にしていった。
 誤解を招かないように言っておくと、テキスト庵は、10年前から、けっこう「閉鎖的な」サイトだった。
『日記才人』や『Read Me!』のような「なんでもあり」「とにかく注目を集めたもの勝ち」という雰囲気ではなく、「文章を書くのが本当に好きな人」のための場所、という感じがしていた。
 登録サイトがそんなに多くなかった、ということもあって、今回の閉鎖に関する文章にも「テキスト庵は最初は敷居が高かった」と書いてあるものが散見されたし、僕も最初はそう感じていた。

 当時は、「こんなの登録してもだいじょうぶかな?」というような、テキストに関しての敷居は高かったけれど(「段落文体じゃない!」って怒る人がいたのだ、本当に)、登録者のなかでの「常連」と「そうでない人」との敷居は、そんなに高くなかったような気がする。
 『テキスト庵』は、「人間関係」の場所ではなくて、「テキスト関係」でつながっている場所だった。

 それが、去年の10周年記念オフ会くらいから、次第に「人間関係の場所」になってきたような印象がある。
 仲良くなって、『テキスト庵』を自分のもののようにふるまう常連たちは、『テキスト庵』をmixiの少人数コミュニティのようにしてしまった。

何人かが指摘するように、この10周年の前後こそ、テキスト庵の大きな転機となったのである。

 2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震により東北の太平洋側は大きな被害を受けた。
 2011年3月14日、【な】の妻であるavocadobananaは自身のブログで「ウェブチャリティ似顔絵プロジェクト」を企画した。これは日本赤十字社に二千円以上寄付すれば、その人の似顔絵を作成するというものであった。無論、似顔絵をavocadobananaに描いてもらう為には、写真と住所を伝える必要がある。
 2011年5月のゴールデンウィーク、【な】とavocadobananaは飲み会に参加した。
 2011年6月8日、『ring the bell』の管理人は「職業倫理の欠如したチャリティプロジェクト」というエントリーを上げた。『ring the bell』がこの文で書いた事は
  ・5月のゴールデンウィークに行なわれた【な】とavocadobananaが参加した飲み会上で、avocadobananaはチャリティプロジェクトに応募した『ring the bell』の管理人を嘲笑した。
  ・応募する為に送った写真やメール文が嘲笑の材料に使われた。
  ・avocadobananaの夫である【な】はそれを止めるどころか一緒になって盛り上がっていた
 であった。

さて、わたくしの人権が侵害されるようなことが起きた。大げさなとお思いだろうが、こんなボロ切れみたいなニンゲンでも守りたい名誉というものがあるのだ。

具体的には、わたくしのごくごくプライベートな事象を、第三者が、複数の人の中でゴシップ的な扱いをしたというのである。わたくしは後日それを知らされ、ひどく打ちのめされた。吹聴したのはわたくしの個人情報を職業上知り得た人物とその配偶者ならびに友人であることが分かった。全く関係のない人を含む酒席で、わたくしのメールやブログの記事をおもしろおかしく読み上げる等の行為がなされたのだという。GW中の出来事である。

問題なのは発端となったわたくしの個人情報が、職業上知り得たことであるという事実だ。震災直後の3月下旬ネット上でチャリティプロジェクトの告知をしていたので、わたくしはそれに応募した。その際、写真を送ったのだが、そのことで知り得た個人情報や連絡通信のために使われた私信が酒席で公開(その場で読み上げる)されたのである。ここには書けないような無礼極まりない言動もあり、見ず知らずの人の前でわたくしは嘲笑の対象になったという。情けない。
このエントリーを読んだ皆さんも、ぜひ気をつけてほしい。被災者の役に立ちたいとチャリティブロジェクトを立ち上げ、写真を送らせ、その写真を自らの好奇心を満たすために利用した人がいることを知ってほしい。その家族や友人もそれをやめさせるどころか、一緒になって酒席で盛り上がったということを知ってほしい。

 この文をそのまま解釈すれば、avocadobananaの行った事は
  ・「震災被害者へのチャリティ」を企画し、『テキスト庵』管理人【な】の妻であるという立場を使って応募者を集めたが、応募者に送らせた写真やメール文を酒の席で他人に公開し、しかもその内容をみんなで嘲笑った。さらには【な】も酒の席に同席していたがavocadobananaを止めるどころか一緒になって嘲笑った
 という事になる。

 2011年6月9日、avocadobananaはブログに謝罪文を載せた。

 この事件は『テキスト庵』に登録しているサイト達の間で大きな話題になった。【な】は話題にしたサイトに弁明のコメントをした程だった。登録サイトの中には『信長のように「敦盛」舞いながらテキスト庵炎上を見守るブログ』(通称:敦盛)といういざこざを煽るサイトがあり、この事件についても煽った。また、問題となった飲み会では集合写真を撮っていたのだが、『敦盛』はそれを広めた。

■信長のように「敦盛」舞いながらテキスト庵炎上を見守るブログ(http://textann.exblog.jp/)
『テキスト庵退会&更新報告ボイコット祭り→自分が引き起こした騒動の中、「おなかすいた」という驚愕のツイートをして反感をかったソラノ=テキスト庵が炎上中にミクシイで遊んでいるアボガドバナナ。→個人情報をネタにした飲み会集合写真?→普段、偉そうに社会を斬って斬って斬りまくってるくせに、友人、知人が引き起こした事件にはだんまりでごわすか? まっこと、許さんぜよ! 』
(原文は『Internet Archive』に残っていない。上記は原文をhttp://whitewing.bitter.jp/text_an/text_an.html)がコピーしていたもの)

 さて、大きな話題になっているにも関わらず、常連達はこの問題に触れない傾向があった。これは、サイト開設10周年オフ以来、【な】やavocadobananaと常連達の馴れ合いを感じていた人達には「あえて触れないようにしている」ように感じた。

この閉鎖騒動で、なぜ常連が沈黙しているのか、というつぶやきが多く聞かれたことである。

『テキスト庵』の例の話なのだが、みんながあえて、触れないように、触れないように、とふるまっているのがなんだかとても気持ち悪い。

 2011年7月7日、『テキスト庵』は閉鎖した。サイトを続けると多くの人に迷惑が及ぶ事を理由にあげた。

テキスト庵: TEXT Access Network

お詫びとご挨拶。

テキスト庵はとりあえず解散します。

ここ数ヶ月で、運営者の軽率な言動から多くの方にご迷惑をおかけしてしまったことをここで改めてお詫びいたします。

テキスト庵を続け、お叱りを受けることこそが禊だという認識を持っていましたが、テキスト庵以外の人を含む関係者の個人情報を集めて面白半分に晒すブログの登場で、状況は一変してしまいました。このままでは、テキスト庵内外の多くの方に迷惑が及ぶと判断し、関係者とも相談のうえ、テキスト庵を当面閉じることにいたしました。もともとのトラブルが個人情報の漏洩が原因だったのに、皮肉な結果となりました。これもひとえに運営者の浅慮ゆえのこと、大変申し訳なく思います。

11年間、テキスト庵を好意的に支えてくださった方々には御礼のしようもありません。本当に楽しい時間でした。またいつかお会い出来る日が来ることを祈っています。

重ね重ね、関係者各位にご迷惑をおかけしたことを陳謝すると同時に、支えてくださった皆様に深く御礼申し上げます。

2011年7月7日 七夕
テキスト庵運営者

 なお、閉鎖の前日、『テキスト庵』の運営日記「テキスト庵からそよ風」(http://www.spacehorn.com/text/report.cgi?ope=html&type=info)に「お詫び」という題の文が書かれている。(しかし内容は確認出来なかった。『Internet Archive』に残っていない為)

 『テキスト庵』は、登録型日記リンク集最後の砦であっただけに、多くの利用者から惜しまれた。
 常連の一人である江草乗は「はてなアンテナ」にテキスト庵で更新報告されていたサイトを登録して、これまでテキスト庵経由で読んでいたサイトをこれからも同じように読めるようにした。これをテキスト餡』と名づけた。

テキスト庵の解散とテキストサイトの終焉
 「テキスト庵」のおかげで多くの上質なテキストと出会えたこと、そして「テキスト庵」経由で多くの方がオレの日記を読んで下さったことを思えば、オレは11年にわたって無償でテキスト庵の運営をに携わってくださった【な】さんに恩義を感じている。今回すぐに「テキスト餡」を作ったのも、自分が受けた恩を少しでも返したいということと、自分や他のネットユーザーが「新しいテキストと出会える」場を無くしたくなかったからである。

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 ここからは私の感想。

 avocadobananaと【な】の行いは、そりゃあ怒られるだろというものである。酒の席で起きた事だから~という理由で流す事は難しい。それが『テキスト庵』の閉鎖まで繋がってしまった。尤も、閉鎖まで繋げてしまったのはavocadobananaと【な】の行いによるものである。

 ただ、個人サイトにしては利用者をそれなりに抱えているサイトを閉鎖せざるを得ないまでの話しかというと、そうでは無いようにも感じる。実際利用者から「なんでこんなことで閉鎖するのか」といった意見も出ている。少なくともサイト運営を続ける事だけを考えれば、打つ手はあるように思える。『敦盛』のような火をつけるサイトを『テキスト庵』の登録から粛々と外していく。或いは、完全に無視・放置して当人同士の対応だけを粛々と進めていく、といった所だろうか。尤も、どの手をとるにしても、この事件によって労力と精神力を消費するようにはなったであろう。

 閉鎖文に書いてある
 「テキスト庵以外の人を含む関係者の個人情報を集めて面白半分に晒すブログの登場で、状況は一変してしまいました。このままでは、テキスト庵内外の多くの方に迷惑が及ぶと判断し、関係者とも相談のうえ、テキスト庵を当面閉じることにいたしました」
 とは、問題となった飲み会の集合写真が広まった事を指すのだと理解出来るが、リンク集でしかない『テキスト庵』を閉鎖させたところで集合写真のデジタルデータがウェブから消える訳ではなく、抑々この集合写真はクローズドなサーバーで保管されていたものではない。

 これはあくまでも私の想像であるが、サイト閉鎖の理由として「サイト運営に嫌気が差した」という事が大きいのではと思うのだが、どうか。
 一般的に、金にならないサイトに対して時間・労力・精神力を使って運営するというのは「金に代わる何か」が動機にある訳で、それは例えばサイトを運営する事で(狭い世界の中であっても)名声を確保出来るとか、或いはこのサイトは世の中に必要なんだという使命感であったりとかする。他にもあるけれど、そういった動機が何かしらの出来事によって弱くなったり無くなったりしてしまえば、嫌気のほうが強くなってあっさりとサイト運営を止めてしまう。

 そういう事なのだろうとは思う。


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*調査したURL

テキスト庵: TEXT Access Network

呉越同舟: テキスト庵とか
[mixi][テキスト庵]懐古スレ - テキスト庵道場 | mixiコミュニティ
テキスト庵が消えた : カリノ トウコ
how many suns ? — 暇つぶしにリブログする日々: [コラム]テキスト庵解散、遅ればせながら振り返る
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