安全安心メールにおける緊急防犯情報

質問に至った背景

私の前職は学習塾を経営兼講師です。
平成18年7月11日幕張本郷郵便局強盗が入り犯人が逃走しました。犯人逃走中で通行人が巻き添えをになる可能性があるにも関わらず、警察は一切情報を発信しなかった。聞いても教えてくれなかった。
私は直ちに、生徒の保護者に連絡を取り、迎えに来てくれるまで、子供たちを保護した経験があります。
私は当時の危機感を肌で知っております。子供たちや保護者の不安に充ちた顔・・・
警察は捜査上の秘密を盾に一切情報を出しませんでした。事件後10年経過した今も、犯人が確保されたかについてすら開示してくれません。
議員になって、1回目の質問の1つは、この事件を取り上げました。

教育委員会の壁は厚くて高い


凶悪犯罪事実の発生については、長いこと千葉市立の小中学校に通う生徒の保護者にしか配信されなかった。これは教育委員会の所管する緊急防犯メールは、その学区の市立小中学校生徒の保護しか登録できないから。
つまり、「強盗発生、犯人逃走中」や「学区を超えて強制わいせつ事件が多発」といった市民の安全に直結するような情報は、私立の小中学校生の保護者、高校生、一般市民は知る術を持たない。
はっきり言って、卑劣な犯罪者にとっては、被害者が公立の小中学校の生徒かどうか、なんて関係ないでしょ!

私はこれまで教育委員会に対して、学校が把握している不審者情報を開示すべきと主張してきたが、それにも関わらず教育委員会の壁は突き崩せなかった。彼らの学校を守るという意識は、その学校に通っていない一般市民の安全を守るということよりも優先する。

市民局の安全安心メールでは、市民を守れない

一方、市民局の所管する安全安心メールというものがある。しかし、これは犯罪情報に関しては、
役に立たない。なぜなら、警察の提示する情報を横流しにするだけだから。
そして、警察はその種の情報を開示しない傾向にある。

過去にも、「黒砂陸橋で発生した女子高生突き飛ばし,犯人逃走中」や「弥生小前のコンビニで強盗発生、犯人逃走中」といった事件は、安全安心メールでは配信されなかった。

これらの矛盾について、私は平成27年12月議会、平成28年議会で取り上げた。
その結果、前者では、当局は警察と協議するとの答弁を得、後者に至っては、安全安心メールの配信方法を見直すとの答弁を得た。その際には、当局は、今年度中という期限まで確約をした。

しかし、その期限内に連続通り魔事件が発生し、安全安心メールは配信されなかった。
検討するという答弁は、その期間内なら何も動かなくていいということなのか?
それだったら、今までの足掛け5年、3回に渡る私の質問と当局の答弁は一体何だったのだろう?

今こそ、この問題にケリをつけるとき

今後、当局に逃げる口実を与えてはならないと思い再度、取り上げたのである。

今回の質問の目的は、以下の3点である。

①市は警察と連携はしながらも、独自の判断で市民の安全を図ること、

5年前の平成23年6月議会における私と当局の質問と要望は以下のとおりであった。

市民局答弁

緊急防犯情報の配信内容についてですが、連続して被害が発生する可能性があり、迅速に注意喚起する必要のある事件等の情報を千葉県警察からの提供により配信しております。」

→つまり、警察任せ

桜井の要望
防犯体制をしっかりと整備するとともに、将来的には学校からの児童や保護者への緊急連絡とちばし安全・安心メールが有機的に連携できるようにしていただきたい」

→5年以上、要望は反映されなかった。

②自治体を横断する形で、犯罪情報を周知すること
・強制わいせつ罪の疑いで茂原署で逮捕された男は、花見川区でも同様の行為をしていた。
・今回の連続通り魔は、千葉市と船橋市で1時間ほどの間隔で犯行を行っていた。


③市長自身に方針を明示してもらうこと。

・行政のトップである市長自身が方向性を示すことで、市執行部はそれに従わざるを得なくなる。そして、市市長答弁は、凶悪犯罪と防犯についての、強力なメッセージとなる。

そして、
今回の質問と答弁でこの3点をクリアーすることができた!
思えば、
幕張本郷郵便局から10年、私が議員になってから5年経過していた。、





以下が、その内容を書き起こしたものである。↓



桜井

千葉市と船橋市で十代の女性二人が路上で相次いで刺された事件で、千葉市が事件当日の二十三日、注意を喚起する市民向けの防犯メールの配信を見送っていた。
千葉市と船橋市で発生した連続通り魔事件で、千葉市が発生当日、緊急防犯情報を知らせるメールを配信していなかったことが25日、市や県警への取材で分かった。担当する市民局は警察と協議の上、捜査に支障を来す恐れがあるとして配信を見送った」としているが、千葉中央署は「配信を止めたことはない」と否定している。 市には「配信すべきだったのでは」との意見が電話などで届いている。同課は今回、テレビ報道で事件を知った別の課の職員からの連絡を受け、千葉中央署に問い合わせたうえで配信について協議を始めた。発生から2時間近くたっていたという。 


脅迫犯罪事実の発生については、長いこと千葉市立の小中学校に通う生徒の保護者にしか配信されなかった。安全安心メールに登録した市民には、ほとんど配信されなかった。

凶悪犯罪情報を配信する。それは正確性とスピードが肝である。

この点につき私は、安全安心メールの配信量の少なさ、曖昧さ、遅さについて、議会等で幾度となく取り上げてきた。
そこには、市民の生命・財産をまもるべき市の主体性は微塵も感じられす、すべて警察任せだったからである。

私の質問に対し、市は3月議会でようやく安全安心メールの配信のありかたを、本年度中を目途に改善すると答弁した。

しかし、犯罪は突発的に発生しうるもの。悠長なことは言ってられないだろう。
まして報道で扱われ、携帯連絡メールでも配信されているのに、「安全安心」メールでの配信を見送ったとあっては、その存在意義さえ問われかねない。

市は、いい加減縦割りの思考を捨て、迅速かつ柔軟な対応をすべきである。
もう一つ、付け加えるなら、千葉市で女性を刃物で切り付けた容疑者は、直後に船橋市で犯行を重ねている。
このように、容疑者は容易に自治体の壁を越え犯罪を重ねていく。
自治体間の壁を取り払い、迅速かつ正確な犯罪情報を
周知拡散していくことも課題である。

そこで改めて伺う。

 
1)ちばし安全・安心メールの位置付けについてお示しください。

 


市民局長答弁

 
ちばし安全・安心メールにおける緊急防犯情報の配信についてお答えします。
ちばし安全・安心メールの位置付けについてですが、電子メールにより携帯電話やパソコンなどにスピーディーに防犯に関する情報を提供し、市民の防犯意識の向上を図るため、平成19年7月から運用を開始しています。

28年8月末時点で、約4万3,000人が登録しており、

27年度における防犯情報の配信実績は、空き巣やひったくりなどの「犯罪発生日報」が892件、不審者情報などの「緊急防犯情報」が61件、多発している犯罪の対策や、市からのお知らせなどの「ワンポイント防犯情報」が44件となっています。

「緊急防犯情報」の取扱いについては、千葉県警千葉市警察部及び市内各警察署と市の間で締結している「市民への防犯情報配信に関する覚書」に基づき運用しており、各警察署からの情報入力により配信しています。
桜井
中央区弁天で発生した女子中学生刺傷事件への対応についてお示しください。

 

 

市民局長

 
当日は、夕方の事件報道を受け、ちばし安全・安心メールを配信すべく、所轄の千葉中央警察署との調整を図っていたところ、船橋市内で類似事案が発生したため、捜査へ支障を来すこと等を含め、総合的に判断し、中央署と協議の上、メールの配信を見送ったものであります。


桜井
 

(1)熊谷俊人市長は25日の定例記者会見で、配信されなかったことについて「大変重く受け止めている」と懸念を示したうえで、「捜査に支障を来さないことを大前提に、市民の安全を確保する観点から、最低限の注意を促すようなメールを緊急に出すことが必要だ」とし、配信のルールや体制を再検討する考えを示した。 そこで、市長に伺う。
今後の緊急防犯情報の運用についての見解を伺う



熊谷市長


市の責務として、市民の安全を守る、また、犯罪が発生した場合の二次被害防止等の観点から、速やかに市民等へ情報提供することが重要であり、今回の事案について、本市としては、配信すべきだったものと考えております。

今後は、主体的な運用システムへの改善を年内に行い、市民等へメールを積極的に配信し、犯罪発生や被害拡大の抑止に努めるとともに、ツイッターをはじめとするSNSなどの活用も含め、緊急防犯情報の積極的な提供を行って参ります。

(目標③を達成。執行部のトップである市長は明確に方向性を示された。)



桜井

(1)  緊急時等における千葉県警との連携について

 

市民局長

 
市内各警察署とは、事件を受け、情報発信体制見直しに向けた協議を行ったところであります。

 一点目として、安全・安心メールの今後の運用にあたり、現行の課題等を踏まえ、市と警察等関係機関との協議を継続的に進めること、

二点目として、当面の対応としての情報配信のあり方や、夜間・休日における緊急連絡網を整備すること、

三点目として、各警察署から積極的に情報を提供すること、

以上について共通認識を図り、今後とも引き続き、安全・安心なまちづくりの推進に向けて連携を深めて参ります。

 

 

桜井

緊急防犯情報は、警察情報のみならず、市独自の判断でも配信するということか



市民局長

 
警察情報のみならず、マスコミ報道や庁内他課等からの情報を基に、市独自の判断で、配信して参ります。

(目標①達成。ここが今回の一番の肝である。市は、自らの判断で市民の安全を図ることを確約。)

桜井

近隣自治体との防犯情報の共有についての見解は

市民局長

 今回の中央区弁天の事件など、犯罪は自治体の枠を越えて広域的に発生しており、また、市境でも発生し得ることから、特に連続して被害が発生する可能性がある場合など、隣接する自治体との連携について、協議して参ります

(目標②を達成。確かに他の自治体との縦割りもあり、すぐには実現しないかもしれない。しかし、だからこそ千葉市がイニシアティブを取ってほしい。)

そして、答弁を受けて、縦割りが崩れました。

答弁を受けて早速市民局は独自の判断で緊急防犯メールを配信した。配信源が千葉市「市民局」となっています。今までの配信源はすべて警察でした。

以下、メールの内容を転用します。

平成28年9月27日午後4時5分頃、千葉市中央区市場町付近の路上において、歩行中の女性が大腿部付近を針様のもので刺され、傷害を負う事件が発生しました。
犯人は、年齢40~50歳位、身長160~165センチメートル、体格小太り、短髪黒色白髪交じり、口の周りに無精ヒゲ、色不明のポロシャツ、色不明のズボン、左右いずれかの足に白っぽいサポーター着用の男です。
類似する者を見た際には、110番通報をお願いします。

千葉市地域安全課

043-245-5264

ネットを使わない人も多いでしょう。しかし、手を伸ばせば、そこにツールがある、ということを重要です。
今後は、ネットを使わない人々へ、どのようにして、迅速に緊急防犯情報を伝えるのか、それが今後の課題です。