光澤寺日記:宿坊と永代供養とやずブータン村

光澤寺&宿坊光澤寺&やずブータン村。 山里のお寺で繰り広げる「こころのふる里」作りとお寺復興プロジェクトや、宿坊に来られた方々との出会いも語ります。

2013年03月

鳥取因幡組、第7期連研について思う。

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今日は、鳥取因幡組の連研でした。

第7期の3回目の研修です。
毎月1回、12か月連続で修了となります。

今回は、参加者全員参加で、皆さん熱心に講義に耳を傾けておられ
ました。

会場は、鳥取市河原町にある円淨寺さんです。
準備をされて、皆さんを暖かく迎え入れます。

講義の内容は、お釈迦様と仏教の流れについて。

話し合い法座では、皆さんがいろんなお話しをされたようです。
問題提起にちょっと難しいテーマがあったりしましたが、まあそれも
考えてみるキッカケのひとつかなとも感じました。

毎月1回、それも日曜日ですから、僧侶側もスケジュール調整が必要
になります。
私も連研委員でありながらも、出席できないこともあります。

でも、何とかこの連研がこれからも続いて行く様に頑張りたいと思って
います。

参加されておられる、一人ひとりの思いを大切にして、そしてまた新た
な気づきがありますように。


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他力といふは・・・。

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「他力といふは本願力なり。」

日常で使われるとき、他力にはほとんど本願がつきます。
他力本願・・・。

他力とは、もともと浄土真宗の教えで使われる表現ですね。
このとき、絶対に人の立場で語られることのないものです。

仏教の表現を、人の立場に置き換えたときは、たいてい逆の意味か、
あまりよくないことに使われてしまうのです。

浄土真宗で他力というときは、以下の解釈に基づきます。

親鸞聖人が著された『教行信証』。
その「行巻」に他力を解釈された場所があります。

そこにはこう・・・

「他力といふは如来の本願力なり。」

この解釈以外に、他力の使い方は一切にありません。
他力を語るときは、すべてこの解釈が根底にあると言う前提で、話し
をします。

すこぶる、シンプルなのです。

この解釈は、親鸞聖人ご自身が、ご自分の言葉で説かれたものです。

本願力は、南無阿弥陀仏のはたらきとなって、私たちに届けられます。

今日も境内の掃除をしていました ・・・ 南無阿弥陀仏。
草を抜きながら ・・・ 南無阿弥陀仏。

石を運びながらも ・・・ 南無阿弥陀仏。

すべての感性がそこに包まれるとき、すべての存在と私が溶け込む。

そこにあるのは、ただ南無阿弥陀仏。

そんな心境になれるといいですね。


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無量寿経・・・欲拯群萌に想う。

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阿弥陀如来がこの世に出でたもう。

その理由は、欲拯群萌である。

つまり、すくいたいと願う。
それは誰か、群萌である。

群萌とは、十方衆生であるだろう。

これは、釈尊が天上天下と誕生したときのお話しのつづきである。

先日より、お寺の境内を片づけている。
冬の間はまだ雑草がそれほど大きくなっていない。
春になると一斉に大きくなって行く。

その前に何とか整理しようとしている。

庫裡の裏、普段は滅多に人が通らない。
荒れ地になっている場所。

そこにはずっと前から笹が群生している。
笹は地中に根を張り巡らせているのだ。
土を掘り返せば、根がずっと続いていて、切っても切っても尽きない。
地中に張り巡らされているので、手では引っこ抜けない。

無情にも、私はそれを切り、そして引っこ抜く。
まるで格闘しているかのようです。

そんなとき、群萌の意味を考えていた。
土に根を張り、そこ一帯が笹で覆われている。
別に笹が悪いわけではない。
ただ、荒れ地になっていて見苦しいと言う理由で、笹は切られ根は
引っこ抜かれるのだ。

笹の根がからみ合っている、それはまるで私たちのいのちのようでも
ある。
いろんないのちがからみ合う。
ときには、からみ合ってほどけなくなる、それが人を苦しめることもある。
ガンジガラメ。

そしてときには、無情にも引き抜かれる。
まるで突然にいのちが終わるかのように。

そこにだれの責任があろうとなかろうと・・・。

そんなことを思いながらも、ただひたすら片づけている。
笹の都合は関係ないのだ。

気付くと、ゴミ袋が10袋くらいになった。

それを次の日の朝、ゴミ置き場に持って行く。

誰かに気づいて欲しい。
誰かにすくって欲しい。

頼んだから来るのでは仏ではない。
そこに私のいのちがあるから、仏の存在があるのだ。

阿弥陀様の慈悲は大悲、つまり無縁なのです。
すべての人をすくうために・・・。

ただそこに、だれにも気づかれずに終わるいのちがあったとしても。


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枝垂れ桜と日本人と浄土教。

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お寺の山門横にある枝垂れ桜が花を付けました。

まだまだ一部咲きくらいだけど、蕾も大きくなって、木全体の赤が浮き立つ。

三月中にこの枝垂れ桜が花をつけるのは珍しい。

最近は少し寒かったけど、やはり今年の春は早いな。

お寺はこれから本格的に花の季節です。

桜は、日本人にとって、やはり季節を感じさせる代表ですね。
四季が明確な日本ならではの花です。

年度末から入学式シーズン。
日本は外国と、年度や入学式、入社式のシーズンが違う。

3月が年度末というのは、日本ならではかなとも思う。

そして桜の季節に、新しいスタートが始まる。
別に西洋の暦に合わせる必要はないでしょう。

季節を大切にして来た、そして微妙な季節の移り変わりを感じてきた
のだから。

浄土教も、インドで生まれ中国を経て、日本で開花した仏教です。

そんな日本人の優しさと情に育まれたのだと思います。

大切にしたい、そしてずっと伝えたい思いである。


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鳥取ブロック実践運動推進協議会を開催して感じたこと。

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今日は近くのお寺で、鳥取ブロックの実践運動推進協議会の研修会
を開催しました。

鳥取因幡組の今年度最後の行事になります。

先日の連研修了者研修会に引き続きでありましたが、今日は鳥取
県内の寺院関係者やご門徒さん、90名以上が集まりました。

私は執行部として、進行役を務めた。

さすがにこれだけの人数になると、どこのお寺でもと言う訳には行き
ません。
また、因幡組だけでなく鳥取ブロックとなると、遠方からのアクセスも
考えなくてはならない。

今日は班別の分散会も開催したので、部屋数も考えなくてはなりま
せん。
それだけの部屋数が確保できない寺院もあります。

今日も、寺院同士の話しで、遠いところは勘弁してくれとの話しが出て
いました。
でもそうなると、いつも同じ寺院が会場になります。
ご年配の方々が多いと言うこともありますが、私はできるだけ多くの
寺院が会場となる様にした方が良いと思っています。

今日の会場寺院は遠くても多くの方が集まられたではないか。

各寺院が盛り上がるためにも、そしてご門徒さんがいろんなお寺を
見る機会を作りたいと思っています。

そうすることが、その地域の活性化を図ることに間違いなくつながって
行くと考えている。

毎月であれば大変だけど、半年に一回の行事です。
それならば、テーマを考え、そして寺院側の姿勢も見せることができる。
各寺院の現状も知っていただける。

大きな寺院だけでやっていると、そんな各寺院の現状さえ見えなくなっ
てしまうではないか。

私が反対意見を述べていると、そこにいらっしゃった寺院関係者25名
くらいがシーンとなった。

あれ、私の意見は皆と違ったのでしょうか。

すべての意向をくみ取ることはできませんが、でもご門徒さんを含めて、
各寺院がいろいろ考えて行かなくてはならないのではと感じます。

一部の意見によって運営されては、取り残される人々や寺院が必ず
出てきます。
今の本願寺派の活動の現状がそうなっているのですから。


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遺言と相続

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今日、ある方が亡くなられたと聞いた。

まだ若く、これからの人生である。
多少のご縁があった方だけに、驚きの心があり信じられない思いだった。

事故であったと聞く。

親族でも家族でもないので、私には遺言も相続も関係ない。

でも本当のその方の生きた証、そしてその方から感じるご縁をおもうとき、
それは私にとっての遺言であり相続であるなと思ったのです。

その方の人生には周りからは、量り知ることのできないものがあるでしょ
う。
残された者にとっては、突然の訃報、そして突然の悲しみ。
現実を受け入れることができないでしょう。

仏のご縁で出会った。
そのときの思い出が頭をよぎる。
一瞬であったが、確かに私はその方の生きたいのちを感じた。
今思うと、その笑顔の陰に、何かを感じることがった。
今日、そのことを聞いたとき、驚きとともにやっぱりそうかとも思った。

直接私にその話をされたわけではない。
でも、その方から私はしっかりと遺言を受け取った。
そしてその思いを相続するのだ。

今はそのことを感じる様な気がするのです。

遺言や相続と言っても、お金でも何でもない。

でも、その方の生きた証は、そんなものじゃないんだ。

そう思う。


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連研修了者研修会を開催しました。

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今日は、鳥取因幡組の第3回連研修了者研修会が、葬祭会館の
メモワールイナバで開催されました。

彼岸明けの日曜日で皆さんもお忙しいところだと思いますが、45名
の参加者がございました。

今日の講師は私が担当し、僧侶の出席も私一人でした。

皆さん、鳥取因幡組の連研を修了された方々ですが、連研終了後の
フォローアップのために、現在は毎年1回開催しています。

浄土真宗のみ教えを聞き、そして参加者同士で話し合い法座をします。
日頃の思いを話し、それぞれの意見を聞くことのできる大切な場です。

浄土真宗の本願寺派の連研は、皆さん熱心に聴講されており、浄土真宗
の組織の原動力となるものなのです。

午前中は講義と話し合いのテーマをお伝えします。
「今を生きる・・・浄土真宗のみ教え」について講義をし、そして話し合い
のテーマは「み教えをどう聞いて行き、み教えをどう伝えて行くのか」。
皆さん熱心に話し合いをしておられたようです。

最後に皆さんの発表があり、私がとりまとめをして終了です。
お昼をはさんで5時間と言う長い時間でしたが、あっと言う間に時間が
経ったと言う感じでした。

浄土真宗のみ教えを皆で学ぶ大切なご縁、このご縁をこれからもずっと
続けて行きたいものです。

参加者からは質問もあり、そして感想もいただいた。
今まで分からなかったことが分かり、スッキリしましたという感想も。
お一人でもこの様なお話しを聞くと、こんなときは有り難い思いになります。

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苔のむすまでか、転がる石か・・・。

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お寺には苔が良く似合う。

ただ苔を見守るのは結構時間がかかります。
環境に左右されることが多いので、中々思う様にはなりません。

境内も、苔が自生している、かと言って年々拡大している訳ではない。
苔は根付いているわけではないので、めくれやすかったり、乾燥もよく
ありません。

湿気の多い場所には自然に育つ。

お寺の境内は、最近は剪定したりしているので、日陰だったところが
日向になったりで、苔にはきついかなとも思ったり。

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今の時期は、雑草が苔のなかに一斉に出てくる。
まだ根が小さいうちに抜いてやらないと、根が大きくなると苔も一緒に
はがれてしまいやすい。

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春になると、冬の間モグラに荒らされた苔を補修し、雑草を取り除く。
そしてまた、ゆっくりと見守るのです。

苔の自生には湿気が必要ですが、乾燥して枯れた様に見えても、雨が
降ればまた生きかえったようになります。

日本人は苔が好きですね、苔文化があります。
「君が代」でも、苔のむすまで・・・とある。
石の上にも三年といった忍耐強さが美徳とされる文化でもあります。

これが海外になると、「転がる石に苔は付かない」といったことわざに。
このときの苔は良い意味では使われていませんね。

でも僕は苔が好きなのです。
道端で良い苔を見つけると、お寺に持ち帰り、石のそばにおいて見たり。

なかなかうまく行くことは少ないですが、2~3年くらい経つと少し馴染む。

やはり、苔は日本人の心を落ち着かせる心につながるのかな。

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春、一切に芽吹き花開く。

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冬の終わり、境内は蝋梅の花が先に咲き始める。

続いて紅梅が咲きます。

すると数種類ある椿が順に花を咲かせてゆく。

椿の頃には、境内にある花が一切に咲き始め、そして芽吹いてくる。

やはり華やかさを感じる季節である。

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花はそれぞれ香りがある。
沈丁花は甘酸っぱい春を香りを漂わせる。

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この写真は、ヒマラヤユキノシタ。
日本のユキノシタとはちょっと趣が違うのです。

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お寺にも本格的な花の季節の到来です。

今年は春が早いせいか、いつもは4月下旬頃に咲くシバザクラも、気の
早い花が一輪咲いていた。

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これからは当分、お寺の境内ではさまざまな花を楽しむことができます。


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講習会や研修会・・・言葉に力が必要。

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最近の仏教関係の講習会や研修会では、プロジェクターを使ってやる
ケースが目立ってきました。

企業ではだいぶん前から、プレゼンテーション等で使われていたが、
企業と仏教ではやはりちょっと違うかなと思うこともある。

それは、データを使うと、どうしてもその画面の説明が中心になって
くるからです。
先生タイプによく見られるケースです。

そこでの問題点は、言葉に力がなくなるということです。

その点に注意しないと、せっかくの文明の利器も、聴衆にとっては面倒
なものでしかなくなる。

やはり一番大切なことは、言葉に力が必要だと言うことです。

そのちからとか・・・。

それは、自分の言葉で語ると言うことです。
誰々がこう言っていた、あの方の本にこう書いてある。
あの詩人はこう言った。
などと引用するケースが多い。

確かに知っている名前だと興味を惹かれる様ですが、ただそれだけ。
結局は自分の言葉ではないのだ。

たとえ引用しても、その引用した言葉のその先をしっかりと語らないと
意味はないのです。

画像やデータや資料も、あくまでも参考となるものです。

言葉がそれらによって薄くなると言うことを念頭におかなくてはならない。

だから常に自分で考えると言うことが必要なのだと思う。

経典や親鸞聖人の言葉が今の時代に残り続け、人のこころを揺さぶる
のは、その言葉に力があるからでしょう。

その方々に近づくことはできないかも知れませんが、せめて自分で思惟
する努力は大切なのだと感じます。


金魚の日向ぼっこ。

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今日は暖かい春の日差し。

昨日までは数日間、春の嵐の様な風が吹きあれていた。

日中は日差しが暖かく、冬の間、氷の下でじっとしていた金魚たちも

ゆっくりと日向ぼっこしている。

金魚は、やはり温かい水の方がいいのだろう。
池の中でも浅瀬にいることがある。

今日は、冬の間に積もった枯葉と、今咲き誇っている椿の花の中で
皆が集まって日向ぼっこ。
あまりに気が緩み過ぎかなとも思うけど、冬を過ごしてきた金魚達に
とっては、幸せの時間でしょう。

金魚は仲がいいのです。
中には、落ち葉の上に乗っかって、腹を見せているのまで。
この中庭には天敵が少ないのでしょう。

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お寺の周辺には、イタチや鷺や川鵜もいたりします。
一度目を付けられると、あっという間に全滅してしまいます。

幸い、このお寺の池は、まだあまり目を付けられていないようです。
でも来るときは、あっという間でしょう。

僕がお寺に入ったころからいる金魚もいます。
だいぶ大きくなったな。

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常に未完成が楽しい・・・家も人生も。

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春に合わせて、部屋の模様替えに精を出す。

庫裡の障子やふすまの張替だけでも、部屋の雰囲気が変わる。

予算が少ないこともあるが、障子やふすま、そして簡単な壁紙は全部
自分で張り替えるようにしている。

自分で好きな柄やデザインが自由に選べるので、素材はネットで購入
しています。

やはり自由度で言うと、ネットで購入し自分で張り替えた方が良い。
もちろん失敗することもあるし、道具がちゃんと揃っていないということ
もあるけど、自分なりに満足しています。

それぞれの部屋に合ったデザインや色を考えるのも楽しみの一つ。

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お寺に入ってから、庫裡の障子とふすまは、全部自分で張り替えまし
た。

今度、お風呂の増設を検討しているけど、こちらもできるだけ自分で
できることまではやってみようと思っている。

一番は、やはりコスト。
そして二番目は、自分で作り上げることの楽しみですね。

少しづつ模様替えをして行き、自分のスタイルに合った家にする。

宿坊を始めたのも、そんな楽しみがあるからかも知れない。
家具などを探して歩く、一部屋一部屋をお客さんのことを考えながら
自分のスタイルにして行く。

多分、一生完成ということがないのも、楽しみなのです。
自分で作り上げていると完成すると言うことがない、常に未完成なの
です。

他人に作ってもらうと、できた時点で完成です。
自分で手を加えると言うことが、あまりなくなるのです。
そうすると、もうそこに興味が薄れて行くのが人間なのでしょう。

家は持ったときから、その悩みが始まる。
興味が薄れたら、さらに持つことが悩みとなる。

だから一生かけて完成を目指す方が面白いなと、最近は感じている。

20年後、どんなふうに変わっているのか、自分でも興味があります。

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自分でやってると、思いがけず発見もあったりします。

これって、家だけじゃなくて、人生も同じ。

死ぬまで、ずっと目指すものがあった方がいい。

仏教には、そんな楽しみもあります。


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僕の心の支え・・・おばあちゃんのメモ。

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今日は午後から、ある村で法要をお勤めした。

その村には古くて小さな公会堂がある、そして仏壇が置いてあります。
毎年一回、その公会堂の仏壇で法要を営むのだ。

今日は15人のお参りがあった。
つい熱が入って、法話が長くなってしまう。

皆さんご年配の方が多いので、足腰が痛いのです。

熱心に聞いてくださる方と、早く終わって欲しいという方。
両方がいらっしゃっいました。
こんなときは、区切りのよいときに終わるのがよいのでしょうね。

熱心なお婆ちゃんは、いつも真剣に仏教や浄土真宗のお話しを聞いて
おられます。
宿坊光澤寺が、本願寺新報のトップ記事になったとき、新聞をお配り
しておいた。
そうすると、翌月から本願寺新報を定期購読されていらっしゃった。

頭が下がる思いと、ちょっと嬉しかったり。
多分、私のお寺のご門徒さんで本願寺新報を購読されていらっしゃる
唯一の方ですね。

そのお婆ちゃんは、法事のときや今回の法要のときには、必ずメモを
下さる。
お婆ちゃんが、日々の思いを書き溜めておられるものです。
それをいただくと、本当に心温まります。

僕は、いつも使っている経本に挟んでいます。

ご主人を亡くされて今年は早三回忌。
お婆ちゃんの寂しさはずっと続いてるけど、親鸞聖人のみ教えをよく
聞かれる様になられた。

いろんな浄土真宗のことを書いてくださる。

お婆ちゃんが、いつまでも元気でいてくれたらいいのにな・・・。

でも、いつかお別れのときが来るな。

それまでは僕も、何とか元気でいたいと心から願っています。

しっかりとお見送りしたいから。

でも、まだまだずっと先がいいな。
僕の心の支えだったりします。



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納骨とお墓・・・彼岸の入りに合わせて。

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今日は彼岸の入り。

日曜日でもあり、朝から二件の納骨をお勤めしました。
冬の間は天候を考えて、お彼岸の頃に納骨をされるお宅が多い。

お彼岸は浄土とつながることのご縁でもあります。
西方には、阿弥陀様の極楽浄土がある。
西方の浄土の方角にまっすぐに陽が沈んで行くのです。

先ずは、お仏壇で納骨法要をお勤めする。
そしてお墓にお参りして、お骨を納める前にお経を唱える。
納骨が終われば、最後のお経を唱える。
そのときにご親族の方々が順に焼香をします。

今日は天候に恵まれたこともあって、どちらのお親族も穏やかな
表情であったのが印象的でした。

お骨は、やはり故人の記憶である。
日本人がお骨やお墓を大切にしてきたことは、有り難いことです。
ただ、現在は核家族化や少子化もあって、お墓を守ると言う意識
が薄くなってきているのでしょうか。

お墓や納骨のスタイルも変わって行く様に感じます。
子どもには世話をかけたくないと言う心理もはたらいています。

私のお寺でも、これからの納骨のことを考えている。
人や家庭によって考え方や価値観が違うでしょう。
それぞれの方に寄り添った納骨ができるといいなと思う。

それにはお寺も準備が必要です。
お骨は、その方の生きたあかしであり、大切な思い出でもある。
子どもがいないからと言って、お骨はどうでもよいと言うことはない。

それぞれの思いに適った納骨が必要ですね。

そして、ゆっくりと四季の自然に囲まれて過ごせる場所。
お参りが多く、手入れの行き届いた場所。
いつも花が咲き、訪れたとき安らぐ場所。

そんなお墓を考えています。


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グリーンツーリズムの施設訪問研修・・・宿坊をご紹介。

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今日は、朝はすごく冷え込みましたが、くっきりと晴れ上がり、昼間は
暖かい日差しに包まれた。

そんな今日は、とっとり因幡グリーンツーリズムの施設訪問研修が行
われ、宿坊光澤寺にも、朝一番で皆さんがお越しになられました。

お寺や宿坊の経緯を説明し、質問にお答えしたあと、宿坊の施設を
皆さんに見学していただきました。
メンバーは、グリーンツーリズムの会員、県や市町村の関係者16名
です。

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今日は、各会員の活動や施設を見て周ることができたので、結構刺激
を受けることが出来ました。
皆さん、それぞれが独自の観点から活動されたり施設を準備されたり
していて、いつかそれらを上手くネットワークでつなぎたいと考えています。

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点と点の活動を線で結び、それをいつか面にすれば、より地域の活性
化につながると思います。
そのときには、「やずブータン村」がその存在を内外にアピールできる
といいな。

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お昼は、「月とおひさま」の小倉さんのヘルシー料理をいただきました。
とても美味しかったです、まもなく隼駅の近くで食堂をされるとのこと、でき
たら食べに行こう。

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見学の最後は、「茶園いこい」さんでした。
ご主人のこだわりの家、次世代の住居やライフスタイルを提案されている。
とても興味深い家で、結構刺激を受けました。
これからも、いろんなお話しを聞いてみたいですね。

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家具や調度品もこだわり抜かれています。
断捨離を実践されているとのこと、確かに余計な物は置かれていません。
実際に、やましたひでこさんからご指導を受けられたそうです。
その精神性が生かされている住居でした。

今日は、天気が良かったせいか、皆さん活発に意見交換をされていた。
鳥取の因幡地区も地域おこしがこれからさらに活性化するだろうと思わ
せた一日でした。

やずブータン村も遅れない様に進めて行かなくては・・・。


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名残り雪

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今日は山里も冷え込みが戻った。

三寒四温と言われるが、暖かい日が続いたと思ったら、寒の戻りの様
に冷え込む日もあります。

そんな今日、紅梅が見事に咲いているなか、名残り雪が降った。

いつの年も、暖かくなって紅梅が満開になる頃に、雪が降ります。

山里に春の訪れを感じさせる紅梅を、名残惜しむように雪が待っていた。

山里の春の記憶として。

私にとって、紅梅の咲くころ、名残り雪がいとおしい。

冬の寒さは好きではないが、去りゆくものへの心は寂しかったりする。

名残り雪が降ると、また暖かくなって行く。


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今日は老人会の法話・・・お釈迦様と阿弥陀如来と親鸞聖人。

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今日は地域の老人会の法話会に出かけた。

これで4年間続いた会となりました。
今年は二ヶ所増えて、合計六カ所となり、多少なりとも浄土真宗の
み教えをお伝えできたかなと感じています。

それぞれテーマを考えて行きますが、会場で話しが変わることも
しょっちゅうです。
でも今日は、予定通りのお話しになりました。

内容は、お釈迦様と阿弥陀如来、そして親鸞聖人の関係とその系譜
を簡単にまとめたものです。
特に浄土真宗のお仏壇にはお釈迦様がいらっしゃらないので、その
関係が良く分からない方も、意外と多いのです。

そして、日本で花開いた浄土教の教えと、親鸞聖人の教えがどの様
につながって行くのか。
そんなお話しを、1時間と少しお話ししました。

意外と皆さんの反応もあって面白い会となりました。
特に、お釈迦様の誕生説話と、阿弥陀如来の本願の関係のお話し
は、興味深く聞いてくださいました。

キーワードは、すくい・平等・十方衆生・縁起かな。

生れるとすぐにお釈迦様が七歩、歩かれたわけ。
天上天下唯我独尊に込められた思うなど。

普段分かっているようで分からないことが多いのです。

来年もこの会が続けばいいのですが。
こればかりは、私の意志だけではどうにもなりません。


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宇宙の誕生と、阿弥陀如来の存在。

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先日、宇宙の誕生が何年前かという記事が出ていました。

いろいろ説があるようですが、おおよそ140億年くらい前になるよう
です。
人のいのちが、仮に50年としたなら、私は2億8千万回、輪廻を繰り
返さなければならないのあ。

どちらも途方もない数字です。
でも、途方もないと言いながらも、現実の数字でもあるわけです。

途方もないとは、人が自分を基準に考えたときの言葉です。
あくまでも、自分の感覚でしかない。
でも、この世は自分の感覚では計り知れないことばかりです。

この数字を挙げたのは、阿弥陀如来が願いを建てるのに要した時間
のことがあったから。

経典には、五劫という時間を要したと書かれている。
一体どれだけの時間なのかと考えるも、思いつかないのだ。
喩えはあるが、その喩えさえ良く分からないの、だから途方もない時間
といった感覚になる。

以前は地球ができたとされる40億年くらいかなと漠然と考えていた。
そして、その願いが成就されてから十劫を経たまえりとある。

この十五劫と言う時間が、140億年という時間なのかな。

なぜ、阿弥陀如来となる前の、法蔵菩薩のときに建てる願いが、それほ
ど長くかかったのか。

それは、すべての人の救いのため。
そして人それぞれには、深い迷いや悲しみがある。
それを一人ひとりに合う願いということの、その思いの深さをあらわす
ものだと思います。

やはりその願いに合掌し、感謝するということの重みでもある。


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寺院で結婚式、仏前結婚はいかが。

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お寺は、どちらかというと葬儀のイメージが強いのでしょうか、どちら
かと言えば結婚式はあまり行われていない。

結婚式と言えば、神前か教会と言ったイメージが強いですね。
ただ歴史的な古さから言えば、仏前結婚式も歴史は長い。

神前結婚式が行われる様になった歴史は浅く、大正時代くらいから
なのだと聞いたことがあります。

昨年秋に、お寺で講演会をしていただいた講師の方が、今回仏前で
結婚式を挙げられると聞きました。

私のお寺では、現在、寺院葬の準備をしている。
もちろん同じ本堂を使っての儀式となります。

仏教は、元々、生死一体のものである。
生れてから、結婚し、そして亡くなられる、そのすべてに関わるのが
仏教であるだろう。

さらには、亡くなられてからも永遠に関わって行くのである。
多くの先祖、そして阿弥陀如来に見守られながらの結婚式はなんと
有り難いものかとも感じることができます。

多くのいのちの流れの中に、今生きる私たちのいのちがある。
そして、また新しいいのちが生まれる。

光澤寺では、伝統にのっとって、でも新しい仏前結婚式をと考えて
います。

逆に、何の関係もないキリスト教の教会での結婚式はまったく意味の
ないことであることに、そろそろ気づいても良いのでは。

ぜひ、仏前結婚式にもご期待下さい。


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宿坊へのアクセスが便利になる・・・関西2時間圏内へ。

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         (河原ICにある、道の駅かわはら・・・人気の道の駅です)

3月10日、鳥取自動車道からのバイパスが開通して、関西や山陽方面
から、宿坊へのアクセスが便利になりました。

さっそく天気が良かったので、チェックに行って来ました。

3月中には、鳥取自動車道の途中工事区間も開通して、関西方面か
らのアクセスが一段と早くなります。

何と、宿坊の最寄りのインターチェンジである、鳥取自動車道河原IC
は、大阪の池田ICから2時間で到着します。

おまけに鳥取自動車道は無料なので、関西から便利でお得な場所に
なってきました。

京都南ICからでも、2時間40分くらいでしょうか。

ちょっとしたドライブ感覚で鳥取まで足を延ばすことができます。
宿坊への案内も、とても楽になりました。

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鳥取の道路はとても良くなりました。
人口が減っているので、余計に走りやすく、渋滞ということに出会うこと
が最近はないですね。

せっかく便利になったのですから、たくさん人に来てもらえるように、地域
が盛り上がらなくては。
最近、鳥取県東部地方は、いろいろと町おこしや行事が盛んにおこなわ
れています。

宿坊の企画もあるので、これから面白くなって行きそうです。
「やずブータン村」も関西や山陽方面にアピールできそうです。

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年度末を迎えて、さあ・・・。

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そろそろ今年度も残すところもあと少し。
寺院関係は、ほとんどが3月が年度末です。

お寺関係の役員会や総会もこれから始まって行きます。

本願寺派の西本願寺は、750回の大法要を終えて、大幅な組織改革を
した。

時代が大きく変わって行く中で、宗派や寺院を取り巻く環境も変わって
行かざるを得ない。
最近の傾向として、西本願寺と築地本願寺は方向性を打ちだしている
が、宗派としては方向性が中々見えてこないと言った感じでしょうか。
それは、宗派として自らが主体となって行った組織改革ではないからだと
思います。

まあ、我々の様な地方の寺院にとってみれば、どちらにしてもあまり関係
はない。
本山がどうとかいう前に、自分のお寺がどうなるかということが先にある。
時代の変化ももう待ってはくれない。

ただ組織が小さい分、動きは住職の考え方一つで方向転換できる。
もちろん檀家の方々の意向が前提だが、現在のお寺は組織自体が弱体
化しつつあるのも事実。
早く動き出さなければ手遅れになってしまうことだってある。

そんなことを考えながら、自坊のことと、鳥取因幡組のことに頭を巡らす。
変化のある時は逆に面白いときでもある。

ただし、従来からあるものをしっかりと継承しながら行かないと、中途半端
になってしまう。

西本願寺が近年やって来た、勤行や声明、そして数々の活動やプロジェ
クトの様になってはいけないのだ。
伝統的に残すこともなく、新しいものを次々に脈絡なくやって行く。
そして、その後に残ったものは・・・。

多分、振り返ってみると、何も残っていなかったと言うことになるでしょう。

大法要で次の伝統に引き継がれるものは何一つない。
あれだけ人と金を使って、残せたものは何もないと言うのは、ある意味す
ごい。
とりあえず、やっておきましたってことでしょうか。

末寺のこれからの反応はどうでしょうか。


宿坊の梅は咲いたか、桜はまだかいな・・・。

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今週は一気に暖かくなりました。

先週の週末は冷え込んでいたのに、一週間で気候が様変わり。
お寺の境内の梅も咲きました。

昨年は、梅と桜が少し重なるぐらいでしたので、今年は早々に暖かく
なりました。

梅が咲くと、それからは順番にいろんな花が咲いてきます。
GW空けくらいまで、お寺の境内では花が楽しめます。

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暖かいせいか、花も気持ちよさそうに咲いています。

気分も本当はウキウキしてくるのですが、この時期は花粉症との戦い
でもあります。
すんなりと気分よくとは行かないのです。
花粉症が無ければ、山里のこの季節は素晴らしいのですが。

でも、気分は新しいシーズンに入ったと言う感じなので、お寺の片付け
や部屋の模様替えなどに精を出しています。

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宿坊も二年目に入るので、さらにお客様にゆっくりしていただける空間
作りを検討中です。
写真は、まだ完成はしていませんが、食堂&コミュニティルームです。

今年はさらに多くの方々に、宿坊においでいただきたいですね。

ところで、お寺の梅は咲いたか、桜はまだかいな。
ということで、山門の桜は、蕾もまだの様です、こちらはGW前くらい。
でも今年は四月の中旬までには咲くかもしれませんね。

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またこの枝垂れ桜も見に来てください、お待ちしています。


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住職の仕事場と遊び場。

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住職の仕事場でもあり、遊び場所でもあり、ブログの作成場所でもあり
ます。

できるだけ書類は置かないようにしていますが、毎日のメールや郵便物
ですぐにいっぱいになる。

机の上は、何もないのがいいのですが、作業してるとそんなことも言えな
くなってきますね。

因みに、このガラスの作業机と白い本革のチェアーは、家具屋で掘り出
し物を見つけてきました。
元々、家具屋さんで作業台に使っていたものだったみたい。
あまりの安さに、その場で購入、たまたま軽トラで来ていたので運送費も
かかりませんでした。

家具ショップやリサイクルショップは、こまめに足を運んでいると、年に
数度は目玉商品に出会えます。
もちろんデザインも重要な選択のポイントになる。

それも店を周る楽しみの一つです。

ブログを書くときは、自然に思い浮かぶまま書くことが多い、もしくはイベ
ントや行事があれば、そちらも。
何もなく、思い浮かばないときは、少しテーマを考えて書きます。

ただ書きはじめると一気に5分から10分くらいでしょうか。
あとはできるだけその日に撮った写真を添付する。

こまめに写真を撮っているので、宿坊やお寺の風景や四季写真がたくさん
保存してあります。

今も、この机の上でブログ作成中!


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断捨離と古い温度計・・・古いものとの再会。

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断捨離と言うことを前にも何度か書いた。

お寺に入って二年半、宿坊を始めて一年、それは今もずっと継続中。
でもただ捨てるだけではなく、必要だと思えば手に入れます。

でも中々本当に欲しい物を探すのは大変。
ただ何かを買おうと思っているのではないですが、街に出かける用事
があると、家具店やリサイクルショップを巡ることがあります。

基本的には定番商品でなく一点物を探します。
そして気に入るかどうかを考える、よほどのことがなければ即決しない。
ただ、リサイクルショップの場合、思いがけず良い品が信じられない
価格になっていることがある、そのときだけは即決です。

やはり価格も大切、予算が少ないので、その分は足で稼がなくてはな
ならい。
これも出会いなので、良い品を探すには情報と足しかありません。

宿坊も初めて丸一年が経とうとしている。
まだまだ手探り状態ですが、春に向けてリニューアル中です。
宿坊に来られる方々に、いかにくつろいでいただけるか、心を休めて
もらえるかを、日々考えている。

リニューアルするために、今まで倉庫に使っていたスペースを別の目的
に使用することになった。
いままでにも相当処分してきたのですが、取あえず一時置いておく物が
結構あった。
そして、今回は開かずの間も思い切って整理しています。
恐々だったのですが、整理してみると、それほどではありませんでした。
逆に、懐かしい品も出てきたりで、ちょっと面白かったりする。

そんな中、昨日学生時代に使っていて、引っ越しのときにバラしていた
本棚がありました。
さすがにガムテープが巻きつけてあってもう使えないので、処分しようと
外に出していた。
今日それを見ると、そこに温度計が取りつけたままになっていました。
古そうなので気に留めていなかったのですが、よく見ると、それは客車
に使ってあった温度計でした。
それも表示は日本国有鉄道となっていた。

それに気づきちょっと驚きました。
多分この古さは、SLに使われていた客車についていたと思われます。

スグに本棚から取り外して、磨いてやりました。
どこかにと考え、宿坊の客室の入口に取りつけた。

多分三十年以上前に、誰かからいただいた物だと思います。
でも、全く記憶にないのです。

断舎離も捨てるだけではなく、本当に良いものはレイアウトを変更して
みると、そのものが生きかえることもあります。
そんなことを繰り返しながら、少しづつ進めている、これも楽しみの一つ
なのです。


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お布施をいただくとは・・・。

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今日は一周忌のお勤めをしました。

実は、もしかしたら法事はされないかも知れないと思っていました。
でも、声をかけられたご親族がいらっしゃったのか、お参りすると
何人かいらっしゃいました。

各ご家庭にはいろんな事情がある。
仏教や浄土真宗、そして法事に思いが全くない方。
思いはあるけど、金銭的なご事情があることも。

そう言えば、宿坊に泊まられた方が、朝のお勤めが終わったとき、
こう言われたことがある。

その方がまだ小さなお子さんだったとき、大好きだったおばあちゃん
が亡くなられた。
そのとき、家が貧しかったので、葬儀にお坊さんを呼べず、近所の
方にお経をあげてもらったことがあると・・・。

その方は、とても立派な方です。
まさかそんな思いがおありだったとは、とても感じることができません
でした。
朝のお勤めのとき、ご一緒に『正信偈』を唱えられていた。

それぞれの地方やお寺によって、多少の違いがあるでしょう。
でも、私はお布施に関わらずお参りに行きます。
ただ、先方よりご依頼がないと行けないですね。

ご依頼があれば、どんな事情があろうとお参りします。
もちろん、それでお経が変わるとか手を抜くとかはあり得ません。
それだと、僧侶としての本分を果たせない。

そこにお布施の本当の意味があるのだと感じる。

その方が、ご自分のできるだけの思いを込める。
それを私である僧侶がお預かりする。

お布施とは、仏様に捧げられたものであり、お寺に預けられるもの
なのです。
決して僧侶がいただくものではありません。

だから、お布施を無駄に使うことはできないのです。
お寺が存続し、仏の教えを伝えて行けるために、いただくものです。

法要の読経も、僧侶が仏に捧げるのではない。
仏様の教えをいただき、それをお伝えすることなのですから。

ですから、読経もいい加減な気持ちでは決して唱えることはできま
せん。
そんなことをすれば、僧侶である自分が苦しくなります。

そこを勘違いしている僧侶がいたならば、その僧侶は決して幸せに
なれないでしょう。
そう思います。


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宗教は心を癒すのか。

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人間は宗教というものを必要としていると言われる。

その一つの理由としては、人間には限界があるから。
いのちの限界に人間は打ちひしがれることがある。

そして、見えないものへの怖れもある。
過去に、人間はその見えないものえの畏怖心から神社や仏閣を建て
てきたのではないだろうか。

ただ、そのいのちの限界や畏怖心から心を救うのも宗教である。
これは、怖れではなく、心を解放するものである。

宗教的にはそれぞれがあるだろう。
神社はどちらかと言えば、怖れや畏怖心に由来する。
仏教は、そのようなとらわれから解放するものです。

お寺でも神社的な性格のものもありますが、それは本来の釈尊の教え
からは遠くなっているでしょう。

ただ人は、その見えない存在に依存する心があるがゆえに苦しむこと
もあります。
ときに宗教は厳しさも見せるのです、常に安らぎだけではない。

だから、それから離れるときも必要だと思います。
離れると言っても否定するのではなく、ただ考えないことも大切だと思
うこともあります。

本来救うべきものが、自分を苦しめることもあります。

私も、ときに仏教や浄土真宗から自然に離れることがあります。
ただ僧侶であるがゆえに、葬儀や法事はこちらの事情に関係なくあり
ます。
そんあとき、無理をしてでも心を奮い立たせることもありますが、そっと
その心を流して行くこともあります。

でもいつか、自然に戻ってきます。
宗教ってそんなものかなって感じる。

無理をすると、心が拒絶したり、苦しくなったりします。
そんなときは、無理をせず自然に流すことも必要なのでしょう。


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寺院で葬儀を・・・最高の儀礼で、ゆっくり見送れ、そして費用も良心的なら。

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                           (写真はあくまでも参考です)
今日はお寺に葬儀社の方が来られた。

今、お寺で葬儀ができるように準備をしています。
今日は、本堂内を簡単にセットしてみました。
結構それなりに見えるので、やはり寺院葬はいいなあとあらためて感じ
ました。

お寺の地域は、元々自宅葬が中心です。
現在でも約9割が自宅葬、でも少しづつ会館葬が増えてきた。

ただ山間部にあること、地域の方が会葬される風習も残っている。
だったら、お寺で葬儀をしてみようと思い立つ。

そこにはいろんな問題が横たわっている。
なので、葬祭会館とタイアップし、お互いの持ち分を明確にし、区分け
することで、スムーズな葬儀の流れを創り出す。
もちろん葬儀に不要な物、余計なものはお寺ですべて対応できます。

浄土真宗の寺院では、本堂での葬儀はあまり行われない。
もし葬儀をするときも、それなりの儀礼があります。

ただせっかくある広い本堂を、ご門徒さんのために使った方が良いの
ではないかと思う。
そして、その本堂を最大限生かすように。

今は、独り暮らしの方も多い、自宅もすぐに片づけるのも大変。
お子さんやお孫さんは都会で暮らしていたり。
そんなとき、お寺で葬儀が出来れば、安心できるしゆっくり見送れる。
葬儀代も最初からセットで決めておきます。
お布施や寺院使用料もすべて決めておく。
だから余計な心配はしなくて良い、もちろんオプションも用意しますが、
必要最低限のものでも、相当立派な葬儀ができます。

儀礼も、住職が浄土真宗として最高の儀礼を尽します。
間違いなく浄土真宗でもトップクラスの儀礼となります。
途中の法話も、住職は本願寺派の布教使ですから、いい加減な法話
ではありません。
ゆっくり見送ることができ、最高の儀礼を尽くし、料金も心配しなくて良
いし、そのとき迷わなくて良い様に、私たちが助言できます。

お通夜からご親族が泊まれてゆっくりできるように、宿坊も用意してい
ますし、その料金もセットメニューになっている。
故人をしっかりと見送ることができるように。

広々とした本堂、そしてゆっくりできる宿坊。
最高の儀礼、安心できる料金。
それだけのものをすべてそろえる準備をしています。

もちろんお布施と葬祭会館の料金は別です。
どこかがお布施を中抜きすることなどありません。
最高の儀礼であっても、お布施は高くありません。

皆さん、こんな葬儀があったらいいと思いませんか。
大阪や神戸からでも、十分に対応ができるように準備しています。

日本の葬儀が、見送られる方々にとって、本当に大切なもので、良かっ
たなと感じてもらえる様に。

ちなみに写真のセットなら、お布施もすべて含めて50万円前後あれば
納まりますよ。
それには、お布施(臨終・通夜・出棺・葬儀・火屋・還骨の勤行)、宿坊代、
本堂使用料、葬儀社のセット(花一対や寝台車、霊柩車等)が含まれて
います。
宿坊なので、途中の食事も含まれていますから、食事の心配もいりませ
ん、ただし通夜振る舞いや精進落しは別になりますが。

お寺で葬儀だけでしたら、お勤めや葬儀社のセットは一緒で、30~35万
円くらいで納めることもできます。
儀礼も変わることはありません。
もちろんご要望に応じて、食事代や、花やバスなどプラスが必要なものも
あります。

あとは、納骨堂もありますので、家族葬クラスでしたら、永代供養料や
納骨も含めて100万円あれば、都会の方でも十分に葬儀が可能です。
これにはご遺体の搬送料も含まれています。
都会で火葬を済まされてから、お骨での葬儀も可能です。
そのときはもっとお安くできますね。

もししっかりとお見送りされたい方は、そのご要望にお応えできます。
花で祭壇にいっぱいにするとか、僧侶を増やすとかは簡単なことです。

山里の自然豊かなお寺で、その後の管理料や墓参りを心配されること
なく、お寺に任せられます。
毎日、お勤めがあり、花や香が絶えることはございません。

また宿坊には全国からたくさんの方々が来られます。
決して寂しいお寺ではありませんよ。

お盆やお彼岸、年忌法要は宿坊に泊まってゆっくりすることもできます。
大阪からなら、特急電車で2時間少々、池田ICから車でも2時間少々
ですし、梅田や難波からは安い高速バスがありますし便数も多いです。
遠い様でも、実は家族旅行やドライブくらいの感覚で法要をお勤めする
ことができる。

ただし、事前に一度宿坊に来ていただいて、ちゃんと説明を聞かれて、
納得されてからとなります。
ですから、これからまだ先のご自分のときのこととなるでしょうか。

お寺も僧侶も、教義や儀礼も含めて説明責任がございます。

だから安心と言う訳ではありません、人には好き好きや合う合わない
がありますから。
ゆっくりとご判断されることが大切です。

これからの時代、この僧侶で、このお寺で見送られたいと、選択する
ことができるのですよ。
そんな時代になって行くでしょう。

ただ理由も分からず高いお布施や費用を支払うことはありませんね。

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旅は道連れ、そして人の優しさに触れる。

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京都から男性の方がお二人で宿坊に。

数日前は、ポカポカ陽気ですっかり春だったのですが、寒の戻りでしょ
うか、冷え込んでいました。
途中の峠で、凍結と雪で立ち往生(私がこの表現をしていいのかな?)。
身動きできず、宿坊に来られるのをあきらめようとしていたとき、地元の
方が一時間くらい車を誘導して下さったそうです。

幸いにも、それで心も勇気づけられたのでしょうか、無事に宿坊に到着
されました。

やっぱり旅の良さは、人の優しさに触れることなのかな。

片やエリートビジネスマン、片や僧侶の道をまっすぐに歩んでいる。
と言った印象を私は受けました。
やはり現代の若者は、問題意識が高いといつも感じされられます。

食事のときは、仏教や浄土真宗、お寺のことで話しが盛り上がりました。
私も歳を感じないで楽しい時間を過ごすことができた。

いずれ、お二人はそれぞれの世界でリーダーとなって行かれるだろう。
そう感じさせる雰囲気がある、そのときが楽しみです。

宿坊をやっていると、こんな出会いもある。
若い方々からも、たくさん刺激を受けるのです。

先週は一週間ずっと、龍谷大学生から今回のお二人まで宿坊に宿泊が
ありました。

もうすぐ春、宿坊もさらに装いを新たに頑張って行こう。
いろんな元気をいただいた一週間でした。


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友人と宿坊と・・・自分自身へ問いかけて。

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昨日は宿坊に懐かしい人が来られました。

学生時代の友人です。
仕事で鳥取に出張に来て、わざわざ山里の宿坊まで足をのばされた。

昔は、有名なゲームソフト会社で営業責任者だったことも。
私もその頃、会社員で同じ都市に住んでいたので、よく会っていたことも
あります。

今は独立して、自分で会社をやっておられる。
厳しい業界だそうですが、かなり頑張っておられるようです。

事業もこれから大きく展開が進みそうだとのこと、楽しみですね。
僕の方も、NPOや宿坊のこと、またお寺の展開を考えているところ。
夜は、お互いのこれからの話しで盛り上がりました。

それぞれの業界で事情は違うが、考え方とか進め方とか共通点が多い。
私自身のことと重ね合わせて参考になることも多かった。

これから一年後、三年後と、お互いがどの様に進んで行くのか興味が
あります。

鳥取での仕事もこれから増えるようですから、また次に泊まりにくるとき
どんな話しができるでしょうか。

それは私自身への問いかけでもあるのです。


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女性お二人で絵手紙を。

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宿坊に女性お二人の宿泊がありました。

何か体験されてみますかとお尋ねすると、先ずは絵手紙を書いてみた
いと仰られた。

絵手紙は初めてです、とのこと。
早速に準備をして、簡単にご説明をする。
落款も作ってみて下さいね。

そんな感じで絵手紙を書きはじめられた。

絵手紙って、もちろん簡単に書けるけど、中々家で書く機会は少ない。
やっぱりお寺でなら、書いてみようと思われるのかも知れません。

1時間くらいすると、書き終わりましたとの声があった。
お伺いしてみると、それぞれ二枚づつ書かれていた。
ちゃんと、落款も押してありました。

絵を見てみると、明るくとても素直な感じの絵です。
皆さん初めてと言いながらも、良い絵をお書きになられる。
いつも感心させられます。

絵手紙って、いろんな絵に出会えるので、私も楽しみなのです。

出来上がったら、どなたかに送ることもできるし、自分に送っておくこと
もできます。
今回は、お寺に置いて行って下さるとのこと。
宿坊に飾っておくことにします。

たくさん絵手紙を宿坊に飾る楽しみもあります。

今回は、写経や瞑想も体験して行かれました。


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ビジネス脳と仏教脳・・・その違い。

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お寺や僧侶はビジネスではない。

だけど経営感覚は必要である。

最近そんな仏教講座が人気があるようです。

でもひとつだけ思うことがあります。

お寺を経営やビジネス感覚でとらえた瞬間に、すでに仏教から離れ
ていると言うことです。

それは錯覚でしかない。
経営感覚がない僧侶や、時代にそぐわない僧侶。
それ以前に、仏教感覚さえない僧侶。

ある意味では、みんな同じレベルなのかもしれない。

もちろん理想と現実がある。
時代の流れがある。
生きて行かなくてはならない。

でも、それを経営やビジネスと捉えた瞬間に、それは仏教ではなくなる。
ただのツールです。
そこを勘違いしている僧侶が多いのでしょう。

それは、ただサラリーマンの回路とさして変わらない。
サラリーマン経験のない僧侶の陥りやすいところである。

前にも書きましたが、ビジネス脳と仏教脳は、回路が違うのです。
ビジネスと捉えた瞬間に、それは仏教脳ではないのです。

生きて行くのは厳しいかもしれない。
明日のお米がないかも知れない。

だけど譲れないものがある。

仏教のための人生が、生きて行くための仏教と変わった瞬間に、それは
すでに仏教ではない。

覚悟がその人の生き方を決める。
飢え死にであっても、死ぬ瞬間は同じ。
自分がどう生きたかなのだ。

そう格好よく言ってみた。

私も生きて行かなくてはならない。

その狭間で生きている。


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