さくらしんしろデイケアセンター 公式ブログ [新城市の半日型通所リハビリ]

愛知県新城市にある半日型の通所リハビリ(デイケア)です。整形外科クリニックと連携し、**理学療法士が一人ひとりの動きを評価して作る運動プログラムを、専門職の個別対応や介護スタッフによる活気ある集団リハビリで実践しています。**日々の様子やリハビリの知恵を発信中!

皆様、こんにちは。 

日頃より当施設の運営ならびにリハビリテーションサービスに温かいご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。

本日は、ご利用者様の「医療安全の確保」および「本来のリハビリテーション効果の最大化」を目指し、当施設における「爪切り業務」の運用方針を見直すこととなりましたので、その背景と今後の取り組みについてご案内いたします。

■ なぜ、爪切り業務を見直すのか?

当施設ではこれまで、日常のケアの一環としてご利用者様の爪切りを行ってまいりました。しかしながら、高齢の方の爪は「巻き爪」や「爪の肥厚(分厚くなること)」、また糖尿病などの持病や爪白癬(水虫)などの影響を受けやすく、法律上「医療行為」に該当するケースが非常に多く存在します。

これらは専門的な医療判断や処置を伴うため、介護職員が個々の判断で実施することは、深爪や出血、感染症などの重大な事故に繋がるリスクがあり、大変危険な状況にございます。

また、安全に対応できる方にのみ実施することはご利用者様間での不公平感を生む原因にもなりえません。

さらに、当施設はご利用者様が住み慣れたご自宅での生活を長く続けられるよう、機能回復を図る「リハビリテーションを主とする施設」です。 限られたサービス時間の中で、本来の目的である運動や専門的な訓練の時間を最大限に確保し、より質の高いリハビリを提供させていただくことが、私たちの最大の役割であると考えております。

■ 自立に向けた「動作訓練・工夫」への取り組み

今回の見直しに伴い、当施設では単に爪切りをやめるだけではなく、ご利用者様ご自身で安全に爪切りやお手入れが行えるようになるための「自立支援」に注力してまいります。

具体的には、通所リハビリテーション計画書等に目的を明確に位置付けた上で、「手元の細かい動作訓練」「使いやすい道具(自助具等)の選定・指導」などを、リハビリテーションの一環として実施していく予定です。

※ご利用者様のお身体の状態や病状により、必ずしも全員が自立して爪切りを行えるようになるわけではございません。あらかじめご了承ください。

■ 今後の対応スケジュール(令和8年8月1日〜段階的移行)

ご利用者様の安全確保と在宅生活への影響を最優先に考え、急な変更による混乱を防ぐため、8月中を移行期間とし、令和8年9月1日(火)をもって完全に一律中止とさせていただきます。

  • ① 爪に肥厚・変形・白癬(水虫)等の兆候が見られる方

    • 医療リスクが極めて高いため、移行期間を設けず直ちに中止とさせていただきます。専門の医療機関(皮膚科等)の受診をお勧めしております。

  • ② 爪に異常がなく、ご自身やご家庭でカットが可能な方

    • 令和8年8月1日(土)より、ご自宅でのケアへの移行をお願いいたします。

  • ③ 独居等でご自身でのカットやご家族の支援が受けられない方

    • 8月中の1ヶ月間を猶予期間(暫定対応)とし、その間に担当ケアマネジャー様と連携して訪問介護や訪問看護等の代替サービスへの切り替えを進めてまいります(9月1日をもって完全に終了となります)。

■ 私たちが大切にしたいこと

今後は施設内でスタッフが直接爪切りを行うことはありませんが、日々の関わりやリハビリの機会を通じて「爪のトラブルや皮膚の赤みなどの早期発見・見守り」に努めてまいります。異変に気づいた際は、速やかにご家族様や担当ケアマネジャー様へご報告し、適切な医療やケアに繋げられるようサポートいたします。

ご利用者様が安全に、そしてより充実したリハビリテーションを行っていただくための前向きな方針転換でございます。 何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

ご不明な点やご相談がございましたら、いつでも施設スタッフまでお気軽にお声掛けください。

こんにちは! さくらしんしろデイケアセンターです。

以前のブログで、国が定めているルールや、当施設の方針として「個別リハビリは、

目標に向かって期間を区切って行うものである」というお話をさせていただきまし

た。


※前回の記事をまだ読んでいない方は、ぜひこちらを先にご覧ください! ⇒





当施設では、全員に同じ個別リハビリを画一的に行うのではなく、評価・観察をした

上で本当に必要な方に限定して、ピンポイントで個別リハビリを行うようにしていま

す。

前回に引き続き、どのような方に個別リハビリを行っているのか?

実際にどのような視点でリハビリメニューを組み立てているのか、現在ご利用中の

方のケース(左片麻痺の方)を例にご紹介します。

「手」と「足」でアプローチを変える理由

このご利用者様は、左半身に麻痺があります。

  • 左手(上肢): 日常生活での実用的な動作は難しい状態ですが、
    そのままにしておくと筋肉が硬くなって縮んでしまい(拘縮)、着替えの際
    などに痛みや支障が出てしまいます。

  • 左足(下肢): 装具を着用することで、ご自身でしっかりと歩くことができ
    る力を持っていらっしゃいます。しかし、下腿三頭筋という筋肉のツッパリ
    が強いため、継続的なストレッチは必要な状態です。

このように、同じ「左側の麻痺」であっても、手と足では状態もリハビリの目的も

全く異なります。そのため、当施設では以下のようにメニューを分けて実施してい

ます。

1. 左手は「セラピストによるストレッチ(個別リハビリ)」

ご自身で動かすことが難しい左手に対しては、理学療法士などの専門職が直接手で触

れ、筋肉や関節を優しく伸ばすストレッチを行います。 目的は、これ以上の

関節の硬化や変形を防ぎ、生活の中での不快感や着替えにくさを出さないための

「快適性の維持」です。筋緊張が高いため、自力でのストレッチに限界があり、

理学療法士の「手」による介入が必要だと判断しました。。

2. 左足は「自重を活かした見守りストレッチ
             (しゃがみ込み)」

一方で、歩く力がある左足に対しては、あえてセラピストが手を貸しすぎることはしま

せん。 ご自身の体重を利用して安全にしっかりと関節を伸ばす「しゃがみ込み運動」

を、セラピストがすぐ横で見守り、姿勢をチェックしながら行っていただいています。

「自分で動かせる力」がある場合は、人にやってもらう(受動的な)リハビリよりも、

自分の脳と筋肉を使って(能動的に)動かす方が、はるかに高いリハビリ効果(筋力・

バランスの維持、向上)が期待できるからです。また下肢の場合、人力よりも自重を

使った方がストレッチ効果が得やすいということもあります。


しゃがみストレッチ



限りある時間を、最大の効果に変えるために

もし、この「足のストレッチ」までセラピストがすべて手で行ってしまったらどうなる

でしょう? ご利用者様が本来持っている「自分で動かす力」を使う機会を奪ってし

まい、結果として身体機能の維持には繋がりにくくなってしまいます。

当施設が個別リハビリの時間を限定しているのは、

サボっているわけではありません(笑)。

「プロの手が必要なところには、濃厚な時間を」「ご自身の力で伸ばせるところは、

安全に見守り、自立を促す」という、本当の意味でのオーダーメイドリハビリを

提供するためです。

これからも、ご利用者様お一人おひとりの「今持っている力」を最大限に引き出せ

るよう、的確な評価に基づいたサポートを徹底してまいります!

以前のブログで、国が定めているルールや、当施設の方針として「個別リハビリは、

目標に向かって期間を区切って行うものである」というお話をさせていただきまし

た。

(※前回の記事をまだ読んでいない方は、ぜひこちらを先にご覧ください! ⇒





今回は、「じゃあ、具体的にどんな状態になったら個別リハビリが始まって、どんな

風に卒業していくの?」という疑問にお答えするため、当施設での実際の事例(よく

ある3つのパターン)を3回に分けてご紹介します。


【事例】大腿骨(太ももの骨)を骨折されたAさん
            (要支援2・一人暮らし)


Aさんはもともと腰痛などでデイケアを利用されていましたが、自宅で転倒され太もも

の骨(大腿骨近位端)を骨折し、病院で手術・リハビリを受け、を退院した後に当施設

へ戻られました。

介護認定は「要支援2」でしたが、膝の周りの骨折だったこともあり、膝の関節が

十分に曲がらない状態(可動域制限)になっていました。それに伴って歩行もグラ

グラと不安定で、一人暮らし(独居)ということもあり、日々の生活に大きな不安を

抱えていらっしゃいました。

理学療法士の判断:期間を「2カ月」と決めて集中介入!


通常、要支援の方の多くはマシントレーニングや集団体操がメインとなりますが、

Aさんの場合は「まだ回復段階で関節が固まってしまう可能性がある」「歩行が危険」

という明確な課題がありました。

そこで当施設の理学療法士(PT)が「今、専門職がマンツーマンで介入すべき状態

である」と判断し、期間を「2カ月間」と設定して個別リハビリを開始しました。

行ったメニューは以下の通りです。

  1. 膝関節の可動域訓練: 固まってしまった膝の関節を、優しく丁寧に動かして
              広げていく

  2. 膝周囲の筋力強化: 骨折や入院生活で落ちてしまった、膝を支える筋肉を鍛える

  3. 動作訓練: 実際の生活を想定し、安全にバランスを崩さず歩く練習

2カ月後の変化:目標を達成し、個別リハビリを「卒業」


2カ月間、1対1で集中的にリハビリを重ねた結果、Aさんの膝は多少の制限がある

ものの可動域は広がり(曲がりは良くなり)、日常生活への支障はほぼなく、

今後固まるという心配も無くなりました。

歩行の不安定さも改善され、杖や歩行器を使用しながら独居の生活を継続できて

います!

「安全に歩けるようになる」という当初の目標をクリアしたため、私たちは方針通り、

ここで個別リハビリを終了(卒業)といたしました。

卒業した「その後」のAさんのご様子

一人暮らしということもあり、最初は個別リハビリがなくなることに不安もあったよう

ですが、現在Aさんは、リハビリの時間に習った「自宅での自主トレーニング」をご自身

でしっかりと継続されています。

そしてデイケアに来られた際は、ご自身の力で元気に集団体操に参加されたり、他の

利用者様とのコミュニケーションやレクリエーションを心から楽しまれています。

今回の事例からお伝えしたいこと


Aさんの事例のように、個別リハビリは「だらだらと何ヶ月も続けるもの」ではあり

ません。

また、「要支援だから個別リハビリはないんでしょ」というわけでもありません。


「関節が固まっていく心配がある」「歩行が危ない」という緊急性の高い時期にだけ、

理学療法士がマンツーマンで集中的に介入し、状態が安定したらご自身の力で動く

メニュー(集団体操など)へステップアップしていく。

これこそが、利用者様の「本当の自立」に繋がるリハビリのあり方だと私たちは考えて

います。

「今の自分の状態でも個別リハビリは必要なのかな?」と気になることがあれば、

いつでもお気軽にスタッフまでお声がけくださいね!


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