こんにちは! さくらしんしろデイケアセンターです。

以前のブログで、国が定めているルールや、当施設の方針として「個別リハビリは、

目標に向かって期間を区切って行うものである」というお話をさせていただきまし

た。


※前回の記事をまだ読んでいない方は、ぜひこちらを先にご覧ください! ⇒





当施設では、全員に同じ個別リハビリを画一的に行うのではなく、評価・観察をした

上で本当に必要な方に限定して、ピンポイントで個別リハビリを行うようにしていま

す。

前回に引き続き、どのような方に個別リハビリを行っているのか?

実際にどのような視点でリハビリメニューを組み立てているのか、現在ご利用中の

方のケース(左片麻痺の方)を例にご紹介します。

「手」と「足」でアプローチを変える理由

このご利用者様は、左半身に麻痺があります。

  • 左手(上肢): 日常生活での実用的な動作は難しい状態ですが、
    そのままにしておくと筋肉が硬くなって縮んでしまい(拘縮)、着替えの際
    などに痛みや支障が出てしまいます。

  • 左足(下肢): 装具を着用することで、ご自身でしっかりと歩くことができ
    る力を持っていらっしゃいます。しかし、下腿三頭筋という筋肉のツッパリ
    が強いため、継続的なストレッチは必要な状態です。

このように、同じ「左側の麻痺」であっても、手と足では状態もリハビリの目的も

全く異なります。そのため、当施設では以下のようにメニューを分けて実施してい

ます。

1. 左手は「セラピストによるストレッチ(個別リハビリ)」

ご自身で動かすことが難しい左手に対しては、理学療法士などの専門職が直接手で触

れ、筋肉や関節を優しく伸ばすストレッチを行います。 目的は、これ以上の

関節の硬化や変形を防ぎ、生活の中での不快感や着替えにくさを出さないための

「快適性の維持」です。筋緊張が高いため、自力でのストレッチに限界があり、

理学療法士の「手」による介入が必要だと判断しました。。

2. 左足は「自重を活かした見守りストレッチ
             (しゃがみ込み)」

一方で、歩く力がある左足に対しては、あえてセラピストが手を貸しすぎることはしま

せん。 ご自身の体重を利用して安全にしっかりと関節を伸ばす「しゃがみ込み運動」

を、セラピストがすぐ横で見守り、姿勢をチェックしながら行っていただいています。

「自分で動かせる力」がある場合は、人にやってもらう(受動的な)リハビリよりも、

自分の脳と筋肉を使って(能動的に)動かす方が、はるかに高いリハビリ効果(筋力・

バランスの維持、向上)が期待できるからです。また下肢の場合、人力よりも自重を

使った方がストレッチ効果が得やすいということもあります。


しゃがみストレッチ



限りある時間を、最大の効果に変えるために

もし、この「足のストレッチ」までセラピストがすべて手で行ってしまったらどうなる

でしょう? ご利用者様が本来持っている「自分で動かす力」を使う機会を奪ってし

まい、結果として身体機能の維持には繋がりにくくなってしまいます。

当施設が個別リハビリの時間を限定しているのは、

サボっているわけではありません(笑)。

「プロの手が必要なところには、濃厚な時間を」「ご自身の力で伸ばせるところは、

安全に見守り、自立を促す」という、本当の意味でのオーダーメイドリハビリを

提供するためです。

これからも、ご利用者様お一人おひとりの「今持っている力」を最大限に引き出せ

るよう、的確な評価に基づいたサポートを徹底してまいります!