読書の方法論を紹介している本かと思いきや、ちょっと期待とは違いました。
むしろもっとメタな視点から読書というものがなんなのか、ということが書かれていて、個人的にはとても興味深かったです。
空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)
小飼 弾
イースト・プレス
売り上げランキング: 24
P.202
モノも時間もお金もあふれている時代に、やるべきことは戦争ではない。
あなたが本を読み、自分と世界を知り、そして愛することなのです。

読書がどうこう、という前に、そもそも今の時代どうなのよ?というところの問題提起からこの本は執筆されたものだと思います。
このまま永遠に経済が成長していく、というのがあり得ない、ということは多くの人が気づいていることです。

資本主義がどうとか、市場主義がどうとかそのあたりは専門じゃないので、よくわかりませんが、基本的にムダなものが多い世の中だなぁという感覚はあります。

これって本当に必要?と思うことってよくあります。
必要だから作った、というよりは作りたいから作って、無理やり必要なもののように見せて売っている、というような状況がたくさんある。

極端なことを言うと売り込みをしないと売れないような商品なんてこの世の中に必要なのかな?なんて思ってしまいます。
今は本当に必要だと思えば、インターネットをちょっと検索をすればすぐにその商品、サービスを探すことができて、購入、利用することができます。

そんな世の中なのに、なんでわざわざいろんな技?マーケティング手法?を駆使して商品を売らないといけないのか?
それは本当に必要な量以上のものを生産してしまっているから。

それは「本来必要じゃないもの」です。必要じゃないのに「必要そうなもの」のように私たちが感じるように企業側があらゆる手を使って売り込んでいるだけです。

そして、その手法も非常に手が込んだものになってきて、私たちの感情を揺り動かすのに十分なものになっています。

でも今はインターネットがあります。売り込むことに必死になるのではなくて、本当に良いものを作れば勝手にそれは広がっていく時代です。
今後もますますその傾向は強まっていくと思います。

そういう意味で、私たちは本当に価値のあるもの、本当に意味のあるものを作ることに一生懸命にならないといけません。もし自分がいま作っているものがそうじゃない、と感じるのであれば見直しが必要です。

本質をしっかり見つめて進まないとごまかしだけでは前に進めない時代になってきています。それは良い時代かもしれないけど、より厳しい、本当の価値を求められる時代です。

だから本当に意味のあるものを作るために本を読み、世界を知り、自分を知り、本当に意味のあるものはなんなのか、ということを必死に考えないといけない時代になってきています。

この本を読んでそんなことを感じました。



f-kid





Recent Entries
powered by Cisco
  • ライブドアブログ