January 31, 2005

オペラ座の怪人 Andrew Lloyd Webber's The Phantom Of The Opera (後半)

あまりにも長くなったので、後半はこちらに…感想です。
感想
待ちに待った映画公開!!私は1月29日の日本封切の初日初回に行ってきました。
舞台のアンドリュー版「オペラ座の怪人」は2003年12月14日に劇団四季の福岡公演で一度見ました。
あの時の舞台の興奮!それが映画でどうなるのか、期待と共に不安もありました。
そして、映画版…見事なまでに舞台の完全映画化でした。色々とね。
ストーリーには何の捻りも無く、映画と舞台の大きな違いと言えばファントムの過去が語られるシーンが追加されたこと。
後は老シャニュイ伯爵のシーン、墓前のシーンも追加されてましたね。
その「完全性」が評価の微妙な所かも?
でも!そんな面倒なことは考えない!!
今は幻想と甘美の世界に陶酔するのみ!!
見事なまでに引き込まれ、酔いしれました。
映画だからできる演出や、俳優の細かい表情も見もの。

クリスティーヌ役のエミー、最高でした。
澄んだ美しい見事な歌唱力と演技。撮影中16歳だったなんて驚きですね。
エミーで本当によかった。
こんな言い方は失礼ですが、舞台のクリスティーヌはいささか「大人の女性」過ぎました。勿論素晴らしいのですが、初々しく、二人の男性の間で揺れる複雑な心境、少女でもなく大人でもない可憐な姿。これは舞台で主役を張るような方には出せないかもしれません。
彼女は「ラブ・アクシデント Passionada」から注目していましたが、ますますファンになりました。

ファントム役のジェラルド・バトラー。セクシー!かっこいい!
結構前にサントラを購入していたので彼らの歌声は何度も聞いていました。
その中で、私的に唯一ひっかかっていたのがファントム…(ごめんなさい)確かに上手だけれど、甘さが足りないような、独特の癖というのか、なんとも言えない不安を感じていました…
それがどうでしょう!映像が入ると今までの不安もすべて吹き飛び、心に熱く痛く響くファントム!
ボディーランゲージがとてつもないんですよ。抱きしめられるような興奮(笑)
ファントム役にはヴィゴ・モーテンセンやアントニオ・バンデラスも挙がっていたとか。彼らのファントムも見てはみたいけれど、ジェラルド・バトラーで本当に良かったです。

ラウル役のパトリック・ウィルソン。
ファントムとは対照的な、美青年で貴族でその上クリスティーヌとは幼馴染なラウル。
その瑞々しさがパトッリク・ウィルソンはよく出ていました。
もともとミュージカル俳優なだけあって上手でした。でも、一つ言うなら存在感がイマイチ薄い気が…もう少し熱さがあってもよかったかも?

他の俳優さんもとてもよかったです。
カルロッタ役のミニー・ドライヴァー、コミカルなのにしつこくなく、見事にカルロッタを演じてました。
舞台での存在感も、プリマドンナとしての迫力もあるんですよね。

で、ストーリーの細かい感想。
ストーリーの流れとしての感想は舞台と殆ど同じなので書く意味もないと思いますが、強いていうなら「改めてオペラ座の怪人の魅力に惹き付けられた」ということ。
見ればみるほど、深いですね。
一番強烈だったシーンは「勝利のドン・ファン」のファントムとクリスティーヌが歌う”Point Of No Return”。
舞台の時はそんなに印象に残らなかったのに、今回のジェラルドとエミーの熱くセクシーな歌と表現はとても官能的
へたなラブシーンなんて目じゃないくらいのエロチックさ。
これはすごい(笑)

一番最初のオークション(現代)から、事件当時のオペラ座(過去)への移り変わりのシーン。
舞台でもシャンデリアが徐々に上がって行き、音楽が興奮と緊迫を誘うのですが、映画ではモノクロの現代からカラーの過去への移り変わりがとても美しかったです。
胸にこみ上げるものがありますね。
「ハンニバル」公演後、鏡の裏から現れクリスティーヌをさらうファントムと彼の地下の世界。
これまた映画ならではのスケールと興奮。細い廊下の燭台の合間を縫っていくシーン、水中から蝋燭が上がるシーンはどきどき。
ファントムの部屋も豪華さをアップして瀟洒。だけどなにか悲しみを感じさせるものが漂ってます。
クリスティーヌに仮面を剥がされ、怒り狼狽する彼の姿はとても切ない。
「イル・ムート」のシーンもよりコミカルにできていて、今から起こる惨劇との対比がありますね。
カルロッタの豪華な衣装は凄いですよ。
そして惨劇後の屋上での愛と悲しみのシーン。
愛を確かめ合うクリスティーヌとラウルの姿を物陰から見るファントム…彼の歌う”All I Ask Of You”が痛いです。
雪上に落ちる赤いバラが悲しくも美しい。
仮面舞踏会は豪華絢爛の一言。自分もその場にいるような迫力。衣装もセットも踊りもすごい。
白・黒・金で統一された世界に映える真っ赤なファントムとピンクのクリスティーヌ。そこは二人の世界でもあるんですね。
マダム・ジリーの告白のシーンも、猿のオルゴールとファントムの関係をより強調させるものでした。
ただ、謎に満ちたファントムの正体があの数分で明かされてしまうのは、彼の深みを薄らがせてしまいちょっと残念かも。
墓前でのラウルとの決闘はなかなか迫力がありました。
雪の白さに血の色が美しい。
「勝利のドン・ファン」クライマックスのシャンデリアの落下シーン、これは映画でないと出せない迫力!だって本当に落ちてるんだし。
そしていよいよクライマックス。
来ました、来ましたよ。こんなにも胸が締め付けられるような痛みが。
ここに来るまでに、私はかなりファントムに入り込んでいました。
普段は映画や舞台を見ても、とても客観的で役に共感することなんて皆無だったのに。
だからこそより伝わるファントムの痛みとクリスティーヌ、ラウルの痛み。拍動さえも圧迫に感じる。
二人に行くように言い、鏡を割る彼はどんなに痛かっただろう。そしてとてつもなく美しい。
最後の墓前のシャニュイ伯爵のシーンは、余計だと思われる方もいらっしゃるでしょう。
でも、バラの花がファントムの存在と思いを引き立たせる切ないシーンでした。

ここまで書いてもまだまだ筆舌に尽くせない思いが溢れています。
原作は原作の、舞台は舞台の、映画には映画の素晴らしさがある「オペラ座の怪人」。
その魅力に改めて惚れました。
始まったばかりの映画、私は一体何回見に行くんだろう。


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Comments
はじめまして。
気合の入った感想読ませていただきました!
本当に素晴らしかったですね。
舞台と違って安いしチケットも手に入りやすいから、
何度も観たくなりますよね。私もこれから何回観られるかわかりませんが、
たくさん観たいと思います。
Posted by アウラ at February 01, 2005 01:21
>アウラさん
初めまして。
書けば書くほど思いが溢れて、収拾がつかなくなりそうです。
稚拙な言葉で書くのはおこがましい程、素晴らしかったですね。
舞台一回行く事を考えたら、歯止めが利かなく見てしまいそうで怖いです。
それでも舞台を見たくなるんですよね。不思議。
Posted by 咲耶 at February 03, 2005 04:24