園芸少年 [単行本]」(魚住直子)を読みました。

ガーデニングボーイならまだしも、園芸少年と来たもんだ。面白そうなので読んだ次第です。

まあまあの進学校に入学した篠崎は高校1年生。部活をする予定なし(そういうのを帰宅部と呼ぶそうです)。昼休み、校舎の裏手のさびれた場所をを見つけたので自販機のコーラを飲んでいたら、入学前の春休みにちょっとだけ会ったことがある強面のヤンキー風男子生徒がいた。彼は大和田といい別クラスの1年生だった。彼は不良仲間と決別するために頑張って進学校に合格したのだ。

おっチャイムだ。昼休みが終わったぞと、紙コップに残った融けかかった氷を枯れた草の生えた植木鉢に注いで急いで教室に向かったのだった。

翌日の昼休み、篠崎と大和田は驚く。いくつも並んでいた植木鉢のうち、昨日水をあげた鉢だけ元気になっていたのだ。そこに白髪の教師が出現する。先生は園芸部の顧問だそうだ。園芸部はこの春の卒業式で最後の部員が去ってしまい、今年から休部状態なのだ。飛んで火にいる夏の虫。ということで、帰宅部志望の篠崎と大和田はまんまと園芸部に巻き込まれてしまったのだ。

部活も結構大変だ。植木鉢だけじゃなくて花壇も温室もある。第一小学生の時にアサガオを育てたことがある程度しか経験がないし草花の名前なんか全然知らないのだ。大丈夫かよお。

ある日、妙な生徒が現れた。頭部を段ボール箱で隠した男子1年生だ。中学生時代にイジメにあって不登校になったけれど学業が優れていたので進学校に入学できたのだ。彼は教室に通わずに相談室で過ごしている。昔の保健室みたいな役割の部屋かな?

その段ボール生徒、大和田君はBB(ボックスボーイの略)とニックネームを付けたのだけれど、園芸部に興味を覚えたのだ。もともと頭がいいので園芸関連の勉強をして篠崎と大和田を助けてくれた。3人の園芸部員はこうやって楽しい高校生活を始めたのだった。

BBが段ボールをかぶるようになった経緯は、どうもその顔にあるらしい。昔「鉄仮面」という本を読んだけど、小学校の頃だったので全部忘れました(本の表紙の絵だけ覚えている)。はたしてBBはどうしてBBになったのだろうか。

顧問先生に、玄関脇の花壇もきれいにするように課題を出された。BBを中心に花壇の花の構成を設計して素敵な花壇を作り上げたら、なんと種苗会社のコンクールで入賞してしまった。本当かよお、って物語だけどね。そしたら当然女子部員も入部してくるし、結構楽しそう。でも、世の中にはワルもいる。花壇を滅茶苦茶にされたらどうしよう。おっとネタバレになる。あとは読んでのお楽しみ。

園芸少年
魚住 直子
講談社
2009-08-08