円山応挙の六曲一双の屏風。
近世江戸後期の人であるし、今日まで残された作品は多い。
中でもこの作品は有名である。
山水画である。
夏の夕暮れと冬景色である。
観る者を物思いに誘うような静謐さがある。
夏は金砂をまぶし夕暮を巧みに表現、冬は雪を白抜きの紙の地の色で表現、
と熟練の大家らしい技巧である。
川岸の岩は、狩野派のような奇怪な武骨さは避け優し気であるし、樹木は幹も細く輪郭が曖昧、気弱でさえある。
日本の風土を見たままに写生しました、と言えばこうなるのであろう。
人物、細かな表現も愛らしい。
何度か見た作品である。
その度毎に見入ってしまうのであるが、今回は鎌倉、室町の力作を見た後。
何か戦艦、重巡洋艦に対して駆逐艦、と言ってしまうと身もふたもないのであるが、
そんな感を禁じ得なかった。
何かこじんまり感、繊細さと同時に線のひ弱さ、誰にでも好感を持たれる、良き市民の一日的纏まり感を感じさせられる。
応挙、やがて京都四条派の源流ともなる大家であったが、きっと真面目で優しいお人柄だったのだろう。
近世江戸後期の人であるし、今日まで残された作品は多い。
中でもこの作品は有名である。
山水画である。
夏の夕暮れと冬景色である。
観る者を物思いに誘うような静謐さがある。
夏は金砂をまぶし夕暮を巧みに表現、冬は雪を白抜きの紙の地の色で表現、
と熟練の大家らしい技巧である。
川岸の岩は、狩野派のような奇怪な武骨さは避け優し気であるし、樹木は幹も細く輪郭が曖昧、気弱でさえある。
日本の風土を見たままに写生しました、と言えばこうなるのであろう。
人物、細かな表現も愛らしい。
何度か見た作品である。
その度毎に見入ってしまうのであるが、今回は鎌倉、室町の力作を見た後。
何か戦艦、重巡洋艦に対して駆逐艦、と言ってしまうと身もふたもないのであるが、
そんな感を禁じ得なかった。
何かこじんまり感、繊細さと同時に線のひ弱さ、誰にでも好感を持たれる、良き市民の一日的纏まり感を感じさせられる。
応挙、やがて京都四条派の源流ともなる大家であったが、きっと真面目で優しいお人柄だったのだろう。