16日、鬼才ジョン・カーペンター監督の新作映画『ザ・ウォード/監禁病棟』公開を記念し行われたオールナイトイベントで上映された、カーペンター監督本人が撮影・編集を手掛ける日本のファンへのビデオメッセージが公開された。カーペンター監督は日本語でのあいさつを披露しAKB48にも言及するなど、ファン必見のプレミアムな映像となっている。


 この映像は、今月9日、東京の銀座シネパトスにて行われたカーペンター作品のオールナイト上映イベント「ザ・ウォード/監禁オールナイト」の会場において上映されたもの。カーペンター監督が、日本語も交えつつ、スクリーンからファンに語りかける映像は、当日ゲストとして登壇した『東京公園』の青山真治監督も「感無量です」とコメントするなど、集まったカーペンターファンを大いに沸かせた。

 映像自体は、カーペンター監督がカメラに向かってコメントをするという、一見何の変哲もないビデオレター。しかし、およそ30秒という短さの中、とにかく細かくカットが切り替わり、BGMには観る者の不安をかきたてるような音楽が。さらに「日本は美しい国。何と言ってもゴジラ、ラドン、キングギドラ、そしてAKB48を生み出しました」と日本が誇る特撮キャラクターとトップアイドルグループを、同列で称えるコメントのアンバランスさは、まさにカーペンター印の映像といった印象。監督の仕事部屋で撮影したと思われ、背景に写る風景にも注目だ。

 冒頭で監督が「銀座シネパトスへようこそ」と語っているように、本来であれば、イベントでのみ限定上映される予定だったこの映像。しかし、誰よりもカーペンター作品を愛しているが、当日は都合が悪く足を運べなかった、もしくは地方在住のため東京まで足を運ぶのは不可能などの理由でイベントに参加できなかった、日本全国の!? カーペンターファンのため、この度公開されることになったという。10年ぶりの新作と共に届けられた、監督からの日本のファンへの生の声を、この機会にぜひとも聴いてもらいたい