東京都福生市にあるカフェバーさんペンの輪にまつわる話「さんペンの輪物語」と シナリオ「男はつらいよ」番外編『少年・寅次郎ものがたり』 さんペンの輪マスターshinが綴ります
「インスタントだけど、ま、いいか」と思いながら湯を沸かし、ネスカフェで朝のコーヒーを楽しんでいたら、どこからともなく人(いろんな人種で男も女もです。コトバもゴッチャゴチャでした)が出てきて、ネスカフェの瓶を指差し、飲みたいんだけと懇願の眼差し(いや、ほんとにそんな感じ)。
いつの間にか狭いキッチンの廊下まで、自前のカップを持った人で溢れました。
察するに、コーヒーの香りが漂ったんですね。

訳分かんないまま、押し寄せる人波(けっして大袈裟ではないです)に恐怖を感じつつひたすら湯を沸かしネスカフェを提供し続け、ハッと気がついた時は大瓶がほとんど空になっていました。

現金なもので、空になったと分かった途端に、潮が引くように誰もいなくなりました。私は流れる汗を拭くことも忘れて呆然と立ちすくむばかりでした。

後で聞いたところでは、ソ連を初め東ヨーロッパの国々ではコーヒーが品薄で、カフェでもコーヒーはないということでした。
ジャーナリストの友人のアドバイスは実に的確でしたが、できればそういう事情も話しておいて欲しかったと思っても後の祭り。最初の朝の1時間で大瓶1本空にしてしまいました。

待てよ。ということは、パンストと計算機と時計、そしてプレゼント用の紙袋とリボン?・・・。ははぁ~ん、そういうことか、と初めて合点がいきました。

そういえば、アメリカのロスからメキシコのティファナにイベントの機材を持ち込むとき、どうしても税関が通らなくて、その日通関しないとイベントに穴があくという切羽詰まった状態に陥ったことがあります。もう後先考えず(日本なら間違いなく逮捕!)税関の職員にドルを掴ませました。彼はニヤリと笑って、私の腕時計を指差してウインク。しかたがないので腕から外して渡しました。

無事通関できたことは言うまでもありません。もっと早くやっとけば良かった。ヤキモキしたあの1週間は何だったのか!!
もちろん国々で違うでしょうが、最後にモノ言うのはやっぱりアレなんですね。

次回はいよいよワルシャワ編です。よろしくです。

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