東京都福生市にあるカフェバーさんペンの輪にまつわる話「さんペンの輪物語」と シナリオ「男はつらいよ」番外編『少年・寅次郎ものがたり』 さんペンの輪マスターshinが綴ります

93 とらや・表

  さくらが千代と一緒に学校から帰ってくる。

  さくら、表で千代と別れて店の中に入っていく。

 

94 とらや・店内

  つね、入ってきたさくらを見ると駆け寄ってくる。

つね「ああ、よかった。さくらちゃん、丁目の○○さんからおダンゴ10人前至急届けてくれって。竜造さんも平造さんも出かけちゃって、私、どうしたらいいか、さっぱり分からなくて(汗をかいている)

さくら「おばちゃん、ありがとう。後は私がやりますから」

  さくら、カバンを茶の間に置き、支度にかかる。

  つね、後に従う。

  そこへ竜造と梅太郎が賑やかに戻ってくる。

梅太郎「(弾んで)つねさん、話うまくついたよ。裏の空き地、好きなように使っていいてさ。地代も仕事が軌道にのってからいいって!」

つね「(さくらを手伝いながら)そりゃあ、よかったですね」

竜造「それでな、わしの昔のダチ公が大工やっててな、工場建てるの手伝ってくれるって言うんだよ。バラックでよけりゃ、材木も安く世話してくれるって」

つね「まあ、それじゃあ、もうできたも同然じゃありませんか」

梅太郎「なにもかも、とらやさんのおかげですよ」

  梅太郎、竜造の手を取って感激の態。

つね「それで平造さんは?」

竜造「うん、地主さんのところまでは一緒だったんだが、ちょっと用事があると言ってな、途中で別れたんだよ」

  と、ここで忙しく立ち働いているさくらに気づき、

竜造「おや、さくらちゃん、急の注文かなにかかい?」

つね「そうなんだよ。おダンゴ10人前!」

竜造「よし、わしも手伝おう(と、腕まくりする)」

梅太郎「(一服つけながら)とらやさんの仕事もたいへんだなあ・・・
 

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