第８弾
常識と非常識を覆せ！
欧州全土への拡大すら懸念された移民暴動に対し、フランス政府による「非常事態宣言」発令など、その強硬姿勢を評価したい。
地域によっては未だ散発的な騒動が起きていることに見られるように、一つ確実なのは仮に今般の騒乱が一応の終息を見たとしても、フランスを始め欧州各国は依然として移民という社会不安要因を抱え続けるということだ。
暴動が収まっても移民がいなくなったわけではないし、移民系若者の就学・就労環境が改善されたとしても、彼らの要求や権利主張はエスカレートすることが予想される。
結局、移民問題とは最初は「働かせてくれるだけでいい」から始まり、次第に「他の職種への進出を認めろ」「昇進を認めろ」「昇給を認めろ」と、その権利拡大を求める声がエスカレートするものだ。受け入れ国はそれに応えざるを得ず、移民こそが優遇される状況で国民との軋轢・衝突は避けられない。
結果、移民による社会不安はより増幅し、そう遠くない将来、より深刻な脅威をフランス社会ならびに欧州各国に突き付けることになろう。
たとえ今回の一連の騒乱を乗り切ったとしても、根本的な解決を見ない限り、移民暴動が再来することは必然なのである。
今後、フランス政府は移民問題への一層の取り組みを余儀なくされるであろうが、まさしく現今は「乱世」であり、移民問題に端を発する�猗鷯鏤�態��に終わりはない。
移民を追放するか移民に乗っ取られるか、移民に殺されるか移民を殺すか―、そうした極限状況を迎えるにつれて極右勢力が伸張する。
欧州各国で台頭著しい彼ら極右は何故に支持を受けるのか―？
彼ら極右が内在する過激性（＝暴力性）こそは乱世において国民が信奉してやまない�猯廊�だからであろう。
その�猯廊�こそは、移民というだけで優遇を受けかねない本末転倒な社会の常識と非常識を覆し得るからである。
「社会のクズ」
過激とも思えるサルコジ仏内相の発言は圧倒的多数の国民が共感するところだろう。
誰もが思っていながら、公的には認められない。
乱世においてはその常識を覆すことが求められている。
（有門大輔）
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＜仏暴動＞夜間外出禁止令発動が奏功
…騒動治まる
【パリ福井聡】移民系若者らによる大規模暴動の拡大を受けて仏政府が決めた緊急事態法発動が９日午前０時（日本時間同日午前８時）発効、同国北部アミアンと中部オルレアンなど数都市で夜間外出禁止令が出された。適用第１号都市となった。緊急事態法の発動は１２日間適用される。両都市では８日夜から９日未明にかけて目立った騒ぎはなく、仏政府の強権的な「ショック療法」がひとまず奏功した形だ。
