共産党・志位氏は記者会見で言っている。
「問題点の第一は、沖縄県・米軍普天間基地の「移設」問題です。岡田克也外相が4日の衆院予算委員会で、「『県外』(移設は)公約ではない」と答弁しているが、これでは選挙中の論戦は意味がなくなる」
と批判し、鳩山由紀夫首相も、外相ら閣僚の答弁を容認していることを「無責任な態度といわねばならない」と指摘。
「共産党は沖縄県民はもう基地を県内でたらい回しにするのはごめんだ、という声をとりあげているように見える。しかし、いっぽうで基地が商店街やベースキャンプ地近くのスーパーなどに大きく金を落としているために基地を歓迎する声もある。くわえて、オバマ大統領はこの問題について怒りがピークに達している。いたずらに議論をかく乱させるのは止めていただきたい」(民主党関係者)
普天間基地の移設計画は確かに民主党のマニフェストに書いてある。このことは沖縄の県民の感情に火をつけ、岡田外相は県外を断念。名護市辺野古にしろ、嘉手納に合併せよなどと閣僚でも意見はバラバラだ。
「この問題を先送りするとどうなるのか。海兵隊の8千人がグアムに移転し、米軍としても再編せざるを得ない。いずれにせよ、膨大な予算がかかる。米に喧嘩を売る覚悟が、民主党にあるのか」(沖縄在住ライター)
こうした揺らぎに食いつく共産党もまた、アメリカの風を呼んでいない。
いたずらにワシントンの怒りをあおるだけだ。「まったく志位も空気を読んでいない。県外移転した報告を、自分でホワイトハウスに入れてみろ。賠償の話になるぞ。さらにくず紙と化した米国債を買わされることもありうる」(自民党関係者)
迷走が続く沖縄の基地移転問題。「マニフェスト先送り第一号」が誕生したようだ。