・コードギアス 反逆のルルーシュ R2 第24話『ダモクレス の 空』(後編)

展開の密度と速度、そして各シーンの演出に手に汗握らされた今回。計算し尽された知略戦と破天荒なケレン味の両立が特徴であるこの作品のクライマックスとしては申し分ないものだったと思います。

 

キーワードは『願い』と『約束』。

 

因みに今回のキャプ総数、本ブログ開設以来最多の126枚となっております。覚悟してください(えー

 

例によって例の如く、TBは前編に、コメントは後編にお願い致します。

 

『国でもなければ、復讐でもない!』

 

『野心の欠片も持っていない!』

 

『戦う理由のない奴は、引っ込んでなっ!』

 

ナオト、自分、ゼロ、の『戦う理由』、ですな。それにしても紅蓮のカッコ良さが半端ねえ……ッ! 紅蓮に限らず、先週見れなかった分、KMFの華麗な戦闘機動が目立ちますなあ。

 

『理由なら出来た。約束、が』

……例外的にピンクロットは妙にもっさりしているのですが。

 

『それってルルーシュを好きってこと!?』

 

流石わんこ、こんな時でも(こんな時だから、か)乙女センサーにビンビンきてます!(笑) この辺りの解説はもう、RHの誇るわんこニスト・ザ・わんこニストのnyspaさんにお任せします(えー

 

『……さあな。ただ、経験という積み重ねは、もうお終いにしようと思ったんだ』

 

つまり『愛』を思い出し、『人間』として『人生』を送ろう、と決めたということです、よね。 そのプランが短いものである可能性も全く以って否定できないどころか非常に可能性が高い、訳ですが……(泣

 

『人間らしいことを、言うのねッ!』

 

小清水さん、ここ、アネモネ入ってないー?(笑) 今週のるるくるでゲストで出演なされていた時にカレンのことを『幸薄い』と評されていましたが、この展開はキツいですねー……よりにもよって一時は『相棒』として行動していたC.C.に向かってこの発言、とは。 それにしてもあの長いの、ハーケンだったんかー。

 

『カレン、お前の勝ちだ――』

 

『どうでもいいよ、そんなこと』

 

このすれ違いも、切ないのう(泣

何時になく感情が篭った言葉を紡ぐC.C.と、何時になく無関心に呟くカレンが対照的ですねえ。 この後の『じゃあね』には如何なる感傷が込められているのやら。

 

『フ……勝つとか負けるとか、そんな心がまだ私に残っていたとはな』

 

……凄まじく良い笑顔なんですが。 普通だったらここで死んでますよ!(笑) 自分がまだ『人間』であることを、そして『女』であることを再確認したが故の笑顔、ですねえ。

 

『私が、お兄様を止めなきゃいけないのに! 私が――あ……?』

 

初見の時は展開のスピードのあまりの速さに見落としそうになってしまいましたが、この時点でもう目が開いてるんですね、ナナリー。まさかこんなあっさり解いてしまうとは……『兄を止めなければ』という意志の成した事ではあるの、ですが。

 

『待っていたよ、シュナイゼル』

 

わざわざモニターで待ち受けたことを見て、速攻で対マオ戦を思い出しました(笑) 余裕の態度で注意を逸らし、死角から奇襲、と。この時点で、ルルーシュがシュナイゼルの仮面を見透かすことに成功した、ということが暗に描写されていますねえ。

 
『そうか――チェックメイトを掛けられたのは、私か』

 

ここでの表情やボディランゲージが病的ながらも、力が抜けている感じなのが印象的。どこか――このチェックメイトを、待っていたかの、ような。

 

『策ではない――俺が読んだのは、あなたの本質だ』

 

『あなたには、勝つ気がない』

 

『あなたは常に、負けない所でゲームをしている』

 

ルルーシュの『本質』という言葉、黒のキングの駒、そしてシュナイゼルの『真実の右側』――という構図。 ルルーシュの手によって、徐々に徐々に、シュナイゼルの仮面が壊されて行きます。

 

『しんくぅーっ!』
『天子様、ご無事で!』

 

この緊迫した展開の中でその可愛らしさを維持する天子様、ある意味大物(笑) すぐに膝をついて主君の手を取る星刻も、忠臣しててとてもイイです。 反面、このタイミングでこの二人が会えたということがとても不安に感じるのですが(苦笑) 藤堂さんがアレだった分、そして神楽耶様&咲世子さんと合流した分、残った命を全て燃焼するような展開がきそうで怖いような、楽しみなような(えー

 

『星刻様、私たちはあなた方の味方です』
『少なくとも、独裁者を是としないという意味では信じて良いかと』

 

……見てください、この神楽耶様の視線。『まあ、白々しいこと』って感じの目付きをしている上で、かなり微妙な言い回しを使って咲世子さんたちを庇っています。これは、何かに感付き始めていますね!? 咲世子さんという全てを知る人物、キャメロット夫妻(+ラクシャータ?)という神虎を修復するメカニック、星刻というエースパイロット、更にそれを操る(笑)ことの出来る天子様とのパイプ。これはカードが全て揃ったといってもいいんじゃ。

 

『扇さんも――あ、いえ、事務総長も』

 

すっかり千草モードですか、ヴィレッタさん……いや、まあ、嬉しいこた嬉しいんですが。 扇さん、思わせぶりに残ったわりには今回、出番がなかったことを見ると来週、活躍してくれるのか。 それよりもこんな所でクラウディオが出てきたほうが驚きだよっ!(笑) そりゃグラストンナイツは日本所属になってたけれど。 それにしてもこの辺りの背後関係が気になる所。 なんで宝来島にいるんですか、クラウディオ。

 

『兄上には執着すべき欲がない。世が世なら、卓越する王であったものを……そこを読み切れなかった私は、愚かなのだろうな』

 

えーっと……生きていたことにはあまり驚かないんだけど、どうやって?(汗) 兄上は私を殺さなかった、という言葉からシュナイゼルが『もう必要ないからね』ということで放り出したんでしょうか。

 

……それにしても『ご立派』(CV:大原さやか)だなあ(えー

 

『姫様……っ』

 
『まだ、私をそのように呼んでくれるのか……』

 

え……えええ……? 失明して(腕か足も失くして?)いるみたいですけれど、なんで助かってるのギルフォード……まだ無傷で颯爽と姫様の下に馳せ参じたほうがケレン味があって良かった気がするのだけれど。このフォローは入るんでしょうか。しおらしい(けれど髪型は昔の)コーネリア様が美しすぎるので毒気を抜かれちゃいそうですけれど、これは納得行かないなあ。 なんだか、『別に生きてても死んでても物語には影響しないけど人気があるから生きてます』的な扱いな気が……コーネリア様が何気なく上げた手をギルフォードがぎゅっと握るのはキュンと来たんですけどね! 悔しい! けど嬉しい!(苦笑

 

……それはともかく、サングラスかけたギルフォードが滅茶苦茶怪しく見えるのは私だけですか(笑 

 

『あなたは《今日》という日で世界を固定しようと考えた。だが、変化無き日常を生きているとは言わない。 それはただの経験だ』

 

色んな意味で凄まじく説得力のあるシュナイゼル評。この答えを得られたのはC.C.と出会えたからですね、ルルーシュ……何気にシュナイゼルがシャルルに対して『今日というこの日』と連呼していたことへの強烈なカウンターですなあ。

 
『しかし、その連なりを《知識》というが?』

『やはりあなたは優秀だな――優秀すぎるが故に、見えていない。そう、皇帝シャルルは《昨日》を求めた。 あなたは《今日》を。だが俺は、《明日》が欲しい』

『明日は今日より、悪くなるかもしれない』
『いいや、良くなる。例えどれだけ時間がかかろうとも、人は幸せを求め続けるから』

 

上の二文があまり会話として成立していない辺りに録画だということが現れていますね。 先週・先々週はシャルル・シュナイゼル・ルルーシュの平行対比についてのディスカッションが頻繁になされましたが、昨日・今日・明日とここまで解り易い比喩には至れませんでしたねえ……ルルーシュに天晴れ、です。 対して下の二文は、当たり前ながらルルーシュが『シュナイゼルは俺の明日を否定する』と確信していたから。 無論、この『幸せ』というキーワードに対して、

 

『それが欲望に繋がるというのに――ハッハッハッハ、愚かしさも極まったね。 それは感情に過ぎないよ。 希望や夢という名の、あてのない《虚構》』

 

こう、笑い飛ばすであろうことも。そう、彼が徹底的に『想いの力』を否定するであろうことを、です――もしかしたら、それを《虚構》、即ち《無》、即ち《ゼロ》と呼ぶこと、をも。

 

『それが《皇族》という記号で世界を見下してきた、あなたの限界だ』

 

《皇族》という記号で世界を俯瞰するシュナイゼルと、《希望》(ゼロ)という記号で世界を『中から作り変えようと』し反逆を起こしたルルーシュとの違い。

 

『俺は何度も見てきた。不幸に抗う人を』

 

イの一番に『想いの力』の体現者たるシャーリーを思い出す辺り、ぐっと来ますねえ。この力をのっけから否定したディートハルトがシュナイゼルに取り入ったのもある意味自然の流れだったのかもしれません。

 

ギアスという視線の力を手に入れた少年が、その目で見て来たものは、人の想いと願い。その少年の『剣』として奮闘した少女の力の源は、己が家族に降りかかった不幸と抗おうとする気持ち。

  

『未来を求める人を』

  

不幸に抗うつもりで走っていたら、未来まで見えなくなってしまった人、

 

敷き詰められたレールを壊して、自分の未来を作った人、

 

自分だけじゃなくて、他の人の未来さえ案じることの出来る人、

 

沢山の人の未来を奪って、そして更に沢山の人の未来を切り拓いた人。

 

『みんなが幸せを願い、抗い続けた』
 

《君と僕》という閉じた世界の幸せの為に、命を落とした少年、 

 

貴女の為に、と自分の全てを賭ける青年、

 

兄の為に、命を燃やして優しい嘘を吐いた少年、

 

みんなの為に、そして何より愛する義兄と義妹の為に――血を、流した少女。 

 

『ギアスも、仮面も、その根源は――』

 

 

 

 

集合無意識で繋がった、一人一人の、《絆》の生み出す《想い》と《願い》。

 

詩的にも、理屈的にも滅茶苦茶しっくり行くので、記事を書きながらちょっと涙ぐんでおります。 今までの全ての積み重ねが彼を彼と足らしめる――オール=ルルーシュ、ここに完成。

 

ギアスについても、後半の辺りががらんどうさんが三週前に書かれたギアスの発動条件についての考察と合致しますね。

 

『矛盾だよ。他人の意思を否定し続けた君が、ここに来て人の意思を、存在を肯定しようというのは。 もういい、私を殺したまえ。 ただし、君もフレイヤで消える。 私たちの命で、世界に平和を――』

 

これは――歓喜? 死に急いでいるのは、システムが云々、世界の平和が云々、というより、彼がこの仮面を死によって引き剥がして欲しい、と思っていたからかも知れませんね。 『世界の為』に空っぽになった生という檻から、身体という器から、そして何よりシュナイゼル・エル・ブリタニアという名から解放されたかったのかも。

 

『……うん?』

 

そしてシュナイゼルの真実の右目が晒されます――

 

『だからこそあなたに俺は、《ゼロに仕えよ》という言葉をプレゼントしよう』

 
『君は、最初から私を殺すのではなく……っ!』

 

《虚無=ゼロ=希望》の、《願い》で勝ち取った《想い》の、右目ギアスに。

 

『シュナイゼル――自分が殺されるという思い込みが、あなたを敗北へと誘ったのだ』

 

ディートハルトの視界がボヤけているのは何かを注射されたからのようですが、彼の精神状態さえも描写していますね。 自分がカオスの権化だと思っていた男が、『想いの力』なんてものを駆使して『完璧なる虚無』を打ち倒した――こちらも、『思い込み』が揺れています。

 

『ゼロ! 貴方の物語は既に完結している! 貴方は、生きていてはいけないっ!』

 

こんなもの、ゼロじゃない……神じゃあ、ない。自分の憧れたものではない、ただの、ただの人間、だ――

 

『俺の存在を否定する権利は、お前にはない』

 

『ご自身の命にすら執着のなかった方が……!』

 

虚無と混沌に憧れた男は、自身の混沌に飲み込まれ、虚無に上書きされた仮面によって命を落とす。 皮肉ですねえ……私自身、シュナイゼルが銃を持っていたこと自体が意外でした。 カノンが無理矢理持たせていたって感じもしますが。

 

……それにしても無駄に色っぽいなあ、カノンさん(笑

 

『ゼ……ゼロ……! せめて、最期は、ギアスで、私にも……!』

 
『ディートハルト。お前にはギアスを使う価値もない』

 

『……っ! ……ぅ、ぁ』

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最期に求めた『忠誠』という名のデスマスクも、素顔のゼロには受け入れられず――まあ、妥当な退場だったのではないでしょうか。 しおらしくはありましたが、クレイジーさは最期まで見せてくれました。 冥福は祈りません――彼が行き着くのは、どちらにしろ、彼好みの世界のような気もしますし。この先生き永らえたとしても、彼の求める虚無も混沌もなくなるのかもしれませんしね。 それにしてもメインキャラに死人が出るとは覚悟していたけれど、まさか彼だけとは……予想外だったなあ(汗) でも、スタッフに気に入られていたのか、かなり丁寧でしたねー。

 

『ありがとう、ジノ。スザク――決着をつける時が来たようね』


『私たちの、すれ違いに!』

 

ジノの役目って、これだけだったんじゃあ……(苦笑) まあ、スザクとの会話の機会が(しかもわんこに真意が届き易い、『ぶつかりあい』という形で)得られた訳ですが。

スザクの右目もアップになった(=本心からぶつかるつもり?)し、なんとか……ならないかなあ、小清水さん『幸の薄さを感じて下さい』って言ってたもんなあ。

 

『お兄様――ですね』
『そうだよ』

 

第六話『太平洋奇襲作戦』のリフレインですね。今度は、仮面もなく――少なくとも、呼びかけに対する、秘匿もなく。

 

『もう、目をそむけてはいられないから』

 

いやはや、前述の通り気付いてはいましたが、それでも鳥肌がきましたわあ……! 思わず手を叩いてしまいました。彼女自身の意志による、ユフィ、シャーリーに続くはっきりとしたギアス破り。更には、ルルーシュが肯定する所の『自分で見る』という能力まで自力でゲット。

 

……とはいえ、悪いけど違和感あるなあ(苦笑) や、そろそろ慣れてはきたけれど。 他のキャラよりちょっと大袈裟に描写されてるからでしょうかね。

 

『お兄様。私にもギアスを、使いますか?』

 

株を落としまくっていた彼女ですが、ここだけは賞賛したい。ギアスのことを知り、誰もが彼から文字通り目をそむける中、彼女だけはしっかりと、真っ直ぐと彼を見据えます。 そして『使いますか?』と答えをルルーシュの自由意志に委ねる……ここで初めて、彼女は《ナナリー》という一人の人間としてルルーシュと同じ地平に立てたのではないでしょうか。

 

さて、皆さんと楽しんできたコードギアスも来週で最終話を迎えます――私と共に全速力で駆け抜けて、ランナーズハイを感じて下さいなっ。『これは、願いだ!』ということで一つ(笑

 

・おまけ

 

……あれ? なんか妥当過ぎてつまらないよ?(汗) シュナイゼルのスカシっぷりには目が行ったけれど(笑

  

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