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2006年01月07日 ベンチャー起業の鉄則

産業革命が可能なビジネスを選べ

ビジネスモデルにも素質というものがある。人間にも素質というものがあり、素質がある人は少しの努力だけで、そこそこ成功するし、素質が無い人は、いくら頑張ってもなかなか成功しない。ビジネスも同じだ。素質が無いビジネスアイデアは、いくら頑張って大きくならない。ビジネスアイデアには、年商1億円どまりのビジネス、年商10億円規模のビジネス年商100億円のビジネスという、初めから決まっている素質がある。

大規模に成長する企業は、その企業の発展過程において、必ず産業革命と同じ課程を歩んでいる。

職人技による家内制手工業は、大きな資本、動力と機械の発明をキッカケに規格化、標準化、パターン化と分業を経て大規模化していった。これが産業革命だ。社員数人からスタートしたベンチャーが社員千人を超える大企業に発展していく過程も、同じ課程をたどる。

共通する重要なポイントが、規格化、標準化、パターン化による拡大再生産という手法だ。あなたが起業する時、あらかじめパターン化による拡大再生産がやり易いビジネスカテゴリーを選んでおけば、大規模になれる可能性は高まる。

パターン化による拡大再生産という手法は工業だけのものではなく、サービス業やその他のあらゆる産業に於いても、大規模化する課程で必須だ。ファウンダーメンバーの個人的能力や才能によって編み出されたノウハウをパターン化することによって、誰にでも同じ業務ができる状態を整備する。それに成功すれば、後は従業員の数を増やして教育をすればよい。それが店舗ならばフランチャイズという方法もあるし、それがネット系ビジネスならサーバーの数を増やせばよいし、それが小売店なら仕入れの数を増やせばよい。

パターン化による拡大再生産の手法が導入できないビジネスを選んでしまえば、大きくなれる可能性は少ない。一番わかり易い例は、弁護士、コンサルタントなどの先生と呼ばれる業種、デザイナー、カメラマンなどのアーティストと呼ばれる業種だが、他にも多数ある。いくら株式会社として運営していても、その本質は社長の才能や感性であり、拡大再生産が効かない。だから、売上高は、労働時間×時間単価までしか上がらない。有名な先生になれば、時間単価は上昇するが、やはり限度がある。交通事故にでも遭えば、売上は止まるので企業としての永続性も無い。


「いたずらに規模を追うのではなく、やりたい事がやりたい様に出来ればそれでよい」という人生観の人もいるだろう。そう思う人にとやかく言うつもりはない。
問題は、「会社を大きくしたい」と思いながら大きくなりそうもないビジネスを手がけてしまう人が意外に多いことだ。「将来Bigになるんだ」と言いながら、何でも手がける企画屋、SP代行業やイベント業、ホームページ制作業などを初めてしまう学生が多い。最近流行のインフォプレナー(情報起業家)というジャンルも、この部類に入るだろう。いずれも個人の能力に依存しがちで、パターン化による拡大再生産にあまり向かない。

僕の学生時代、「学生企業」と呼ばれるブームがあり、僕はマスコミに「学生企業の旗手」と呼ばれたりした。しかし僕は片腹痛いと思っていた。なぜなら当時の学生企業とは、企画屋とイベント屋とパーティー屋のことだ。それに対して、僕は、大学2年生当時で、年商5億円程度だったが、既にパターン化による拡大再生産の重要性に気付き、ビジネスを拡大中だった。内心「一緒にされてたまるか」と思っていた。
2000年当時のBit Valleyブームの時も、「将来Yahooのような会社にしたい」というWeb制作会社経営の学生に大勢出会い、同じ事を思った。

要は、大規模を狙うなら、大規模になる可能性のあるビジネスをしなければならない。


パターン化による拡大再生産にあまり向かない理由である「個人の能力に依存している」ということを、別の言い方をすれば、技を他の人に移植しづらい、技のマニュアル化が難しいか、マニュアル化に意味がないと言える。

ということは、逆にビジネスチャンスがある。誰も拡大再生産に成功していない業種で、拡大再生産を可能にすれば、それはBig Businessの始まりだ。

一つは、マニュアル化というよりテンプレート化だ。どのように仕事をするかというマニュアルをつくるより、創業メンバーが作ったものをテンプレート化し、従業員はその一部をカスタマイズするだけ。そして、テンプレートが存在する領域ばかりを集中的に受注する。これで、かなり拡大再生産ができるはずだ。

もう一つの方法は、パターン化を諦めるという方法だ。
優秀でない人は、何から何までマニュアル化してパターン化してあげないと動けない。それが拡大再生産にパターン化が不可欠な理由だ。創業者が自分の能力だけで、何のマニュアルも無く道を切り開いていくように、優秀な人にはマニュアルなど必要ないのだ。つまり、創業者に匹敵する優秀な人材を採用するか育てることに成功すれば、パターン化不在の拡大再生産が可能だ。但し、それは、とても難しい。

大規模に成長する企業は、その企業の発展過程において人類あるいは国家の産業発展と同じ課程を歩んでいる。
 
人類は産業革命によってその総生産は飛躍的に発展した
企業もおなじだ。すなわち、企業内産業革命が起こせるかどうか、これがビジネスプランの素質だ。

大規模に成長する企業は、その企業の発展過程において、必ず産業革命と同じ課程を歩んでいる。
職人技による家内制手工業は、大きな資本、動力と機械の発明をキッカケに規格化、標準化、パターン化と分業を経て大規模化していった。これが産業革命だ。社員数人からスタートしたベンチャーが社員千人を超える大企業に発展していく過程も、同じ課程をたどる。
共通する重要なポイントが、規格化、標準化、パターン化による拡大再生産という手法だ。あなたが起業する時、あらかじめパターン化による拡大再生産がやり易いビジネスカテゴリーを選んでおけば、大規模になれる可能性は高まる。
パターン化による拡大再生産という手法は工業だけのものではなく、サービス業やその他のあらゆる産業に於いても、大規模化する課程で必須だ。ファウンダーメンバーの個人的能力や才能によって編み出されたノウハウをパターン化することによって、誰にでも同じ業務ができる状態を整備する。それに成功すれば、後は従業員の数を増やして教育をすればよい。それが店舗ならばフランチャイズという方法もあるし、それがネット系ビジネスならサーバーの数を増やせばよいし、それが小売店なら仕入れの数を増やせばよい。
パターン化による拡大再生産の手法が導入できないビジネスを選んでしまえば、大きくなれる可能性は少ない。一番わかり易い例は、弁護士、コンサルタントなどの先生と呼ばれる業種、デザイナー、カメラマンなどのアーティストと呼ばれる業種だが、他にも多数ある。いくら株式会社として運営していても、その本質は社長の才能や感性であり、拡大再生産が効かない。だから、売上高は、労働時間×時間単価までしか上がらない。有名な先生になれば、時間単価は上昇するが、やはり限度がある。交通事故にでも遭えば、売上は止まるので企業としての永続性も無い。

sana3991 at 01:00│ベンチャー起業の鉄則 
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KLab(株) 代表取締役社長

19歳で株式会社リョーマを起業して以来、数々のベンチャーを起業。地獄と天国を経験し、それでもベンチャー起業と経営にこだわり続けます。


趣味:音楽(オールジャンル)、酒(飲み過ぎ)、ゴルフ(下手くそ)、サーフィン(過去形)、旅行、
出没地:六本木、西麻布、麻布十番、豊洲、沖縄

真田が登場する本

Director'sMagazine
巻頭特集では未公開の幼少期や学生時代の半生記が描かれています。


TechnoTokyo

IT系のベンチャーの受付や応接室でよく見かけるTECHNO TOKYOカレンダーの書籍版。巻頭のカラー特集では、GMOの熊さん、インデックスの小川さんなどと共に、KLab(株)、真田も掲載されています。


モテカフェMesseage
Tokyo FMの人気番組「モテカフェ」が本になりました。ゲストとして登場した13人のベンチャー社長が"モテる"秘訣を語っています。
六本木ヒルズ
真田哲弥が、三木谷浩史、藤田晋(敬称略)などとともに、10人の21世紀勝ち組企業家の1人として紹介されています。
勝ち組と言われても、今は、再び挑戦者なんですけど。。。

本表紙_あのバカ
真田哲弥の学生起業家時代からサイバードの公開直前までが描かれています。
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