起業と経営のコラム


ブログは日記では有りません。過去記事に面白い記事、役立つ記事が有るかもしれません。こちらの目次より、興味の有る記事を探してご覧頂けると嬉しいです。

2007年12月06日 ただの日記

なぜベンチャーは失敗しやすいのか

「なぜベンチャーは失敗しやすいのか」

というタイトルの本を出版することになりました。

12月17日発売です。

私の事を書いた本はいろいろ出版されていますが、私が書いた本は、実は初めてです。

しかも、ゴーストライターを使わずに、本当に自分で書きました。お陰で、Blogを書く暇が有りませんでした。と言い訳。

今まで、「Blogを出版しませんか?」とか「ベンチャーの教則本を書いて下さい。」とかいろいろお誘いが有ったのですが、時間がとれなくて、うやむやにしてしまってました。今回の「なぜベンチャーは失敗しやすいのか」は企画が面白かったので、頑張って書きました。

東大の起業サークルTNKの4人のメンバーとの共著で、プロジェクトがスタートしてから1年半のロングランな企画となりました。

本の内容は、、、、
 

なぜ、 ベンチャーは失敗しやすいのか?(大)「なぜベンチャーは失敗しやすいのか」というタイトルの本を出版することになりました。

内容を紹介します。起業素人の方々がいろんなジャンルのビジネスプランを書き、それを私が添削します。添削の形を取りながら、ビジネスのエッセンスを書いてく。というような内容になっています。

あれ?内容とタイトルが違う! 

 はい、その通りです。「なぜベンチャーは失敗しやすいのか?」という質問に対する答えは、本書を読んで、自分で考えて下さい(笑)

では、「なぜこの本は『なぜベンチャーは失敗しやすいのか』というタイトルなのか」というと、本を売るためです。本のタイトルも10個以上アイデアを出しました。しかし、インパクトのあるタイトルがなかなか浮かばなくて。最近売れている本は「なぜ○○○は△△なのか?」というタイトルが多いんですよね。そこで、流行にのっかってみました。

ちなみに、没になったタイトル案は、

=====================================

ココを直せば成功できる
起業のためのビジネスプラン添削

ビジネスプランを
甘く見るな。

成功したい起業家へむけた
ビジネスプランの教科書

現役起業家が教える
ベンチャービジネス成功の教科書

ベンチャー社長に学べ!
起業のための1ステップ

なぜ、ベンチャーは失敗しやすいのか?
〜ビジネスプランに潜む7つの問題点〜

ココを直せば成功する。
起業家社長が東大生に行った、ビジネスプラン添削指導。

起業家社長がビジネスプランを例に出して
起業で陥りやすい罠を指摘してくれました。

起業家社長がビジネスプランを例に出して、
陥りやすい間違った考え方を教えてくれました。

起業家社長がビジネスプランの間違いを、
東大生にわかりやすく教えてくれました。

ベンチャーの成功者がわかりやすく教える
ビジネスプランの授業

ベンチャーの成功者が東大生に行った、
ビジネスプラン指導

起業家社長がビジネスプランを例に出して、
陥りやすい間違いを東大生にわかりやすく教えてくれました。

起業の成功者だけが知っている、
ビジネスを成功させるために必要なコツ

起業家社長 VS 東大生
僕たちのビジネスプランを見てください!

東大生が書いたビジネスプランを起業家社長が添削。

ココを直せば成功する。
起業家社長が教える、ベンチャーで陥りやすい罠

現役起業家社長が陥りやすい問題点をわかりやすく解説しました。

現役起業家社長が実体験からビジネスプランの間違いを現役東大生にわかりやすく解
説しました。

起業のためのビジネスプラン添削

======================================

いや〜、10個どころでは無かったですね。

これだけ、考えて、結局冒頭のタイトルになりました。

みなさん、買って下さい。


sana3991 at 15:51|この記事のURL

2007年09月05日 起業と経営のコラム

日本は減点主義で改革できるのか!

小林温参議院議員が辞職した。

選挙事務所の出納責任者らが職選挙法違反が起訴されたのだから仕方ない。今の連立与党の状況を考えると責任を取らざるを得ないだろう。と、私も頭では理解している。

小林陣営は無罪を主張しており、小林議員もスタッフの無罪を信じている。本来、違法行為が有ったか否かは、裁判所が裁くことである。しかし今の日本では、起訴された時点で、再起不能なまでの社会的制裁を受ける。

今の日本は、裁判所が裁く前に、検察とマスコミが裁いている。

三権分立は、どこへ行った?

9月3日は遠藤農相が、自らが組合長を務める農業共済組合が国から補助金を不正受給していた問題の責任をとり、辞任した。本日も鴨下一郎環境相が政治資金収支報告書の記載ミスで問題視されている。

野党は、貴重な国会の時間を政治と金の問題の追及に費やすのだろう。

もちろん、問題を起こした側が悪いに決まっている。しかし、私は釈然としない思いがある。

 

人の評価方法は、大別して加点主義減点主義に二分できる。加点主義は優れた点に着目して、0点から始まって良い点が有れば点数を加えていく。減点主義は100点から始まって、ミスや問題点が有ればその都度減点していく。

ベンチャーを起業した時は、みな加点主義の評価から始まる。会社そのものが0点からスタートするのだから、その会社の社員の評価も0点から加点して行くことになる。

加点主義では何かチャレンジしない限り点数が増えない。減点主義では、何も動かなければ減点されるキッカケが生まれないが、何か動けば動くほど減点される機会が増えてしまう。

だから、減点主義の会社や世の中では、現状維持の事なかれ主義者が減点が少ないために生き残っていき、いつの間にか幅をきかせるようになっていく。

ベンチャーが起業したての頃は、0点からの出発なので加点主義から、始まる。しかし、失うモノができ、IPOなどを考える頃から、減点主義者が増殖し始める。減点主義者は「コンプライアンス」や「内部統制」などの最新言葉兵器を振りかざしながら社員の欠点探しをし、欠点を見つけると大喜びで閻魔帳に減点をつけていく。そうしてベンチャー起業は普通の零細企業へ変貌していく。

加点主義の会社では、次の順で評価をしていく。
…戦して成功した人
挑戦して失敗した人
2燭眥戦しなかった人

イノベーションを起こすのは常に加点主義の会社だ。減点主義の会社は突然死こそしないが、現状維持か、じり貧を継続して、いずれパラダイムの変わり目で消えていく。

今の日本の世の中は、あら探しが大好きな減点主義の国だ。

私は、行き過ぎた減点主義はすきじゃない。誰にだって欠点やミスはある。あってもいーじゃん。

清貧で無能な政治家より、多少金にがめつくても有能で実行力がある政治家の方がいいよ。(もちろん、違法行為を働いたとなると話は別です)

マスコミが野党と共闘して、魔女狩りをやってると、日本の将来を背負っていく政治家が居なくなってしまうよ。

減点主義社会で、減点されずに生き残ったような政治家に日本を任せて良いのか?減点主義で選んだ政治家では、減点主義企業の社長と同じで、現状維持かじり貧しかできないよ。

マスコミと国民のみなさん、加点主義の視点も持とうよ。日出ずる国ニッポンを再生するために。


sana3991 at 18:46|この記事のURL

2007年03月15日 起業と経営のコラム

割引より効果的な格差サービス

先日、銀行のキャッシュカードを紛失した。

再発行を依頼すると、担当者から

「普通に再発行だけをすると手数料がかかります。同時にポイント会員に入会すると手数料が不要になります」

ポイントサービスへの入会を勧められた。

そう、最近は銀行もポイントサービスを始めているのだ。
ところがそのポイントサービスの特典がイケてない。 

 

元々、顧客のロイヤルティを高めるロイヤルティプログラムとして、または来店頻度向上のプログラムとして始まったポイントも、交換ネットワークが拡がり、疑似通貨化してきた。そうなると、もうタダの割引サービスになってしまっている。

ポイント制度の老舗である航空会社は、疑似通貨であるマイレージと同時に顧客スコアリングに基づく顧客の格付けの仕組みも併用している。

1%割引してもらために必死にポイントを集める顧客ではなく、富裕層を扱うサービス業では、是非見習って欲しい。

銀行でポイントサービスをやるなら、次のようなサービスが欲しい!!

1)銀行を良く使えば、点数(スコア)が貯まる。この点数は疑似通貨ではないので何にも使用出来ない。ポイントではなくスコア。

2)スコアによって、ブロンズ、シルバー、ゴールドなどのステータスを獲得できる。

3)ステータスによって格差のある特別なサービスを受けられる。

例えばゴールドステータスを獲得すると、こんなことが!

・まずキャッシュカードの色が金色になる

・ゴールドメンバー専用のATM。昼休みの込んでいる時も、待たずにスイスイ。

・ゴールドメンバー専用の窓口。最近、銀行窓口が込んでいるらしい。でもゴールドメンバーは赤絨毯が敷かれた特別窓口で待たずに手続き。

 

どれも航空会社でやってることです。銀行に出来ないハズがない。もしそんな銀行が有れば、私は他の銀行に浮気をせずに、その銀行だけを使うだろうな。金利0.1%優遇よりよっぽどいい。


sana3991 at 20:28|この記事のURL

2007年03月06日 起業と経営のコラム

時間の創り方

ブログの更新が止まっているときなど、よく「時間が無い」という理由を言います。

私は、人から「よく、あれだけブログ書く時間が有るね」などと言われることもあります。

「一番大切なものは何ですか?」と聞くと、人それぞれの答えが返ってきます。

お金

家族

友人

生き甲斐

名誉

趣味

などが代表的なものでしょう。

私の場合、欲張りなので、一つ選べと言われても困ります。上記に上げたものは全て大切です。それでも、「何か一つ選べ」と言われたら、

一番大切なものは「時間」です。

貨幣経済において、一番価値が高いモノはお金です。理由は、お金が一番流動性が高い、すなわち、あらゆるgoods & service と交換が可能だからです。別の言い方をすると、お金はいつでも商品を買うことが出来るが、商品は売れない限りお金に替わらないからです。しかし、お金で交換出来るのは、経済的なモノだけです。

ある面で、時間は世の中でもっとも流動性が高い存在だ。

もし、人の倍の時間があれば、人の倍働いて倍のお金を手にすることも、勉強や練習をして単位時間当たりの収入を多くすることも出来る。つまり時間が有ればお金も手に入る。

もし、時間が倍あれば、愛さえも手に入る確率が高まる。もちろん、時間で愛を買える訳ではないが、時間が人の半分しか無ければ、愛が育つ可能性は極めて低い。時間があれば、人生を楽しむことも、スポーツや趣味で華々しい成果を上げることも出来る。

時間こそが万物の根源かもしれない。

だから、私は若い頃から、時間を増やす工夫をしてきた。

20代の頃は、睡眠時間を削るという一番単純な方法をとっていた。若い内は、4〜5時間睡眠+タマの寝だめ  で人間は生きていける。事実、古今東西のいろんなジャンルの成功者がそれを実践している。しかし、それが出来るのは若いころだけ。

時間を創る一番のコツは

「何を捨てるか」を決めることです。

私の場合だと、まずTVを(見ることを)捨てました。私は、ニュースを除いて、ほとんどTVを見ません。

時間を創るコツは経費削減に、似ています。8対2の法則に近い要素があります。つまり可処分時間の内8割の時間は、自分の人生に2割の影響しか与えない。この8割から削って行けばよいのです。私が真っ先に捨てる対象にしたのが、TVです。タバコやお酒と一緒で、TVも一度見始めると、次が見たくなります。でも見なければ、見たくなりません。

私が、次に捨てたのが、「東京での買い物」。私は東京ではほとんど買い物をしません。旅行に行った時の空き時間に買い物をします。東京に居る間は、他にやりたいことが、いくらでもあるけど、旅行に行っている間は、やることはそんなに無いからです。

どちらも、普通の人が大きな時間を割いている事です。

この二つを捨てるだけでも、時間は相当創れます。


sana3991 at 20:19|この記事のURL

2007年01月23日 起業と経営のコラム

起業できる就職(真田の場合)

今年も新卒採用、就活の季節がやってきた。
KLabの場合、私自身がどんどん学生に会っていくというやり方をとっているため、この季節は面接で忙殺される。

KLabのようなベンチャーに就活に来る学生は、「いつかは自分も起業したい。その時までに修行したい。実力が身につく会社に就職したい。」
と思っていることが多い。

そこで、「起業できる就職」 について書いてみたい。


私も、かつて、起業するための就職をした。

まずは、自分の昔話から。

私は、学生時代に会社を設立し、そのまま大学を中退してしまったので、いわゆる新卒として就職を経験したことは無い。19歳で起業して以来20年以上、社長業をしているが、その中で、たった1年だけサラリーマンをしていた時期がある。

1年間のサラリーマン経験のお陰で、私は次の起業に成功した。


1997年当時、以前に倒産させた会社の債務を引きずりながら、私は経営コンサルタントのような仕事をしていた。

その頃、インターネットが流行り始め、私も、次はインターネットで世の中が変わると感じ始めていた。そして、いつの間にか「インターネット関連の事業を起こしたい。」と考えるようになった。

しかしながら、その当時の私は、インターネットどころかコンピュータやソフトウエアのこともよく解らなかった。インターネットのことを勉強しようと本を買い集めたが、いくら本を読んでも、肝心なことが解らなかった。

インターネットを活用したビジネスアイデアは、いくらでも浮かんだ。それこそ、真田式発想法でマトリクス書いて、かけ算でアイデアを膨らますようなこともした。しかし、インターネットの技術の事が解らないから、実現までの行程がイメージできないし、問題点や課題点すら解らない。

もし、ラーメン屋を始めるとしたら、ラーメン屋経営の指南書を読むよりも、流行っているラーメン屋に勤めてみることだ。そうすると、いろんなノウハウが見えてくる。

インターネット関連のビジネスを始めるなら、その前にインターネット関連の会社に勤めてみることが一番勉強になるはずだ。

私は、そう考えるようになった。 


当時、私は、借金返済を6年間続け、不完全燃焼の日々ながら、それなりの収入があった。コンサルをしていたJCMという会社は、駐車場機器製造の町工場から、私が企画したリースバックの仕組みによって急成長を始めていた。

このまま行っても、「そこそこの人生」は送れる。

しかし、久々に来るかもしれないインターネットという大波に乗ることができれば、大復活できるかもしれない。

今すぐ起業しなければ、波に乗り遅れるかもしれない。

様々な思いが交錯した。

そんな中で、私は決断をした。
会社は廃業して、インターネット関連企業に就職して、技術を覚える。
コンサル先からは、「アフター5で手伝ってよ」というようなお声がけも頂いたが、中途半端になりそうな気がして、それもお断りした。

何も知らない人間が、「誰よりもインターネットに詳しいと胸を張れる状態になる」という目標を達成するには3年はかかるだろう。と想定した。
3年勤めて、3年後に独立するとしたら、今流行っている技術ではなく、3年後に流行る技術に取り組んでいる会社に就職しよう。

それから、私の就職活動が始まった。 


当時はまだインターネット上に就職転職情報のサイトは存在しなかった。だからインターネット業界の就職を探すのに、ネットでは無く、雑誌で探すという時代だった。
その当時の唯一のインターネット情報誌「インターネットマガジン」とリクルートのBeingなどを「なんかオモロイ会社はないかな?」と探すようになった。それから3ヶ月ほど経ったある日、Beingの誌上でとてもエキサイティングな「絵」を発見した。

TVや携帯電話や冷蔵庫や電子レンジなどの家電がネットワークに繋がっている絵だった。今でこそ珍しくも何ともないユビキタスの概念の絵だが、その頃はまだ、PCのインターネットの普及前夜でユビキタスという概念も言葉も存在しない。

「これだ!!」

私はすぐに電話をして面接を受けに行った。最初の面接をして頂いた保志取締役が、「面白い応募者が来てる」と、その場で鎌田副社長を呼ばれて、次に鎌田副社長が荒川社長を呼ばれた。
当時の主要な経営陣の前で、私は過去の起業経歴をプレゼンし、私はアクセスの売上を伸ばすことが出来るとアピールした。一方でいずれ起業するための修行のつもりで就職するということも正直に話をした。

結局その場で採用が決まった。面接が始まってから5時間が経過していた。

私は、株式会社アクセス(現在:株式会社ACCESS)という、当時社員数十名の無名のベンチャーに就職することになった。

そして、その就職が、その後の私の人生を大きく変えることになった。 


私は、アクセスに於いて、平社員で営業を担当することになった。

当時のアクセスの主力商品はTCP/IPなどのプロトコルスタックやITRON系のRTOS(リアルタイムOS)、プリンターサーバーソフト、FEPなどなど。これらのソフトの組込機器への実装を受託開発するのがアクセスのビジネスだった。

営業は、例えば、他社のRTOSに比べてアクセスのRTOSが如何に優れているか、開発環境や実行効率、CPUへの対応状況などを比較して説明し、提案書、見積書を作成しなければならない。
入社直後は、社内の会話が宇宙人の会話に聞こえた。会話の中の単語の80%は理解出来なかった。

採用面接の時に啖呵を切ったように、売上を上げるどころか、自社の商品やその仕事の内容を理解できていない。「この俺がお荷物になっている!」という状況に焦りを感じた。

それまでの経営者時代、私は部下に対して、いつも
「なんで、こんな簡単ことが解らへんねん!?」
というセリフを吐いていた。嫌みではなく、なぜ解らないのか解らなかったのだ。

アクセスの上司や先輩達は、私に対して
「なんで、こんな簡単ことが解らないの!?」
「こんな事も出来ないの?」
と感じてるんだろうな。。。
あれ? これはいつも俺が感じていた感覚の向こう岸だ。。。。

初めの2ヶ月は営業としての数字は0(ぼーず)だった。今まで、経営者の立場から営業マンを見ていた。数字を上げられない営業マンに価値は無いと思っていた。まさか、自分が価値が無い人間になるとは思っていなかった。

私は、夢中になって働き、夢中になって勉強をした。

CPUやOSがどのような原理で動いているのか。プロトコルスタックがどのように会話をしているのか。というような基礎の基礎から本を読み漁った。とにかく、お客様とのMtgに同席し、議事録をとり、会社に戻ってから、その議事録の内容を深夜までかかって解読した。

先輩やエンジニアの方々に「ウザイ」と思われていることを承知で、「なぜ?」「なに?」「どうして?」を連発して、質問しまくった。 


私は、夢中になって働き、夢中になって勉強をした。

上司と先輩に恵まれ、特に渡辺智徳さんにはイロハから教えて頂いた。

学生時代に起業して以来、社長業しかやったことが無かった私は、お客様から教わることは多々あったが、上司から物を教わることが無かった。自分の発想に基づいて事業を進めているので、自分の発想に無いことを経験することも無かった。

自分の知らない知識を人から教わることが出来て、今まで出来なかったことが出来る様になってくる、役に立てる様になってくる。経営者時代には感じたことの無い充実感を感じた。

そうして3ヶ月も経つと、私は、まがりなりにも、アクセスの技術の説明をして、提案書や見積書を書くという営業の初歩が出来るようになり始めていた。

そんな頃、鎌田副社長のお供をして、YRPのNTTドコモを訪問した。
鎌田副社長は熱弁をふるった。「compct NetFrontは50Kbで実装が可能です。」それは、インターネット接続が出来る携帯電話開発のプロジェクトだった。

「真田くん、あと調整しといて」

鎌田副社長の一言によって、その後の世界を揺るがすIT業界の大波の片隅に、私は参加させて頂けることになった。

そして、後に「iモード」と呼ばれるシステムの開発が始まった。 


アクセスは、PC以外の機器、すなわちTV、STB、PDA、ゲーム機、携帯電話などの機器向けの組込ソフトウエアの開発会社である。アクセスがソフトウエア開発を受託してから半年以上先、長ければ1年以上先にその機器が発売される。
だから、アクセスで働いていると、コンシューマより1年早い情報が入手出来る。

アクセスという会社は社長も副社長もエンジニア出身でソフトウエア以外のビジネスは眼中に無く、良い意味で純粋無垢な会社だった。自社が開発に関わった製品に関して、その周辺市場まで手を拡げようという欲など全くなかった。

ところが、私は、1年後に発売される製品の構想を聞くだけで、その周辺ビジネスに関するビジネスアイデアがムクムクと湧き出て、妄想が止まらなかった。
ソフトウエア開発を受託している会社の営業マンである私が、なぜかメーカーさんのマーケティング戦略に関する提案など、本業から逸脱した動きが出来るようになってきた。そうすると、真田哲弥という個人に興味を持って頂ける方も現れ、IT業界に縁もゆかりも無かった私が、徐々に業界人脈が拡がっていった。
その人脈から新しい情報や知識がもたらされ、その刺激によって新しいアイデアや提案を思い付き、それをまた人脈にフィードバックする。という好循環が生まれるようになった。

私は、営業として入社したが、そこそこの数字を上げられるようになると、いつの間にか、自分がとってきた大型案件のスケジュールや工数、粗利の管理などいわゆるPMのまねごとまで手を出すようになっていった。入社して半年経っても、あいかわらず、毎日深夜2時3時まで残業という日々だったが、開発の現場感覚、コスト感覚なども、なんとなく解るようになってきた。

そんな環境下で、精神的に余裕が出てきたのか、仕事の合間を縫って、ビジネスプランを考えるようになった。アクセス入社以前に考えるプランと入社後に考えるプランでは、まるで質が変わった。

いろんなビジネスアイデアを妄想したなかで、一番気になっていたのが、やはりインターネット接続機能のついた携帯電話、後にiモードと呼ばれるケータイを使ったビジネスだった。


アクセスに勤めながら、私は、後にiモードと呼ばれるシステムの実験などに立ち会っていた。

「そんな小さい画面で、インターネットが使い物になるのか?」というような否定的な意見が根強く合った。世の中の8割ぐらいの人は、既成概念からアタマをチェンジして空想を駆けめぐらせることが出来ない。新しい仕組みが生まれる前、その現物を目にする前は、常に反対意見の方が多い。推進派の連中は否定意見は気にも掛けなかった。

アクセスでは様々なデモコンテンツを作り、どの程度の表現力があるのか、試してみていた。もちろん私自身もデモコンテンツを作ってみた。私は、実際にデモコンテンツを作りががら、「これはイケル」という確信を強めていった。

私は、コンテンツ提供側のビジネスの検討を始めていた。アクセスの真田として、iモードを活用した仕組みの特許出願なども行った。

私は、iモードのシステムには勝算を感じたが、
「コンテンツ提供のビジネスが成立するかどうかは、サービスモデルの設計次第だ」と思っていた。
当時アクセスが取引をしていたのはドコモの中でもYRPの研究所だった。この部署はサービスモデルについては関与していなかった。そこで、サービス全体を作っている部署、ゲートウエイ・ビジネス部を紹介してもらって、会いに行くことにした。

NTTドコモ ゲートウエイビジネス部は神谷町森ビル(現神谷町MTビル)の4Fに有った。余談だが、KLabがケイ・ラボラトリーとして創業したのは、この神谷町森ビルの1Fだ。もちろん縁起を担いだのだった。


神谷町森ビル4Fのドコモ会議室で待つこと数分。
「いや〜遅れて済みません。お待たせしました。」と男が入ってきた。
夏野剛氏との再会だった。

このあたりは、「ネット起業!あのバカにやらせてみよう」の第5章「再会」に詳しく描写されている。


夏野剛との再会の夜、私はiモードのコンテンツ提供のビジネスで起業することを決意した。

私は、占いを信じていないが、人には運命というものが有る事は信じている。夏野氏との再会は、神様が俺に「起業しろよ」と囁いている。これは運命だと感じた。

腹が決まった後の行動の早さが私の特徴の一つだ。

アクセスの業務はますます多忙になってきていたが、深夜仕事が終わった後に事業計画書を書き、土日に資金を出してくれそうな人を訪ねる、そんな日々が始まった。

そして、アクセスを退社、サイバード設立と突き進んで行った訳だ。
ここから先の詳しいストーリーは、いずれ何かの機会に書くとして、ようやく表題のテーマに戻りたい。

起業する上で必要な要素を羅列してみると

メンバー
資金
ビジネスプラン

ここまでが必須要素で、これだけあれば、取りあえず起業は出来る。

しかし、起業しても直ぐに倒産したのでは意味がない。
成功するためには、次のようなものが出来れば欲しい。

ノウハウ・技術
情報・人脈
見込み顧客
運・大義・思い込み・タイミング・流れ


私自身の事例を長々と書いたが、私は、当時の私がインターネットのビジネスをするにあたって決定的に欠けていた、ノウハウ、技術、情報、人脈などをアクセスに入社することによって得ることが出来たわけだ。

起業する業種やビジネスプランが決まっている場合は、自分に足りないモノが何なのか考えてみると良い。全てが揃ってから起業しようなどと、石橋を叩いている人は永久に起業出来ないし、起業に向かないので諦めた方が良い。

起業は、「迷うなら辞めておけ!」が鉄則だ。

投資と結婚も多分同じだ。(笑)

必須の要素が足りないことが明確な人は、それを得るための就職・転職というのも一つの選択肢だと思う。

では、学生の場合は、どうだろうか?

私が大学生時代、「会社を始める。」という事を父親に話したところ、大反対された。親父は、私に次のように言った。

「学生時代は、基礎を身に付けるべき時。それを疎かにして、目先の小さい商売に走ると、小さく出来上がってしまい、小者のまま終わるぞ。」

当時の私は全く聞く耳を持たず、会社を創り起業家への道へひた走った。しかし、今にして思えば、私の親父が言ってることは正しい。私も、同じ言葉を今の学生に贈りたい。

朱に交われば赤くなる。朱色の学生ばかりが集まった学生企業は、世の中に青色や黄色が有ることが解らない。アタマで理解していても緑色の発想が出てこない。
 

同じ事が、地方のベンチャーにも言える。 


sana3991 at 19:09|この記事のURL

2006年10月23日 起業と経営のコラム

企業再生とコスト圧縮

WPC2006先週のWPCでのセッション、好評だったようです。このブログからも、いろいろとご連絡頂きまして有り難うございます。

日経BP社のサイトにセッションの模様が掲載されています。(左写真引用元:日経BP社のサイト)

このセッションでも発表した「ナンバーポータビリティに関する緊急直前アンケート」、衝撃的な数字があったので紹介したいと思います。


 
 

キャリア別顧客満足度

 携帯電話の3キャリアの顧客満足度を調べたところ

Au   95%
ドコモ   78%
Soft Bank  59%

という結果になりました。

Auの顧客満足度95%という驚異的数字は立派としか言いようがありません。

それに対して、ソフトバンク、Jフォン時代はAuと拮抗していたにも関わらず、英ボーダフォン社にすっかり凋落してしまったことが、顧客満足度からも分かります。英ボーダフォン社によるMAとは何だったんでしょうか?

MAの失敗例は幾らでも有りますが、その典型例の一つが、馬鹿の一つ覚えのようにただ単にコストカットをすることです。

人員やマーケティングコスト(広告費など)の圧縮は、
ゞ般海慮率化
∪鐇の縮小や何かの一部撤退
のどちらかとセットで行うからこそ効果的に作用する。

業務の効率化は、トヨタのような社風か無い限り、現場に任していても掛け声だけでは変わらない。MAで乗り込んで来た経営陣の場合は、よほど現場を勉強しなければ指示できない。

戦線の縮小や何かの一部撤退 は、勇気と指導力が必要となる。

現場を知らない経営者のお面を付けた投資家やMA屋さんは、延びきった戦線を維持したまま、人員やマーケティングコストの削減の数値目標だけを指示する。そうすると、コストは削減できるが、それ以上に売上がボロボロになってしまうことがある。

英ボーダフォン社の方々がそうだったかどうかは知りません。

思った以上に大きな溝をあけられている新生ソフトバンクが、どのような経営を展開するのか、孫さんの手法を楽しみにしています。


sana3991 at 20:50|この記事のURL

2006年08月18日 起業と経営のコラム

通販カード

電子金券開発(株)から、「通販カード」が発売となった。
 

通販カード

 

 



全国共通百貨店商品券
というのは、知っているだろう。「通販カード」とはその通販版のようなものだ。現時点では、千趣会、ニッセン、ベルーナの業界大手3社のカタログで使うことが出来る。今後も続々と通販各社が参加する予定だ。

通販ロゴ

 

ところで、金券の市場規模がどのぐらいあるかご存じだろうか?

昨年度でなんと1兆800億円の規模だ。

百貨店商品券だけでも3700億円の売上規模がある。
そして、偽造にやられて撤退していく金券があり、供給が減っている。かつて王者だったテレフォンカードがその使命を終えて事実上不在になり、ハイウエーカードが無くなり、ビール券が無くなった。

この真空マーケットに「通販カード」などの独自金券で挑みたいと思っている。もしも、百貨店金券の10%を「通販カード」でリプレースすることが出来れば、売上は370億円になる。(あくまでも仮説です。)

電子金券開発(略称:電金)をパソコンで普通に仮名漢字変換すると「金権」開発と変換される。しかし、利権を開発している訳では無い。
「ダムとか橋とか造ってそぉうぅ」とか言われるが、ダムも造っていない。
「わかったぁ、とんこつラーメンでしょぉ」
いや、我々は「○金」ではなく「電金」だ。
電子金券開発(略称:電金)は社名のとおり、金券を開発する会社だ。

既存の金券が偽造の被害に遭っているのは、金券という紙やカードというプラスチックに価値が宿っている(化体している)からだ。今どきのカラーコピー機の精度をもってすれば、簡単に偽造できる。
それに対して、電金ではセンターサーバー管理方式という方式を採っている。価値は金券IDに宿っており、そのIDをセンターサーバーで集中管理している。そのIDを紙に印刷すれば「金券」になる。センターサーバーで、IDごとに「未入金・入金済」「使用済み・未使用」などのフラグを管理しているので、「金券」をカラーコピーしても、一つのIDは1回しか使用することは出来ない。

金券IDは紙に印刷する以外に、カードに磁気記録する、QRコード化する、メールに添付する、電報に印字するなど、様々な方法がある。
また、予めIDを印字した金券を店頭在庫しておくが、レジで入金された時に、ネットワークを介してセンターサーバーで「入金済」フラグを立てることで盗難や万引きを予防することが出来る。また、これによって店舗側は、委託販売(売れた分だけ後払い)が可能で、在庫リスクを持たなくて済む。コンビニやKIOSKなどの小スペース店舗にとっては、棚を占有しない、しかもリスクの無い高額商品となる。




当たり前ですが、マーケット・ポテンシャルが大きいからと言って、通販カードのビジネスが大きくなる訳ではありません。

通販カード

 

 

 

通常、マーケット・ポテンシャルが大きければ大きいほど、新規参入が多くなり競争が激しくなります。そして勝ち残れるのは、その中のほんの一握りとなります。

しかし、通販カードの場合、真正面からの完全競合は現れることがほぼ無い状況が出来た上で事業をスタートしています。

1)金券、商品券などは、前払い式証票法(通称:テレカ法)という法律に基づく認可事業で、電金はもちろん認可事業者です。この認可を持っていない会社は参入出来ません。

2)また、金券事業には、一般に知られていない特殊なノウハウと法的及び会計的知識が必要です。電金の場合は、電金の現社長の為政さんが以前に経営していたギフトケンドットコムというの営業権を買い取る形で、過去6年間のノウハウ等を取得してスタートしています。

3)そして、通販カードの場合、通販業界の大手3社が揃って参加している事によって、これ以上の競合商品の登場を難しくしています。大手3社の取扱品目とシェアを考えると、社数としてはたった3社ですが、通販カードは既に一定の網羅性を獲得していると言えます。先発が一定の網羅性を獲得した後の後発の参入は難しくなります。
(まあ、だから安心してブログで内情を公開してる訳ですが、、、、)

 

通販カードが事業として大きく発展する為には、超えなければならない山は、まだ幾つもあります。

その内の一つが、信頼性・知名度の確立です。
それには、膨大なお金と時間がかかります。

もしも、資金が無尽蔵あって、かつPLの悪化を気にする必要が無いなら、迷わずTV CMをバンバンうちます。それが一番手っ取り早いです。
しかし、もちろん電金は、資本金1億円で設立したベンチャーですので、資金に限りがあります。金券事業者ですから、資金を作る魔法が無いわけではありませんが(笑)資金を作る魔法については、笑えるので後日書きます。
例え資金が潤沢にあったとしても、電金は早期のIPOを目指していますので、販管費に対して資金を使うことは出来ません。

さて、みなさん、そのような場合、どうすれば良いでしょうか?




今回のテーマは通販カード信頼度・知名度をどのように確立していくか?つまりブランディング戦略です。

Intel Inside戦略

私が、数ある企業のブランディング戦略の中で最も賢いと感じたのがインテル社の「Intel Inside」日本語では「インテル入ってる」です。(最も格好いいと思うのはApple社ですけど。)

インテル社は最終消費財を生産しておらず、パソコンメーカーや電機メーカーなどにCPU、MPUを供給する中間部品メーカーです。PC業界を牛耳る覇者も、一般人の間では知名度は高くなかったでしょう。AMDやサイリックスなどの互換CPUメーカーが安値攻勢を仕掛けてくるという背景の中で、最終消費者に対するブランディングの確立がシェアと高値と維持する為に必要と判断したのでしょう。(私の憶測です)

インテルが採った戦略は、最終消費財メーカーたるPCメーカーとの共同戦線の構築です。具体的には
1)PCメーカーの広告への相乗り
2)PC本体及びパッケージへ「Intel Inside」シールの貼り付け。

インテル社が単独でインテルCPUの広告を打っても、その物量には限りがあるし、そもそも一般人にとっては興味が無い広告になったでしょう。一般人にも興味があるパソコンのTV CMに毎回最後の1秒間に相乗りするだけで膨大な回数の訴求になりました。インテルという会社のことをよく知らない人にもあのメロディとマークは浸透したことでしょう。

Intel Insideプログラムに於いて、インテル社と各PCメーカーはどのような契約内容、お金の流れなっていたのでしょうか?
どなたか知っている方は教えて下さい。
これだけ長い期間続いているということは、両者にとってWin-Winの関係になっていたに違い有りません。

通販カード

 

 


仮称「通カー、つかってる」戦略

今、思いつきでネーミングしまてみました。つーか、ネーミングのセンスについてはコメントしないで下さい。(笑)
いや、だから、「仮称」だってば。

通販カードのマーケットは大別して企業のSPなどの需要、個人の贈答需要の2種類があります。
写真にある通販カードはベーシックデザインです。これ以外に企業様が券面にロゴマークや商品写真を自由にデザイン出来るホワイトカードとカスタマイズ印刷メニューも用意しています。また、今後は、アイドルの写真入りや、大きなイベントの記念カードなど限定デザインも発売していきたいと考えています。

さて、インテルがPCメーカーと共同戦線を構築したように、電金では、参加通販会社様、電金、利用企業様の3者でWin-Winの共同戦線を構築したいと考えています。

 



例えば、
とある企業A社様が、「ただ今ご入会のお客様にはもれなく●●をプレゼント」という入会促進キャンペーンをするとします。

そうすると、A社では、このキャンペーン内容を新聞、雑誌、Web、場合によっては店頭やDMなどで告知をすることになります。このキャンペーンがお得であることを訴えようとすると、プレゼント商品●●が素晴らしい商品であることを訴えることになります。

このプレゼント商品●●として通販カードをご利用頂き、どんどん通販カードを告知して頂きたい。その代わり、電金は通販カードを特別に安く提供します。どのぐらい安く提供するかは、告知していただける質と量によって割引レートを変えます。大々的に告知して下さるなら無償提供さえ、あり得ます。

また、通販カードが汎用性が高い素晴らしい商品券であることを訴えようとすると必然的に、通販カードを使うこと出来る通販カタログやその通販カタログで買うことができる商品を露出していくことになります。

ほら、利用企業様、参加通販会社様、電金、の3者でWin-Winになりますよね。

この方法であれば、電金も自社の宣伝広告費を使わずに、様々なところで告知することが出来ます。「Intel Inside」を参考にさせて頂きました。

ブログの読者の皆様でキャンペーンやプレゼント、アンケート謝礼などを検討されている方がおられたら、私ではなく、電金までお問い合わせ下さい。但し、「通カー、つかってる」戦略は永久にやってる訳では無いので、終了していたらご容赦下さい。

さて、読者の皆様にも通販カード1000円券を先着100名様にもれなくプレゼントします。

条件は、
1)通販カードのことをブログで書いて頂くか、
2)通販カードの販売サイト「ギフトケンドットコム」へのリンクをサイドバーに設置して頂く
のいずれかです。
出来れば真田のブログへのリンクも貼って下さい。^^;

送付先のご住所とお名前を忘れずにご記入の上、ご応募下さい。


sana3991 at 19:47|この記事のURL

2006年08月13日 ただの日記

内定者研修

KLabでは、今年初めて本格的な新卒採用を行いました。

今までは、学生時代から学生社員(という制度が有るんですよ)だった学生が卒業してそのまま入社。というパターンだったので、内定者研修とか新卒研修というものが存在しませんでした。

私の場合、私自身が就職ということをしたことがない。だから、「普通はこうしている」という常識が無い。

皆様の会社では内定者研修って何やってますか?

「内定者研修って何の為にやるんだっけ?」てことから考えて、

以下のような指示を出しました。以下、人事部に真田が送ったメールを転載

■目的:

 嶌陵兢霾鵝廚離據璽現室造鮨泙

新卒、中途の双方(比較的若い人)に対し、「当社に入社すると、
どんな仕事をするのか?どんな苦労をするのか?どんな喜びがあるのか?、どんなスキルが身につくのか」が具体的にイメージ(絵)
できるようにする。

内定者研修

・KLabに対する愛着と期待を高める
・KLabの業務に対する理解を深める
・内定者同士の交流を深める

 

■企画概要(アウトプットイメージ)

●NHKのプロジェクトXを彷彿させる、KLab内のプロジェクトの企画からローンチ、その後、までの「物語」をWEBコンテンツとして作成する。
●事実を時系列順に正確に押さえることは、当然のことながら、そのプロジェクトに関わった社員の、「思い」に重点を置く。(あくまでも「物語」)

・プロジェクトにアサインされた時に思ったこと
・どんなことが障壁になったか、そしてどうやってそれを乗り越えたか。
・苦しんだことは?
・サービスインした時は?
・今後は?

●登場人物

・プロジェクトに関わった社内外の人、技術系、企画系、営業系を問わず登場。
・多数の人の「思い」を少しずつ取り上げると、物語として散漫になるので、主人公を1〜3人定め、深く掘り下げる。主人公の1人は、プロジェクトリーダーになる可能性が高いが、できれば、若い人も主人公として取り上げる。
主人公に関しては、プロジェクトに直接関係ない、入社前の事や、入社のキッカケなどを取り上げてもよい。
・最後に、「このページは内定者が作成しました」というクレジットと内定者の名前と写真を掲載する。

●体裁

・ヘッダフッタなどの当社のWEBサイトのテンプレートに準拠するが、その範囲内でフリーフォーマット
・数千文字ぐらい?
・写真をふんだんに入れる。(インタビュー時の写真、当時の記録写真、など)


■内定者研修としての進め方

●オリエンテーション

・内定者3〜4人が1チームとなり、1プロジェクトを担当する。1チームに1人、プロジェクト担当者からガイド役が付き、広報が企画の相談役、人事が事務局業務全般という体制で進める。
・まず、ガイド役がプロジェクトの発足から現在に至る流れをブリーフィング。
プロジェクトの体制図、メンバー表、当時のスケジュール表などを提示。
質疑応答。
・内定者の取材チームの中で役割分担やスケジュールを協議する。

●取材〜企画概要書提出(3週間後)

・内定者は、事実関係を整理しファクトシート(事実関係を時系列順に整理した表)を作成。どの当たりを重点的に取材するか、企画概要書を作成。
・プロジェクトの体制図、メンバー表に従って、内定者は社員に取材依頼をし、取材していく。
・取材後、企画概要書を修正、最終案として広報部に提出。
誰を主人公にするか、どの出来事に重点を置いて掘り下げるかなどを記載する。

●広報、プロジェクト担当者から修正要望等があれば出す。(1週間後)
●最終仕上げ(2週間後)

・追加取材が必要な場合は追加取材
・企画概要に沿って、原稿を仕上げる。
・HTMLデータとして納品

●広報、プロジェクト担当者から修正要望等があれば出し、本番環境にアップ(2週間後ぐらい)

・追加取材が必要な場合は追加取材

■その他

・作業場所として会議室を全チーム共有で一つ開放する。
・内定承諾書提出者から順次チームを結成し、五月雨式にスタートする

以上の指示に基づいて、内定者研修が行われ、作品が出来上がって来ました。第一弾を公開しています。なかなかの出来映えではないかと思っています。

プロジェクトK


sana3991 at 13:46|この記事のURL

2006年08月11日 ただの日記

返信したくなるメール

本日は、「コメント、メールを頂いた皆様」の続編のような感じです。


前回、原則個別にメール返信出来ませんと書きましたが、私も何人かには個別に質問に回答するなどメールしています。
営業マンにも「商品を買いたくなる」営業マンとそうでない営業マンがいます。パーティで名刺交換をしただけでも、もう一度会って見たいと思う人もいます。
メールでも、「返信したくなるメール」があります。

それらは、全て共通したポイントがあると思います。

私も大学1年生の時、当時のマクドナルド社長、故藤田田氏に、手紙を書いたことがあります。当時、マクドナルドは日の出の勢いで、著書の「ユダヤの商法」もベストセラーになり、藤田田氏はまさに「商売の神様」とうように崇められていた存在でした。

そんな藤田田氏に対して、私は著書「ユダヤの商法」に対する疑問と反論をお会いしてぶつけてみたかったのです。何度も推敲を繰り返して手紙を出しました。
結果は、秘書の方から
「お会いしたい気持ちはあるのだが、時間が足りなくて無理ということを藤田が伝えてくれと申しております」
という趣旨のお手紙を頂戴しました。そして、それから何ヶ月か経ってから藤田田氏から新著と直筆の手紙が届きました。手紙には「新著を書く際に貴殿の意見を参考にさせて頂きました。有り難うございました。」という趣旨のお礼が書いてありました。

大学生当時には、いきなり手紙を書いて何人もの社長さんにお会いしました。
返信したくなる、会いたくなるメールのポイント3点だと思います。

●簡潔かつ要点を押さえていて、印象に残ること

私の所にも営業のDMやメールが山のように来ます。私の場合は毎日2〜300通ぐらいのメールを受信します。一通り目は通すものの、知らない人からのメールをじっくりとは読まないですね。

●自分をアピール出来ていること

マインドシェア今井社長も対談の中で、「人生一生自己紹介」とおっしゃってますが、「面白そうなヤツだな!」と思わせる自己プレゼンテーションが出来ることは重要です。

●相手側に返信する又は会う理由、必要性、欲求、メリットを持たせること

ブログからメールを下さった方は、「単に会ってみたい」「相談に乗って欲しい」など、何らかメールを書く又は会う理由、必要性、欲求、メリットがあるからメールを書いてきている。
私の側にも「なんか面白そうなやっちゃなぁ」でもいいから、何かの理由が無ければ、やっぱり中々返信できない。私は1日にだいたい2〜300通のメールを受信している。全てに返信していたら大変なことになってしまう。

 

上記の3点は営業でもプレゼンテーションでも共通することなので、コツを身に付けると一生モノです。


sana3991 at 21:44|この記事のURL

2006年06月26日 起業と経営のコラム

ASP型で儲ける方法

先週、とある会社のASP(Aplication Service Provider)ビジネスに関する相談を受けていた。
良い機会なので、自戒の念を込めて、ASPビジネスについて書く。

ASPのビジネスにおける富の分布は、黄金律を振り切って1対9ぐらいでは無いかと思う。つまり、自然法則以上に儲かっていないサービスが多いのではないだろうか?

ASP型のサービスを検討しておられる方々は、この記事を読んだ上で、もう一度検討してもらいたい。

今更だが、自由競争、市場の原理が有効に働いている市場に於いては、商品の価格は需要と供給の関係で決まる。
ここまでは、誰でも知っている。

ところが、ビジネスのタイプによって、供給過多になった場合の価格下落の速度が違うという点には、中々気が付いていない。

競争が激しくなると、商品の価格は低下し始める。アダムスミスは、見えざる神の手によって、需要曲線と供給曲線が交わる点に価格は収斂すると言った。

スミス君、それは間違えてるよ。経済学部中退の私に言われたくないだろうけど。(笑
私の経験的観測で言うなら、「商品の価格は下落は、原価を割り込む直前で止まる。」が正しい。商品価格が原価に近づくと限界効用が働き始め、やがて下げ止まる。

だから、原価率、もう少し正確にいうと減価償却費を除いた変動費率、によって価格の下げ止まる位置が異なるのだ。

(難しい話はここまでです。)

例えば、街のマッサージ屋の平均価格は時間6000円。お店がマッサージ師に支払う賃金が3000円だと仮定する。マッサージ屋がどれだけ乱立しても、価格を3000円以下に下げることはない。3000円以下に下げるぐらいなら店を閉じる。

一方で、航空会社はどうだろう?
飛行機を1機飛ばすためには、機体の減価償却費や燃料費などの様々な原価が掛かる。が、500人乗りの飛行機を一度飛ばすとなると、500人満席状態で飛ばそうが、10人だけ乗せて飛ばそうが、コストはほとんど変わらない。1人単位で掛かってくる変動費がほとんど無いのだ。

だから、「空席を空けて飛ばすぐらいなら、格安でもいいから席を埋めてしまおう。」という考えになりやすい。そして、飛行機のチケットの価格はどんどん下がってしまい、航空会社の経営は青息吐息だ。


ASPというビジネスモデルはどうだろうか?
ある側面で見ると航空会社によく似ている。
一度システムを作ってしまえば、1社でも100社でも1000社でも、掛かるコストは変わらない。
「空席を空けて飛ばすぐらいなら、、、、」と同じ発想に皆陥る。
だから、際限なく価格は下落していく。
そして、個人向けのサービスは、ほとんどが無料になってしまった。

法人向けサービスも、瞬く間に価格下落していく。

では、ASPサービスは儲からないのか?




ASP型ビジネスが持つ問題点は航空会社のビジネスと類似しているが、一方でASPには、航空機のビジネスに無い利点がある。

それは、事実上キャパシティに上限が無いことだ。(しっかりとした負荷分散技術があることが前提になるが)

500人乗りの飛行機は、盆暮れGWの様な繁忙期でも500人以上の客を乗せることが出来ない。
それに対してASPは、客が増えればサーバーを増設すればよい。今どき、サーバー代金など開発費に比べれば、タダみたいなもんだ。
そして、一度損益分岐点を超えれば、変動費が無いだけに売上=粗利。売れば売るほど利益率が上がる。もしも、価格が高値安定し、順調に集客(販売)できるなら、こんな良いビジネスモデルはない。

ところが、実際には、前述したとおり儲かっているASPは少ない。
最大の理由は、最初から価格設定が安すぎること。
既に格安航空券の乱売状態に陥っている。
別の言い方をすると、営業・マーケティングコストを甘く見てるか、自社の営業力を過信している。
月額1万円のASPを売るのに、営業マンが3回訪問して成約していたら、永久に赤字だ。初めから計算が合ってない。個人と違って法人に衝動買いは無い。どれだけ価格を安くしても、それなりの営業コストは掛かる。それを考慮に入れた価格設定にしておかなければ、売れば売るほど赤字が拡がる商売になる。

という訳で、儲かるASPは次の2つのパターンしかない。




儲かるASPとは、次の何れかのタイプだ。

1)低価格のASPをマーケティングコストを掛けずに数を売る。
2)マーケティングコストがかかるが、高価格で売れるASP

実はどちらも、そんな簡単なことはない。個別に検討してみたい。

1)低価格のASPをマーケティングコストを掛けずに数を売る。

低価格のASPが、ほとんどの場合、構造的に赤字であることは前述した。

変動費、原価がタダでも、1件当たりの販売費より価格設定が低いのでは利益が出ない。このような価格設定のサービスで利益を出すためには、マーケティングコストを抑えて、尚かつ、数を売る仕組みをつくるしかない。実際にはそのような仕組みを作れるサービス、企業は限られている。

●他の製品・サービスであらかじめ顧客基盤、営業網がある

  ASPサービスを単品で一から販売しようとすると、それに掛かるマーケティングコストを全額その粗利の中から拠出しなければならない。
  しかし、他の製品・サービスで既にマーケティングコストを掛けていて、顧客基盤と営業体制が有る場合はどうだろうか?
もし、その顧客基盤に対して、追加コスト無しに新たなASPサービスが売れるなら、見方によっては、マーケティングコスト無しで販売できたことになり、売上=利益 という図式が出来上がる。
この図式なら、販売価格がどれだけ安くても、利益を確保することが出来る。

●WEBのみの販売

  WEBで24時間365日、無人で商品説明からサンプル利用、申し込み、決済までを行い、人手を介さない。これなら営業コストはゼロだ。もちろん、宣伝広告費というマーケティングコストは掛かるが、それにしても、人に掛かるコストと比べれば、遙かに安くなるはずだ。
  ロジスティックを伴う一般的なeコマースが販管費の爆発よってなかなか営業利益を出せない現状と比較すると、ASPのビジネスモデルの素晴らしさが際だつ。
  
ところが、その素晴らしい状態は、WEBで集客できる場合に限られる。多くのeコマースが体験しているとおり、実際にはサイトを立ち上げたからと言って自動的に客が訪れる訳ではない。元々ポータルをやっているなどネット上での顧客基盤をもっているか、無料版を配布して人気を博するなど仕掛けがなければ、WEBだけで黒字化できるほどの集客は難しい。

また、WEBだけで商品説明を完結しようとすると、相当にシンプルでわかり易いサービス内容でなければならない。

2)マーケティングコストがかかるが、高価格で売れるASP

KLabが開発した高速メール配信システムは、提携先からASPの形でも提供しているが、年間契約で2〜3百万円の価格設定になっている。何万、何十万人という単位の会員、顧客を持っている企業しか対象にならないが、そういう企業からはニーズがあり、導入企業には価格に見合った効果が期待できる。
そして、市場に同等の性能・機能の製品が無いため、価格を下げる必要がない。
高度で特殊な技術を用いているので同等の性能の製品が登場する可能性は低い。価格を維持することが出来るはずだ。

他にも、SFAやCRMなどにこのタイプの製品が多い。高価格なASPは、高価格を支払える規模の会社が顧客対象になることが多い。
高価格なASPが成立するためには、以下の条件を複数満たしている必要がある。

  ●高度or特殊な技術orノウハウを用いるなど参入障壁が高い。
  ●会社または製品、サービスの知名度、ブランド、信頼度が高い。
  ●ASPとして単にシステムを利用するだけではなく、それを活用したコンサルティングなど付加価値が付随している。
  ●価格決定権を握れるだけのシェアをもっている。
  ●高付加価値な営業体制がある。

 

まとめ

1)低価格のASPをマーケティングコストを掛けずに数を売る。
2)マーケティングコストがかかるが、高価格で売れるASP。

どちらの条件も、起業するときに条件を満たすことは難しい。既に営業している会社でも、上記の条件を満たす会社は少ないはずだ。
上記の条件を満たすことが出来ない会社がASPのビジネスをやる場合は、単体でやらず、上記の条件を満たす会社と組んで事業化すべきだ。

逆に、どちらかの条件を満たしている会社は、是非ASPのサービスをやるべきだ。

そして、やるなら、損益分岐点を超えるまでの期間を辛目に設定して、赤字期間を耐え抜く覚悟と資金を用意した上で取り組むことだと思う。
損益分岐点を超えるまで我慢すれば、夢の高利益体質が待っている。


sana3991 at 19:28|この記事のURL
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KLab(株) 代表取締役社長

19歳で株式会社リョーマを起業して以来、数々のベンチャーを起業。地獄と天国を経験し、それでもベンチャー起業と経営にこだわり続けます。


趣味:音楽(オールジャンル)、酒(飲み過ぎ)、ゴルフ(下手くそ)、サーフィン(過去形)、旅行、
出没地:六本木、西麻布、麻布十番、豊洲、沖縄

真田が登場する本

Director'sMagazine
巻頭特集では未公開の幼少期や学生時代の半生記が描かれています。


TechnoTokyo

IT系のベンチャーの受付や応接室でよく見かけるTECHNO TOKYOカレンダーの書籍版。巻頭のカラー特集では、GMOの熊さん、インデックスの小川さんなどと共に、KLab(株)、真田も掲載されています。


モテカフェMesseage
Tokyo FMの人気番組「モテカフェ」が本になりました。ゲストとして登場した13人のベンチャー社長が"モテる"秘訣を語っています。
六本木ヒルズ
真田哲弥が、三木谷浩史、藤田晋(敬称略)などとともに、10人の21世紀勝ち組企業家の1人として紹介されています。
勝ち組と言われても、今は、再び挑戦者なんですけど。。。

本表紙_あのバカ
真田哲弥の学生起業家時代からサイバードの公開直前までが描かれています。
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