真田が対談


ブログは日記では有りません。過去記事に面白い記事、役立つ記事が有るかもしれません。こちらの目次より、興味の有る記事を探してご覧頂けると嬉しいです。

2007年08月06日 真田が対談

バックスグループ岡田社長と対談 (元祖電波少年状態で学んだこと)

2ヶ月振りの更新です。

久々に「真田と対談」のコーナーです。

今回のゲストは、
株式会社バックスグループ 代表取締役社長 岡田努さんです。
バックスグループは、売上100億円を超える営業支援アウトソーシングのJASDAQ上場企業です。

岡田氏は、その昔、私が経営していた株式会社ダイヤル・キュー・ネットワーク(以下Q netに略)にアルバイト入社し、その後、人材派遣大手F社の執行役員を経て、今年6月バックスグループの社長に就任。そこで、社長就任祝いとして久々に飲みました。

その時の会話のほんの一部を掲載します。


元祖電波少年状態で学んだこと

バックス岡田社長(1)B








岡田

若いとき、学生時代に真田さんにお世話になって、その時に知り合った方がいまだにお付き合いがあるんですよ。僕がその時に得たものっていうのは、今更なんですが、3つありまして・・・

当時は学生でまったく何も考えないでブラブラしてたんですが、ダイヤルキューネットワークで学生バイトとしてお手伝いさせてもらって、人生が変わりました。もう、何でもやりましたね。ひどいのは、学生なのに転勤させられましたからね、札幌に!(笑)

真田

はははは!そんなことも有ったよな。

岡田

もう、元祖・電波少年ですよ。体ひとつで行ってこいっ!てお金渡されて。札幌着いて「オフィスどこですか」って聞いたら「オフィス探すとこからやるんだよ!」って言われて(笑) 自分の住むところだって、それも事務所と一緒に不動産屋で探して来いって・・そんな世界ですよ。その日はサウナかなんかに泊まりましたけど(笑)それから札幌に一年ちょっといたかなぁ〜。

真田

その時って休学してたんだっけ?

岡田

退学しましたよ(笑) 四年の前期だったんで、ウチの親も発狂して「学校辞めて札幌行くって何なのそれ!(怒)」ですよ。・・・まぁ、いろいろありながらも学校にも説明して辞めて札幌にいきましたよ。それと同時に社員にしてもらったんです。

真田

ひどい会社だねぇ。


岡田

まぁ、そんな状況でしたけど、その時に学んだ3つはですね。
一つは、商売の本質というか、どういうところにお金がかかってどうやったら儲かるかっていう数字とか情報に対しての感度の高さですね。

二つ目は責任を取るということですね。
こういうのが経営者や上司の責任の取り方なんだっていうのを見せてもらいました。いい事も悪い事も早いうちに経験させてもらったっていうのは良かったですね。
具体的に言うと・・・やはり会社も倒産してなくなったわけですから・・それを学生の身分で体験するっていうのはなかなかできないですよね。実際、よくわからなかったんですけど(笑) ただ、一緒に仕事をしてきたメンバーがバラバラになって、もう一緒に仕事ができなのは寂しいなぁと思いましたねぇ。

三つ目は、みなさんと一緒の時間を過ごしてすごい体験をしながら、今でもお付き合いできてるっていうのは・・なんというか究極なことを言うと、人を好きになるというか、愛すことで周りからも愛されるっていうことですね。
人が最小単位というか、人との関係を大切にするというのが一番の信条にしていることですね。もちろん、部下にも上司にも誰に対しても同じです。

早い時期になかなか経験できないことを体験したことが、今の自分を形成したというか・・ただ単純にすごく楽しい会社で、知らないことをたくさん吸収できた時期だったので・・ホントに大変なことばかりでしたけど(笑)、損得抜きでやれちゃう雰囲気がありましたね。今思うと、凄いメンバーでやってましたからね。
学生の下っ端にいたヤツらが、今は上場企業の社長やってますから(笑)

バックス岡田社長(1)A









■ 何をやるかより誰とやるか ■ 

      
バックス岡田社長3







真田

当時、いつも神野(※注:現 人材派遣大手G社 社長)とセットでいたよね。

岡田

そうですね。2人でワンセットでした(笑)

真田

その後、一人がG社、一人がF社、派遣の両雄に分かれて創業に参加したわけだど、両社が成長していく過程でライバル意識っていうのはお互いあったの?

岡田

ありましたよ。恐らくH社長も敢えてそういうキャスティングしたんじゃないかなぁ。「お前、もう営業もどれ!」と。ガチンコで戦う会社って、もう一社しかないですから。

真田

その頃は神野と二人で飲みにいったりしてたの?

岡田

それは非公式で行ってましたよ(笑)

真田

ははははは。なるほどね。

岡田

それがいい環境だったと思いますね。
自分も営業にすごく集中できたし。数字のこだわりだとかは、ダイヤルキュー時代に毎朝の朝礼で数字の報告をした習慣が染み付いていて・・あれはインターンシップとかの感覚ですね。ハチャメチャでしたけど、あそこがルーツですね。

新しいサービスを立ち上げるって寝食忘れてがんばってた時に、バイトの俺にも「オマエなんかいいアイデアないの?」なんて考えさせてくれたりしてましたから・・ものすごくいい勉強になりましたね。なので、バイトでもかなりプロフェッショナルな意識がありましたね。勝手に持っちゃうんですよ。おのずと会社全体が見えてきましたし。
でも、やっぱり会社は‘人’だなって思うんです。F社の創業メンバーにも言ってきたんですが、

事業は何をやるかっていうより、誰とやるかがすごく重要だって。

真田

結局、そこだよね。何をやるかより誰とやるか だよね。

岡田

そこを岡田も大事にしてるんだろって話をよくされましたね。大げさにいうと、自分の性格を含めて人格ができたのがその頃かな、と思いますね。

当時、神野と六本木のチャールストンというバーでバイトしてたんですが、ダイヤルキューにいって人生メチャクチャ変わっちゃいましたね。

真田

俺、今でも、よく叱られたり感謝されたりするよ。「真田さんのせいで人生変わった」って。

岡田

誰かが持ってたんですけど、ダイヤルキューが倒産した日の晩に、みんなで近所のカラオケ屋にいってドンチャン騒ぎした時の写真があったんですよ。会社がなくなった日ですよ。真田さんとかもベロンベロンになって歌ってる写真とかあって。そういう状況下の写真とは思えないですよ。お祭り騒ぎで(笑)




■ 人との関わり方 ■

     バックス岡田社長6






岡田

電金の為政さんとも話してたんですけど、これからは人を入れるのが大変になって、辞めたあと補充するのにもお金かかるし、人を定着させることもやらないとってね。入り口のところばっかりにお金かけてきたんだけど。だからリクルートが儲かってるんですけどね(笑)

真田

為政さんはなんで知ってるんだっけ?

岡田

為さんも有名人で共通の知り合いがたくさんいるんですよ。一番最初は同期の43年会のメンバーの一人がホームパーティーで知り合ったんですよ。

真田

商売やればやるほど世の中が狭くなっていくよね。ひょんな所で知り合いに会う。

岡田

真田さんはお会いするたびにスケールアップしてらっしゃるので、いつまでたっても追いつかないような距離がありますね〜。

真田

ははは、 そんな事ないない。昔の部下にどんどん追い抜いて欲しいよ。

岡田

でも、やっぱり真田さんはいつまでたってもやんちゃ坊主だなぁって思いますね。さっき、店入るときの靴の脱ぎ方なんてほんと全く変わってないしね。

真田

なんだかんだ、俺は社長しかやってないからなぁ、そこは変わらないよなぁ。

岡田

僕はまだあの頃学生だったし、結果、会社 なくなっちゃっても実害なかったのでよくわからなかったですね。でも倒産したときは泣きましたよ。なんで泣いたかって言うと、毎朝おはよう〜って会社行って仕事したり、メシ食ったりできなくなることが悲しくて。会社は家族みたいなもので、社長は家族の長ですよね。自分も愛情をもって育ててもらったったし、色々怒られはしましたけど、褒めていただいたこともあったし・・・


親には褒められないけど、学校サボってバイトして給料もらって、そこで褒められるのはすごく嬉しかったですねぇ。逆に一番怒られたのは、紀尾井町のビルに引っ越した時にブラインドが必要だと思って、当時流行ってたマイアミバイスのマネしてピンクとペパーミントグリーンのブラインドにしたら、「テメー、ここは会社だぞ!」ってボッコボコに怒鳴られましたよ(笑)
言ったほうは忘れてるんですけど、言われたほうは鮮明に覚えてるんですよね〜。

真田

ははははは、そんなものか。

岡田

まぁ要するに、一バイトの人間にも裁量権を与えてくれて、まかせてもらえて、何でも最後まで自分で責任を持ってやらせてもらったんですよ。

真田

自分自身が学生時代から会社経営やってたから、「学生だからまだ無理だ」という感覚がまるで無かったね。

岡田

当時、自分がダイヤルキューの社員になるときに、親を呼んでこいって言われまして。学校辞めて、こういう会社に入るって言っても親は全く理解してくれなかったんですが、太田さん(※注:当時の上司, 現メディカルキャスト社長 )が食事しながらきちんと説明してくださったことで助かりましたよ。今で言うリクルーティングなんですが、それでおふくろはものすごく応援してくれるようになったんです。そのくらいまでやらないとだめですね。


今、新卒を採る時には僕やトップの連中が親御さんに対して‘きちんと預からせてください’と一生懸命お話をするんですが、それまで反対していた親御さんも急に手のひら返したように、どうぞよろしくお願いしますって言ってくださったりするんですよ。

真田

そういうときの岡田は親受けするよね(笑)

岡田

そういうことを誰が教えるでもないけど、Qではきちんとできてたりしたんですよ。真田さんは知らないことたくさんあるでしょうけど、そんなこともたくさんあったんですよねぇ。

真田

そうなんだよね、すべてを俺が直接指示をしなくても、優秀なやつらが揃ってたからそれぞれが自己判断でやってたしね。

岡田

そうですね。それはさっきも言ったとおり、責任もセットなんですよ。ケツはちゃんと自分で拭けということですね。

そういう生き方も一通り見せていただいたんで、部分的な仕事じゃなくて、かなりレベルの高いパシリをやらせてもらいましたね(笑)そのへんのビジネススクール行くより、ずっと実践的でいい経験させてもらいました。内容濃かったなぁ。

ですので、今は業界的にも逆風が吹いてますけど、その逆境さえも楽しみっていったら怒られるかもしれないですが、いい勉強させてもらってるなと思えますね。だからこそ、今が突き抜けるチャンスなんだと思います。ここはまた先輩方の顔に泥を塗るようなことはできないな、とね。

岡田

真田さんは、昔、マンションの一室でやってた頃から本質的には何も変わってないですね。世の中の常識は真田さんの非常識ですからね(笑)

真田

あんまり変わってないね〜。

岡田

色んなところで真田さんの話聞きますからね〜。時間は限られているのに、いつどうやってそんなにたくさんの人と会ってるのかなぁと思ってたんですよ。

真田

俺、実はそんなに人に会ってないんだけどなぁ(笑)  その人にとっての節目節目で人と会うようにしてるんだよね。だから、記憶に残ったり、話題に上ったりするんだと思うよ。岡ちゃんと会おうって思ったのも、社長就任の挨拶状を頂いたから。これも節目だと思って話してみたかったかっんだよね。最近、仕事の話してなかったしね。




■ バックスグループの今後の戦略 ■

      
バックス岡田社長7





真田

ちょっと話題を変えて、バックスの今後を語ってほしいな。

岡田

今は商材としては携帯電話がメインなんですが、今はそこを横展開していきます。いわゆる黒モノといわれるテレビなどのデジタル家電、 洗濯機などの白モノ、カメラとかの小さいもの、と商材の幅を広げていこうかと思っているんですよ。

今は人が採りにくいので、郊外や地方に営業所や事業所を構えているところも多いんですが、ウチはランニングコストはかかっても都心部で人が一番集まる、マーケットも大きいところに集中して出してます。その代わり、給与以外の付加価値を一生懸命考えていますね。
そこには、いろんな意味での業務効率を図るためのツールを導入してみたりしてますが、そこにもう少しプラスアルファをして、

もうちょっとウェットなしくみ作りとかコミュニケーションをとらなきゃだめだなぁと思いますね。

例えば、ベタなことですが、給与明細を封筒に入れて配ってるんですが、そこに僕がレターを書いて同封しているんです。自筆まではしてないですが(笑) トップはなかなか直接コミュニケーションはとれないので、距離感を出させないために、そういうフォローは真面目にやってますね。

社内的に「ちょいスキル」って呼んでるんですが、スキルのある技術者の採用をするのではなくて、「ちょいスキル」の子たちを集めて教育研修のノウハウを伝えて、きちんと教育研修しながら高い賃金へとリプレイスしていくんです。
他の会社はハイスペックな人たちを採用しているんですが、僕はまったく反対側の、未経験の人も受け入れて意欲の高い人たちを教育研修で育てる、ということをしています。人材ビジネスの究極の形だと思うんですよ。もともと高いスキルを持っている人たちを派遣するっていうのではなくて、育成するところから始めるんです。

ホワイトカラーとブルーカラーに関しては、完全にメジャーなエージェントがいるので、我々はその真ん中をやろうと。

どっちかしかないんですよ、ホワイトかブルーか。小売流通の世界っていうのは、いかに人材を囲い込むかというのが課題なんです。チャネルを増やしていくのに、やっぱりオペレーションは人がやるので、そこにある程度コミュニケーションスキルの高い人たちを出して、頭数だけじゃなくて、量と質をバランスよく配分するっていうのが、真ん中の業界だなと思っているんです。

教育研修をするには、自分の会社の社員の教育研修もきちんとできる会社でなければいけないですね。教育研修に金をつかってることに対して、アナリストたちからは「バカじゃないか」と言われてますよ(笑)

「何のために来たんだ、業績を回復させるために来たんだろう」
って。
「でもこれが次の三年、五年先のためなんです」と、
「今いるメンバーが中核のメンバーにならなければいけない。そのために一年だけチャンスください。」
って頭下げてるんです。
「岡田さんらしくないね。拡大拡大で来たんじゃないの」
「M&Aも思いっきりやるんじゃないの」
って言われるんですけど、
「数字も伸ばします、採用力も上げます、顧客価格も上げます、他の会社さんがやらないような戦略もやります、でもそこで儲けた分は、社内のメンテナンスに活用します
と言ってます。

真田

今、上場企業の問題として、四半期決算開示でアメリカ型になっていって、目先の業績を求めるから、中長期で腰をすえて何かをやるってことが出来なくなってきてるよね。それをやろうとすると目先の業績が悪くなるからね。で、その業績によって株価か変動するから、どうしても目先をよくするための経営をやらざるを得ないね。世の中の環境がそうなっちゃってるから。それについてはどう思う?

岡田

ですから、僕は今、真逆のことをIRでやっているんです。もちろんステークホルダーの方たちがいるので、今、会社がこういう状態になっていて、怒られるかもしれないですが、短期的な数字に関しては一喜一憂しないような状況なんです。機関投資家も離れましたし、株価も七分の一になりましたから。ですから、ある一定の期間のりしろをいただきたいですね。

究極を言うと、ウチはもう生き残り業界再編成が始まっていて、買われる会社になってしまったんですよ。売上が100億で利益も4億出て、時価総額30億で株価2万円なんですよ。

真田

売上100億で時価総額30億なの?利益4億で?PERが7.5倍!ありえないなぁ。

岡田

ありえないんですよ。株価がなぜ戻らないかというと、さらに今年は増収するから減益にさせてくれっていうことなんですよ。

真田

減益してでも、ここはやり直すことによって将来の増収増益のためにということなんだね。

岡田

まぁ、そうはいっても、こなしながら一年間の中ではコスト吸収するようにしてます。

メンバーも平均年齢が27歳くらいなので、若いんですよ。なのであまりストラテジックなことをするよりも、もっとマインドの部分のフォローとして、
週に一度はかならず同行するとか、
ミーティングするとか、必ずやるようにしてますね。

PLも含めてですが、自分が昔、分らなかったこと、教えてもらったこと、例えば勘定科目についてだとか、荒利はこのくらいとらないとねとか、直接話してますよ。でも、それをすることで、200人という小さい組織ですけど、全員がコスト意識を持つようになりましたね。

「経営者としての視点を持ってもらいたいな」
と思ってるんですよ。
「ちょっとは日経新聞読め」
とかね、そんなことまで話してますよ。

それが明日の仕事に結びつくかって言ったらそんな簡単じゃないんですけどね。視野も考え方の幅が広くなりますよね。それは、自分自身、こんな僕でさえも、周りの環境だったり、いい先輩にめぐり合えたことで、きちんとその時真剣に色々と教えていただいて、その時はうるさいなとかめんどくさいな、とか思ったとしても、自然と身についたものってたくさんあったので・・・

「僕も一時期、佐藤さん(※注:現マスターピースグループ会長)になんでこんなに怒られなきゃいけないんだろう?」
って思ったこともあったんですが、今やっぱり役に立ってますし・・





■ 未来とルーツ ■

      
バックス岡田社長8







真田

じゃあ、今39歳で・・・50歳、60歳になったとき、どうしたい、何をしたい?

岡田

今、自分と同期の人間も上場会社の社長やってたりするので、みんながやってない商売やりたいなと思いますね。神野ともよく話してるんですけど、余裕があったらハワイにでもいって船一艘買って、日本人観光客乗せてサンセットクルージングやりながら船上で楽しませて・・・なんてね。

真田

いいねぇ〜。

岡田

今、業界的に話題になっているので色んな取材とか来るんですが、ほとんどお断りしてるんです。その時間があったら会社の中の事を考えたいですね。社内のメンテナンスに時間をつかいたいです。あとはお客さんとコミュニケーションとる時間に使うとか・・なかなか普段話しができないようなヘルパーさんだとか、現場のスタッフさんたちとコミュニケーションとりたいですね。

岡田

まだまだそんな器でもないですけど、上見ると大先輩がうわーってものすごい勢いで走りまくってらっしゃるので・・付いていくのが精一杯です(笑)

でも、あの時代、一緒にいた連中でサラリーマンやってるヤツっていないんですよ。この間も久しぶりに集まったりしたんですが、30人くらい社長や役員がいて、売上あわせたら一兆円くらいになるんじゃないかな(笑)みんなですげーなーって言ってたんですよ(笑)

真田

もともと才能があるヤツが集まったのか、フツーのヤツが集まってブーストして開花していったのか・・どっちだと思う?

岡田

僕は後者だと思いますね。神野(※注:現G社社長)にしてもそうだと思うなぁ。

真田

うーーん、そこはどうなんだろうなぁ。岡ちゃんにしても、神野にしても、当時からフツーじゃ無い面もあったけどね。

岡田

僕、今でも覚えてるんですが、ダイヤルキューネットワークの恵比寿のオフィスの時に、
「吉野家の牛丼が食いたい」
って先輩に言われたんですよ。それも
「三軒茶屋の吉野家のが食いたいんだよ」
って。
で、三茶まで買いにいきましたよ(笑) こりゃ絶対命令だから行かなきゃな、って。なんか雰囲気的に詰まっちゃったかんじで楽しいことやろうぜ的なノリで(笑)
ほんとバカっていうか、クレイジーでしたね。だから、フツーなんですよ。

真田

いや、そりゃフツーじゃないよ。フツーのヤツは学校やめて札幌までいかないだろ(笑)

岡田

いや〜、フツーだったのが、感化されておかしくなっちゃったんですよ。

行くしかないな、なんか行けるかも?なんでも出来ちゃうかも?」って思わせる何かがあったんですよ(笑) 

なんでも出来ちゃうかもって思うってことは、自分のことをフツーだと思ってたんですよ。学生っていう小さなコミュニティにいた人間が、そういう世界見ちゃって・・上には上がいるもんだな、と。

真田

でも、今となってはそのへんの連中と違うっていう自信はあるでしょ?

岡田

あると思うんですが・・何が違うかって言うと、僕は単純に人より量をやってきたってことだと思うんです。人より若いうちから、働きましたし、環境にも恵まれて内容の濃さと量をこなしてきたっていうことですよ。いつも、夜中に自分が事務所に戻っても、常に真田さんいましたしね。床で寝てましたから(笑)仕事ってこういうもんだと思ってましたからね(笑)

真田

床に寝てたよなぁ〜、

あの頃。夜中の2時に電話かかってきて、「○○さんいますか?」って言われて「申し訳ございません。○○はもう帰らせていただきました〜」

なんて何で夜中の2時にあやまっとんねん!(笑)

って世界だったよ。事務所に住んでたからなぁ。

岡田

人が遊んでいる時間に仕事やってましたもんね。ダイヤルキューに神野と一緒にいった時、みんな忙しくしてて、放置プレーで丸一日が過ぎ、帰れって言われて帰って、二日目にさすがに忙しそうな人の手伝いしようって、バイトの条件も何も話さないうちから仕事やってましたからね(笑)ニューオータニかなんかでダイヤルキューネットの開局の記者会見かなんかの準備で・・・もうわけわかんなくって、なんだか知らない人に怒鳴られまくってたし(笑)

真田

あの頃は、俺もわけわかんなかったよ。客観的な状況分析なんかしてる間もなく、とにかくもう進むしかない、みたいな状態で。

岡田

もうただ忙しい会社で、自分で考えてやらないと完全に取り残されちゃうみたいな状況でしたね。よくやってましたよ。当時、お給料もらえるようになって・・たぶん二十万は超えてたと思いますよ。残業代も何もなかったんですけどね。

真田

当時から俺は、何時間働いたからという時間の概念が嫌で、学生だろうがなんだろうが関係ない、どんと払うから成果を出せよ、というやり方だったね。

岡田

メシは先輩がご馳走してくれましたしね。青山のまい泉で死ぬほど食えって言われたりね。くっだらない日があって「十二分に食う日」とかね。なんかくだらない変な企画いっぱいありましたよ(笑)面白かったですよ〜。

真田

ダイヤルキューも来年で創立20周年だから、またみんなで集まろう。加藤(※注:現 株式会社NIKKO 会長)が幹事やってくれるだろ〜(笑)


その後、神野氏が所沢の球場から駆けつけて参加。しかし、渦中の人なので、この会話は割愛させて頂きます。


sana3991 at 20:01|この記事のURL

2006年10月19日 真田が対談

ドリコム内藤社長と対談 (直感派社長と理論派社長)

 ここ2週間ぐらい書き仕事が大量にあって、「もうこれ以上文字を書きたくない!」ぐらいの状況でした。
書き仕事が一段落したので、これからブログの更新を再開します。
そういえば、明日は、WPCというイベントでパネルディスカッションに参加します。1000人収容の大きな会場です。お時間の許す方は、是非ご参加下さい。

 

さて、本日から、株式会社ドリコム 内藤裕紀社長を迎えての対談を連載します。

元々、対談とかではなくタダの飲みだったんですが、話が余りに面白いので、途中からレコーダーを回し始めました。だから、変な話からスタートしています。本音の話がバンバン飛び交ってたんですが、公開出来ない話が多すぎて、編集に時間がかかってしまいました。



■ 直感派社長と理論派社長 ■

内藤 今日、着メロ系F社のH社長さんとメシを食ったんです。
H社長の話は面白いけど、なかなか表に出てこないですね。
真田 世の経営者は、"直感派"と"理論派"に大別できるけど、H社長って、"直感派"の典型だよね。たとえばZ社のO社長とか、おんなじカテゴリーに入るかな。
内藤 僕、"理論派"なんですよ。だから、"直感派"の人と話していると面白くて。
真田 そうだね。今日、話していて、内藤さんは完全に"理論派"だなって思ったよ。
俺はね、世の中から、どうも"直感派"、"思い付きの人"と思われてるらしいんだけど、実は"理論派"でね。
だから、"直感派"の人たちとたまに飲むと面白いんだけど、「じゃぁ、一緒にビジネスしよう」という話になると、かみ合わないことが多いね。
内藤 モノサシが違うっていうのがありますね。
「こうだから、こうなって、こうでしょ、」という流れにならなくて、いきなり「行ってみよう!」って話になる。
真田

そう。「なんで?」って聞くと、「え?だって行けるから行けるじゃん。」みたいにね。
そう言われても、判断基準が全然違うと、何かを一緒にやろうという時には辛いね。

ところで、俺たちの仲間で、「マユゲ3兄弟」って呼んでてね。(笑) メール広告M社のN元社長と、福利厚生B社のS社長、それから今のH社長さん。三人とも眉毛濃いんだよね。
どうでもいい話なんだけど。(笑)

内藤 渋谷のF社長も直感ぽいところもあるけど、理論的でもあるんですね。
真田 F社長はどっちとも言えるね。両方持ってる。
内藤 G社のK社長は?
真田

K社長は理論的に見せようとしていて、理論的じゃないんじゃない?
そこにあの人の存在価値の基準はなくて、こうやったら良いんだってことが分かったら、それを徹底的にやるとか、そういうのが得意な人だよね。
それを、組織にも浸透させて、組織運用するとか、その辺り、組織にドライブをかける手法がうまいよなあ。




■ 人を見る視点 ■

真田話は変わるけど、今の新卒採用、内藤君というか、ドリコムは、新卒採用に際に何を重視しているの? どの観点で、学生さんや、人を見ているの?
内藤

ベンチャー立ち上げられるかどうかぐらいの、一人で出来る、とか、そこですかね。

まあ、今後伸びそうかとか、3年経った時に、自分の仕事を任せられるか。新事業やるときに、任せられるか。

素直であることは良いと思ってますし、諦めが悪そうな人とか。がむしゃらになれる人とか、つまり、結果を出せるかと言うところだと思います。

それから、今回の新卒では、女の子が1/3ぐらいいるんです

真田1/3が女の子? IT業界の中では、女性率高い方だね。
内藤

結果としてそうなっただけなんです(笑)
でも、男の子に負けない強さとかを持っている女性ばかりで、男の子って呼んでもいいぐらいの女の子ばかりですよ。

内定者で飲み会とかしていると、まだ入社していないのに、遅くなったから、会社に泊まりますとか言うんですよ。まあ仮眠室みたいなところがあるんですけど、そこでみんな一緒に寝ちゃう。そんな強さもあるんですよ。

真田ははは、俺と人を見る視点は近い気がするなあ。俺も今のKLabっていう会社に限らず、過去20年間自分の会社に人を入れていくときに、「コイツは、将来ベンチャー社長として大物になれるかどうか」っていう視点が常にあったよ
内藤

そうです。将来出資してあげて、独立していく姿を見たいなって思うんですよ。
結果として、中学・高校で「クラスで人気者」だったタイプの人たちが集まり。

逆に、ポータル系行く子って、クラスで人気者じゃないですよね。勉強しないのに成績いいみたいな、嫌われ者でしょ。
ウチに来るコたちは、成績では一番じゃないんですよ。成績トップみたいなコは採ってないですね。
そこそこだけど、学年で10位以内ぐらいで、それで学校で人気者、そういう子たちを採りたいです。

真田

ベンチャー向きかどうかっていうのがあるね。

それをKLabでは、「才能主義」っていう分かりやすい一言で表現してるんだけど、コイツは、この後爆発するな、っていうヤツを早めに見つけて、そいつを教え込むことに、個人的快感を非常に感じるなぁ。(笑)

「会社の業績に対してどうか」という視点ではなく、そういう若いやつらを育てることにとても喜びを感じ.るし、そうやって、その人たちが成長していく姿を見ていくのがとても楽しいね

内藤それは僕の中にも近いものがあります。ただ、そういうタイプばかりが集まると、まとまりをどうするかって問題がありますね
真田そうだね 。


対談というか、この飲み会、これからだんだん核心に入っていきます。



■ Back to the 2001 ■

ドリコム内藤社長(1)









内藤7月に内定者を集めて、小豆島に行ったんですよ。
真田

なんで小豆島なの?(笑)



内藤

僕達、会社が立ち上がった頃、山小屋みたいなところに、生活場所兼、オフィスを置いていたんですよ。まあガレージみたいなところです。
家賃8万円で、5LDK。すごいところでした。お風呂の水道管が詰まっていて、ショロショロショローってしかお湯が出なくて。(笑) 湯船に溜められないんですよ。入れている間に冷めちゃうから。それに、誰かがほかで水道使うと、シャワーは途中で止まってしまうし。(笑)

真田それって京都市内?
内藤

そうです。あとゴキブリも出るんですけど、さらにネズミが走っていて、その後を猫も走っているっていうような感じ。(笑)


真田

へぇぇ!(笑)


内藤

それを彷彿とさせるようなコテージが小豆島にあったんですよ。だから、「Back to the 2001」だって言って。会社の担当者は、いいホテルとかで企画したんですけどね、僕は「それは違う。」って言って。
夜中の11時に企画のお題を出して、「明朝9時にプレゼンです」と。

みんな徹夜で企画書作ったり・・・。そんな感じで合宿してきました。
でも、自己主張がしっかりある分、そういうのをまとめるのは難しいですね。最初、顔合わせしたときは、「ちょっと、合わないみたい」とか皆が言い出して。どうしようかと思いましたよ。




■ 発明家になりたい ■

真田内藤君は、根っからの経営者なんだ。
内藤

うーん、僕は技術者っていうわけではないんですけど、どちらかと言うと技術系ですかね。でも、大学入ってすぐくらいから、「商い」みたいなことをやっていて、リョーマで働いたことのある三十代前半ぐらいの方たちにお世話になったんですよ。リョーマていうと、既に僕らの時代には、「伝説の学生企業」になっていて、それが真田さんがやっていた会社だって知りませんでした。

例えば、輸入雑貨卸しをしていたような人に、「お前面白いから、明日から来い」とか言われて、朝8時ぐらいに、松下のショールームみたいな所につれて行かれて。「お前、ここでシルバーアクセサリー10万売ったら、明日から面倒みてやる。じゃあな!」、って・・・。(笑)そんなこと言われても、経験ないし、一人ぼっちだし、まず値付けからしなくちゃいけないわけで。1日10万て言われているのに、午前中1個も売れなかったりして。

真田じゃあ、内藤君は、自分は何屋だと思う?
内藤

僕は、何屋というより、なりたいと思っているのは、発明家なんです。


真田ほおお!発明家!
内藤

新しいサービスを作り続けたいんです。今、ドリコムで扱っている商品のほとんどは、僕の発案なんです。


真田

俺、実は発明オタクなんだよ。(笑) ありとあらゆるジャンルの実用新案とか特許とか、かなり下らないのを申請してる。(笑) 便器の特許とか、医療品、あらゆるジャンルに及んでいて、それを個人で、何件だしているかな。


内藤それ、面白いですね。
真田かなり、趣味の領域だね。でも、KLabで20件ぐらいIT系の特許を出しているけど、半分近くは、俺が出してるね。
内藤僕も技術者ではないんですけど、技術系、こういう処理をしようだとか、こういう企画があるからこうしようとか、だから、基本はそっち系なんですね。



■ ドリコムのこれから ■

真田

さて、せっかくなんで、ドリコムの今後の話を聞きたいな、と思うんだけど。

ドリコムは順調に成長してきたけど、今後もさらに成長を継続させて行くための戦略を聞きたいな。まあ話せる話、出来ない話、あるだろうけど(笑)

内藤

大きくは2つ、ひとつは法人向けと個人向けに分けると、法人向けは、最近は「Software as a Service」とか言われてますけど、PCにソフトウェアをインストールする時代からネットにつないだらソフトが使える時代に段々移って行くだろうなと、思っています。

全部じゃなくても、日本で、そういった市場は中小企業だけでも4兆円ぐらいあるとしたときに、移ってくるのが大きなところがある、と考えています。
今、いわゆるCMSのすぐ使えるものは、リリースしているんです。

出せない話としては、●●●●●●●●●●●●●●●●なサービスを出そうって言ってます。

真田Ajaxで・・・?
内藤

Ajaxっていうと、インターフェイスのこともあるんですけど、●●●●●●●●●(以下省略)

あとは、CGM。
何でもかんでもCGMでもしょうがないんですけど。みんなから写真集めてもお金にならないし。
コンビニエンスストアに行くと、広告がイコール雑誌になっているもの、たとえば求人などですね。

真田うん、いわゆるリクルート・モデルだね。

内藤

ええ。なので、その媒体を作ること、そのCGMを作ることがビジネスに直結するかな、と考えました。で、自分たちでやろうとしたんですけど、リクルートと絶対競合してしまう。だから、5月、リクルートと一緒に会社を作りました。完全にその分野のCGMを作ってサービスをしていきます。
もうひとつは、サイバーエージェントと打倒AdSenseをやっています。




■ Ajaxとソフトウエアのビジネスモデル ■

真田

なるほどね。CGM、例えば You Tube、あれだけのトラフィックがあるけど、いまだにあれのビジネスモデルが謎なんだよなぁ。

内藤

ないですよね。

真田今のネットの世界って、ビジネスモデルはないけど、とにかくユーザーを集めよう、たくさん集まったら、どこかが買収してくれる、そういう風潮があるね。売り切ることがビジネスモデルになっているっていうか。
例えば、ExcelとかWordをネットに置き換えて見ましょうという動きが結構あって、そのソフトウェアが今まで何万円か取れていたものが、ネット上で無料利用ができますよって言うんだけど、結局そのビジネスモデルって何だろう?
どこにもビジネスモデルが見出せない、というサービスがすごく多くなってきたね。
内藤

ベンチャーで、CRMを使って、ソフトを買わない、で、提供している会社はサポートでビジネスモデルを作ってますけど、ほぼ赤字ですね。

真田

そもそも、サポートをビジネスモデルにしようという所から無理があるよね。
ペイしないわけでは無いと思うけど、爆発はしないし、かつ一定規模以上にならないとビジネスにならない。

内藤

海外の、オープンソース系のソフトを扱っている会社から、日本市場に出たいからって話が来るんですけど、大体赤字なんですよね。
だから、今のオープンソース系のビジネスは、今流行ってますけど、いつか儲からないってことに気づいて、破綻する・・・または、一部に限られてしまうんじゃないかな、と思います。

真田

有料より、無料のほうが、当然普及する。水が高いところから低いところに流れるようにね。
でもそれによって、今までプロフィタブルだったビジネスが破壊されていくっていう流れが確実に起こっている。
結果として、一極集中が起こるんだよね。その無料とか、ある一定規模を超えると、広告や他の収入源によって、ビジネスが成立するようになってくる。

肝心なのは、「一定規模を超える」ことで、そのために中小規模が淘汰される。一極集中っていう現象が、ネットの世界、ITの世界で確実に起こってるね。
そのために、株式市場が資金供給をして、ある一定の規模になるまで赤字の期間を耐え抜くということが出来るか、もしくは、一定期間を耐え抜いた後、どこかに売却する、そこがビジネスモデルになってしまっているなぁ。

内藤

例えばですね、ソフトウェアに広告を入れようとしますね。有名なところでは、Word、Excel、PowerPointがありますけど、それらが無料ソフトになったからといって、検索エンジンみたいに毎日PowerPointを閲覧しないと思うんですよ。日常的に使うものではないから。

真田

そりゃそうだ。(笑)

内藤

ソフトウェアに広告を入れるっていうビジネスモデルは、空想の世界でしか成り立たないと思ってます。

真田

確かに。同感だね。
で、今ネットの世界では無料の方向に動いて来ている。無料でやって、何から収入を得るかというと、やはり「広告」になる。
が、広告主、広告を供給する側が無限大にあるのかというと、そうではない。広告で収支することをみんなが目指しすぎている。だから、広告スペースの供給が増えて、需要は一定なんだから、広告の単価が下がる。したがって、広告のビジネスモデルは成立しなくなる。っていう現象にどんどん向かってしまってるよね。

内藤

テレビにはチャンネルが12個しかないから、広告の価値が高いんですね。

真田

そう、その通り。
みんなが広告メディアを目指しても、広告の需要がそんな増えるわけじゃないんだから。広告収入を期待するメディアが増えても、広告単価が下がるだけでね。それは、ビジネスとしてどんどん成立しなくなる。

内藤

オペラとか、ブラウザにいろんな広告出ていますけど、ああいうのは、ちょっと違うかな・・・と。
作られた成果物に、必要な対価を払うという、あたりまえの商習慣をもう少し考えて欲しいですね。

真田

それじゃ成立しないよ、ってことがそろそろ分かって来るだろうと思う。成果に対価を払うっていうのは、B to B と B to C とかでは、ちょっと話が違うんだよね。で、少なくてもB to B ではちゃんと対価を払っている。でも、今、B to Cはお金を払わないのが当たり前になっている。

内藤

携帯はもともとお金を払う媒体になっていますね。

真田

それは、キャリアの有料課金だからね。何で携帯がお金を払うっていうシステムが成り立っているかってことは、非常に良いベンチマーク、参考になると思うね。
課金の手間が簡単だったら、かつ、300円とかだったら、なんと言うことはなく払う人は何万人もいるわけだよ。
そこに手間が掛かると、その手間のハードルを越える人が減るから、結果無料で人を集めざるをえなくなる。

内藤

うちは、ソフトを売る、提供して課金するASPの形でやろうと思っているんですけど。
一部、世界には変わった人がいて、無料でもいいよ、とか、自分の労働対価が、顧客ユーザー数とか、使用感想くれれば良いよっていうのがあるんですよね。

真田

いるねえ。

内藤

そこが難しいところですよね。

真田

ただ、確実にソフトウェア開発の環境が厳しくなっているし。


■ エンジニアの価値 ■

内藤

日本に比べて、アメリカのエンジニアの給料は高いので、成り立たないんですよね。高給なエンジニアを取ってまで、オープンソースで提供し続けることが、そもそも資本上成り立たないですよね。エンジニアのコストが上がっていくんなら、優秀な人たちは先に囲ってしまおうというので、採用を最優先にしています。

真田

なるほどね。

内藤

エンジニアは、PLに乗るべきコストじゃなくて、BSにのるべきじゃないかって僕は常々言っているんです。資産計上すべきだと。

真田

俺は、エンジニアには2種類いて、PLに乗るべきエンジニアと、BSに乗るべきエンジニアがいると思うね。一人の天才と、100人のPLにのるべきエンジニアで構成されているのが、普通のソフトウェア開発会社だからね。一人の天才は確かにBSに乗るべきなんだね。

内藤

その「天才」を3割とか4割まで持って行きたいんですよね。


真田

エンジニアの生産性は、できる人と出来ない人とでは1000倍の差があると、KLabのCTO仙石は言ってます。

内藤

給料100万円高くなったら、才能2倍変わりますね。高給なエンジニアを少数取ったほうが、絶対良いと思います

真田

その通りだね。能力の低い人たちが100人集まっても千人集まっても、いい製品は出来ない。能力がある人が一人いれば、良い製品が出来る。それがソフトウェア開発の世界なんだよね。




■ ソーシャルデータベース ■

真田

ソーシャルデータベースが今後重要になる、って内藤君は主張してるけど、物事には光と影があって、良い点、悪い点があるでしょ。最近では、ソーシャルデータベースの問題点もそれなりにクローズアップされ始めていると思うんだけど、データベースに限らず、ソーシャル○○○っていうのは、今後どんな風に発展して行くと思ってる?

内藤

ソーシャルっていう部分を落とし込むと、僕は3つあると思っています。データベースを作り上げるとすると、

まず、「ポスト」っていう、ユーザーが投稿するもの。

世間的には発展していないと思うんですけど、「クリップ」。クリッピングはいろいろ昔から考えています。

最後は、「クローリング」ということですね。ユーザーがクローリング先を指定して行って、データベースが出来るとか。

そういう世界が出来上がっていくのかな、というのが、僕がソーシャルデータベースと言い始めた元々の考え方なんです。結局データベースを各社が作っていてもしようがなくて、一個みんなが共有できるものがあればいい、それがインフラになれば、そのインフラなる会社を立ち上げる、それにつきると思ってます。 

真田

最初に網羅性を獲得する。ある種リクルートは、いろんな情報を一定の網羅性を獲得することによって、そこに集中するってモデルを人力、社員でやっていてね。ソーシャルネットワークビジネスっていうのも、その網羅性を得ることによって一極集中が起きて、2位以下は必要がなくなるか、たいして儲からない。 1位だけに価値がある。 

内藤

リクルートって会社は作れないけど、ネット上でちょっとずつ力をもらうことでリクルートみたいな力を持てる。みんな納得しないんですけど、ヤフーオークションなんかがそうなんじゃないかと思いますね。みんな商品の買い付けなんかしていないのに、あそこに集まる商品データベースは、日本で一番大きいと思います。あれは一番大きなソーシャルデータベースだと思っています。

真田

ヤフオクは、アメリカでeBayがそういわれているように、一番機能しているデータベースだと思うね。 

内藤

あとは、グーグルマップみたいな。データベースとして開放している強さがあると思いますね。


真田

日本のyahooって、アメリカのyahooが動かないと動けないっていう束縛があって。。。 

内藤

逆に、アメリカがあるから、日本のyahooが最前線を走れるというのがありますね。 


■ ベンチャー経営者 ■

真田

俺にとって、20代経営者って世代の隔絶があるね。ひとつの仮説なんだけど、学生時代バブルだった世代からベンチャー経営者が生まれるっていうのがある。今の40代前半のひとね。

内藤

宇野さんとか、熊谷さんとか。

真田

そう。その世代に集中して社長がいるんだ。
その次が、いわゆるネットバブルの世代。

内藤

藤田さん、堀江さん、・・・とか。

真田

その辺りに、ベンチャー社長の山があるね。特徴として、学生時代に良い思いをしてしまうと、会社勤め?まあそれも良いけどさ、それは仮の姿だよ、ぐらいに思ってしまうんだろうね。 

内藤

僕達学生時代に、堀江さんや藤田さんだとかの、若くして成功者になった人の姿を見てたわけですね。だから、若くても出来るんだ、ってことを知った世代なんです。

真田

なるほどね。 

内藤

うちの役員で、藤田さんの「ジャパニーズ・ドリーム」って本を読んで、ベンチャーやろうって思い立った人もいますからね。 

真田

そうやって、若くして憧れるってあるね。俺なんかは、リクルートの江副さんとか、パソナの南部さんとか、その辺のね。 

内藤

ベンチャー三銃士とかいわれていましたよね。ソフトバンク孫さん、パソナ南部さん・・・ 

真田

それから、HISの澤田さんだね。やっぱり、俺らはその辺を見て、やろうと思ったんだよね。 


■ Web 2.0 そしてビジネスモデルについて ■

真田

世の中で、猫も杓子も、Web 2.0って言っているぐらい流行っているけど、どんどん言葉だけが世間に蔓延している感じだよね。かなり早い時期に、内藤君はブログっていうものに着目して、その事業をやり始めた人物として、このWeb 2.0ブームをどういう風に見てる?

内藤

簡単にいうと、Web 2.0ブームの流れのサービスは、ビジネスとして難しいと思うんです。気を入れすぎるとコケるので、みんな難しいところに突っ込んでいるなあと思っています。 

真田

ははは、俺たち、ビジネスセンスはかなり近いんじゃないかなぁ。僕もね、Web 2.0を見ていて、「どこでどう儲けるの?」っていうビジネスが多すぎて疑問なんだよ。 

内藤

僕、儲からないビジネスは嫌なんですよ。基本的に儲からないビジネスはやりたくないです。
儲からないと続かないし。
基本9割は儲からないって分かっているビジネスに、どっかで1割が来るんじゃないかってつっ込んでしまう人たちが多い気がします。(笑)
ええ、別に書いてもいいですよ。普段から言っているし。人に「儲からないからやらないほうがいいですよ」とか言っています。
そういう考えは強いですね。
売却するか、赤字垂れ流してベンチャーキャピタルからお金を集め続けるしかないなんて。
でも、一極集中できたとかの、一部の会社は儲かると思っています。 

真田

そうだね。
ソーシャルデータベースは、情報がそこに集中すれば、そこに価値が出てくることは確かだね。でも集中しなかったところには、何の価値も無い。それと、基本的にビジネスとして成立するためには、そこに何らかの収益モデルがないといけないんだけど、今どんどんユーザを囲い込むために、ビジネス色、ビジネスモデルを隠そうとする傾向があるよね。
そうすると、結果として、ますます何のビジネスにもならないってことになるね。 

内藤

だから、B to Cのビジネスモデルって、3つしかないと思っています。
ECと広告と手数料の課金。それ以外は乗っけられないし。無理ですよね。



■ 鵜飼いと貸し船屋 ■

真田

自分のブログでね、無料ブログを提供している、アメブロとか、ライブドアとかのビジネスモデルに関して書いたことがあるんですよ。彼らを鵜飼いとして、何十万人のブロガーを鵜に見立てるとする。
で、鵜たるブロガーが獲物を取って、船に持ってきてくれることを期待しているんだろうと思うんだ。ところが、この鵜は自己主張を持ってしまっているので、魚を持って来いって言ってもだめなんだね。

「自由にやっていただいて良いです」と言ってブロガーを集めている以上、鵜飼いたちには何の強制力を持っていない。だから、今たくさんの魚、すなわちPVを集めてくるんだけど、でもそこに、鵜が独自にいろんな広告を出しても、アフェリエイトをやっても、鵜飼いには何のメリットもないんだね。
だからといって、いまさら鵜飼いが「魚を持ってこないヤツは破門や」とはいえない状況にどんどんなってきている。
そういう状況をブログに書いたんだけど、それ、ライブドアブログでね。そこにもともとあったライブドアの広告とかをHTML書き換えて全部消しちゃった、って正直に書いたら、2日後にライブドアから「広告を消す行為は、規約違反ですから、早急に改めて下さい」というメールが届いたよ(笑)。

内藤

僕らは、鵜飼いに船を貸している立場なんで。

真田

そうそう、鵜飼いから賃料を取るっていう訳だね。

内藤

3年前に会社を始めるときに「これはゴールドラッシュだ」と思ったんです。みんな金を掘りに行くけど、僕はブルトーザー持っていないから、人力だけど、その時に自分でブログを書いたんですよ。「デニムを作ろう」、「リーバイスになろう」と。

リーバイスの成功って2つあるんですよ。ひとつは、金を掘る人のためのデニム。もうひとつはファッションとしてのデニム。その両方を取ろうと思ったんです。
で、最初に提供した、金を掘る人たちのために始めたのが、ブログシステムを提供するっていうことです。だから20数社のブログをうちでやってるんです。

世間の何分の一かは、ドリコム。
で、ブログをファッションにするとしたら、個人じゃなくて、法人が対象だろうと考えました。法人が社内か社外に情報発信するために使うとしたら、と3年前に考えたことが今に至っています。うまくそれで営業利益も40%近く出してくれてるんですよ。 

真田

今の話は非常に正しいんだけど、一方で成長性って話をするとね、ドリコムのビジネスモデルって、普通にソフトウエア会社だよね。
そういう意味では、爆発力っていうのは、実はそんなにないんじゃないのかな。 

内藤

そうですね。売上が千数百億の会社から比べれば、爆発的とはいえないですね。うちは、1億、2億の規模だったので・・・ 


真田

それはそうだね。 


内藤

本当は、鵜飼いになって、ブロガーの人たちが獲物を持ってくるっていう形であれば良いんですよ。理想的ですよね。 


真田

そうだね、でもうまく行ったときには、爆発するけど、いかなかったときには完全に空振りに終わるっていうビジネスモデルなんだよな。無料ブログで、トラフィックを集めて、でその後、収益を考えるっていうのは、All or Nothingになりがちなビジネスモデルだねとしてどうかね。Yahooぐらいまで行けばいいけど、行かなければ、赤字。 


■ 投資戦略とIPOの矛盾 ■

内藤

僕達が3年ぐらい前に思ったのは、Googleっていう会社が検索エンジンから他のところに投資できている、あのモデルにしたいと思ってたんですよ。
だから、Googleは大きな規模で収益を上げていますけど、僕たちはソフトウェアで収益を確保しながらも、できる限り投資をしようと。今、社内の半分ぐらいは投資事業をやってるんですけど。

真田

Googleに限らず、マイクロソフトでもいいんだけど、その他成功したソフトウェア開発会社の必勝パターンだね。 

内藤

それがないと、破綻します。そうしないと収益が回らないので。
実を言うと、投資をやめたら、6〜7割ぐらい預貯金できるんですけど、あえてそれをやらずに投資をし続ける・・・。 

真田

投資っていうのは、もともとそういう性質のものだからね。 

内藤

3月に前期の決算発表したときに、今期上期は利益ゼロです。投資をすごいしたので、と言ったんですよ。あまり良い反応ではありませんでしたね。
ただ、成熟した企業ならともかく、安定をはかることが第一義ではないと思っているんです。 

真田

IPOすると、株価のことを気にしながら経営しなくてはいけなくなるよね。個人的にはある意味でIPOしたくないな、と思うところがあって。特に四半期の売り上げに一喜一憂して、投資家の人を気にして、IPOすると、そういう傾向に入っていく。その不自由さもIPOには付いてくるね。
そういう点を内藤君はどう考えてる? 

内藤

僕は割り切って考えています。
来週、第一四半期の発表なんですけど、内容は「今これだけ投資分野があります。投資分野の目的候補、進捗状況、以上。」って考えてます。
お金を調達するために上場しているのに、そのお金を使わない事業戦略とかIRとかってどうかと思いますね。
世間の常識はあまり考えないようにしています。 

真田

非常にすばらしい。 


内藤

そうじゃないと上場した意味がないから。逆に言えば、赤字じゃなかったら、投資が失敗したと思ってくださいって。
一部の方は納得してくださったんですけどね。どちらかといえば、海外の方のほうが受け入れてくれていますね。できれば、10億20億ぐらいの赤字を出し続けるぐらい投資をしていきたいんですけど、どこまで許容されるかっていうのがありますよね。 



■ 株式分割と資本政策 ■

真田

今、日本の投資家は理解できないって話がでたけど、アメリカこそ、その四半期毎の業績で、社長の首がすげ変わったりしている状況があるからね。アメリカ型資本主義っていうのが日本にもどんどん入ってきていて、それで日本の市場もそうなってきている。
それでは、本当の意味で、良い会社は作れないと思うんだよね。 

内藤

その点でも孫さんは格好良いと思います。

真田

うん、孫さんは格好良いね。赤字でいいじゃん、とか言ってね、あそこまで赤字を続けられるって凄いことだよ。 

内藤

孫さんは御自分のスタイルをガチっと持っていらっしゃるんですよ。小さなことにこだわって、こじんまりしたビジネスをしちゃうのって格好悪いと思います。
株の話で言えば、僕は分割なんか意味ないって思っていますね。

真田

何で分割なんか意味ないって思うの?

内藤

結局、株価っていうのは、売りたい人と、買いたい人がいて、買いたい人が多かったら上がる、少なかったら下がるってことですね。
分割するってことは、結局買いたい人が増えないと意味がないじゃないですか。
10人の株主がいて、今の株を10分割したら、買いたい人が100人いないとだめなんですから。

そもそも、ドリコムの株を持っている人の絶対量が決まっているとしたら、なんのために増やすんだ?って思うんですよ。上がっているときは、こっちは増え続けているわけだから、分割したほうが、みんなに買っていただけるんですけど、下がっているときには、買いたい人は少ない訳ですから、増やす意味がないですね。
買いたい人が増えていないのに、何で株の数を増やす必要があるのか分からないんですよ。 

真田

N社長と同じ考えだね。(笑)  でも、分割によって、それなりに買いたい人を増やす効果は、あると思うよ。 

内藤

それは、確かに値段が高いから買えないって人たちにとっては、買いやすくなるっていうのはあると思います。
でもそれは、ドリコム株に対するファンがちゃんと付いているっていうなら良いですよ。でも、まだ上場したばっかりで、そんなにファンがいっぱいいるわけじゃないんですから。
単純に株主を増やしたいっていうことでやるなら、意味があると思いますが。
僕としては、株主を増やすっていう責任感よりも、ある程度株価を上げていくとか、株主を維持していかなくては、っていうほうが重要ですから。 

真田

一般的な個人投資家の感覚だとね、一株10万円なら試しに買ってみようかっていう気になる。分割には、エントリーバリアを下げて、エントリーユーザーを増やすっていう効果があるね。
あと、ためしに一株だけ10万円でも買った人は、その会社をウォッチし続ける。だから、底辺として、その会社のファンを作る効果があって、長期的には、株主を増やすメリットってあると思うね。


内藤

長期的にはそうですね。でも、短期的に増やすのではなくて、上場している間は、やっぱり株主は増えていくと思います。ちょっとずつ、ちょっとずつ増やしていければ良いと思うんです。

結果としては、分割しないで、株価がうまく推移していけば望ましいんですが。 

真田

一時ね、株を分割したら、株価が上がるっていう神話があったね。それで意味もなく株を分割して。じゃ、分割されたから、その株を買おうって人もいたんだよね。あの状況は甚だばかばかしいと思うよ。 

内藤

株が分割しても、会社の価値は変わらないですからね。
上場したときに、東証の方と面談したときに、株の数が少ないけど、どう思っているんですか、と言われたんですよ。
今言ったのと同じように答えたんですけど。株を買うっていうのは、ファンと同じで、ファンの数は増えないのに、例えば6,000人しかファンがいない球団に10,000人収容の野球場を作っても4,000人空席があったらつまらないでしょう?5,000人の球状満杯にしたほうが楽しいですよ、って言ったんですよ。ファンの数にあわせて、株を増やしますって言って、押し通したんですけどね。
僕は、自分自身がこれで良いと思ったら、突き進んでいきますから(笑) 


■ 尊敬する人 ■

真田

話は変わるけど、尊敬する経営者って誰なの? 

内藤

諸葛亮孔明かな。
あの人の、最小限の労力で、最大限のパフォーマンスが出来るっていうのはいいですね。
ああいう会社経営をしたいなあって思います。
今いる人で言うと、スティーブ・ジョブズが好きですね。とてもわがままみたいですけど、新しいものを生み出す力がある。

僕はプレゼンテーション能力を上げたいという願望があって、ジョブズはその才能が高いです。一時、あの人のプレゼンテーションを真似していたときがあって。(笑)
真田さんは何タイプですか?

真田

自分の自己紹介で、俺は、
昼は織田信長、夜は坂本龍馬の真田です」っていう自己紹介をしてるんだよね。(笑) 

内藤

だから「株式会社リョーマ」だったんですか?

真田

そう。龍馬は子供の頃から大ファンなんだよ。実物の龍馬は知らないからね、司馬遼太郎さんが書いた「竜馬がゆく」を通じてしか知らないけど。(笑)
俺は歴史小説が大好きで、最初は横山光輝の「三国志」、マンガだけど(笑)、全五十何巻だかにはまったりとかね。
その後、三国志もいろんな種類のを読んだよ。

内藤

そうすると、やっぱり、諸葛亮孔明の格好良さは際立っていますね。 

真田

でも、俺は、曹操だな。

内藤

曹操信長ってかぶりますもんね。

真田

そうだね。でも自分にないものがあるから、龍馬に憧れたんじゃないかな。

内藤

あの人、発明家でもありますものね。 


■ ジョブスとゲイツ ■

真田

ジョブズの話に戻るけど、僕はパソコンいじり始めたころはMacユーザーで、僕もジョブズに憧れた時期があった。
DOSよりもMacの方が遙かに格好良くて。
その後、Appleが負けて、ジョブズが追放されて、いろいろあった中で、さらにアップルがもっとボロボロになって、Netscapeが敗れて、全てがMSに飲み込まれていく。なんか「やりきれない感」をみんな感じてた。
そんな中で、復帰したジョブズがi Podで大ヒットを飛ばした時は、さすが千両役者、やっぱりジョブズは格好よかった。

ビルゲイツは嫌いだけど、でも尊敬する。やっぱり経営者という職業をやっている以上、勝たなくてはいけない。MSは、悪の帝国みたいな扱いを受けているけど、どうやって確実に勝って行くのか、詰め将棋のように勝ちに進んでいく、その姿、戦略はやっぱり凄いよ。勉強になるね。

内藤

日本でいうと、ビルゲイツ手法は三木谷さんで、ジョブズ手法は、実は孫さんなんじゃないかと思っているんですよ。

真田

なるほどね。 

内藤

孫さんは、なんだかんだ言って上がってくる人なんですよね。やっぱり凄いと思います。

真田

孫さんは、思い切った戦略で「スッゲーーー!」って思わせてくれる日本で数すくない経営者。
あともう一人はやっぱり宇野さんだな。 


■ プレゼン資料は自分自身で? ■

内藤

決算発表資料を明日までに作らなくちゃいけないんですよ。 

真田

自分で作るの?

内藤

僕、自分で作らないと嫌なんですよ。
自分が発表する資料は全部自分で作ります。
人が作った資料は、発表できない性格なんですよ。

真田

俺も結構そうなんだよねぇ。 

内藤

プレゼンテーションというのは、スティーブ・ジョブズ然り、ひとつのストーリーの中で展開しますよね。それで他者が作ったものに準拠して話せって言われても無理なんですよ。

真田

難しいね。俺もいろんな講演とかあるけど、いったんは人に作らせても、結局最後は自分で書き直して作っちゃうんだよなぁ。
それが前日とか、当日にやるから、主催者の人に迷惑を掛けてしまって。
事前に渡してある配布資料と全然違うんですけど、とか言われてしまう。(笑) 




■ 今注目している会社、サービスは? ■

真田

ところで、今注目しているIT企業ってどこなの?もしくは注目しているサービス、技術。 

内藤

日本で・・・あんまりないなあ。最近あまり面白いのはないなぁ。
海外だったら、Adbriteとか。Rightmediaとか。
海外で広告のマーケットプレイス系のサービスが結構流行り始めていまして。自分持っている広告スペースをヤクオフに売り出すっていうような感じのサービス。そんなのが面白いなと思っています。 

昔は、「あ、ヤラレタ!」とか思うサービスが出ていたんですけど、、、 

真田

そうそう、あるよね。
「アーーー、やられた。なんでこいつらに先越されてるんだろう!」とかね。(笑) 

内藤

そうそう、そういう感じです。それが今ないんですよ。最近無いですね。


■ 個人の好みとビジネス ■

真田

実はね、俺もある意味で危機感を感じているところがあって、ユーザーとしての視点、この視点で使う頻度がなくなってきている気がする。
具体的には、最近ケータイ使う頻度が下がってきている。(笑) 

内藤

・・・だめじゃないですか!(笑)

真田

俺の場合はケータイより先にPCから入った世代だから、ついついPCのサービスを使ってしまう。このジェネレーションギャップってでかいよなぁ。
年齢的にも、ケータイのサービスって、十代とか二十代とかの若い人向けが中心になっていて、僕自身がもう、そのユーザー世代でなくなってきているんだね。 だから客観的に判断できるという側面もあるけど、B2Cの企画は若い奴らにまかせてる。

内藤

僕はデザインというところは分からなくて、その点、意思決定がしにくいです。

真田

デザインとか好きそうというか、得意そうに見えるけどね。

内藤

僕が好きなデザインと、世間に受けるのとではズレがあるんですよね。洋服なんかでも、僕が好きなものと、世間の流行とはズレがあります。

真田

売れるものと、自分が好きなものって違うからね。

内藤

そうですね。
デザインもそうですけど、CSで分からないと無理なので。参入しにくいですね。だから、アバターとかも分かりませんから。何が流行るのか分からないから、参入しにくい。

真田

そうすると、今は B toB 中心? 

内藤

はい。そうですね。だから、今後はB to Cをもっとやろうとしています。 

真田

B to Bで収益をある程度確保して、B to C でレバレッジを効かして飛躍する。
それ基本だよね。


■ 打率は3割でいい ■

真田

新規事業や新商品をやるときは、3割当たればいいと思ってる。イチローですら3割しか打たないわけで。そうすると、7割外してもええやん、て。
3割当たれば、企業としては、十分利益が出るんだよね。それを10割ヒットを狙おうとすると、バントしか出来なくなる。それじゃ、つまらないよ。
無難なプランしか会議を通らなくなる。それじゃ、打率は上がっても一発のホームランが出ない。打率が高くてもバントばっかりだと、売上は確かに増えるけど、益率とか社員一人あたり売上とかが上がらない。要するに儲からない。

長嶋さんがいまだにヒーローなのは、打率うんぬんじゃなくて、「ここで打たなければならない」って言う肝心な時に必ず打つ。「記録に残るよりも、記憶に残る」って言葉があるじゃない。会社にも「ここで打たなければならない」時があって、社長ってその時に打たなければならないんだよね。

内藤

なるほど、そうですね。
3対0で勝っているから、大振り始めよう、みたいな。

真田

そのうち空振りするから。凡打もあるし。でもね、3割打っていれば、勝てるから。 

内藤

でも、大振りで振り回したいですよね(笑)。

真田

僕もね、振り回したい方なんだよねぇ。しかも大振りのホームランを狙いたいねぇ(笑)。
過去、実際何本かホームラン打ったこともある。でも大振りして、大カラ振りしたこともある。(笑)
ホームランを打ち続けるってことはありえないからね。

一方で、自信があるんだけれども、節目節目でホームランが打てているから、「何でもやってみよう」と思える。
自分自身の人生通算打率を計算すると、やっぱり3割以上は打っていて、最近、実は空振りしてるから、確率論的にはそろそろヒットが出るころだなとか思ってるよ。

内藤

僕も今、本当にホームラン狙いをやっているんですよ。
で、決算説明会で「上期は利益出しません」って言ってしまったんですけど(笑)。

真田

それを言い切れるっていうのは、すばらしいと思うよ。


■ 会社と 株と 投資家 ■

真田

投資家の方々に言いたいのはね、短期の投資のために会社は動いているんじゃないってこと。
長期保有する株主さんが何年間も持ち続けた挙句大損だったよ、っていうことは、これは本当に申し訳のない話だけどね。 

内藤

東証の役員の人に、「ステークホルダーに対しての考え方を教えて欲しい」と言われたんですよ。
具体的に言うと、お客とユーザーと社員と株主、っていうことなんですね。でも僕は「ファンが大事なんです。今日買って、明日売る人は、ファンではないから、無視します」って強気に言ってみたんです。
東証の人は、「それで良いと思う」って言ってくれました。
ファンの人たちのために頑張りたい。東証の人たちも、そういう視点を持ってくれていて、嬉しかったし、良かったと思いました。 

真田

中長期で、1〜3年の間に、いろいろあっても会社を成長させていくのが、経営者の責任であってね。まあ、2年もって株主に損をさせたら、いけないと思う。
でも四半期単位で一喜一憂してたら、ロクな経営は出来ない。今の資本原理主義的な、株価で全てが決まる経営っていうのも、違うと思うよ。「会社は株主のものか?それだけじゃないだろう、」と思うんだよね。いろんな意見があると思うけれども、筋を通せば納得してもらえる。
その考えに納得して、株を買ってくれる人って必ずいると思う。この会社伸びそうだから、長期的に保有しよう、って考える人は、間違いなく世の中にいるわけでね。今の株価の目先で経営が左右されるのなら、何のための経営者か分からない。だったら、投資家になったほうが楽だから。 

内藤

そうですね。そういう人は、マイノリティーだろうと思いますけど。 

真田

確かに、マイノリティーかもしれないな(笑)。
・・・と、言うわけで、今の会話もテープに録ってしまってるけど、ほとんど何も書けません(笑)。

内藤

僕、かまわないですよ。「デイトレーダーよりもファンが大事」とか言っちゃっても、全然かまいません。(笑) 


■ 内藤社長の印象 ■

真田

今日、内藤さんと話してみてね、印象がすごく変わった。
実はもっと、くそ生意気なガキかなと思っていたんだけど(笑)
「くそ生意気なガキ」っていうのは、「実態と乖離して、自分を過剰評価をしている状態」なんだよね。
でも内藤君は、客観的に第三者的に自分のことを評価できてる。

悪い言い方になってしまうけど、ドリコムって、もっとブームに乗っかって、ブームに乗せられているのかな、っていうのが世間一般のイメージだと思ってた。俺はあまりドリコムのことを知らなかったからね。でも全然違った。
今日話してみたら、全くそうじゃないってことが分かった。それが今日の大きな収穫だな。 

内藤

ありがとうございます。
あと、いろんな見方されるんですけど、基本的には自分たちは自分たちスケールでやっています。
世間がどういう風に動くから、それじゃあそれをどういう風に活用するか、とか。

例えば、(ドリコム株を)今日買って明日売る人がいるって分かっていれば、やっぱり株の分割はしない、とか。 

真田

これから、たまに一緒に飲みに行ったりしよう。 

内藤

そうですね。
最初の会社を一ヶ月だけ六本木の交差点に置いて、次に神谷町にしたんですよ。 

真田

へぇ、近いね。うちは、最初神谷町で、いま六本木だからね。

内藤

そうですよね。
上場して、お金が入って、何か買いましたか?とか言われるんですけど、家も引越していないし、免許も持っていないんで、車もいらないし。大学入って、すぐに事業を始めてしまったので、お金も時間もなくて、免許取れなかったんですよ。
だから、今でもあまりお金を使わないですね。あんまり信用されないんですけど。

お世話になっている取引先の会社の方々をお招きして、感謝祭やったぐらいです。大き目の出費といえばそれくらいですかね。 


sana3991 at 16:31|この記事のURL

2006年07月28日 真田が対談

マインドシェア今井社長と対談(決断とは捨てること)

本日は、以前に事前告知しておりました対談です。
 

記念すべき第1回目の対談は、私の数少ない師匠の1人、株式会社マインドシェアの今井祥雅社長にお願いしました。

今井社長と私の出会いは20年ほど昔の学生時代に遡ります。当時、今井さんは、キャンパス・リーダーズ・ソサエティCLS)という学生団体の代表をしていました。CLSというのは、メディア、イベント系学生団体の連盟の連盟で、学園祭実行委員会、プロデュース研究会、広告研究会、映画研究会、ミニコミ研究会、放送研究会のそれぞれの連盟を束ねる連盟。CLSに参加した学生は数千名に上り、USENの宇野さんリクルートの峰岸さんを初めとして沢山の優秀な人材を輩出しました。
大学を卒業した今井さんは、リクルートに就職、三田倶楽部という社会人交流会を設立し、真田も参画。そして株式会社マインドシェアを設立。このあたりは、本編のインタービューの中で今井さん自身の言葉で語っています。

尚、以下の本編はKLabの広報部長 飯田真紀さんに執筆して頂きました。

今井さんとの対談

(場所:西麻布某Barに於いて)


【Q1】真田
学生時代からのたくさんの仲間から多くの起業家が生まれましたが、成功した人としなかった人の違いは何だと思いますか?

真田学生時代からのたくさんの仲間から多くの起業家が生まれましたが、成功した人としなかった人の違いは何だと思いますか?
例えばUSENの宇野さんやリクルートの峰岸さんは学生時代から他の人たちと違いは何かありましたか?その頃から大物になる片鱗はありましたか?
今井今になって思うと、学生時代、僕たちの周りには本当にすごいやつらがいっぱい集まっていたと思います。
そんな中でも、宇野さんだけでなく、真田社長を含めて言えることは、その時々に、自分のやりたいことやビジョンをしっかりと持っていた人ですね。"将来独立をしたい" とか "いつか大きな会社をつくる" といった漠然とした夢を語っていた人は成功していない。
成功している人に共通して言えるのは、遠い将来の漠然とした夢ではなくて、今、何をしたいのかをその時点、その時点で持っている人。

それから、決めること、決断することができている人だと思うな。
"決断する"ってことは"他をやめる"って事なんですよ。
社長になる人は 欲張りだから他の人よりやりたいことがいっぱいあるんです。
だから、今、自分が何を手に入れるべきか、何をしなければならないのか
その瞬間、瞬間で決められるということが重要。
"決断"っていうのは'選ぶ'のではなくて、'捨てる'という事です。

「今日決めることが大事だ」 と思い始めたら、不思議と物事は動き出しますよ。
実際はなかなか難しいですけどね。
真田そう気づかれたのはいつ頃ですか?
今井つい最近のことですよ(笑)
そう思って振り返ってみると、真田社長は、出会った20年前の「リョーマ」の時から「今日から○○します!」「今日からこうします!」といつもその時点で決めていたと思うな。
すぐ変わるんだけどね(笑)
これは真田社長が自分で学んだのか、いつの間にか身につけたのか、資質なのかわからないけど、どこかで何かを決めたことがあって、そこでの成功体験があるからじゃないのかな。
真田うーん、僕はたぶん他の人よりかなり欲深いんですよ。
一旦、これがやりたい、これが欲しいと思ったらやらなきゃ気がすまない。
捨てる意識がまったくなくて、「これだ!」と思ったらその事を一日中考えているし(笑)
それは宇野さんもそうかな。これをやりたいっていのがすごく明確(笑)
今井

僕の持論【人生一生自己紹介】の話をしますね。
真田社長たちと"らんざん会"っていう就職面接道場のボランティア活動を21年続けてるんです。実はいいこともやってるんですよ、僕たち(笑)
※らんざん会に付いては別途詳述します。

そこで僕がずっと言い続けていることが【人生一生自己紹介】ということです。
今日、今の自分の自己紹介がちゃんとできるか、明日は昨日よりちょっとでもいいからベターな自己紹介ができているのか。
今日、"決まってる"やつは強いですよ。
にうまくいかない人は先の話ばかりしますね。

真田なるほど、逆のパターンはすごくわかりますね。
確かに現実感のある話をしない人はうまくいっていないですね。
今井自分が今どこにいて、どこに向かおうとしているのか分かっていれば、確実に自分の船を前に進めていくことができる。だから、人生一生自己紹介です。
今日きちんと自分を紹介できて、明日、今日よりもうまく自己紹介ができるようになる事が大切です。
自己紹介なんて面接の時くらいしかないと思うだろうけど、仕事では毎日していることでしょ。
社長なんて一日中自己紹介なんですよ(笑)
ある時は自分を、ある時は会社を、ある時は商品を売っていかなきゃいけないからね。



【Q2】真田
20年後(現在)に成功している奴は、学生時代はどんなヤツでしたか?

Q2の画像(今井さんとの対談)

真田20年後(現在)に成功している奴は、学生時代はどんなヤツでしたか?
今井

難しい質問だなぁ(笑) 
成功の定義の問題があるけど、ひとついえば、順番に何かを身につけていって100点になって成功するものではなくて、成功する人はやっぱり学生時代からそういう資質があるんですよ。 それが先天的なものなのか、親の教育なのか、環境なのか・・いろいろあると思うけど。

一言でいうと、知識ではなくて、“コミュニケーション能力”の優れたやつかな。 MBAを取っているから成功しているんじゃなくて、コミュニケーション能力のあるやつがMBAを取ったから成功しているってことですよ。MBAは手段でしかない。 コミュニケーション能力っていうのは、相手の気持ちを理解して、自分の気持ちを相手にわかるように伝えられる能力だと思う。


真田

僕はね、今「知識じゃなくてコミュニケーション能力」って話がありましたけど、成功している人は総じて知識もしっかりしている人が多いと思っています。

人間の脳をハードディスクに例えると、すごく賢いやつも普通のやつもハードディスクの容量は実はそんなに変わらないと思うんですよ。まぁ、10GByteと100GByte位の違いはあると思うけど(笑)
優秀でない人は10GByteの中にどうでもいいデータしか入っていない。優秀な人は、どうでもいいデータをどんどん削除して、大事なデータをちゃんとすぐに取り出せる 状態を作っているケースが多い。
たぶんこの事は“コミュニケーション能力”につながると思うんですけどね。

真田

僕は「話が面白い」ってよく言われるんですけど、今井さんもそうですよね。だから講演を頼まれたりすることも多いし、周りに自然と人が集まってくる(笑) 
具体的な例を言うと、話題に対して適切な事例をその場でタイミングよく出せるとか、「それって、こうこうこういう事だよねっ」て話をまとめることができるとか。

別の言い方をすると‘引き出し’ということかな。 成功している人と成功していない人ではあきらかに引き出しの数が違うんですよ。

今井それは整理する能力というのではなくて?
真田

それもそうですね。まぁ優秀なやつでも所詮、100GByteしかないわけですよ。だから、あれもこれもとやっているとオーバーフローするから大事な事だけを残して、どうでもいいデータを捨てていく。

成功している人は、会社法の事を聞かれても、財務の事を聞かれても、マーケティングの事を聞かれても、技術の事を聞かれても、ある程度の事は答えられる。
そういう意味で知識‘も’しっかりあると思いますね。


今井なるほど、それは共感できますね。

【Q3】成功し続けるってことは?

Q3の画像(今井さんとの対談)

 

 


 

 


今井じゃあ、逆に僕から質問させてもらいますね。例えば、成功している人と成功し続ける人がいるとしたら。短期的にIPOしたり、リッチになったっていうことではなく、毎回ホームランとまではいかなくても、成功し続けるってことは、どういうことだと思ってる?
真田

まぁ、僕は、人から「ジェットコースター人生」ってよく言われているんですけど(笑) 
若いころは成功している時とそうでない時の落差が大きくて、それを短いサイクルで繰り返していたんですよ。
それはそれで学んだ事が多くて、ボラティリティ(変動率)をどうやったら小さくできるか、考えるようになったんです。
成功し続けるのに必要なのは、一番は‘克己心’だと思います。
‘自分を律する’‘自分を自分でセーブする’能力があるかどうかだと思うんですよ。僕に最も足りなかったのはそれかな。今は、それなりにあるから大きな失敗をしていない。
非常にわかりやすい例を挙げるとすれば、堀江さんですよ。あれだけの才能を持ちながら何でこんな風になっちゃったんだろうって事です。
成功するのは才能だけど、失敗するのは‘克己心’の欠如ですよ。

あと、もうひとつあるとすれば、急成長する組織は組織経営になっていないって事なんですよ。ぶっちゃけ言っちゃうと、組織経営で急成長した会社なんて今まで一社もないですよ。
要は、意思決定は社長の独断で「俺がこう言うんだからこうしろ」っていう勢いで会社は急成長するんですよ。
でも逆に、急成長したけど成功が継続しない会社っていうのは、その後もずっとその体制でいくから高転びするわけです。このあたりは相当研究しましたよ(笑) 

今井

“克己心”ってすごく納得できますね。
僕は、マーケティングの仕事をしているので「売れるしくみ」と「売れ続けるしくみ」っていうところで言うと、「売れ続けるしくみ」っていうことのひとつに“ブランド力”があります。メーカーや企業がお客様に対して何かを“約束”をして、“約束をし続ける”わけです。そうすると“約束をし続ける会社”に“信頼”だったり“愛着”が生まれ始める。

真田なるほど。ブランドっていうのは“約束”ですかぁ。
今井はい、僕が20年たって辿り着いたのはそこですね。
例えば、BMWのブランド・フィロソフィーは「駆け抜ける喜び」なんですよ。いつの時代にも、全世界どこにおいても「駆け抜ける喜び」をオーナーさんに体感してもらうために自分たちは存在している、っていうブランド・フィロソフィーなんです。だから、そのためのエンジンも作るし、デザインもするし、サービスもするし、店舗も作るし、広告もする。
吉野家で言えば「早い・安い・うまい」です。味が変わってしまうから牛丼やめるし、2分以内にできるものしか提供しない。そういう事を守り続けていくとブランド力が上がっていく。だから僕は、ブランド力=“約束し続けていくこと”だと思うんです。
真田約束を裏切らないこと ですね。
今井「あいつはああいうヤツだ」 とかね、個人のブランドも同じことだと思うな。
やっぱり僕たちの中に「真田はいいヤツだ」っていうのがあって、長い付き合いの中でいろいろあったけど、「真田という男が今井っていう男に約束し続けていること」があって、それが僕にはすごくよくわかる。それが僕の中での真田ブランドということですよ。
真田僕はね、初めて人に会う時に もうかれこれ10何年か自分に課している約束事があるんです。それが真田ブランドといえばそうかもしれない。
初めてあった人には、必ずお土産に何かひとつアイデアを持って帰ってもらうんです。最初は無意識だったんですが、途中から意識をして自分に対してのノルマとしているんです。
今井それは初めて会った人だけじゃないですよ。僕が個人で真田社長を訪ねたり、二人で話しをするときは、今でも何かを僕にくれているな。
真田会食とかしてる時に「こんな風にしてみたらどうですか」とか「僕だったらこうしますよ」とかね。たぶんもう15年位続けてますよ。
今井それはね、結果として「『真田哲弥』という人は、アイデアフルだ」とか、「起業のプロだ」という言葉になって真田ブランドができているっていう事でしょ。“約束し続けている”からですよ。
真田もともとは真田ブランドを作ろうという事ではなくて、自分に対するトレーニングのつもりだったんです。頭も筋肉なので使わないと退化する。毎日、筋トレをすれば筋肉がつくのと一緒で、脳みそも使わなければ中年太りするわけです。若いからアイデアが豊富だっていうのは違います。脳みそを使っているかいないかですよ。だから、常に新しい事を考え続けなければいけない。
今井それは三田倶楽部のころからだと思うよ(笑)
真田じゃあもう20年くらいたってますね(笑)
今井そう考えると、パーソナルブランドっていうのもあるね。それを自分の中で意識してマネージメントしている人は、どんどんブランド力が高まっていくんじゃないかな。
真田パーソナルブランドですか。それは新しい考え方ですね。
今井うちの会社では、社員全員、名刺にタグラインをつけさせているんですよ。
部署名と肩書きとかじゃなくて、例えば‘鬼所長’とかね(笑) 
今のパーソナルブランドを自分で考えさせているんです。
真田それは面白いですねぇ。で、今井さんのタグは“この指とまれ”なんですね(笑)
今井ブランドが立っている会社って、やっぱり何か一貫しているんですよ。
エルメスのブランド・フィロソフィーは「良いものは時間をかけて創る」っていうことですよね。
これはずっと守り続けていることで、エルメスのブランドってそこにある。
だからバーキンはいつ行っても在庫切れとかね(笑) 
真田なるほど。
今井会社のタグラインっていうのがあるとしたら、 KLabってどういうタグラインなんだろうってのが、今、我が社がいちばん取り組んでいることです。ちなみに、マインドシェアのタグラインは「心と心をつなぐブランドづくり」です。マインドシェアという社名は、マインドシェア指数という「心の中の気になり度合い」を示すマーケティング用語からきているんですが、お客様と心を分かち合う信頼できるパートナー企業でありたいと思いますね。



【Q4】今井
もうひとつ僕から真田社長に聞きたいことがあります。真田社長の考えるベンチャービジネスの定義とは何ですか?
 

Q5の画像(今井さんとの対談)

 

 



 


真田僕は、一番のポイントは、”志”だと思ってます。
今はベンチャー企業=中小企業、零細企業を表す言葉になっちゃってますね。
例えば、就職雑誌でベンチャー特集に並んでる会社を見ると単なる中小企業ばかり(笑)
今井僕の持論として声を大にして言いたいんですが、
「今までなかった新しい価値を世の中に創造していく」
「今までなかった新しい価値をビジネスにしていく」
というのがベンチャービジネスで、
それを推進していく会社をベンチャー企業と呼んで、
それを推進していく社長の‘志’をベンチャーマインド

と考えています。
僕がこの定義をなぜ生み出せたかっていうと、それは真田社長から学んだからです。昔、ベンチャーというのは‘アドベンチャー’で、出来るか出来ないかわからないけど、とにかく頑張るぞ〜!みたいなのがベンチャーだと思っていたんだけど、真田社長を見ていて、「今までなかった新しい価値を世の中に提供していく」事で社会が豊かになっていくことを夢見て、現実にしていくことがベンチャービジネスなんだとわかりましたね。
真田社長はまさにベンチャーですよ。
だから、このブログがベンチャーに対する心構えとか、起業する考え方のヒントになればいいなと思いますね。
・・・二番目だったら絶対儲かるのにって思うけどね(笑)
真田なんでかっていうと、そのほうが楽しいからですよ(笑)
ワクワク感とかドキドキ感とかね。何というか・・新雪のスキーって感覚かな(笑)



【Q5】
‘らんざん会’などで学生と接する機会が多いと思いますが、今の学生は、僕らの時代の学生と何か違いは感じますか?

Q6の画像(今井さんとの対談)

 

 

 



今井うーん、そうですね。
らんざん会の活動はうちの会議室を使っているんで、就職シーズンには毎週月曜日に、就職を控えた学生たちがやってくる。そこではどうやって自分を自己紹介したらいいのか、みんなで勉強しあってるんですよ。僕も講師で参加することがあるんで、その時に思うことは、「これがベストの自己紹介だよ」っていうのを一度見せちゃうと、昔の学生よりも早いスピードで学んでそこにたどり着く、小さい軌道修正能力みたいなものをとても持っていると思うね。
インターネットもあるし、情報量が違うから、ゴールがあると、すごいスピードでそこへ到達しようとするよね。子供の頃から受けている情報量が違うんだろうね。
そんなことよりも、昔、社長仲間の中で話したことがあるんだけど「成功の提灯は次のまがり角を曲がったところにかかっている」
って言ってたりしたなぁ。ゴールはもう少しなのにそこで諦めるのか、もうちょっと踏ん張れ、っていう意味の比喩だね。
真田昔の話ですが、マラソンの円谷選手がオリンピックの時に「次の電信柱まで、次の電信柱まで」と42.195キロ走り切ったって言ってましたね。
今井そうですね、マイルストーンですね。
昔のベンチャーマインドを持ったヤツっていうのは、ビジョンとか目標はあるにせよ、何が起きるかわからないところに向かう勇気と我慢強さがあったなぁって思います。
何が違うかまとめて言うと、今の学生は答えが見えないと中々動かないけど、ゴールがあると早く走る、昔はゴールが見えなくてもあれこれ模索しながら進んで行ったし、そこに価値があると思っていた。成果や結果、答えを急がずに、それを見つけるプロセスも大切なので、そこを大事にして欲しいと思いますね。一足飛びにとサイバーエージェントの藤田さんにみたいになりたいとか、六本木ヒルズに住みたいとかにどうしてもなりがちだけどね。

※らんざん会とは・・・

マインドシェア今井社長、マスターピース佐藤社長、真田などが応援をしている「やんちゃな大学生」を集めた人生道場。ベンチャースピリットの伝承・独自のマーケティング理論の実践・コミュニケーション能力向上・人間力形成ための研鑽を日々行っている。大げさな言い方をすると日本⇒アジア⇒世界を元気にしていくことを目標にしている。
86年の設立以来、1年1期制で募集を行い今年で21期目。卒業生は、マスコミを始め各界で500名以上が活躍中。

  



【Q6】
リクルート出身者からたくさんの社長が生まれていますが、“元リク”の人たちは何が違うんですか?

Q7の画像(今井さんとの対談)

 

 

 

 

 

真田今井さん含め、リクルート出身者からたくさんの社長が生まれていますが、どうやったらこういう会社が作れるんだろうと興味があったんです。実際、“元リク”の人たちは何が違うんですか?
今井僕が思っている結論は、元リクだから何かが違うんじゃなくて、「そういう人を採っている」ってことですよ(笑)
真田はははは。なるほど!それはすごい重要ですね。
今井リクルートが人を育てていると思われがちですが、それだけじゃないんですよ。
目標達成意欲の高い人間を採用する。それが採用の基本的な基準なんですね。
もちろん、そんなヤツばかりでは大変なんですが、学生の頃からベンチャー思考だったなんていうヤツばかりではないんです。体育会系で4番打ってましたっていう脳みそ筋肉みたいなヤツもいます。でも、飛び込み営業なんてやらせると確実に数字上げてくるんですよ。
目標達成に対する意欲っていうのは、全員にとって必要なことで、知識とか技術とかのばらつきや偏りは困るんだけど、どんなチームでも達成意欲の強い人間で母集団を作れ、って言う方針でしたね。
リクルートは経常利益がたった1,000万円くらいの時に、朝日新聞で採用の一面広告だしているんですよ。採用の重要性をどの企業よりも理解している会社だったってことですね。
今井それと、USENの宇野社長は昔、「オフィス戦略は採用経費」だと言っていました。鎌田社長のインテリジェンスも丸ビルが本社ですね。
真田確かにインテリジェンスはまだ小さな規模の頃から、オフィスビルはちょっと背伸びしながら拡大していきましたね。
今井普通の会社の社長が考えるオフィス家賃比率ではなくて、採用宣伝費を乗っけてオフィス費用を計算しているんだっていう話を昔にした覚えがあります。
リクルートはいつも大きな駅の裏の駅前にありました。
真田新幹線のひかり号が止まる駅から見える場所に必ずありましたよね(笑)しかもガラス張りで。
今井そういう点からも、リクルートは「採用」って事に昔からコミットしていたっていうのがわかりますよね。企業の成長過程のいろんなタイミングがあるので、一概にそれが正論とは言えないけど、小さい会社は少し背伸びをしてでも優秀な人を採っていくことで、急成長のレバレッジをきかせていく訳です。

そして、リクルートの中には、「分からないことはお客様に聞け」とか、いろいろ社訓があるんですよ。
真田昔、僕も学生時代に勉強させてもらいましたよ(笑)
今井「自ら機会をつくり出し、機会によって自らを変えよ」っていうのが社訓のトップにありましたね。英語で言うと
「Make the chance by yourself, Change yourself by the chance」です。
まぁ、「会社は何もしないよ」っていう事ですけどね(笑)
だけど、そういう事を社内のフィロソフィーというか、大前提に掲げて達成意欲の高い優秀な人をどんどん採っていくので、そうじゃない人はみんなどんどん辞めていきますよね。
真田僕にとって“リクルートの怪”は、江副さん以降もずっと成長し続けているということですよ。
すごいですよね。カリスマだった江副さんが失脚して、その後、あの借金を返しているわけですよ。普通、カリスマに牽引された組織はカリスマの失脚と同時に崩壊する。リクルートという会社組織は、「目標意識の高い人間」とり続けた結果、誰かに牽引されるのではなく自走式の組織になっているという事でしょうね。



【Q7】
ではマインドシェアの事を教えてください。
まずは、マインドシェアって何やってる会社ですか。

真田まずは、マインドシェアって何やってる会社ですか。
今井

マーケティング・エージェーシーです。
最近ではマーケティング BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)と呼ばれている領域の仕事をしています。

マインドシェアでは、マーケティングコンサルティング、各種マーケティング・リサーチ、各種セールスプロモーション、クリエイティブ& Webソリューションの4つのサービスを提供しています。
コンサルティングファームとか広告代理店と違って、think するだけでなく、考えて実行することを徹底しています。言いっぱなしじゃなくて、実際に実行するところまでやっている会社です。

そういえば、真田社長はマスターピースの佐藤社長と並んでマインドシェアの創設期の取締役でしたね。あの頃は、まだマーケティングという言葉自体が珍しかった時代でしたが、最近はマーケティングの部署を持つ企業がとても多くなりました。その分、仕事もしやすくなっていますよ。

真田

マーケティング会社っていうと、具体的に何をしてくれるのか分かりづらいですよね。
マインドシェアに仕事を頼むと具体的に何をしてくれますか?

今井

僕たちのビジネスゴールは、具体的にお客様を増やすことです。
マーケティングという仕事は、わかりやすく言えば、「市場を拡大する」とか、「市場を創造する」という仕事の総称なんです。

そのために、まずコンサルチームが入り、経営計画に基づいたマーケティング計画を作ります。そして、その計画を立てるだけでなく、アクションとして実行するチームが入ります。それは、売り場づくりだったり、イベントなどのプロモーション活動だったり、Web や販促ツールなどの制作物をつくります。そして最後にその成果をチェックして、また次の施策に入って行くという流れです。
そういえば、ウチもブログをはじめたんですよ。今までの実績を紹介しているんで、真田社長も見て見てください。

真田マインドシェアはこの後、どういう方向に進んでいくんですか。
今井

そもそものコンセプトは“日本元気”なんですよ。
僕達は、学生の頃から真田社長や宇野社長と本気でそんなことを言いあっていましたよね。
あの頃からいつも、「俺たちの時代は俺たちで創っていこう!」と何かしら話してましたし。
今、時代がすごく大きな速度で変化して、生活者の価値観も変わってきている。
例えば、アクティブシニアの出現だとか、少子化問題だったり、いろんな場面で市場が昭和の時代から大きく変化しているので、消費購買活動そのものがどんどん変わっている。僕達の仕事はその変化に対応した効果的なマーケティングサービスを提供していくのですが、マインドシェアとしては、特に「団塊の世代ジュニア世代」にテーマ市場を絞っていこうと考えています。

真田大体、何歳くらいの人たちなんですか。
今井

26歳から34歳くらいですね。団塊の世代と呼ばれるベビーブーマーの子供たちの世代ですね。
その世代へいろいろなサービスや商品を売る企業の支援をするということです。
この日本がもっと元気になるためには、この団塊の世代ジュニアの人たちがもっともっと元気になったり、豊かになっていくことが大切だと思ってます。マーケティング的に見ても、この世代はマーケットも大きいので、消費のボリュームゾーンなんですよ。結婚したり、家を買ったり、車買ったり、子供産んだり。ライフステージが変わる世代ですよね。
なので、この団塊世代ジュニアをターゲットにしている会社のマーケティング支援をすることで、彼らの生活を豊かにし、その豊かさを持ってひいては日本は元気にしていきたいと思っているんですよ。
このテーマ市場でナンバーワンを目指そうと思っています。

真田マインドシェアのこの先の目標について教えてください。
今井

マインドシェアの仕事は、企業のニーズによってさまざまですが、最近、新しいビジネスモデルにチャレンジしています。

まず、ひとつめですが、公開前からの会社からは、仕事の代価を株で頂くことも出来るようにしました。
ベンチャー企業で、すばらしい商品やサービスを開発したけど、販売をしていくマーケティングの部分まで手が回らないという企業や将来は事業が大きくなる見込みが大きくても、今はベンチャーなので資金や人的リソースが無いといった企業を支援する際に有効です。

もうひとつは、レベニューシェアーモデルです。売り上げの何パーセントかをいただきます、という方法ですね。新商品開発の仕事や、Web などの新しい販売方法に出て行く場合に有効で、マインドシェアがもたらした成果によって利益の何パーセントかをいただくというモデルですね。

ベンチャービジネスの支援をする真のマーケティング会社として、売上げを伸ばしていくお手伝いをし、お互いに win & win の関係でお客様とともに成長していきたいと考えています。

真田ありがとうございました。
これからのマインドシェアの活躍を期待しています。今日は昔話も含めてもっと話をしたいところなのですが、お店が閉店時間を過ぎているようで、とりあえず、この場を終わらせてもらいます。ぜひ2次会に席を移しましょう。

この後、2軒目に突入。2軒目は、もう暫く時間を置いてから公開するかもしれません。


sana3991 at 18:10|この記事のURL

2006年07月14日 真田が対談

対談コーナーを始めます。

対談コーナーを始めることにしました。

上場しているベンチャー社長でも、能力はピンキリで、ピンの人は、ほんの一握りしかいません。毎回、「この人こそ!」という、「ピン」のベンチャー社長、業界のキーパーソン・論客をゲストに迎え、濃い〜い話を、鋭く突っ込んで行きたいと思います。

格好いいことを書きましたが、本音を言うと、自分でブログの原稿を書く暇がなかなか無くて、抜け道を考えました。対談という形式なら、ラフな話し言葉をそのまま、ライターさんに書き起こしてもらっても、問題ないのではないか!と。

私なりに「ゲストにあの人を呼ぼう」と考えていますが、「真田とあの人の対談を読んでみたい!」という人がいたら、コメントして下さい。参考にさせて頂きます。
また、合わせてライターさんも募集します。対談に同席して飲み食い出来ます。学生、KLab電金の社員・内定者は大歓迎!こちらは、メール下さい。


sana3991 at 18:12|この記事のURL
Profile
プロフィール用写真


KLab(株) 代表取締役社長

19歳で株式会社リョーマを起業して以来、数々のベンチャーを起業。地獄と天国を経験し、それでもベンチャー起業と経営にこだわり続けます。


趣味:音楽(オールジャンル)、酒(飲み過ぎ)、ゴルフ(下手くそ)、サーフィン(過去形)、旅行、
出没地:六本木、西麻布、麻布十番、豊洲、沖縄

真田が登場する本

Director'sMagazine
巻頭特集では未公開の幼少期や学生時代の半生記が描かれています。


TechnoTokyo

IT系のベンチャーの受付や応接室でよく見かけるTECHNO TOKYOカレンダーの書籍版。巻頭のカラー特集では、GMOの熊さん、インデックスの小川さんなどと共に、KLab(株)、真田も掲載されています。


モテカフェMesseage
Tokyo FMの人気番組「モテカフェ」が本になりました。ゲストとして登場した13人のベンチャー社長が"モテる"秘訣を語っています。
六本木ヒルズ
真田哲弥が、三木谷浩史、藤田晋(敬称略)などとともに、10人の21世紀勝ち組企業家の1人として紹介されています。
勝ち組と言われても、今は、再び挑戦者なんですけど。。。

本表紙_あのバカ
真田哲弥の学生起業家時代からサイバードの公開直前までが描かれています。
記事検索


アクセスランキング