ビジネスプラン添削


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2006年09月26日 ビジネスプラン添削

「医療コンビニ」の添削(先生業は狙い目)

 主に東大生で構成される東大起業サークルTNKさんからの提案でスタートした「真田社長のオープンキャンパス」ですが、そろそろ佳境に入ってきました、というかケツに火が付いてきました(笑)

この企画は、東大起業サークルTNKビジネスプランを募集し、それを私が実戦的に赤ペン添削する。それをBlogに連載し、まとまったところで出版する。というものです。

私に提出されたビジネスプランは、「真田社長のオープンキャンパス」Blogでご覧になることが出来ます。私のブログでは、それを私が添削・評価した文章だけを掲載したいと思います。但し、この企画はとある出版社から出版することが決まっているので、2週間の限定公開です。2週間後には一部を残して削除してしまいます。

本日はその第1回目。元のビジネスプランをご覧になってから下記をお読み下さい。

寄付ポータルの続きはもう少ししたら掲載しますので、しばしお待ち下さい。


業種、ドメインの選び方

■先生業はねらい目だ

業種、ドメインの選び方は、ある面でとても当を得ている。今回選んだ医療という事業ドメインを含めて、免許や資格、許認可によって守られている業界は、その免許や資格の難しければ難しいほど、ユーザー視点による業務改善が行われず遅れている。
競争がないとろこに進化なし。

中でも特に、 士業、先生と呼ばれる業種、すなわち医師、弁護士、司法書士、税理士、学校などの業種は、複数の先生を雇用して法人として経営していても、経営者感覚ではなく先生感覚で経営されている方が多い。いわゆる「武家の商法」だ。本来は、サービス業であるにもかかわらず、「お客様は神様」「お客様に聞け」というサービス業の基本姿勢が無い。

このような業界に、徹底したユーザー視点による改善、改革を持ち込めば、十分成功のチャンスがある。

このような閉鎖的な業種は、外から見えることと、内部事情が大きく異なることが多々ある。例えば、私も病院経営者に「広告宣伝すれば良いじゃないですか?」と安易に提案したことがある。
そうすると、
「そんなこと出来るならとっくにやってますよ。それは法律で禁じられてます。」
とウンザリした表情で答えが返ってきた。門外漢の私はそんな法律さえ知らなかった。
だが、私は、続けて
「法律が禁じている広告の定義はなんですか?病院の入口にある看板は広告では無いんですよね。一般用語では看板は立派な広告ですよ。」
「術後経過の検診に来てくださいという連絡を入れるのは、一般業界ではCRMと言って、やはりマーケティングの一種ですよ。」
と畳み掛けてみた。先生は黙り込んでしまった。病院でも合法的に可能な広告・マーケティングが存在するのだ。

 


■門外漢の自由な発想と徹底した調査

良くも、悪くも門外漢だからこそ、安易で気軽で無責任な発想を持つことができることもある。業界の中にいる人は、出来ないと決めつけてしまいその先入観の呪縛から逃れられないことがある。
ある経営者の方からは、「一般の方には不思議だろうけど、それは業界慣習に反するんですよ。そんなことをしたら業界から閉め出されますよ」と言われたこともある。
私は、
「だから?」
「閉め出されるかどうか、やってみればええやん」
一般人にとって不思議なような業界慣習は、業界の中でも内心疑問に感じている人がいるかも知れない。

アイデアを思い付く段階で、門外漢であることは何の問題もない。しかし、 プランを練る段階で門外漢では、話にならない。プラン作成に当たっては徹底的な調査が必要だ。
調査というと、「市場規模が何億円で前年度対比なX%の伸び率」というような統計データを調べることだと思っている人もいるが、そうでは無い。もっと定性的な調査が初めに必要だ。

まず初めに、インターネットで検索して文献を読み漁る。文献と言っても白書や論文とは限らず、ブログやSNSのコミュなどに本音やヒントが隠されていることが多い。
次に、医療業界なら病院で働く人や経営者に話を聞く。ターゲットがサラリーマンならサラリーマンに意見を聞く。

そして、本気でそのビジネスプランを検討するなら、その類似の会社でアルバイトしてみる。当たり前だが、先生業の業界でやるなら、勉強して資格を取る必要がある。ビジネス感覚、ユーザー感覚がある先生になれたら、業界最強になれる。

メディコスのビジネスプランは、妙味のあるドメインを選定しているが、それを活かすための調査が足りない。門外漢の推測の域を出ていないことが大きな問題だ。

 



コンビニみたいな病院

「コンビニみたいな病院」というコンセプトは非常に当を得ていると思う。コンビニがスーパーなどの不満点を解消し、また独自の効率化システムを編み出すことによって普及したように、病院のコンビニ化によるニーズは十分にあり得ると思う。

コンビニ化の手法として、


駅前にチェーン展開
働くサラリーマンをターゲット 
早朝・深夜営業
携帯・PCから24時間予約可能
BOX SYSTEM(15分診療)
料金表
大病院予約システム

などを挙げている。
 

駅前で早朝から深夜までやっている病院は、確かにニーズがある。コンビニと同じく、病院のコンビニ化の胆は営業時間にある。都会に住む人のライフスタイルは、この30年間で大きく変化し、都会は24時間眠らなくなった。そのライフスタイルの変化に合わせて営業時間を変更すれば、新たな顧客を獲得できる。それが出来ていない業界は多数ある。その一つが病院だ。もちろん救急病院や入院をする病棟は24時間開いているが、一般診療は昼間しかやっていない。これが不便だと感じている人は確かに多いはずだ。

ついでに、他の業界でいうと、 区役所・市役所の市民サービス。住民票や印鑑証明を9時-5時しかとれない役所が多い。こんなことは民間では考えられない。KIOSK端末で24時間とれるようにして欲しい。探せば他にも沢山あるはず。

「駅前で早朝から深夜までやっている病院」はとても良い発想なのに、なぜそのターゲットをサラリーマンに限定しているのだろう?恐らく、「昼間に病院に行けない人=忙しい人=サラリーマン」という連想なのだろう。昼間病院に行けない人はサラリーマンに限らない。そこまでターゲットを絞る必要は無いだろう。

また、営業時間を「7〜9時 17時〜24時」と設定しているが、これはサラリーマンにターゲットを絞ったが故に、「昼間は営業しない」ということになったのだろう。夜間営業にニーズがあるからと言って昼間に営業しないというのは、回転率という観点から言ってあり得ない。店舗サービス系のビジネスのコストは1に人件費、2に家賃と設備の減価償却費、3に広告費の順にコストが掛かる相場決まっている。この家賃と設備の減価償却費の負担を増やさずに回転率を上げることが利益率の向上につながる。


sana3991 at 17:57|この記事のURL
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KLab(株) 代表取締役社長

19歳で株式会社リョーマを起業して以来、数々のベンチャーを起業。地獄と天国を経験し、それでもベンチャー起業と経営にこだわり続けます。


趣味:音楽(オールジャンル)、酒(飲み過ぎ)、ゴルフ(下手くそ)、サーフィン(過去形)、旅行、
出没地:六本木、西麻布、麻布十番、豊洲、沖縄

真田が登場する本

Director'sMagazine
巻頭特集では未公開の幼少期や学生時代の半生記が描かれています。


TechnoTokyo

IT系のベンチャーの受付や応接室でよく見かけるTECHNO TOKYOカレンダーの書籍版。巻頭のカラー特集では、GMOの熊さん、インデックスの小川さんなどと共に、KLab(株)、真田も掲載されています。


モテカフェMesseage
Tokyo FMの人気番組「モテカフェ」が本になりました。ゲストとして登場した13人のベンチャー社長が"モテる"秘訣を語っています。
六本木ヒルズ
真田哲弥が、三木谷浩史、藤田晋(敬称略)などとともに、10人の21世紀勝ち組企業家の1人として紹介されています。
勝ち組と言われても、今は、再び挑戦者なんですけど。。。

本表紙_あのバカ
真田哲弥の学生起業家時代からサイバードの公開直前までが描かれています。
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