2014年09月13日

やばい、書き方すら忘れてる【爆】

さーて……果たしてどんだけの人がまだ見てくれてることやら。


はい。約1年ぶりのごぶさた。沙奈でございます。


ええ、なんとか生きておりましたよ。

正直言うと、ブログは怖くて、まったく開いておりませんでした。
常に頭の中にはあったんですよ。

絶対、待ってる人がいる……心配してる人たちがいる……更新しなきゃ……ってさ。

でも、ほんと無理でした。
苦しかったんですよ。この1年。いろいろとありましてね。
そのすべてを説明すると、
ものっそい長くなるんですけども。

とりあえず、大きなことを書くと

アタシ、昇進しちゃったんですね。
所長から、課長に。

いやもうやめてくださいカンベンしてください課長とか無理ですから
死んじゃうからマジでお願い許してぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
……と、かなり激しく拒絶したんだけどもさ。

課長さんが異動になり、アタシしか適任いないと
人事部長や工場長、はては専務まで出てきて説得されて
ほんとにプレッシャーで涙ボロボロ流しながらも
わかりました頑張りますって言っちゃったんですよね。

今までのアタシの研究室の他に、
2つの現場を統括するハメになったんですのよ。
ええもう、これだけでアタシはパニックですよ。
とんでもない激務とプレッシャーですよ。

それなのに、それからほどなくして、なんと


M原さん、ご懐妊


「沙奈ちゃんゴメン。できちゃった。えへ」

とか言ってきやがって。
いや、おめでたいんだけどもさ、心から祝福しましたけどもさ。
アタシのかわりに所長に就任して
2ヶ月足らずじゃなかったかな。

退職ですよ退職!!

もうすぐ生まれるみたいですわよ。
それはもちろん、楽しみなんだけどもさ。

そっこー、シンちゃんを所長にしたてあげてさ、
アタシ並に激しく拒否してましたけども
強引にさ。

あぁちなみに、そのシンちゃんは
ものの見事にカヨちゃんとくっつきましたね、はい。
カヨちゃんが本気で口説き落としたっぽいですわね。

そんでもって、そのさなか、


キョーコさんも、ご懐妊


無事、挙式をあげたあと、すぐでしたね。
もちろん退職しております。

M原さんとキョーコさん。
2人はめでたく寿退社となり、もうすぐお母さんとなるわけですが
2人がいなくなった職場は、アタシにとっては
それはもう、すさまじい寂しさでしてね。
少なくとも業務時間中は、
気兼ねなく腹を割って話せる同年代の同性がいなくなったわけですから。
課長というプレッシャーと忙しさで
だいぶと、精神的に参ってましてね。

そのころからもう、ブログ開くのも怖くなり
メールしてる方にも、連絡できないようになってたんですけども。

おいうちをかけるように、大きな事件が
3つありましてね。

ひとつが、ユキ。
例の病が、再発しましてね。

詳しいことは本人のために伏せておくけど
入院しましてね。
現在は元気になってますけど。
必死にケアしてました。

2つめが、お母さん。
パーキンソン病になりました。

現在はヘルパーさんが来てくれてるけど
隔週で土日に、北海道に帰ってました。
今は月に1回にしてます。

3つめが、アタシ本人。

ええもう、こんだけのことがあれば、当然ですわね。


入院しました


2週間ほど。
病名はヒミツです。
だいぶ恥ずかしいんで【爆謎】

会社に復帰すると、さすがに
アタシには課長の役職は荷が重かったんだろうと
上の人もわかってくれたみたいでして
管理する部署を、ひとつ削ってくれました。
それだけでだいぶ、楽になりましたね。

ちなみに、茶子ちゃんだけは、あいかわらずです。
夢を追いかけてあちこち飛びまわりつつも
アタシを心配して一緒にいてくれることも多いんですけども。

そんなこんなで、正直もう、
いろんなことに疲れ果ててしまいましてね。
このまま黙って消えてしまおうかとさえ、思いましてね。

それがあるとき、なんの気なしに覗いた
とあるコミュニティサイトでさ。
アタシのことをまったく知らない人と
他愛ない言葉を交わしてるうちに、ほんの少しだけ癒えてきた実感が出てきましてね。

今週で、3ヶ月くらい続けてた大きな仕事も
軌道にのって落ち着いて……
ふっと、思い出したわけです。ブログのこと。

今なら、開けるかも。
書けるかも、って。

さぁ……どんなことになってんだろ……と
ハラハラして開いてみたら、
いやもうね。これでもかってくらい、荒れてる荒れてる。
まず200件くらい、意味不明な英語のコメントが入っててさ。
それ削除していくと、今度は
なんかアタシに恨みでもあるんかいってゆーコメント数件と
その10倍くらいの、心配してくれるコメントがいっぱいでさ。
意味不明なコメントは従来どおり無感情で削除したのち、
残ったコメントを改めて見ると、
懐かしささえ覚える名前が、いっぱいで。

あぁ、やっぱりな……と思いました。

それが怖かったんですよ。
精神的に参ってる時に、
そんなたくさんの優しく心配してくれるコメントを読むと
確実にアタシ、泣き崩れると思ったんで。
泣いたらもう、何もかも壊れちゃいそうに思ったんで
ずっと泣くの我慢してたもんで。

でも……これだけの人に、心配かけさせちゃってたんだな……と
胸が痛くもなりました。

こんなに、思ってくれてる人がいるのに
逃げてたんだな、アタシ……
もう、これは、裏切りだよな……。
アタシ、なんてひどいことを……。

と、思えてきまして。

もう、どれだけの人が、ここを見てくれてるか。
ほとんどの人が、愛想つかしたり、諦めたりしてる、それはわかります。
でも、やっぱり、書いておかなきゃ、と。

そう思って、キーボードに手をおいてみた次第です。

久しぶりに書いたから、きっと構成も何もあったもんじゃない
支離滅裂な内容になってることでしょう。
アタシ自身、書いてることそのものに違和感さえ覚えてます。

今後……このブログを復活させることができるのか
それは今のところ、わかりません。
復活させたところで、いつまた書けなくなるかもわかんないし。

答えはまだ出てません。
待ってて、なんて、とても言えません。

ただ、やめるならやめるで、
それなりの形を綴り残そうとは思ってます。
それが、どんなに時間かかろうとも。
それさえも、アタシのワガママ、自己満足なんでしょうけどもね。

こんな感じで、まだ何も心が決まってない状態で書いてみたので
特にコメント等は、お気遣いなくです。
いただいても、きっとお返事できないでしょうし。
表示もしないようにしときますので。
逆に、言いたいことあったら、好き放題、書いていただいてけっこうです。

アタシはただ、これを見てくれた方が、
あぁよかった生きてたんだ、と
それさえ思っていただければいいな、と。
それだけでございます。

ほんとうに、ご心配おかけして、
そして、ガッカリさせて、申しわけございません。

あぁ、それと、もうひとつだけ。


もうすぐアタシも……お嫁にいくことになるみたいですね【爆謎】



sanaroom at 00:13│☆こめんと☆(0)

2013年10月07日

当然だよねネタだらけ!沙奈茶子初めての沖縄旅行!【海編】


いやぁほんと、
気合いれて集中連載だーーなんて書いたものの
またしても激務に突入しちゃいましてね。
しかもやっかいな仕事でさー
ヘタしたら年内いっぱいバタバタかも?って感じでさ。

でもブログはなんとか頑張りますっ!
更新頻度は少なくなるかもしれませんが
ヒマ見つけてちょこちょこ書いていきますっ!

てなわけで前回の続きっ!

沙奈茶子の初沖縄旅行、2日目突入。

朝の6時に叩き起こされて、
向かうは、沖縄の名所のひとつ、青の洞窟。
そこで、初のスキューバ体験である。

青の洞窟ってどんなとこやねん、とゆー方は
下のHPをクリックしていただくとてっとり早いですね。
携帯で見れるかどうかはしりませんが。

http://www.okinawa123.jp/sp_blue_cave/index.html

ともかく、その名にふさわしい、神秘的で幻想的な
青い洞窟でしてね。
そこに潜り、沖縄ならではのカラフルな熱帯魚などを
観賞できるというもので。

ただ、アタシはご存知のとおり、
北海道育ちですから。
ウインタースポーツは得意だけども
マリンスポーツなんか経験皆無でして。
潜るどころか、泳ぎさえまともにできませんから。
はたから見ると溺れてるようにしか見えないクロールで
10メートルとか15メートル進むのがやっとですから。
もちろん、息継ぎなんてできません。
した瞬間、溺れます。

そんなアタシに、果たしてスキューバなんてできるのか。
インストラクターが専属でついて指導してくれるらしいけども
1時間2時間の指導なんかで、このアタシが潜れるようになるんだろうか。
いったい、どんな醜態をさらすことやら。

「まぁとりあえず眠すぎるんで運転よろしく」
「ったくもー!」

茶子ちゃんに運転してもらって
アタシは助手席でウトウト。

ほどなくして到着。
青の洞窟ではなく、スキューバ体験をさせてくれる施設というか
ショップというか。
ナビがなかったら見逃すんちゃうかってくらい、小さな軒先。
その目の前に車を止め、降りると

「おはようございまーす!」

と、いかにもインストラクターっぽい
おねーさんが笑顔で出てきた。

しかし。

「予約してたXXですけどー」

そう茶子ちゃんが苗字を名乗ると

「はい、XX様ですね。
 すみません1時間ほど前にお電話差し上げたのですけど
 お出にならなくってお伝えできなかったんですけど」
「え、そうなんですか」

茶子ちゃん、バッグから携帯電話を取り出し、開く。

「あ、ほんまや」
「はい、それでですね。本日、青の洞窟は波が非常に高くて
 中でのスキューバやシュノーケリングは


 中止になってしまいまして」


「え」
「かわりに、洞窟手前でのスキューバとなるんですが
 いかがいたしましょう?
 そのぶん料金は割り引かせていただきますが」
「え、え、ええぇぇぇぇ……洞窟の中、入れないんですかぁぁぁぁ」
「はい、もうしわけございません〜」

まぁ、悪いのはこのインストラクターのおねーさんではないのだけども。
すべては天候のせいなんだけども。

「ど、どーする? 洞窟入れなかったら意味なくない?
 アンタ、スキューバしたい?」


「いえ、ぜんぜん」


即答しましたね。
スキューバそのものが怖いってのに。
それでも名所の青の洞窟だから、
HPの写真を見る限り確かに素敵なとこだったから、
頑張ってみようかと思ったのに。
沖縄の海ならどこでも充分キレイだろうけど
スキューバに初挑戦しようとは思えないわけで。

「すみません、じゃあキャンセルで」
「はい、もうしわけございません〜」

てなわけで、


青の洞窟なし


「あーもー残念すぎるーー!!
 これがウチの沖縄のメインだったのにーー!!」

車に乗りこむなり、ぼやく茶子ちゃん。

「まぁ、しゃーないよね」

アタシは内心、ホッとしてたわけで。
けど同時に、スキューバが中止になるくらいなんだから
もしかしたら海水浴そのものも危ないのかな……と
恐れも懐き始めていたわけで。

空はあいかわらず灰色。
風も強い。波が高いというのも頷ける。

まさか……初めての沖縄で、
海に入れずに終わるなんてことは……。

「てかさ、スキューバが中止なら
 パラセーリングだって危ないんでないの?
 この風だったら」
「ほんまやな! ちょっと電話してみるわ!」

まぁそっちは心の底から
中止であってほしいものだけども。
茶子プランでは、このスキューバ体験の後、
お昼前にパラセーリングという、とんでもないハードプランだったのだけども。

電話の受け答えでわかった。
キャンセルしてた。

「くそーー様子見だけども
 たぶん中止になるだろうって。
 朝の予約分はもう中止にしたって」
「残念だねぇ」
「喜んでるだろ」
「いえいえ、まさかー」

わざと白々しく答えてみた。

というわけで、


パラセーリングもなし


「あーもーどうしよー午前中のプラン完全に潰れたー。
 早起きした意味ねー」
「どーしよかねー」

しょがない。アタシが効率的なプランを考えてやるか、と
観光マップを広げてみた。

「んーー茶子ちゃんプランだと
 他に行くとこゆーたら?」
「そだな。
 美ら海水族館とパイナップル園。
 ここは外せない。
 あと万座毛と御菓子御殿っ。
 晴れればもちろん海もいきたいしっ」
「ふむふむ。それ全部、こっから北にあるからさ。
 そんなかで一番北が、美ら海水族館になるわけだ。
 そんでもって、水族館のめっちゃ近くに


 エメラルドビーチってのがあるんだけど」


「おぉ! そこ有名なビーチだぞ! めっちゃキレイって!」
「だから、こうしたらどうだろ。
 まず一気に北上するの。
 んで、天気がよくなればビーチのあと水族館、
 天気が悪いままなら、そのまま水族館。
 そんでそこから南に戻りつつ、パイナップル園、
 そんで万座毛って順番。
 台風は沖縄の南を進んでるわけだから
 北にいけば天気もよくなるかもだし。
 ちなみに御菓子御殿ってとこは、
 美ら海からパイナップル園に向かう途中と、
 パイナップル園から万座毛に向かう途中、
 両方にあるっぽいから、どっちに寄ってもいいと思うよ」
「なるほどな! さすがやな! 頭いいな!」
「いや、プランって、こう決めるもんじゃないかな……。
 これでもだいぶ忙しいと思うけど」

というわけで、とりあえず、車で北上。

途中、朝ゴハンがまだだったから
沖縄に何店舗もあるらしい、
「A&W」とゆーファーストフード店に寄る。
もともとアメリカの店らしく、日本には沖縄にしかないとのことで
茶子ちゃんは気になってたらしい。

カウンターでメニューを見ると、ハンバーガー類にはすべて
アタシにとっての致死性猛毒、
めっちゃ分厚いトマトとチーズが挟まっていたんで
それを抜いて作ってもらえるかどうかもわからなかったため
ホットドックを注文。飲み物はコーラで。

茶子ちゃんは普通にハンバーガーと、
このお店の名物らしい、「ルートビア」なるものを頼んだ。
ビアと言っても、アルコールは入ってないらしい。
ノンアルコールビールみたいなものかな。
よくわかんないけど。

茶子ちゃんはおいしいと言ってたけども
アタシは一口だけ飲ませてもらって
うん無理って感想でしたね。苦いだけでした。

そしてそこから、高速道路に乗って
さらに北上。
1時間ほどだったかな。
高速道路を走ってる最中は、ずっと曇り空だったけども。
降りて、海岸線に出た瞬間だった。

「うわーーー!!


 晴れたーーー!!」


いきなり。
ものっそい快晴。
真っ青な空。
左手に広がるは、まさに沖縄らしい
エメラルドグリーンの澄んだ海。

波が高い? とんでもない。
むしろめっちゃ穏やか。
風は多少あるみたいで、道路脇に立つヤシの木の葉が揺れてたけども
どーってことなさげ。

アタシの読みどおり。
沖縄の北部は天気がよかったわけだ。

「いける! いけるよ! 海!
 いいよね水族館の前にビーチで!」
「おう! またいつ天気崩れるかわからんしな!
 今がチャンスだー!」
「おーーーーーーー!!」

一気にハイテンション。
向かうは、エメラルドビーチ。
長年の夢。憧れの、沖縄の海……!


「きたーーーーーーーーー!!」
「いやーーーーーーーーーーん!!」
「めっちゃキレーーーーー!!」
「いやーーーいやーーー!! 感動ーーー!!
 涙でそーーー!!」
「そんでもって


 めっちゃ人少ねぇ!!」


「いやーーーーん!! 嬉しすぎるーー!!
 撮り放題っっ!?」

こんなにキレイなビーチなのに。
こんなに晴れてくれたのに。
チラホラとしか、人がいなかった。

もしかしたら、ついさっきまでこのあたりも
天気が悪かったのかもしれない。
だとしたら、これは久しぶりに発揮した
アタシと茶子ちゃんの晴女効果なのか。

無料の更衣室やシャワー室がビーチの中心あたりにあるから
みんなその付近に集まってるし。
だから、端の方はほんとに、
ひとっこひとりいなかった。

日よけの屋根やテーブルなんかもビーチにあって
本来なら取り合いなんだろうけども
アタシと茶子ちゃんで占有できたりして。

絶対必要だろうからと、去年買った簡易テントを
事前にホテルに郵送しておいたんだけども

「これならいらなかったね! 送料3000円もしたのに!」
「うひゃひゃひゃ! もったいねー!
 まぁ広げとけー荷物置き場としてー!」

ゴムバンドをといただけで一瞬で広がってくれる
ドーム型を簡易テントを
日よけの屋根の下に広げ、バッグなどを置き、

「よっしゃー! 泳ぐぞーー!」
「おーーーー!!」

その場で脱ぐ。
スキューバ体験の予定だったから
始めから中に水着を着てたわけで。

「茶子ちゃん! 写真! まずは記念写真!」
「おっけーーい!」

コンパクトデジカメを手に、海へ走る。
ちなみにアタシの愛機、一眼レフの萌姫ちゃんは
海に連れてくると危なそうだったんで
ホテルでお留守番してたわけで。
てか、持ってきたはいいけど、実は出番なかったわけで。
旅行中、全部、コンパクトデジカメで済ませちゃったわけで。
だいたい、海で一眼レフ使ってるのって
目立つし怪しげですしね。

そんなわけで、おまたせしました!
沙奈の今年の水着、in 沖縄!
最初に記念撮影的に撮ってもらったのが
こんな感じで!

2013_10_07_012013_10_07_02


携帯サイズ そのいち☆ そのに☆


今年の水着は、沖縄ってことで
ハイビスカス柄にしてみたわけですよ。
めっちゃテンション高いのが伝わるかと思います。
ええもう、夢がかなって、ちょーーーーーゴキゲンでしたからね。
顔は見せらんないけど、もう満面の笑みですわよ。

まぁ、ウエストまわりのお肉については、
ご愛嬌ってことで。
前日、ステーキ食べ過ぎたせいかな、うん【爆汗】

で、もちろんアタシも、
茶子ちゃんを撮ったんですけどもね。
残念ながら茶子ちゃんの写真は公開NGだそーで。
どうやら彼氏のN川くんに買ってもらった水着らしく
その水着での沖縄ショットは
N川くん的に、人に見せたくないとのことらしくて。
かなり素敵なんですけどもねー。
真っ赤なビキニに、アタシとお揃いのハイビスカス柄でしたよ。

まぁそんな感じで、交代で数枚撮りあってから、泳ぐ。

泳ぐといっても、
足がつくところで、平泳ぎだけども。

「いやーーーん! 最高ーーー!!
 気持ちいーーー!! これだよこれーーー!!
 これが沖縄だよーーーー!!」
「たまんないわーーほんまっ!
 日本とは思えないわーー!」

何年か前に行った、和歌山の白浜も
感動するくらい澄んだ海だったけども。
沖縄の海は、また格別。
なにより人が少ないってのが素晴らしい。
このうえない開放感。

はしゃぎまくりましたね。
水かけあったり、抱き合ってクルクルまわったり。
茶子ちゃんを裏投げしてやったり。

名前はわかんないけど、白くて細くてきれいな魚も
ウヨウヨ泳いでいて、追いかけまわしてみたり。

波打ち際では、ヤドカリを見つけて
重そうな貝を背負ってチョコチョコ歩いてく姿を眺めてたり。
水族館以外で生でヤドカリ見たの初めてでしたよ。

砂浜では珊瑚の欠片を集めてみたり。
ビーチの端に咲いてたハイビスカスを摘んで
頭につけてみたり。

南国気分でしたね。

ひとしきり遊んでから、もちろん撮影も。
ほんとに人が少なかったから、遠慮なく恥ずかしげもなく
撮り放題で。

なにしろ夢でしたからね。沖縄の海での
グラビアみたいな撮影がさ!
天気が悪くてどうなることかとヒヤヒヤしっぱなしだったけども
ついに叶ったわけですよ!
波打ち際ではこんな感じでさ!

2013_10_07_03


携帯サイズ そのさん☆


グラビアっぽく座ってみたり!

砂浜でも大胆に!

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携帯サイズ そのよん☆ そのご☆


あお向けになったりうつぶせになったり!

おまけに、なんかイメージビデオを意識して



2013_10_07_06


携帯サイズ そのろく☆


走ってみたり【爆】

他にもいろいろ撮ってもらったけども、
もったいないからまた次回ってことで。
たくさん撮ってもらえて大満足だったんで、

「だめだーガマンできーん!
 なぁ沙奈っ!? ええやろっ!?
 飲んでええやろっ!?」
「しょーがないなー」

茶子ちゃんがビール飲むことを許してあげましたよ。
以降アタシが運転することになるわけだけどもさ。

缶ビール買ってきてゴッゴッゴッゴッと音を立てて飲み

「くはーーーーっ!! たまんねーー!!」

とか言ってる姿を見て
心の中で、あなたはミサトさんかとツッコんでみたりして。

そのうち、人も少しづつ増えてきて
堂々と一眼レフで連れの女の子の水着姿を撮影する男性や
水着に着替えもせず服のまま波打ち際で
追いかけっこして胸をもんだりスカートをめくったり
イチャついてるカップルがいたりと。
みんな開放的になるんだなーと、眺めてましたね。

「あぁもう幸せすぎる。
 もう満足だ。満たされた。アタシもう明日帰ってもいいわ」
「明日帰るんだよっ!」
「うわーいやだー帰りたくなーい」
「どっちやねんっ! てか今何時だよ。
 なんかだいぶ遊んでる気するんやけど」
「どーでもいいよーアタシずっとここにいる」
「あかんわっ! 水族館もパイナップル園も行くんやからなっ!」

そう言いながら簡易テントからバッグを引っ張り出し、
携帯を取り出して開く茶子ちゃん。
瞬間、吹く。


「もう2時過ぎやんけ!」


「え、うそ」

晴れて浮かれてたせいで到着した時間も見てなかったけども。
午前中に着いてたのは間違いない。
キャンセルしたスキューバのショップに着いたのが朝の8時で、
そこからファーストフードに寄って朝ゴハン食べたのが30分くらいで
運転してたのは1時間半だとしたって
10時過ぎには着いてたことになるわけで。
お昼ゴハンも食べず、4時間近くは遊んでた計算だ。

「まぁ沖縄って南だからさ。
 時間の流れも早いんだよね。
 地球は自転してるわけだから、当然、
 円周の短い北よりも円周の長い中心に近いほど
 スピードは速くなるわけでさ」
「へぇ、そーゆーもんなんか」


「なわけあるか」


蹴られた。

「帰るぞ! 水族館いくぞー!」
「あーーん! もっといたいよー!」

かなり名残り惜しかったけども
ビーチを去る。

そしてここからが
今回の沖縄旅行、真の苦行となったのである……。


つづくっっ!!



2013年10月01日

当然だよねネタだらけ!沙奈茶子初めての沖縄旅行!【夜編】


はい前回の続きっ!!
集中連載ちゃうのかー日ぃあいてるやろがーとか
そんなツッコミはしないよーに!!
眠くなったら寝るのアタシは!


ちょっとだけ時間を巻き戻して。

今回の沖縄旅行、アタシたちが泊まったホテルは


ラグナガーデンホテル


その名前だけで南国のリゾートホテルって感じで。

中も素敵でさ。
吹き抜けのロビーには南国っぽい観葉植物と
涼しげな水のせせらぎに囲まれたラウンジカフェがあり、
その向こう側が一面ガラス張りで
広い室内プールが一望。
小さなお子様がはしゃいでる姿が見えた。
逆にアタシたちがプールで遊ぶときはフロントやカフェから
丸見えなんだなーと思うと、ちょっと恥ずかしい気もしたけど。

まぁ、どんなホテルかは
ホームページを見てくれれば早いんで
気になる方はどーぞ。
ガラケーで見れるかどうかは知りませんが【爆悪】

http://www.laguna-garden.jp/


お部屋も広々。
ツインの部屋だけども、ベッドがそれぞれセミダブルで。
きっと沖縄はアメリカの人も多いから
ベッドも大きいものを置いているんじゃないだろか。

窓も大きくてバルコニー付き。
到着した時はだいぶ薄暗くなってはいたけども
きっと天気のいいと日当たりも抜群だろう。
この部屋で撮影してほしいくらいだ。
さすがに今回は室内撮影なんかしてもらえる余裕はないだろうと
言い出しもしなかったけども。

そしてバルコニーからは、このホテルの魅力のひとつ、
県内最大級と謳う屋外プールが一望。
これまた素晴らしくて。
椰子の木に囲まれた、めっちゃ澄んだセルリアンブルーに見える
流線型のプール。
真っ白なプールサイドにはいくつもデッキチェアとパラソル、
さらには白いテーブルとイスがいくつも並んだラウンジ。
奥にはバーカウンターもあり、
手前にはプールを背にするようにステージまで。
そこで数人が軽くリハーサルをしてた。

2人でバルコニーに出て、それを眺めた。

「今夜はあそこで生演奏を聞きながらの
 バーベキューってわけだよ。アルコール飲み放題だしな」
「おおおおおおおおおおお……」

その宿泊プランは事前に聞いてはいたけども。
実際、目にすると心が躍る。

椰子の木に囲まれた、夜のプールサイドで?
明かりのかわりに、周囲にたいまつなんか燃えてたりして?
そんなラウンジで、バンドの生演奏を聞きながら?
バーベキューにお酒?

なんて南国ムード。
素敵すぎる。

の、だけども。

「せやけど、この風じゃあなぁ……」
「ですねぇ……」

またビュービュー吹きはじめてたわけで。
椰子の木がザワザワと揺れてるほど。
雲行きも怪しい。
屋根もない屋外のプールサイドなんだから、
ドザーーッと来た日にゃシャレにならなそう。
いちおーバンドはリハーサルをしてるのだから
実施するつもりでいるのだろうけども。

「ひとり6000円だしな。
 ふたりで12000円なわけだしな。
 そんだけ払っといて途中で雨降ったら
 ショックすぎね?」
「んーーそぉだねぇ……」

その南国ムードは、ぜひとも味わいたいところだけども。
かなりリスキーなギャンブルな気がしてきたわけで。

「沖縄はバーベキューやステーキの店もたくさんあるみたいやし。
 どっか近くでよさげなとこあったらキャンセルしよか?」
「そだねぇ、それも選択肢のひとつだねぇ」

というわけで、2人してiPADで
付近の店を検索してみた。
せっかくだからアタシもお酒飲みたいし、
歩いていける範囲で。

そして、2〜30分は歩きそうだけども、
よさげなステーキハウスを見つけ、そこに予約の電話をいれ、
ホテルのプールサイドバーベキューはキャンセル。

ほなどーするー?まだ時間あるし室内プールいくかー?
そだねーまぁちょぴーーっとだけ休んでからねー
という会話のあと、2人してベッドに横になったら
気づいたら寝ついてたわけでしてね。
とっぷりと日が暮れて真っ暗になってたわけでしてね。
ステーキハウスの予約時間の1時間前だったわけでね。

「まぁ室内プールは夜の11時までやってるみたいやし
 食べて帰ってきてからでも遊べるやろ」
「そだね。それこそステーキ食べてお酒も飲んでそれでも
 遊ぶ気力があったら、だけどね」
「ないやな」
「ですわね」

というわけで、だいぶ汗もかいてたから
部屋のバスルームで軽くシャワーを浴び、
お化粧して着替える。

初めての沖縄での、初めてのディナーなんだからってことで
ちょっとオシャレしてみる。
ノースリーブで胸元とボタンのラインにフリルのついた白のブラウスに
黒のフリルミニ。
ちょっとゴスロリっぽい感じのファッション。
ミニスカートだけども中はタイトのような裏地がついてるから
風でめくれても安心な設計である。

茶子ちゃんも、アンタがそんな格好するならと
デニムのホットパンツに肩むき出しの水色キャミソールという
南国ファッションで。

そして、ホテルを出てテクテクと歩く。
風が弱まっていたので、薄着してもなお暑いってくらいで。

向かったステーキハウスの名前は


サムズアンカーイン


沖縄でもっとも歴史のあるステーキレストラン、と謳ってましたね。
アメリカの帆船をイメージした作りで、
店員もみんな水兵の服。
特に女の子はセーラータイプで、かなり可愛かったですね。
下は藍色のタイトスカートで、上は文字通りのセーラー。
頭にはセーラー帽もチョコンと被ってて。
売ってないかしらその衣装、とさえ思いましたね。

男性は、なんて言えばいいのか、
船の甲板を掃除する人みたいな格好でしたね。

そして店内に入ってすぐ気づいた。
テーブルひとつひとつに鉄板があって、
そこでコックの姿をした男性が調理してた。
なるほど、目の前で焼いてくれるわけだ。

そんでもって、執事みたいな
ナイスミドルなオジサマにテーブルへ案内され
椅子をひいてくれて
座るとナプキンまで巻いてくれた。
なんだか、ちょっとした、お嬢様になった気分。

注文は、2人してステーキフルコースディナーの
最上級テンダーロインステーキを。
いっぱい食べちゃえーってことでアタシだけラージサイズを。
茶子ちゃんは、どーせアンタの野菜を食べさせられるんだろからと
先読みして、レギュラーサイズを。
約4000円のコースでしたね。

飲み物は南国っぽく、トロピカルなカクテルなんかを。
最初にセーラーの女の子がその飲み物をもってきて
まずは乾杯。

それからほどなくして、スープが運ばれてきた。
なんていったっけか、
ネイビービーンズスープつったっけか。
茶色いポタージュみたいな。
ビーンズってことは豆のスープか、微妙だな苦手そうだなー
小豆や大豆は好きだけどグリーンピースは嫌いだからなー
と警戒しつつ、飲んでみると、意外といけた。おいしかった。
まぁ、底に沈んでた豆は、イヤな予感したんで残したけど。

それから、サラダが運ばれてきた。

「ドレッシングは3種類ありまして
 XXXとXXXとXXXがありますが、
 どれになさいますか?」

覚えてやしない。だって、

「茶子ちゃんの好きなのでいいよ、両方とも」

アタシ食べないし。
茶子ちゃんが2つとも食べてくれましたね。

それから、ワゴンを押して
コックのお兄さんがやってきた。

いらっしゃいませよーこそ、これから調理を始めさせていただきます、
なんて笑顔で言って、コックさんの白くて長い帽子を被った頭を
ゆっくり深々と下げる。
もう頭あげていいよって言いたくなるくらい、長くお辞儀してた。

いかにも沖縄の人って感じの、
ちょっと浅黒いけど、笑顔が優しそうで素敵な、
ぶっちゃけ、ちょっとタイプでしたね【爆】

アタシたち2人のためだけに、目の前で調理してくれるわけだ。
よしちょっとオシャベリしちゃおう、と思ってたところに
ワゴンから


バターの器を


「ちょっと待ったぁ!!」

とっさに止めたわけで。
ちょっと驚いた顔された。

「いやすみません、あの、アタシ
 バター嫌いなんで。普通の油で焼いてもらうことできます?」
「かしこまりました」

すごい爽やかな笑顔で返された。
ちょっと恥ずかしかったけども
ちゃんと普通の油差しもワゴンから出てきて安心した。

そして鉄板に油をひき、お兄さんがまず焼き始めたのは


タマネギ


アタシはいらないんだけども。さすがにそれは言えなかった。
2人分、いっぺんに焼いてるっぽいし。
それからピーマンを丸ごと1個、大きなフォークみたいなもので刺し、
鉄板の上で半分に切ったあと、ナイフを構え、
シュパパパパパパパパパパパパパパパと。

「おおぉぉぉぉぉぉぉ」
「かっこいー」

機械のように速く正確に均等に、音もなくスライスしていく。
すごい巧みなナイフさばき。
まぁ、食べないけどもね。

「では、塩コショウいたします」

別にそんなん断らんでいいのに
もしかしてアタシ塩コショウすら苦手かもしれんと思われたんかな、
などと思ってると、コックのお兄さん、
おそらくは片方が塩、片方がコショウの
よくある銀色の缶を両手にひとつずつ持ち、
手の中で


クルクル回転


「おおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「わーーカッコいーーー!」

まわしつつ、リズムよくテーブルを叩きつつ、
時にはお手玉のように入れ替え、
刻んだタマネギとピーマンに塩コショウを振りかけていく。
缶の中の塩コショウも、わざと少なく入れてるのだろう、
シャカシャカとマラカスのように音を立ててた。

そして最後は、ポイっと缶を頭上高く放り投げ、
お見事、背中でキャッチ。

「すごーーーい」
「いやーーんカッコいーーー!」

思わず拍手。
はにかんで一礼するお兄さん。

なるほど、こーゆーパフォーマンスも見せるわけだ。
てことはあれか、他のテーブルで焼いてるコックさん、
そのすべてが同じことできるってことか。
すごいなこの店。
ここに働きにきた人って、どんだけ練習させられるんだろ。

すると茶子ちゃん、

「お兄さん、


 もっかいやって」


デジカメを構えた。

「ちょ、茶子ちゃん」

恥ずかしくなったけども、内心アタシも
もっかい見たいという気持ちもあったわけで。
お兄さんも

「いいですよ」

と野菜に振りかけずに缶をまわすパフォーマンスだけをしてくれた。
それを茶子ちゃんが撮った写真が、こちら。

2013_10_01_01

わかりませんわね静止画だと【爆】

その野菜をお皿にのせられ、アタシは複雑な笑みを浮かべつつ
箸すら持たず。
茶子ちゃんはモリモリ食べてたけど。

その間に、いよいよメインのお肉を。


でかっ


ラージサイズでかっ。
茶子ちゃんの頼んだレギュラーサイズでさえ、
充分大きく見えたくらいで。
アメリカンサイズなのかしら。

そのお肉を焼く時も、今度は塩コショウの容器が
なんていうか、棒状の木製のものにかわり、
それをジャグリングのように
クルクルまわしたり放り投げたりと、
かっこいーパフォーマンスをしてくれた。
それは撮り逃したけども
焼いてるお肉は撮ってみた。
こんな感じで。

2013_10_01_02


右と左で大きさが全然違うことが
おわかりかと思います。

そのお肉をお皿にのせられ、ようやく箸をもつアタシ。

めっちゃおいしい。

歯ごたえのある適度な柔らかさで。
とってもジューシーで。
アタシの住む滋賀の近江牛などの国産高級和牛のように
口の中で溶けちゃいそうなほどのサシの多いお肉よりも、
アタシ的にはこっちの方が好み。
ああいうのは食べたらたいてい、おなか急降下だし。

それを食べてる間、今度はモヤシなんかを焼かれたけども
それは無視で。

そして最後に、ガーリックライスを炒めてくれた。
めっちゃ大きく刻んだタマネギと
なんかキノコを混ぜてくれたけども。
すべての調理を終えてお兄さんがまた深々と一礼して去ってから
チマチマ取り除きましたが。

好き嫌いの激しいアタシには
食べられないものが多かったけども
それでもすごいボリュームでしたね。

アタシも茶子ちゃんも、ご存知の通り、
けっこーな大食らいだけどもさ。
アタシは付け合せのポテト以外まったく野菜を食べなかったのに
満腹になって苦しくなってガーリックライスを半分残したほど。
レギュラーサイズで充分だった。

茶子ちゃんもアタシの野菜を食べてた分、
レギュラーサイズでも多かったスモールサイズで充分だったと
やっぱりライスを残してましたね。

お酒もいっぱい飲んじゃおうと思って歩いてきたのに
最初のトロピカルカクテルと
次に頼んだウイスキーの水割りを飲んだ時点で
もう水すら飲めないくらいオナカが苦しくなってましたね。

「あぁ食べすぎたー苦しいー。
 どーしよー太っちゃうーおなか出ちゃうー。
 水着撮影するのにー」
「カロリー消費するか? ホテル戻ったらプールでひと泳ぎか?」
「いやもう、苦しすぎて動きたくないって感じで。
 もう早くお風呂に入って横になりたいって感じで」
「ほらな」

そんなわけでやっぱり室内プールは
どーでもよくなってたわけで。

そんな話をしながらお店を出て
テクテクと歩いてた時ですよ。

ポツッと、アタシのほっぺに水滴が当たり、

「あ。やばい。降ってきたかも」
「え? マジ?」

と茶子ちゃんが答えた瞬間、


どっざーーーーーーー!!!!


「ぎゃーーーーーー!!」
「うわーーーーーー!!」

ものっそい豪雨。
まさにスコールと呼ぶにふさわしい勢いの。
目すら開けてられないほどの。
頭のてっぺんや、むき出しの腕が痛いくらいの。

慌てて避難場所を探して走り、薬屋さんの軒先に駆けこむ。

一瞬にして、池に落ちたんちゃうかってくらいの
ずぶ濡れ状態。

「うわーーん!! ひどいーー!! びしょ濡れやーー!!
 ほんまなんやのこの天気のかわりよう!」
「せっかくオシャレしたのに……。
 これも沖縄ならではなのかな。
 まぁでもよかったね。キャンセルして。ホテルのバーベキュー」
「せやなほんまに! 完全にくらっとったな!
 今ごろ大慌てやろな行ってた人!」
「茶子ちゃんチョイスが正解だったね。


 珍しく」


オシリ蹴られた。

「けどどないしよー帰れへんやーん」
「まぁこーゆーのってすぐ止むんじゃないかなー。
 ほんと今日一日コロコロ天気かわってたしさ」
「しばらく待つしかないやなー」


待ってみる。


「やまへんやん!」
「タクシーでも通ればいいけどなぁ……」

ちょっと細い道に入っちゃったから
車通りそのものが少なかったわけで。
ステーキハウスがあったところは
片側3車線の広い道路で、車も多かったのだけども。

「てか寒い! 濡れて寒い! また風も出てきたし!」
「そだねぇ。アタシでもちょっと涼しく感じるくらいだもん。
 茶子ちゃんなら寒いよね」
「もうここまで濡れてもーたし
 こーなったらさっきの道まで走って戻るかっ。
 タクシーくらい通るやろっ」
「そ……そーする……の?」

この豪雨の中に、飛びこむのか。マジか。

「よし行くぞっ!」
「マジでぇぇぇ」

軒先を飛び出して走る。
オデコに手をかざしてないと
目ーあけてられない。

「あははははもう笑うしかねーー!!
 あはははははははははははははははは!!」

どしゃぶりの中、爆笑しながら走る茶子ちゃん。
壊れかけである。

3車線の道に出て、歩道橋の下に駆けこむ。
もうバスタオルがいるレベルの濡れっぷり。
自分の姿を見下ろすと、白のブラウスだったもんだから
おもいっきし中のピンクのブラが透けてて
両手を交差させたポーズを崩すことができなくなってた。

まぁ茶子ちゃんも透けてたけど。
なんていうか、肩ヒモ外した黒の無地のブラだったから
見せブラに見えなくもないせいか
本人は気にしてなかったけども。

逆にそれで手ーあげたら
タクシーも喜んで止まってくれるんでないかい
サービスになるんでないかい、
なんて内心思ってたところに

「あっ! 来た!」

流れる車の中に、確かにタクシーがいた。
フロントガラス隅の、空車を示す赤ランプが
どしゃ降りの中、遠目でも確かに見えた。
茶子ちゃんも歩道橋の下から、濡れるのも気にせず
身を乗り出して手をあげてた。

なのに。


スルー


「なんでやねん!! なにあれ乗車拒否っ!?
 空車だったよな今の!」
「うん……空車だったと思うけど……」

見間違えたのかなー予約車とかってランプだったのかなー、
と思いつつ、
次にやってきたタクシーに再び茶子ちゃんが手をあげ
今度はアタシも注意深くランプを見て
確かに空車って文字が赤く光ってるぞと確認したんだけども


スルー


「なんやねん! 完全に乗車拒否やんかー!!」
「地味に初めて遭遇したわ……拒否るタクシー……」

アタシたちがずぶ濡れなことに気づいたからなのか。
車の中が濡れるからと思ったからなのか。
沖縄のタクシーって、冷たいんでしょかね。

けど3台目は止まってくれて。

いやーまいったまいったー
よかったよかったーとまってくれてー、
えっとラグナガーデンホテルまでお願いしますー
とか言って安心したところに


「ピッタリ止むとかどんなネタやねん」


「おもしろすぎるわ沖縄って」


さらには、素晴らしいと賞賛したホテルまで。

着いて部屋に戻り、そっこーお風呂だー!と。
部屋にあったホテル案内冊子を見て
タオル類は大浴場にあるとわかったから
着替えだけ持って大浴場に行ったところ。
その受付で。お兄さんが。


「おひとりさま500円になります」


「え? いやアタシたち宿泊客なんですけど」
「はい、ご宿泊のお客様は
 おひとり様500円いただいております」


「有料なんですかお風呂っ!」


ビックリしましたわよ。

「はい。もうしわけございません。
 1回お支払いいだければ、ご宿泊中は何度でもご利用いただけますので」

いや実際、案内冊子を見た時に、500円って数字は目に入ってたんだけども。
それは日帰り入浴の料金だと思いこんでて
それ以上よく見てなかったわけで。
だって、それが今までの旅行での常識みたいなものだったし。
宿泊なのにお風呂は有料なんて初めてで。


「プールの方は無料なんですけども」


逆だろ普通っ! と心の中でツッコみましたよ。

きっと沖縄はアメリカ人が多くて
アメリカ人は大浴場に入るという習慣がないから
入らないのに宿泊料金に含まれてるのがおかしいとか
クレームが出たから別料金になったんだ、というのが
のちの茶子ちゃんの推論ですけど。

「お金もってきてへんよ」
「アタシだってだよ」
「よし勝負だ! 負けた方とりにいくことな! 最初はグー!」
「じゃんけんっ! しょいっ!」
「んがぁ!!」
「いえい勝ちーー!! 茶子ちゃんいってらー!」


「あ、お名前とお部屋番号を言っていただければ」


「先に言えやぁ!!」

タメでツッコんじゃいましたね思わず。

で、大浴場の方は、
あぁそうね沖縄だもんねリゾートホテルだもんね温泉ホテルじゃないもんね、と
納得せざるを得ないわけで。
ごくごく普通の、内風呂オンリーでした。
大好きな露天風呂はありませんでしたね。
おまけに混んでたんで、イチャイチャもできませんでしたね。

まぁそれでも並んでお湯に浸かってる時、

「さすがにお約束はでけへんな」
「せんでいいの」
「ま、部屋に戻ってから、やな。
 せっかくの沖縄なんやし、な」

なんて言って、茶子ちゃんの手がお湯の中で
そっとアタシの太ももの裏から
大事なところへ伸びてきて。

「……やん、もう……」

なんて小さく呟いて体をよじりつつ、
その手をお湯の中で握って指を絡めあったりしたわけなんだけども。

初めての沖縄の夜。
熱くなっちゃうのかもーいろんな意味でー、なんて
期待もしてのだけども。

部屋に戻ってから、ホテルのパジャマに着替え、

「はーーーサッパリーー……
 あぁ……布団がヒンヤリして気持ちいーー……」

ベッドに倒れたわけだけども。

「そのまま寝つくんじゃないぞ」
「大丈夫だよー……」
「明日も早起きだからな? 明日は8時に青の洞窟やからな。
 スキューバやからなっ」
「てことは……何時起きー……?」
「まぁ車で30分くらいらしいけど。
 余裕みて7時過ぎには出ないとな。
 だから6時か6時半起きやな」
「やーーー……早すぎるよー……」
「たたき起こしてやるからな絶対」
「んーーー……起こしてねー……起きれる自信ないからねー……」


てな会話が、この日の最後の記憶でしてね。


「起きろーーーー!!」


パーーーン!! とオシリをひっぱたれて。

「………………」

ムクッと起き上がって。

「うお、珍し。一発で起きた」
「………………………………」

周囲をみまわすと、部屋が明るくて。

「……え……朝……?」
「そだよ! そのまま寝つくなっつったのに
 ちょっと目ー離したら寝ついてたんやでアンタ!
 だから予備の布団だしてかけてやったやん!」

確かに。
かけ布団の上に座ってた。
もう一枚かけ布団があった。

「……なんもしてない……」
「アンタが寝つくからやろがっ!」


そんなわけで無意識のうちに沖縄1日目が終了してましたね。
そして2日目の始まりである。


「まぁ、めっさ曇ってるけどな。どんよりと」


「……カンベンしてください……」


つづくっっ!!



sanaroom at 23:30│☆こめんと☆(6)

2013年09月28日

当然だよねネタだらけ!沙奈茶子初めての沖縄旅行!【観光編】


はい、いきなし前回の続きっ!

そんなこんなで人生初の沖縄に到着し
暴風と豪雨の手厚いお迎えを受けたアタシと茶子ちゃん。
あんまりだよトホホと、いきなりテンション下がったわけだけども
とりあえずは腹ごしらえだと
借りたレンタカーのカーナビに登録して
向かった先は、沖縄名物ソーキそばのお店。


すば家 うるかそば


空港近くで、おいしいと評判のお店を
茶子ちゃんが事前に調べておいたようで。
そのお店に行き、中に入り、メニュー表を見る。


うるかそば

本ソーキそば

てびちそば

沖縄そば

野菜そば


「……なにが違うんだろ、これ」
「さぁ。よくわからんな」

文字だけで写真も載ってなかったんで
違いがまったくわからない。
まぁ名前だけでアウトな野菜そばはどーでもいいとして。
店員のオバチャンに訊いてみる。

「本ソーキそばってのは豚のスペアリブがのってて
 てびちそばってのは豚足がのってて
 沖縄そばってのは3枚肉がのってるそばですよ。
 うるかそばというのはうちのオリジナルです」
「麺やスープの味は一緒ってことですか?」
「一緒です」

なるほど。載ってる豚肉の部位が違うだけらしい。
3枚肉ってのがなんのことだかよくわからなかったけども
とりあえずソーキそばを食べにきたのだから
ソーキそばにしてみる。
それだけじゃ食べたりなさそうだから
ハーフサイズのカツ丼も。

「ちなみにそれって、野菜のってます?」
「ネギがのってますよ」
「抜いてくださいアタシのだけ。
 あとカツ丼もタマネギ入ってますよね?」
「入ってますよ」
「抜いてください」

どこに行ってもアタシの注文スタイルは変わらないわけで。

しかし、確かにメニュー表には
ソーキとか沖縄という言葉はあったものの
この段階ではいまいち、沖縄に来たのだという実感が乏しかった。

雨風の激しい天気で、想像してた沖縄の強い日差しとか暑さじゃなかったし。
お店の中も普通の和風な作りだし。
店員のオバチャンもフツーに標準語だったし。
まぁ店内にはなぜかひたすら、「涙そうそう」の標準語バージョンと沖縄弁バージョンと
男性が歌ってるバージョンがエンドレスのリフレインで流れてたけども。

店内の他のお客さんも、普通に日本人だったし。当たり前だけども。
まぁ多少、みんな、浅黒いかなとも思ったけども。

そんな中、茶子ちゃんが開いた新聞を覗き見た瞬間、
実感がわきましたね。
あぁ、ここは沖縄なんだ、と。
こんな見出しでしたね。

2013_09_28_01


まったく意味がわかりませんね。
さすが沖縄ですわ。
てか、くとぅば って。ラヴクラフト? 神話?
沖縄には火の邪神が生息してるんですか。
再発見って何度も見つかってるんですか。
怖すぎますわよ。

まぁ滋賀に移住してきてアタシの言葉も
ずいぶんと通じなかったりもしましたけどもさ。
ばくりっこしてーとか
うるかしといてーとか
ゴミなげといてーとか
あずましくないべさやとか言って
だいぶ不思議がられましたけどもね。
標準語だと思ってたのに。

そしてほどなくして、やってきたソーキそば。
こんな感じで。

2013_09_28_02


ネギ抜きですけどもね。
茶子ちゃんのは細かく刻んだネギが
どっさり入ってましたよ。
そっちは写真撮る前にかき混ぜて食べ始めちゃったから
この写真だと一般的にはおいしそうに思えないのかもしれませんが。

食してみる。

うむ、なるほど、ふむふむ。
味は和風のダシだ。かつおダシかしら。
ソバというか、ウドンに近いかも。
けど麺は、ソバともウドンともラーメンとも違う。
なんとも不思議な食感。
けっこー脂っこいと聞いていたけども
すごくアッサリ味。
それは店によっても違うのかもしれないけど。

なんていうか、まぁ、一言で総評すると


すごく普通


うまーーーー!!とか感動するわけでもなく
インパクトがあるわけでもない。
たぶんあれだ、テンイチなんて濃厚こってりラーメンとか
食べ慣れてたせいかもしんない。
なんか、もう一味欲しいなって感じ。

でも、上にのってた豚のスペアリブ。
のちにそのスペアリブそのものを「ソーキ」というのだと知ったけども。
スペアリブの形が「梳」(すき)に似てて
それを沖縄弁で言うと、「ソーキ」と言うんだとかって。

これはめちゃめちゃおいしかった。
濃い目の味付けで、柔らかくて、ツルンと骨からとれちゃう。
これが沖縄の名産、アグー豚ってやつなんだろか。

ちなみにカツ丼の方は、ミルフィーユみたくなってましたけどもね。
薄い豚肉を重ねて揚げたって感じで。
それが沖縄特有のものなのか店特有のものなのかは謎だけども。

「まぁまぁ、だね」
「うむ。こんなもんやな」

などと、この時の感想としては微妙だったんだけども
滋賀に帰ってきて沖縄を思い出すと
また食べたいなと思えてきてるのが、これまた不思議。
お土産用のを買ってくればよかったと後悔してますわ。

そして、お店を出ると、

「うおぉ!! 晴れとる!!」
「きゃーーー!!」

さっきまでの豪雨や暴風がウソのよう。
空にはまだ雲が残ってるものの、青空が垣間見え、
雨も風も止んで
サンサンと太陽の日差しが照りつけてた。

「てか、あっっつい! いきなり真夏だっ!」
「ほんとだねっ。これぞ沖縄って感じだねっ」

雨あがりなせいで湿気も多く、
お店を出て車に乗りこむまでの間だけで
汗が吹き出してきた。

「よしっ! んじゃそっこーホテルにチェックインして
 海いくぞー!!」
「おーーー!!」

ちなみに茶子ちゃんはしっかりと
沖縄のビール「オリオンビール」を注文して飲んでたんで
ここからずっとアタシが運転なわけなんだけども。

ホテルをカーナビに登録して走る。

「てか、あっちこちにいるね。シーサー」
「せやな。どんだけシーサー推しやねんって感じやな」

普通の民家の屋根の上。
お店の軒先。
公園の入口。
はては公衆トイレの上にまで。
いたるところにシーサーが鎮座してた。

そんな道を走ること、10分くらいだったかな。


どざーーーーーーーー!!!


「……どっちやねん」
「なんなのもーー!! 豪雨になったり快晴になったり!!」

ワイパーを最速で動かしてもなお
前が見えづらいほどの雨でしたね。
コロコロ天気が変わるのも台風の影響なのか
それとも沖縄ならではの天候なのか。

しかも沖縄の道というのは、レンタカーを借りた時に注意されたことだけども
なんでもアスファルトの材質が違うらしく、
雨になると滑りやすいとのことで。

初めての土地で右も左もわからないから
唯一の頼りのカーナビにチラチラを目がいっちゃうし
おまけに路駐してる車も多いし。
関西は皆無なのに。
まぁ、北海道も路駐天国だけども
北海道の場合は、除雪帯って言ったっけか
冬に除雪するために道路の端が広くなってるから
路駐されても避けやすいけどもさ。

道のつくりも変わってて、時々、交差点が
目の前の信号は赤なのに左折の車線だけカーブのレーンになってて
そのままノンストップで曲がって合流するんだよ。
運転にめちゃめちゃ気ーはりましたよ。

そんな中、橋の上で軽く渋滞して止まってる時。
道路の上にある青い案内標識に目を向け
思いっきり吹き出しましたね。

「なしたのさ」
「ちょ、茶子ちゃん、あの青看板見て。やばすぎる」
「なにさ」

と茶子ちゃんも目を向け、盛大に吹き出してましたね。
この先の交差点を右に行くと、ここに着きますよという案内。
その地名が、


漫湖


いやいや読み方が違うんだろきっと、と一瞬思ったんだけども
その漢字の下にローマ字でも書かれてましたからね。

「どストレートかよっ! やばいよ沖縄っ!
 卑猥すぎるわっ! 他のネーミングなかったのかよっ!」
「地元の人は、この名前言ってるんだろか日常的に……」

確か沖縄では、その名称のことを「でーじ」というらしいけどもさ。
だからってその淫語を沖縄の人が知らないわけでもあるまいに。
ガイドのおねーさんとかも普通に言っちゃったりするんだろか。
なんかすごく、気まずい空気が流れる気するんだけども。

すると茶子ちゃん、iPADでなにやら調べ始めて

「やばい沙奈」
「なに」


「公園まである」


漫湖公園。

「マジですかっ! 子供が言っちゃうのっ!?
 お母さんちょっと遊んでくるーまん……あぁだめアタシは言えないっ」
「さらにやばい」
「なにさなにさ」


「高校まである」


沖縄県立 漫湖高等学校。

「もうやめて! 許してあげて!
 どんな会話になってんの学生の間でーー!!」
「略して、漫高?」
「略さないで!! 略しても一緒だけど!!」
「受験生が親に言うんだろな。
 ボク来年、漫高受けるよとか」
「やめたげてーーーー!! てか茶子ちゃんも
 ためらいなく言わないの! いちお女の子でしょに!」
「この高校の校歌ってどんなん」
「やめてーーー!! いやーーー!!」

調べやがった。

「やばすぎる。これはもうやばすぎる。
 こんなん歌うんか生徒が。
 甲子園いっちゃったらどーすんだ。全国に流れるんか」
「な、な、な、なにさ。どんな歌詞さ」


「漫湖のほとりにそそり立つ


 とかって」

「痛い痛い痛いなんか胸が痛いーー!!」
「そのほとりにそそり立つのは、アレに決まってるやんな?」
「言わんでええからーーー!!」

なんだか卑猥な内容みたくてすみません。
とりあえず旅行の車中で乙女2人が交わす会話じゃありませんわね。
いくら南国だからって、開放的にも程があるかと思います。

それはさておき、
その後も雨は降ったり止んだりが続き、

「んーーーやっぱ今日は海はダメそーやな」
「そだねぇ……まぁでもホテルは屋内プールあるし。
 今日はそこで遊んでもいんじゃないかな」
「せやな。んじゃ、その前にちょっと寄っときたいとこあるんやけど。
 アンタには退屈させちゃうやろけど」
「どこさ」

茶子ちゃんが言い出したのは、
とっても真面目な場所。
沖縄の伝統工芸館。

茶子ちゃんは、とある工芸品の制作をしているので。
せっかく沖縄に来たんだから工芸品も勉強しておきたいとのことで。
そこに寄る。

茶子ちゃんがその工芸館の人と話をしてる間、
アタシは車で待ってた。
iPADで、えっちなソーシャルゲームしてた。
まさか沖縄に来てまでやるとは思ってなかったけども。
だってほんとに、工芸品とかアタシはまったく興味なかったし。
専門的な話を聞いたってわかんないし。

そうしてる間、また天気はカラッと晴れた。
まぁでも空にはあいからわず雲が多いし
またいつ降ってくるかわかんないし
やっぱり海は諦めた方がよさげだよなー、と考えてると
茶子ちゃんが戻ってきて

「よし! ついでだ! 晴れてる間に


 首里城いこぜ!


 この近くやから!」

と言い出し、まぁそれも茶子ちゃんプランのひとつだったし
海を諦めるなら今日のうちにまわれるとこ
まわっておいたほうがいいかと。
そこへ向かう。

首里城。
かつて沖縄が日本ではなく、琉球王国という名だった時代の王城。
独自の国家を築いていたけども中国の支配下にあったってことで
その建造物も中国っぽい真紅のデザイン。
世界遺産らしい。

だからやっぱり観光の名所ってことで
駐車場、満車。

だいぶ離れた仮設っぽい第2駐車場へまわされる。
おりしも、それまで雨が降ったり止んだりの天気だったのに。
ぱったり降らなくなって。
めっちゃ晴天になって。
第2駐車場から首里城へと歩いてるだけで。

「あ……あっつい……死ぬ……」
「風なくなると地獄やな……やっぱ沖縄やな……」

アタシは暴風でスカートめくれるのがイヤだったから、
茶子ちゃんはショートパンツだったから寒いっつって、
2人して空港で普通のジーンズにはきかえちゃったわけで。
それがここに来て、逆に裏目に出たわけで。

なんとか辿り着いた門が、こちら。

2013_09_28_03


守礼門(しゅれいもん)、というらしい。

「あぁ、琉球って感じだねぇ」
「せやなー。歴史を感じるやねー」


「んじゃ戻りますか」


「なんでやねん! まだ入口やろが!」
「だって暑いんだもん! 茶子ちゃんだって地獄やなってゆーてたやんっ!
 こんだけ暑くなったんなら海だっていけるかもだしー!」
「とりあえず城は見ておかなあかんやろここまできたらっ!」
「あぁぁぁ……」

手を引っ張られて門をくぐる。
ほどなくして休憩所みたいな建物があったんで
とりあえず入る。
パーラーがあったんで、かき氷を食べる。

それから案内所で茶子ちゃんが散策地図をもらってきたんで
広げてみた。


「広っっ!!」


門をくぐったらすぐお城があるもんだと思ってたら
とんでもない。
広大な敷地内に、門と名のつくものがいったいいくつあるのか。

「なに、これ全部まわるの?
 てかこの全部の門まわるオススメルートっての、


 所要時間2時間って書いてますけどっ!?」


「さすがにこの暑さでそれはきついな」
「だよねっ!? あーよかった!」
「このクイックルートってのでいいんちゃう?
 首里城まで直進って感じやし」
「それでも帰ってくるまで40分か……苦行になりそな予感するなぁ……」

というわけで、最短ルートを選択。
外に出て、ひたすら歩く。

第2の門。

2013_09_28_04


歓会門(かんかいもん)というらしい。

さらに歩く。
第3の門。

2013_09_28_05


瑞泉門(ずいせんもん)というらしい。

さらに歩く。
第4の門。

2013_09_28_06


広福門(こうふくもん)というらしい。

そして、やっと辿り着いた首里城。
ここからは有料ですよという、正殿へと続く、
なんとかって門。

2013_09_28_07



「「 改装中かよ!!!!! 」」


見事にきれいに同時に叫びましたよ。

「まさか城まで改装中なんてことないだろな」
「てかあれくぐるのにお金かかるんだね。どーする?」
「いくらなんだろ」

券売所へいってみる。


ひとり800円


「もうええわ」
「ゆーと思った」

帰りましたね。

途中、再び最初の休憩所みたいなところに寄り、
お土産屋さんを覗く。

「お! 星の砂や! かわいー!
 1個50円やって! 安い! 買おうかなー!」

キーホルダーになってる小さな小瓶を
目をキラキラさせて見つめる茶子ちゃんに一言、

「それって珊瑚の死骸が
 乾いて粉々に砕けたやつなんだよね」

「アンタはどーしてそーゆー、
 ロマンをぶち壊すよーなことを……」

そっと小瓶を戻しましたね。
買う気失せたらしい。

その他、大小さまざまなデフォルメされた色とりどりの
シーサーの置物などが売っていて

「いやーん! ピースシーサーやってー! かわいー!
 買おうかなー!」

目を輝かせる茶子ちゃん。
意外と、そーゆーのが好きな人だったりする。
逆にアタシはまったく興味なかったりするんだけども。
すると、お店のオバチャンが

「買ってってーホテルとかで買うより安いからー」

と話しかけてきたから、

「てか、シーサーってなんなんですか」

何の気なしに訊いてみた。

「獅子だよ」
「獅子? ライオンなんだ?」
「沖縄弁で獅子のをシーサーって言うんだよ」
「へー! そうだったんだ!」

シーサーって名前の空想上の動物だと思ってた。
普通にライオンのことらしい。

「じゃあ沖縄弁で虎は?」


「とぅら」


そっちはそのまんまでした。

茶子ちゃんはほんとに、赤と青の2匹のシーサーが
並んで笑顔でピースしてる小さな置物を
買う気で手に持ってた。

そだな、アタシも冗談で言ってたけども
ほんとに買ってってやろかな、ユキにシーサー。
デフォルメされてるやつなら、割と可愛いし喜ぶかもしれんなー。
と考えてると、お店のオバチャン。


「シーサーチョッパーもあるよー」


「へ? チョッパー? どれどれ?」

かの有名な「ONE PIECE」のマスコットキャラみたいな
トナカイである。
オバチャンが指差したところを見ると、いた。
チョッパーが帽子のかわりにシーサー被っとる。
シーサーに頭から噛みつかれてるようにも見える。
やるなチョッパー。シーサーとコラボして
かつ店のオバチャンが薦めてくるほどメジャーになったのか。

おもろいかも。これユキに買ってってやろう。
あの子チョッパー好きだし。
どんな反応するかしら。

購入。315円なり。


そして駐車場へ戻る。
車に乗りこみエンジンをかけてエアコン全開。

「はーーー疲れたーー」
「だいぶ歩いたなーでも雨降らなくてよかったわ」
「そだね。そのかわりめっちゃ暑かったけど。
 てか全然意識してなかったけど、何時だ今」

ポケットから携帯を取り出し、開く。
雲が多くて太陽の位置はわからなかったけども
まだぜんぜん明るい。
なのに、

「うわ! もう6時になるじゃん!」

「マジかっ」

滋賀でこの時期の6時だと
もうだいぶ薄暗くなってるというのに。
さすが南国。日の入りも遅いってわけだ。

「あーん、海にいけるかなって期待してたのにー。
 ホテルに着いたころには暗くなってそだなぁ」
「まぁ今日はホテルのプールでいいやん」
「うん、まぁ、そだねぇ」


「遊ぶ元気があれば、やけどな」


「あはは。着いたらグッタリして寝ちゃうってパターン?」
「ありえるやろウチらの場合」
「いやぁ、さすがにせっかくの沖縄だもん!
 体力のある限り遊ぶさ! 遊んでやるさー!
 プールで撮影だってしてもらうかんねー!」

と、言ったものの。


ホテル到着。
チェックイン。


「……やっぱりな」
「うん、ベッドに横になったが最後だったねぇ……」

気づいたら真っ暗になってましたね。


つづくっっ!!



sanaroom at 21:58│☆こめんと☆(4)

2013年09月25日

当然だよねネタだらけ!沙奈茶子初めての沖縄旅行!【出発編】


はいっ!
沙奈、無事に帰還でございまーす!

予定通り23日月曜日、秋分の日に帰ってきまして
次の日は平日だけども有休とってあったんで
ゆっくり休み、
そしてこれを書いてる水曜日、お仕事再開でした。

休みに入る前にあらかたの仕事を片付けたのだけども
やっぱし帰ってきたら仕事が山盛りためてくれてましてね。
なかなかな残業をさせられましたよ。

けどもう、書きたいことてんこ盛りなんでね!
ちょうどキョーコさんもユキも今週の原稿を書けてないようだし
他のネタを織り交ぜて書いてるうちに秋になり冬になるかもしんないしね。

もう前説も抜きで集中連載決定です!
沙奈と茶子の、初・沖縄旅行!

時間の許す限り、無理しない程度に
どんどん書いていこうと思います!
コメントなどはお気になさらず!
アタシもお返事は遅れるかもしんないし!
前回ブログのお返事もまだだしね!
写真もたぶんしばらく出し惜しみするしね!【爆】

そんなわけで、さっそくそっこー、第1話!
今日は余裕がないので短めに!
出発編でございます!


前回書いたとおり、最初はお父さんの一周忌のために
北海道に帰郷したわけだけども。
その話は、まぁ、おいといて。

法要を済ませ、
とうとう沖縄に旅立つという前夜。

「さて。ここでとってもエキサイティングなお知らせです」

アタシの実家の和室に2つ並べて敷いた布団。
その上にチョコンと正座して言う茶子ちゃんの
なんとも形容しがたい悪魔的な笑みで
アタシは瞬間的にとてつもなくイヤな予感がした。

「な、なにさ。なんかめっちゃ怖いんですけど。
 沖縄に台風直撃とかそんな話?」

昼間にiPADで天気図を確認した時は
確かに沖縄の南に台風がいたけども。
天気は曇りのままで、特に影響はなさげだったけども。
いきなり進路かわって直撃コースになったのか、と
まず思いついたのがそれだったわけだけども。

「いや飛行機のことなんだけどもね。
 前もって言うとアンタ文句言いそうだったからさ」
「なんなのさ。なんなのさ」
「明日、朝イチの飛行機に乗るって話だったやん?」
「そうだけど、なにさ違うの?
 もうお兄ちゃんに頼んであるんだよ
 車で送ってもらうように」
「いや出発時刻は言ってた通りなんやけどね」
「じゃ、じゃあなんなのさ。早く言ってよ怖いから」

「飛行機は……


 乗り継ぎます!」


「はいっ?」
「関空で降りて、乗り継ぎます!
 しかも次の便への猶予は、40分です!」
「なんじゃそりゃあぁぁぁぁ!!」
「だって直行便よりも安くなることに気づいてん。
 関空までANAで、そこからピーチに乗り継ぐねん」
「めんどくさ!! なにさそれでどんくらい安くなるのさ!?」
「んーまぁ……


 2〜3000円?」


「ケチんなよそんくらいーー!!」


そして当日。
関西空港、第1ターミナル。

「ほれ急げ沙奈!!」
「ひー……ひー……」

新千歳からの飛行機から降りるなり、ターミナル内を走らされる。
荷物のほとんどはすでに沖縄のホテルに郵送済みだったけども
それでも緊急時の着替えの他、
カメラやiPADの電子機器類や化粧道具一式の詰まったバッグを
肩から提げていたわけで。
茶子ちゃんはキャスターが付いてて引っ張って転がすタイプの
旅行バッグだったから楽そうだったけども。

走る理由はわかってた。
北海道に行く時の飛行機も、ピーチだったから。

このピーチというLCCのみ、
乗り場が違う建物なのだ。
かなり離れたところにある、第2ターミナルなのだ。
なんでも元は貨物倉庫だったとかで。

とても歩いていける距離ではないため
送迎バスに乗らなきゃならないわけで。
で、そのバスの時間が、これまたギリギリで。

間一髪、バスに飛び乗る。
そして5分後くらい。
すでに汗だくで呼吸も整わないうちに到着し、
バスから降りるなり、

「沖縄行きXXX便にお乗りのお客様いらっしゃいませんかー!」

エントランスで叫んでるCAさん。

「はいはいはーーい!」
手を挙げる茶子ちゃん。
「まもなく搭乗手続き締め切りです! お急ぎください!」
「はいすみません! ほら走るぞ沙奈!」
「−−−−−−−−−……」

CAさんも走るもんだから。
走るしかない。
もう言葉も出ない。
茶子ちゃんが機械で搭乗手続きをしてる間も
隣でCAさんはセカセカしてて
発券するなり、

「すぐ保安検査をお通りください!」

また走る。
おそらくは別便の保安検査のために並んでる人たちの
横を走りぬけ、割りこませてもらい、
トレイにバッグを置くと係員のお兄さんが

「バッグの中にパソコンなどの電子機器類は
 入ってませんか?」

「あぁ入ってるiPADっ!」
「ウチもウチもっ」

2人して慌てて取り出す。
慌ててるもんだから一緒にブラシまで出てきて
落ちて転がってって
それを拾おうとして手をついたところが
積んであったカラっぽのトレイの端で
バラバララッとものの見事にトレイが崩れて落ちて
係のお兄さんまで慌てたりして、てんやわんや。
絶対、並んでる人たちに笑われてた。

保安検査を通ると、もうほとんど搭乗完了しているっぽく
ゲートを通っていく人は数人。
アタシらが最後だったっぽい。

まぁネットで見たところ
このピーチとゆーLCCは
サービス悪いとか
お客が遅れても1分たりとて待たないとか
だいぶと悪い噂だったけども
普通に親切でしたよ。
離陸時間の30分前で搭乗手続き締め切りだって書いてたのに
確実に過ぎてたしアタシたち。

ただ、この航空会社は運賃が格安な分、
手荷物を預けるのは別料金で機内には2つまで持ち込めるため
どうやら乗客はみんな持ちこめるだけ荷物を持ちこんでるようで。
座席付近の、天井の荷物入れは、すでにいっぱい。
アタシのバッグは前の座席の下に入るサイズだけども
茶子ちゃんのキャスター付旅行バッグはそうもいかない。

オロオロしてると、CAさんがやってきて
めっちゃ後方の荷物入れまで持ってかれた。

「はーーーなんとか間に合ったっと。
 よかったよかった」
「もうヘロヘロなんですけど。
 汗で全身ベタベタなんですけど。
 めっちゃノド乾いたんですけど」
「大丈夫。ちゃんとお茶を買って
 あーーーーーーーーーーー!!」

バッグは遥か後方の荷物入れである。
もう全員、座席について飛行機も動き出して
立ち上がれない状態である。
安定飛行に入って機内販売がまわってくるまで
ノドの渇きに耐えたあげく
350mlのペットボトルなのに200円もする
「おーいお茶」を買うハメになったのである。
一瞬で飲み干してやりましたわよ。

茶子ちゃんはヤケになって缶ビール買ってたけど。500円もするのに。

まぁとにもかくにも、ようやく、ほっと一息。
ちょっと寝る。

まもなく着陸態勢に入りますのアナウンスで目を開け、
窓の外に目を向けると
やっぱり南にある台風の影響で
だいぶと雲が多かったけども
その切れ間から真っ青な海も見えてた。

「悪くない天気っぽいな。
 時々日が差すって感じちゃう?」
「かもね」
「カンカン照りだとほんまヤバいらしいからなー
 沖縄の日差しって」
「みたいですわね」

それはマナちゃんからも聞いてた。
皮膚がただれる、と。

「これくらいがちょうどいいのかもな」
「かもですわね」
「あぁワクワクしてきたー!
 まずは腹ごしらえのソーキそば食べて!
 そしてホテル行ってそっこー海だなっ!」
「うん。そうだね」

ずっとずっと、憧れてた沖縄。
白い砂浜。エメラルドグリーンの透明な海。
それがもう、目の前。

飛行機内だし隣には知らないおじさんが座ってたから
茶子ちゃんのように露骨には表現しなかったけど
アタシもかなり心が弾んでた。

水着だって、4着も持ってきた。
撮影してくれる約束だし。
泊まるホテルにも、県内最大級と謳う屋外プールもあるし。
屋内プールもあるし。
2泊3日だけども茶子ちゃんプランは
ものっそいキツキツだから、どこまで水着で遊べるか怪しいところだけどもさ。
やっぱり、期待しちゃうわけで。

そしてやがて、飛行機はついに、沖縄の大地に着陸。
LCCってことで、外に降ろすから歩いてターミナルに入れと
アナウンスが流れたけども
この場合は、その方が感激しそう。
飛行機から降りるなり、沖縄の空気に包まれるわけだから。

どんな空気かなー暑いんだろなー
9月なのに最低気温27℃最高気温31℃って
天気予報に出てたしなー。

ちょっとウキウキワクワクしつつ
降りる乗客の流れについていき、
タラップを降り、生まれて初めて身に受けた沖縄の風、それは


暴風


「うきゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
 ちょっとちょっとちょっとぉぉぉぉぉ!!」

この時アタシは、ひらひらのロングのワンピースだったわけで。
9月の北海道はすっかり秋めいていたけども
沖縄はまだ真夏なんだからってことで
南国っぽい薄緑の、薄地のワンピを着てきたわけで。
もう、必死に両手でスカート押さえてましたね。
髪がくしゃくしゃに舞っても、どうすることもできませんでしたね。

他の乗客の中にもスカートをはいてた女の子は
何人もいたけども、アタシほど苦労はしてなかったっぽい。
薄地でロングってのが、致命的だった。

ちなみに茶子ちゃんはデニムのショートパンツだったから
めくれる心配はなかったけども

「寒っ!! なんだこれ! 北海道より寒っ!!」

身を縮めてましたね。
茶子ちゃんの場合、爬虫類並に、体温調節ができない人なんで。

ターミナルに入るなり、2人してトイレで着替えましたね。
普通のジーンズと半袖ブラウスに。
茶子ちゃんは長袖のカーディガンまで着てましたね。

見事に台風の影響を受けてたわけで。

これは少なくとも今日は
海ってのは無理かな……。
こんだけの強風なら波も高いだろうし。
下手したらビーチそのものが閉鎖してるかもしんないしなぁ……。

と、なかば諦めていたのだけども。
トドメは、借りたレンタカーに乗りこんでから。

まぁとりえずはソーキそばだなーと
カーナビにお店の名前を入力してた時。


どっざーーーーーーーーーー!!


豪雨。
それはもう、滝のごとき。

「……マジか」
「あぁ……どうなるの……
 アタシの……夢の沖縄旅行……」



つづくっっ!!



sanaroom at 23:30│☆こめんと☆(4)
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