
長崎県松浦支部の準師範、梨香世さん(本名 望月朝子さん)から嬉しいお便りが
届きました。
松浦市文化協会発行の会報「青い海」に文章が掲載されたとのことで、送ってくださいました。
嬉しいですね〜!
三味線を始めて25年になるそうです。
朝子さん(梨香世さん)は結婚される前からお稽古に来られていて、結婚後もご主人の協力をいただき、妊娠中も出産後もほとんど休むことなく、師匠のお母さん(由梨世師範)と共に、月一回の支部稽古に参加されてました。
長男、次男、長女と3人の子宝に恵まれ、赤ちゃんが生まれるたび、お兄ちゃん達といっしょに赤ちゃんを連れてお稽古に来てくださいました。
着替えや離乳食、おやつを持参し、たくさんの荷物と共に、私が好きな「朝子ちゃんのおにぎり」も作って来てくれてました。
当時の姿が頭に浮かんできます。
そして、家族ぐるみで、村上三絃道の中心となって活躍されていることを本当に有難く思います。

望月三兄妹の小さい頃。

※左から世史啓(次男・啓祐君)、世宇介(長男・淳ノ介)、由梨世師範(祖母)、右側が世梨絵(長女・百花)。
お稽古に一緒に来ていた子ども達は元気いっぱいでしたが、遊びながら三味線や太鼓の音を吸収し成長されていました。
抜群の集中力で上達していきました。
子ども達を褒めながら、頑張り屋さんの自分のことも認めて欲しいと、いつも思いながら声掛けしていました。
私が時々、ブログに書いている望月三兄妹のお母さんでもある朝子さんです。
子どもたちは、現在、高校生、中学生になり、名取として三味線、太鼓と舞台で大活躍しています。
せっかくですから、文集に書いてくださった「宗家の言葉」をご覧くださいね。
「宗家の言葉」
村上三絃道由梨世会 望月朝子(ともこ)
三味線を習い始めて25年が経ちました。家族を巻き込んで三味線を続けてこられたのは、村上三絃道宗家、村上由哲先生との出会いがあったからです。宗家は、子どもを連れてお稽古に参加する私達を、いつも温かく迎え入れてくださり、3人の子ども達の騒がしさも全く気に留めることもなく、笑顔で接してくださいました。
そんな宗家がいつも私に言われていたのが、「子ども達を褒めてあげてね」という言葉です。月1回のお稽古の帰りに、私に向けて必ず言われていたこの言葉。当時は、宗家の意とされていることがよく理解できず、ただ子どもを褒めることが苦手な私の子育てを見抜かれて、言われているのだろうと受け止めていました。
令和元年から、宗家は支部回りのお稽古を3代目家元と交代され、当たり前のように受けていた宗家のお稽古が受けられなくなりました。宗家に会えないとなると、私の頭の中に「子ども達を褒めてあげてね。」という宗家の言葉が繰り返し思い出されるようになりました。
これは、宗家から与えられた大きな課題です。すぐに答えを見つけることはできませんが、少しでも多くの肯定的な言葉を子どもたちにかけること、を一つの目標として取り組んでみようと思います。
宗家が何年もかけて私に伝えようとしてくださった言葉です。その想いを受け止めて、私も焦らずに身に付けられたらいいなと思います。