2012年04月10日

第7話 「孫堅の死」

こんばんは!哲舟です。

関東では桜が見ごろ。先週末、花見を楽しまれた方も多かったようですね。
ちなみに、中国では花見を「賞花」というのだとか。

花見といえば、シートを敷いてお酒を飲む場面を連想しますし、
三国志好きとしては「桃園の誓い」なんかを思い浮かべてしまいがちですが、
中国や欧米では、野外で酒を飲んで宴会をする例は、あんまりないそうです。

さて、第7話の冒頭は、孫堅が劉表の伏兵にあい、絶命するシーンから始まります。
劉表は袁紹の依頼を受け、孫堅をだまし討ちにしたのです。

船上で多量の矢を浴び、たまらず倒れる孫堅…。応戦の指揮をとる暇もなく、
残念ながらここで退場です。号泣する、まだ幼い孫権を黄蓋が身を呈して救います。

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孫堅は曹操と同い年の37歳。早すぎる死でした。
孫堅は、正史では劉表配下の黄祖が射た矢を浴びて戦死、
演義では、矢を射かけられ、落石につぶされて死ぬという描写になっています。

どちらかといえば、正史の死に方に近いですね。
さすがに岩の下敷きになるという状況は、描くのが難しいのでしょう。
下手な撮り方をすれば「風雲たけし城」のようなお笑い場面になってしまいかねません。
・・・毎回、たとえが古くて本当にすみません。

孫権は、慟哭する孫策を叱咤。
避難した洞窟の中では、自ら劉表のもとへ孫堅の遺体を引き取りに行くと申し出て、
劉表との和睦交渉を成功させます。

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幼くして、この恐るべき立ち居振る舞い。なにしろ後に、呉の皇帝になる人物。
9歳にしては、いささか頭が良すぎ、立派すぎて違和感さえ覚えますが・・・
子役のチェン・ウェイ(鄭偉)くんの名演は必見です。

さて、遷都したばかりの長安では董卓が傍若無人にふるまっています。
軍師・李儒の勧めにより、帝位簒奪のための足場固めをする模様。

李儒の小悪党ぶり、まるで日本時代劇の「お代官と越後屋」の
ような感じで、実にいい味を出しています。

ところで董卓が、原作でそれまでにやったことといえば・・・
先帝の劉弁を毒殺させたり、洛陽の歴代皇帝の墓を暴いて財宝を手に入れたり、
勝手に大量に造った小銭を流通させ、貨幣価値を暴落させたり、
村祭りに参加していた農民を皆殺しにしたり、富豪の家を襲って金品を奪ったり、
董卓の兵が毎夜のごとく女官を手ごめに
したり…。

これらは「正史」にも書かれている出来事(改めて挙げるとひどい)ですが、
ドラマでは、そこまでのことはやっていません。

今回だって、目立って残虐な行ないといえば
司空の張温が袁紹に内通していたことを知って、その場で斬り捨てさせ、
彼の血を酒として諸官に飲ませたことぐらいです。

これとて、董卓の立場からいえば、裏切り者を始末しただけで、
血入りの酒を飲むのも「涼州の風習」だそうです。

きわだって惨いことをしていないから、
百官を怖れおののかせるだけの説得力がないんですよね。
もう少し、彼の暴虐さを現すような演出が、もう少し欲しかった気がします。

原作には、殺した張温の首を皿に載せ、酒宴の場で披露したため、
出席者は一様に恐怖の叫び声を挙げ、持っていた匙(さじ)や杯を取り落としたが
董卓はそれをみて笑い、なお平然と酒を飲んでいた…
という描写もありますが、
それはさすがに映像化できないんでしょうね…(笑)。

張温の血が入った杯を、無理やり4杯も飲まされた王允。
その味を想像するだけで気持ち悪くなりそうです。

王允は、ふらふらと自宅へ帰り、
ショックのあまり自害しようとしますが、またも養女の貂蝉に止められます。
気をとりなおした王允は、董卓を排除するための一計を思いつくのですが・・・。


【このシーンに注目!】
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船上で劉表軍の奇襲にあい、足止めをされた孫堅軍。長男の孫策以下、韓当や程普らとともに岸へあがり、血路を開くため奮戦する。孫策は、敵の大将・黄祖を落馬させ、生け捕りにすることに成功。本作では、孫策の活躍場面が非常に少ないため、貴重な戦闘シーンといえる。また、写真でも分かるように、黄蓋が愛用武器である2本の鉄鞭(てつべん)を使って戦っているあたり、芸が細かい。

【このひとに注目!】
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◆劉表(りゅうひょう)/姫成功
袁紹の意向を受け、孫堅をだまし討ちする。本作では、本人の意思ではなく、部下の蔡瑁(右)や、黄祖(左)の進言にやむなく従った、という描写になっている。原作では、孫堅が荊州へ侵攻したために、袁紹と同盟して対抗して戦った結果、孫堅を討ち取っている。正当防衛である。

劉表は政治に長け、彼の治世中、領地の荊州は急速に発展した。多くの人が戦地から逃れて平和な荊州に来たため、名士も数多く集まった。後に曹操に敗れた劉備も、劉表を頼って荊州へ落ち延びることとなる。余談ながら、『典略』という書物によれば大変な酒飲みで、杖の先端に大針を仕込んでおき、賓客が酔い潰れると針でつついて本当に酔っているのかどうか試した…という逸話も残っている。

sangokushi_tv at 18:00コメント(0) 
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