2012年05月14日

第31話 「的驢、檀渓を飛ぶ」

皆さん、こんばんは! ストーリー・テラーの哲舟です。
今週も1週間、よろしくお願いします。

後継者争いに揺れる荊州。
劉備暗殺をくわだてる蔡瑁(さいぼう)は、ついにそれを決行、
兵を出して、劉備の宿舎を襲います。

劉備は、劉琦(りゅうき)に叩き起こされて危機を知り、
間一髪、宿舎を脱して新野へと逃れていきます。

騒ぎを聞いてやってきた劉表は蔡瑁の企てを知ると、怒って兵を退かせます。
劉備を取り逃した蔡瑁は、首尾を姉の蔡氏に報告へ向いました。

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実は劉備暗殺の企みは、すべてこの蔡氏から出ているようです。
病を発した劉表が回復しないよう、手を回すことまで考えています。
蔡瑁も、この姉の操り人形にすぎません・・・。

よく「女は恐ろしい」といわれますが、
中国の歴史書や小説には、とてつもない悪女が出てきます。
漢の高祖劉邦の皇后、呂后。清の咸豊帝の妃、西太后。水滸伝の潘金蓮など・・・。

三国志の蔡氏も、彼女たちには劣るかもしれませんが、
かなりの悪女だなあと思います。
泣き落しは駆使するし、夫に毒は盛ろうとするし、そして何より美しい・・・
自分は直接は手を下しませんが、陰謀をめぐらせることにかけては天才的といえます。

数日後、劉備は劉表の代理で襄陽の廟会に赴くことになりました。
張飛らは劉備を止めますが、劉備は義理を重んじ、あえて危険を冒して出席します。

その途中、1人の儒者から劉備の馬(的驢・てきろ)は、
「あなたに災いをもたらす」と指摘されます。
儒者は馬を仇に送って災いを避けるよう勧めますが、
劉備は「己のために人を犠牲にするなど・・・」と取り合いません。

そして案の定、廟会の最中、蔡瑁の派遣した軍勢が劉備に迫ります。
劉琦から報告を受けた劉備は、宴の途中で脱走を図り、
裏門から出て、馬を飛ばして逃げます。

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それに気づいた追手が迫るなか、劉備は檀渓という
川の畔へ追い詰められてしまいました。
一か八か、劉備は川に愛馬を躍らせます。
しかし、川の中で立ち往生し、あわや弓に射られようかという瞬間、
的驢は、跳躍して対岸に飛び移り、ついに危難を逃れました。

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劉備を取り逃がして歯がみする蔡瑁。
そこへ、劉備の護衛をつとめる趙雲が追い付いてきて問いつめますが、
蔡瑁はうまく言い逃れ、仕方なく趙雲は劉備の行方を捜します。

劉備は、1軒の草庵に辿り着き、そこで水鏡先生こと司馬徽(しばき)に出会います。
水鏡先生のすすめで、劉備は酒を馳走になることにしました。

水鏡は、このままではいずれ荊州は曹操に攻め落とされるといい、
劉備に決起を促します。

しかし、劉備は兵も武将も不足しており、動こうにも動けない現状を訴えます。
水鏡は、大業をなすには文武の両翼がなければならないといいました。

劉備には、関羽、張飛、趙雲という武の片翼はあるが、
孫乾、簡雍、麋芳らには天下を治めるほどの才はなく、文の片翼にはなれない。
そう指摘します。水鏡先生、とても劉備軍の内情に通じていらっしゃる。
新聞もテレビもない時代に、よくここまでご存じだなぁというぐらいに・・・。

いや、そんなことはともかく。
水鏡は、「臥龍・鳳雛のどちらかを得れば大業を成せる」
劉備に教えました。臥龍(がりょう)とは眠れる龍、
鳳雛(ほうすう)とは鳳凰のヒナのことを言います。

「その者とは・・・?」と尋ねる劉備に、水鏡は今は教えられない、
時が来るのを待ちなさいと諭しました。
ここまで言っておいて教えないなんて・・・。人が悪い。焦らしますよね。

その夜、水鏡の草庵に客人が訪ねてきます。
その客人とは、昼間、街で会った儒者。名前は徐庶(じょしょ)といいます。

徐庶と話すうち、その深い見識にすっかり感心した劉備は、
軍師になってくれるよう、膝を屈してスカウトにかかります。
しかし、徐庶は「軍師は大任すぎます」と重ねて辞退します。

劉備はなんとしても徐庶を得たいと頭を下げ続けます。
水鏡の勧めもあって、徐庶はついに劉備に仕官することを決意しました。

そこへ、ようやく劉備の所在を知った趙雲がやってきて、
徐庶とともに劉備は無事、新野へ帰ることができました。

劉備は徐庶をさっそく軍議に参加させます。
徐庶は、曹操が来年の春を待って攻めてくること、
新野が最初の標的になることを予想し、一同に告げます。
それを受け、劉備軍は来るべき戦いへ向けての準備に入るのです・・・。


【このひとに注目!】
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◆司馬徽(しばき)
 ?~208年
人物鑑定家。荊州に隠棲していたが、劉表には仕えなかった。ドラマでは発しないが、「好々」(よしよし)という言葉が口癖で、何を言われてもそう答えていた。友人が自分の子供の死を伝えに来た時にも「よしよし」と答え、妻がそれを咎めても笑って「お前の言うことも、よしよし」と答えるほどだった。
曹操が荊州を占領すると曹操に召し出されたが、司馬徽はその年に死去する。 このドラマも含め、老人や仙人のような風貌で登場することが多いが、原作(三国志演義)では実年齢は龐統(ほうとう)の5歳上だったといわれ、それが正しければこのとき35歳。劉備より一回りも若いことになる。

sangokushi_tv at 17:55コメント(1)トラックバック(0) 
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コメント一覧

1. Posted by yamaneko5646   2012年05月14日 20:44
こんばんは=!

今週も よろしくお願います。

生き残る術にかけて、天性のものがある!と、評価された 劉備。

今日は 何度も生き延びましたね。
「的驢」の跳躍には、、まさかオリジナル・エピソードでは ありませんね。

感動しました。

優れた 軍師を得て、ようやくリーダーらしい 存在感を見せてくれました。

劉備さん!頑張って!
今日は 特にあっという間に終わり! 

また明日!

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