2012年08月03日
第89話 「司馬仲達、計にあたる」
※昨日は当89話分の更新が遅れ、申し訳ありませんでした。
ふだんは17:55に更新を設定するところ、20:55に設定してしまった操作ミス、およびその後の更新確認が遅れたことが原因です。更新を楽しみにしていただいていた方々にご迷惑、ご心配をおかけしたことをお詫びします。2012.8.4追記
こんばんは、哲舟です!
蜀軍に負けてばかりで、
不甲斐ない魏の大都督・曹真(そうしん)に代わり、
曹叡は司馬懿(しばい)を呼び戻して
再び軍権を与え、前線へと派遣しました。
曹真は雍涼(ようりょう)へと引っこんで静養し、
司馬懿が大都督の座におさまったのです。
副都督の郭淮(かくわい)が、司馬懿を出迎えます。

敗戦続きで士気が乱れている魏軍には逃亡兵が続出中とか。
司馬懿は、今後逃亡者が出た場合には
その上官を斬るという厳しい布告を発し、軍律をただします。
司馬懿は、ただ厳しくあたるだけでなく、
将兵に肉と酒を与えたり、手柄を立てた者には褒美を与えたりする一方、
見せしめとして棒打ちの刑を与えた郭淮には、
兵士に手加減をするように言い含め、その傷を気遣うのでした。
さすがは司馬懿。きめ細やかな手腕で将兵の心をつかみ、
たちまち軍の士気を高めていきます。
いっぽう、蜀の諸葛亮(孔明)は比較的守りの薄い、
武都(ぶと)と陰平(いんぺい)を目的地に定め、包囲を開始しました。
それに対し、司馬懿は孫礼(そんれい)を援軍として赴かせます。
この援軍は、孔明がしかけた魏延(ぎえん)の伏兵にかかって
全滅しそうになりますが、それを郭淮が救援します。
司馬懿は、孔明の伏兵があることを知っていて、まず孫礼を派遣、
さらに郭淮を送りこみ、二重の援軍を送りこんで、
孫礼の窮地を救わせたのです。
やすやすと孔明の計にはかからぬ司馬懿。
さすがに曹真とは違います。
そこで、孔明は次の一計を案じ、みずから武都へと進軍し、
役人や民の慰労と称し、前線に出ます。
孔明が前線に来たと聞いた司馬懿。
その大胆さに感服しつつ、司馬懿は蜀軍の軍営を襲って、
兵糧を焼き払うよう命じます。
魏軍随一の歴戦の名将・張郃(ちょうこう)が
みずから志願し、その役目を果たすことになりました。
勇んで攻め入る張郃ですが、
もぬけの殻だと思われた蜀の軍営から伏兵がどっと沸きます。

たちまち包囲される張郃軍ですが、さすがに歴戦のつわもの。
包囲を突破し、その場は撤退に成功します。

しかし、孔明は周到に伏兵をめぐらせていました。
第2陣を率いるは、張飛の息子・張苞(ちょうほう)。
張苞は、張郃に一騎打ちを挑み、斬りかかりました。

若い張苞の挑戦を、老将・張郃は少しもひるまずに受け、
一進一退の攻防を展開。激しい火花が散ります。
勝負は互角に思えましたが、衰えを知らぬ張郃の武勇は、
張苞のそれを上回り、彼を馬から叩き落しました。
張苞は関興に救われ、退却していきます。
しかし、その間に、蜀軍の包囲はますます厳重になり、
さしもの張郃も逃げ場がなくなり、次第に狭い谷間へ追い込まれます。
孔明は、非常にも張郃にとどめを刺すため、
姜維(きょうい)を剣閣道に待ち伏せさせました。

張郃が来ると、姜維は投降を呼びかけますが、
張郃はむろん、応じるはずがありません。
いっせいに放たれた矢に全身を貫かれ、張郃は絶命しました。
曹操以来、長年魏に仕えた名将の見事な最期でした。
かくして、張郃軍2万は壊滅。
張郃の遺体を自ら担いで哀悼の意を表する
司馬懿、司馬昭(しばしょう)親子。

司馬懿はまんまと孔明の罠にかかったことを知って悔やみ、
張郃の死を悼むのでした。
そのころ、曹真は陣中で療養していました。
療養というのは名ばかりで、仮病を使ってただ寝ているだけです。
そこへ司馬懿の敗報が伝わり、曹真とその子・曹爽(そうそう)は大喜び。
この親子は魏軍がどうなろうと、司馬懿が負けるほうが嬉しいようです。
曹爽は曹叡(そうえい)に、曹真を大都督に復帰させるよう頼み込みます。
曹叡はそれを許し、司馬懿とともに全軍の指揮をとるよう命じました。
司馬懿を信頼している曹叡も身内の頼みには弱いようです。
魏軍も決して一枚岩ではなく、むしろ足の引っ張り合いをしているのに
まだ持ちこたえているあたり、国力の強大さを感じます。

これ以後、曹真は大都督、司馬懿は副都督となります。
現場に復帰した曹真は、さっそく諸将に対して進軍を命じるのでした・・・。
さて、それに対する司馬懿の思惑やいかに。
そして、孔明の出方はどうなりますやら。
それでは皆さん、また来週お目にかかりたく存じます!
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※投票していただいた方々、誠にありがとうございます。
内容はまだ公開できませんが、結果発表を楽しみにお待ちください。
ふだんは17:55に更新を設定するところ、20:55に設定してしまった操作ミス、およびその後の更新確認が遅れたことが原因です。更新を楽しみにしていただいていた方々にご迷惑、ご心配をおかけしたことをお詫びします。2012.8.4追記
こんばんは、哲舟です!
蜀軍に負けてばかりで、
不甲斐ない魏の大都督・曹真(そうしん)に代わり、
曹叡は司馬懿(しばい)を呼び戻して
再び軍権を与え、前線へと派遣しました。
曹真は雍涼(ようりょう)へと引っこんで静養し、
司馬懿が大都督の座におさまったのです。
副都督の郭淮(かくわい)が、司馬懿を出迎えます。

敗戦続きで士気が乱れている魏軍には逃亡兵が続出中とか。
司馬懿は、今後逃亡者が出た場合には
その上官を斬るという厳しい布告を発し、軍律をただします。
司馬懿は、ただ厳しくあたるだけでなく、
将兵に肉と酒を与えたり、手柄を立てた者には褒美を与えたりする一方、
見せしめとして棒打ちの刑を与えた郭淮には、
兵士に手加減をするように言い含め、その傷を気遣うのでした。
さすがは司馬懿。きめ細やかな手腕で将兵の心をつかみ、
たちまち軍の士気を高めていきます。
いっぽう、蜀の諸葛亮(孔明)は比較的守りの薄い、
武都(ぶと)と陰平(いんぺい)を目的地に定め、包囲を開始しました。
それに対し、司馬懿は孫礼(そんれい)を援軍として赴かせます。
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全滅しそうになりますが、それを郭淮が救援します。
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さらに郭淮を送りこみ、二重の援軍を送りこんで、
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孔明が前線に来たと聞いた司馬懿。
その大胆さに感服しつつ、司馬懿は蜀軍の軍営を襲って、
兵糧を焼き払うよう命じます。
魏軍随一の歴戦の名将・張郃(ちょうこう)が
みずから志願し、その役目を果たすことになりました。
勇んで攻め入る張郃ですが、
もぬけの殻だと思われた蜀の軍営から伏兵がどっと沸きます。

たちまち包囲される張郃軍ですが、さすがに歴戦のつわもの。
包囲を突破し、その場は撤退に成功します。

しかし、孔明は周到に伏兵をめぐらせていました。
第2陣を率いるは、張飛の息子・張苞(ちょうほう)。
張苞は、張郃に一騎打ちを挑み、斬りかかりました。

若い張苞の挑戦を、老将・張郃は少しもひるまずに受け、
一進一退の攻防を展開。激しい火花が散ります。
勝負は互角に思えましたが、衰えを知らぬ張郃の武勇は、
張苞のそれを上回り、彼を馬から叩き落しました。
張苞は関興に救われ、退却していきます。
しかし、その間に、蜀軍の包囲はますます厳重になり、
さしもの張郃も逃げ場がなくなり、次第に狭い谷間へ追い込まれます。
孔明は、非常にも張郃にとどめを刺すため、
姜維(きょうい)を剣閣道に待ち伏せさせました。

張郃が来ると、姜維は投降を呼びかけますが、
張郃はむろん、応じるはずがありません。
いっせいに放たれた矢に全身を貫かれ、張郃は絶命しました。
曹操以来、長年魏に仕えた名将の見事な最期でした。
かくして、張郃軍2万は壊滅。
張郃の遺体を自ら担いで哀悼の意を表する
司馬懿、司馬昭(しばしょう)親子。

司馬懿はまんまと孔明の罠にかかったことを知って悔やみ、
張郃の死を悼むのでした。
そのころ、曹真は陣中で療養していました。
療養というのは名ばかりで、仮病を使ってただ寝ているだけです。
そこへ司馬懿の敗報が伝わり、曹真とその子・曹爽(そうそう)は大喜び。
この親子は魏軍がどうなろうと、司馬懿が負けるほうが嬉しいようです。
曹爽は曹叡(そうえい)に、曹真を大都督に復帰させるよう頼み込みます。
曹叡はそれを許し、司馬懿とともに全軍の指揮をとるよう命じました。
司馬懿を信頼している曹叡も身内の頼みには弱いようです。
魏軍も決して一枚岩ではなく、むしろ足の引っ張り合いをしているのに
まだ持ちこたえているあたり、国力の強大さを感じます。

これ以後、曹真は大都督、司馬懿は副都督となります。
現場に復帰した曹真は、さっそく諸将に対して進軍を命じるのでした・・・。
さて、それに対する司馬懿の思惑やいかに。
そして、孔明の出方はどうなりますやら。
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コメント一覧
1. Posted by もも 2012年08月03日 21:53
毎日仕事帰りに読ませて頂いてるブログが更新されてない

その後何度開いてもない
家族みたいな感覚で心配になりました。
が先程読ませてもらい安心した次第
くれぐれもお体ご自愛下さい。
司馬イは何度アップダウンするのでしょう(笑)


その後何度開いてもない

家族みたいな感覚で心配になりました。
が先程読ませてもらい安心した次第

くれぐれもお体ご自愛下さい。
司馬イは何度アップダウンするのでしょう(笑)
2. Posted by 翔 2012年08月03日 22:17

張郃も亡くなってしまいましたね…
張郃といえば、元は袁紹配下武将だったと記憶しております。そんな彼が、命尽きるその時まで、魏軍の将として戦い抜いた姿には心を打たれました。
どこの軍も、名だたる猛将が逝ってしまい寂しいかぎりです…
来週もまた楽しみにしています!
3. Posted by yamaneko5646 2012年08月04日 02:50
こんばんは=!
ももさん ありがとうございます!
同じ 気持ちでした。
ももさんの 表現力にはいつも共感しています。
「孔明」「司馬い」の闘いは 煮詰まってきた感じですね!
「国家3分の計」で良かったように思いますのにね!
ももさん ありがとうございます!
同じ 気持ちでした。
ももさんの 表現力にはいつも共感しています。
「孔明」「司馬い」の闘いは 煮詰まってきた感じですね!
「国家3分の計」で良かったように思いますのにね!
4. Posted by 不徳 2012年08月04日 03:33
あれ?放送じゃ司馬親子の担ぎシーン無かったですよね。。。
見るからにいシーンなのに・・・
見るからにいシーンなのに・・・
5. Posted by すいちゃん 2012年08月04日 13:53

曹叡は、なんどまたあんなアホな曹真を大都督にさせるの。
司馬懿がこのアホの下で、副都督でつかえるかと思うとムチャクチャ腹が立ちます。
これから司馬懿がどう曹真に仕えていくのか興味津々です。早く来週になれ。
終盤になって、三国志ますます面白くなってきました。
6. Posted by 先生 2012年08月04日 16:49

我々が観ているVTRとブログ管理者が観るVTRは違うもののようですね。
7. Posted by もうとくん 2012年08月04日 22:39
BSで終わった後地上波でやる予定は有るんでしょうか
ここで聞くのは間違ってるのかもしれませんが前半を見逃してしまったので見たいです><
ぜひとも放送してほしい!
ここで聞くのは間違ってるのかもしれませんが前半を見逃してしまったので見たいです><
ぜひとも放送してほしい!
8. Posted by よっしぃ 2012年08月07日 03:50
もうとくんさんと同意見です
是非再放送をお願いします
メモ取りながら見たドラマなんて今までありませんでした

是非再放送をお願いします

メモ取りながら見たドラマなんて今までありませんでした

9. Posted by Y子 2018年01月12日 03:08
かつて、実写ドラマでこんなにかっこいい司馬懿がいたでしょうか。
人形劇三国志の頃から司馬懿ファンですけど、この司馬懿オンリーの写真集がほしいと思いました。
人形劇三国志の頃から司馬懿ファンですけど、この司馬懿オンリーの写真集がほしいと思いました。