参加型評価で改善!のブログ

NGO/NPOなど非営利活動をより良くする参加型評価について、参加型評価ファシリテーターの田中博が知識・経験を情報発信し、関心を同じくする皆さんと共有・意見交換するブログです

参加型評価本(晃洋書房)が出版され、1章を執筆しました!

京都の出版社である晃洋書房から、「参加型評価-改善と変革のための評価の実践」(2016/11)が出版されました!編著は、明治大学源由理子先生です。私は事例研究で第4章の『自分達で事業を改善できるようになった!-フィリピンNGO教育事業参加型評価「内在化」事例-』で、(NPO)ソルト・パヤタスさんの参加型評価について執筆しています。社会的インパクトなど「評価」が注目を集める中、興味のある方々にぜひお勧めしたいです。お値段は¥ 2,916(税込)で、AMAZONでも扱ってます。

<目次>
第I部    参加型評価とは_SX349_BO1,204,203,200_
第1章    評価論の系譜と参加型評価の登場
第2章    参加型評価の特徴とアプローチ
第3章    参加型評価実践の基礎
第II部    参加型評価の実践
第4章    自分達で事業を改善できるようになった! 
第5章    福祉サービスを利用する当事者の主体性促進と事業改善
第6章    行動変容につながる学びと評価を考える
第7章    学校全体のエンパワーメントを促す学校評価
第8章    行政の健康づくり事業における参加型評価の活用
第9章    知識創造プロセスを活用した公共セクターのイノベーション
終 章    改善と変革のための評価

※本のオビより:参加型評価はプログラムの関係者が協働で評価を行うアプローチである。本書は、多様な関係者間の「対話」をとおして、新たな関係性の構築、学び合い、エンパワーメントをもたらし、自らが改善と変革の主体に変容した参加型評価の貴重な実践報告を収録する。

FASID様「国際開発入門コース」で講師をしました(11/19)

FASIDさん(国際開発機構)主催の国際開発入門コースは、国際開発協力分野の基本的な理論や知識、主要DSC_5353な課題を学び包括的に理解することを目標とする、毎週様々な分野の専門家が登壇する一般向けのセミナーです。11/19(土)に、「参加型開発とプロジェクト・サイクル」の回で講師を務めました。

出席者は開発関係者だけでなく、会社員の方など幅広く男女20数名。毎週貴重な土曜日をまるごと使って勉強されてる熱心の方々です。

私の講義は欲張って前半が「参加型開発」、後半が「参加型評価」がテーマです。まず前半の冒頭ではネパール山村での典型的な社会構造を体感するロールプレイを行い導入とし、それからヒマラヤ保全協会時代のネパール山村での農村開発・森林保全の経験を話して、それをもとにディスカッションをしました。後半は「評価」をテーマに、評価論の基礎や売り出し中の参加型評価手法MSC(Most Significant Change)の紹介と体験ワークショップを行いました。

両者をつなぐのは、プロジェクト・サイクルを(計画→実施→評価)を通じて「参加」が重要なことだと解説し、また計画時DSC_5351に充分な参加が難しい場合、評価の段階で関係者の参加を促すことが効果的という私の持論を語りました。結果、活発に質疑応答が行われ内容は非常に濃く、私も講師をしていてはりあいがありました。

ただ、予想どおり時間が足りなくなって、全員の合意を得て2時間半から30分間 延長しました。受講者の皆さんは、お昼休みが半分になって、ちょっと申し訳なかったです。もし来年機会があれば、「参加型開発」と「参加型評価」の二本立てでやりたいですね! FASIDの方、受講者の皆さんありがとうございました。

BAJ様ミャンマー学校建設事業の評価研修を実施しました

(NPO法人)ブリッジ エーシア ジャパン(BAJ)さんは、ミャンマーとベトナムで活動する日本のNGOです。10月20日から11月4日までミャンマーに出張し、スタッフの皆さんへの参加型評価の研修を行ってきました。

IMG_2045BAJは、ミャンマーでも貧困度が高く、災害も多いラカイン州において5年間で100校の小学校建設を行っています。安全で快適な学校を作るのが目的ですが、それだけではなく、災害時に村人が学校に避難できるようにしたり、建設作業に村人がOJTで参加して、能力開発を図り、その後の収入向上に結びつけていったりすることも目標となっています。

このプロジェクトの終了時評価が予定されていますが、最初から100校全部の評価をおこなうのではなく、今回の研修で実際に2校を評価してみて評価能力を身につけ、本番で全体の評価を行い、次の学校建設第2フェースに活かしていくことをねらいとしています。ミャンマー人7名と日本人のスタッフの方々4名が対象です。
IMG_2064
まずは、評価の基礎に関する講義を行い、それから参加型ワークショップで評価設計(計画)を行いました。学習・改善と説明責任を両立した評価目的を設定し、続いて誰が評価に参加するべきか関係者分析を行いました。その後対象プロジェクトの内容をロジックモデル作りで確認しました。どれもミャンマー人と日本人スタッフで別々にグループ作業を行い、後で結果を共有して、双方の視点が計画に活かせるようにしました。

続いて評価設問作りです。上述の目標の達成度「学校は快適で安全か」「災害の際に学校に避難するか」「OJT後に仕事を得る機会があったか」など有効性をはじめ、妥当性、効率性、継続性を問う設問がたくさん作られ、データ収集用の質問紙にまとめました。

データ収集は、ラカイン州の治安悪化で日本人が現地入りできないため、ミャンマー人スタッフ6人が飛行IMG20161026113834 のコピー機で一泊二日の訪問を行い、2カ村でインタビューやグループ討論を行いました。私はラカインに行けず残念でしたが、現地スタッフがしっかりとデータ収集をやってくれて問題はありませんでした。

IMG20161026111507 のコピーその後集まったデータを集計し、評価設問ごとに参加型で分析していきました。例えば先生に対する「学校は快適か」などの質問の回答から、「良かった」「良くなかった」などの価値判断を行ってきました。また有効性、妥当性などの評価項目に沿った評価結果も同時に導き出しました。結果、有効性、妥当性、効率性に関して高い評価を得ました。またいくつかの課題についても、次期プロジェクトに向けての提言を具体的に示すことができました。また、評価結果を受益者などにどう報告していくかについても話し合いをしました。
IMG_2090
最後に「評価の評価」を行い、良かった点として「実践的でわかりやすかった」「講師が気さくで良かった」などが、難しかった点として「情報が多くて大変だった」などの指摘がありました。また「今後BAJ独自で参加型評価ができるか」は「できる」で一致しました!

大規模プロジェクトを実施した後、手間ひまかけてもきちんと評価をして、将来計画に活かしていくというBAJの姿勢に感服しました。本番の評価の成功は間違い無いですね!

BAJさんのブログでも、研修の様子が報告されていますので、ご覧ください。 

記事検索
livedoor プロフィール
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ