カリタスジャパンさんはカトリックのNGOです。東日本大震災の復興では、東北8ヵ所のボランティアIMG_2093ベースを拠点に、ボランティアの派遣など様々な活動を行ってきました。震災後5年目となった昨年から、活動の評価を行うことになり、昨年9月は南相馬にある原町ベースの参加型評価に協力しました。

今年は岩手県釜石のカリタス釜石に10日間出張し、昨年同様ファシリテーターとしてスタッフの皆さんの参加型評価のお手伝いをしてきました。釜石に到着した5月14日は東京に比べてまだまだ寒く(その後暖かい日が続きました)、3月11日の震災当日は、被災者IMG_2118の方々は非常に寒い思いをされたのだろうと実感しました。一見、町はきれいな建物が建ち並び順調に復興をしているように見えますが、ところどころのビルの壁の2階や3階の高さのところに「ここまで津波が来ました」と表示があり、自然の力のすさまじさ、恐ろしさを感じました。

カリタス釜石は、震災後しばらくは、がれきの片付けや泥かき、生活物資の配布など緊急支援を行っていましたが、近年では仮設住宅などでの「お茶っこ(お茶会)サロン」、「みまもり」、や「交流会などイベント」開催などを通じて、被災者の方々が孤立しないように人と人、人と地域をつなぐ活動が中心になってきています。

その背景には、「被災者に寄り添い、自立を促し、孤立孤独の防止に努める」「女性や子ども、弱い立IMG_2111場におかれた人々の権利擁護に事業に取り組む」というしっかりした組織のミッションがあります。昨年の原町ベースは、現場のカウンターパートを側面支援する活動が中心でした。一方釜石では側面支援もありますが、より被災者(受益者)に直接支援を行っています。スタッフに地元釜石出身者が多いことも関係しているかもしれません。もちろんボランティアさんはカリタスのネットワークで全国から来ているのですが、中心となるスタッフが釜石出身だと、地元の団体と認知され、被災者の方は安心されたようです。地元団体の強みですね。

全員で評価設計(計画作り)をした後、過去に物資を配布した方、現在サロンに参加している方々、戸別訪問者、イベント参加者など多数の被災者・関係者の方々に直接インタビューを実施しました。その結果「泥書きや片付けは非常に助かった」「イベントは外に出るきっかけになってよかった」「お茶っこで、違う場所に居た人と知り合うことができた」など、カリタス釜石が被災者のニーズに沿った有効な活動を行っており、復興住宅でのコミュニティつくりなどまだまだ支援の必要性も高いことがわかりました。

また過去ボランティアとして協力に訪れた全国の方々にウェブ・アンケートを行いました。その結果から、多くのボランティアさんが活動を通じて、意識に変化があったことがわかりました。私が感心したのは、グリーフケア(家族などの大切な人を亡くした人に対する心のケア)の専門家を派遣していることです。東日本大震災のような大災害には必須の活動でしょう。

IMG_2128カリタス釜石は一つのNPOとして独立しており、長期的に活動することを予定しています。今後そのための組織・財政基盤の強化が必要である、という課題も明らかになりました。

カリタス釜石は多くの関係する団体や個人に必要とされているので、私は充分なしとげることができると思っています。カリタス釜石の皆さん、お世話になりました。