早いもので、今年も11月の半ばに差し掛かりました。
活気の溢れる暑かった夏がおわり、空気の澄んだ冬の時期を迎えると、
日本の四季の移ろいが、如何に豊かな感性を磨き上げてくれるのだろうと感慨深くなります。
特に田舎に住む私にとっては日々目にする景色の移り替わり、草花の香り、風の音、季節毎の旬の食材などなど、
40年以上にわたり無意識に刷り込まれる自然との調和から心地良さや懐かしさを感じています。

私が夏から秋への移り替わりを感じる最初の変化は夕方の風。
「何がどう変わったのか」と聞かれると困るのですが、あきらかに風の感じが替わる瞬間があります。
秋から冬への移り替わりを感じるのは夕暮れの空の色目。
夕方、車を運転していてまだ5時なのにこんな色になってきた・・と思いながら冬の訪れを感じています。

そんな私が日々絹のお仕事を通じて、様々に求められるご依頼事と向き合っていますと、
暮らしの移り替わりとともに求める豊かさも移り替わってくることに気付きます。
その移り替わりを敏感に、そして的確に捉えるためには、私自身の心のゆとりや余裕が重要だと思います。
これからもその役目が担えるよう、常に柔軟な心で過ごせるような生き方を心掛けて参ります。

たぶんですが、こういう生き方で人生の豊かさ追求し、意識し、行動することが文化を創り出し、
それに対して、早く、的確に、決められたことをテキパキと行動することから生まれるモノが文明かと。
お商売としてのモノづくりも大切ですが、豊かな心を育むためのモノづくりも大切にしたいです。



平成29年11月 9日  山内 伸介