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2019年07月31日

僕のえいがの百三十科 連載151回目


笠井信輔アナウンサー
僕が年間見る新作映画130本の中からおすすめ映画を紹介します!


「マジ?この映画どこまでホントなの?」
そんな風に思えるスリリングな映画が大好きです。
先月紹介した傑作「新聞記者」に続いて、今月も2本ありました。
もう一本は、ノリにノッてる旬な女優さんの貴重な主演作を。

 

 

<アルキメデスの大戦>

7月26日(金)より全国ロードショー

 

こんなにも面白い戦争映画は、ほん~とに久しぶりだ。生き抜こうとする特攻隊員を描いた「永遠の0」の山崎貴監督が、今度は戦艦大和の建造を止めようとする数学者(菅田将暉)を主人公に最高のタイムサスペンス映画を作りだした。

 しかし、大和は建造される(意表を突いた形で登場する詳細で真に迫る見事な沈没シーンは必見)。主人公の〝負け戦 〟映画なのに山崎監督の最高傑作と思えるのは、建造計画をどうやって止めるのか?というストーリーが二転三転四転と鮮やかに展開し、さらに、そこからあぶり出される「大和をなぜ造るのか?」「なぜ大和という名前なのか?」を語る造船中将・平山に扮する田中泯の芝居(助演賞受賞確実)に鳥肌が立ったから。

 

 

<工作 黒金星と呼ばれた男>

7月19日(金)、シネマート新宿ほか全国順次公開

 

一体、どこまで史実なんだ!「アルキメデス…」以上に心の中で叫びそうになったのが本作。1990年代、最も成功したといわれる韓国の実在のスパイを主人公に北朝鮮への潜入工作活動を事実に基づいて描く。特に、大統領候補となる野党の金大中氏の人気が高まるにつれ、政権与党が北朝鮮へ潜入したスパイに何を命じ、何をしようとしたのか? 拉致被害者問題、核開発問題、弾道ミサイル発射問題…。様々な危機を「とくダネ!」で真剣に伝えてきた私は、本作の内容に脳天を割られたようなショックを受けた。まさか、そんなことがあったなんて信じられない。面白い。いや面白すぎるのだ。

 北の拉致事件をいち早く伝えた産経新聞。その読者なら必ずや本作にハマるはず。しかも、ラストに感動の涙がついてくるという贅沢さなのだ。

  

<よこがお>

7月26日(金)より角川シネマ有楽町、テアトル新宿他全国ロードショー

ついに出た!女優・筒井真理子の決定打。「jam」での狂気のストーカー女、「洗骨」での愛すべき妻、「淵に立つ」での壊れてゆく女…。彼女はこれまで脇役ながら強く印象に残る様々な女の〝よこがお 〟を見せて来た。そしてついに主演作。監督は、その「淵に立つ」を始め数々の賞を受賞してきた深田晃司監督だ。本作で演じるのは、誰からも信頼されている訪問看護士。しかし、訪問先の女子中学生が行方不明になった事から怪しまれ「疑惑の訪問介護士」としてマスコミに集中攻撃され心が病んでくる。この明から暗へのヒロインの佇まいを見事に演じ、病んだ状態で復讐へと向かう姿を時制を崩して描くので観客には、いつ復讐が始まったのかが分からない所が面白い。しかもその復讐の内容が男の感覚では「え~っ!そこなの!」。女性は大いに共感する〝復讐 〟なんだろうな。

 

 

 



sankei_kurashi at 11:33│Comments(0)

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