2014年04月

2014年04月30日

【閑話休題】老紳士は“何事も過保護はいけない”とつぶやいた…

先日アップした『芸術新潮』5月号の反響をいただいております。有り難いことです。 
ジャン・コクトーのくだりはウッディ・アレン監督の映画「ミッドナイト・イン・パリ」をご覧になると、もっと理解が深まりやすいかと思われます。
映画の主人公は小説の創作に悩み、ふとしたきっかけで1920年を行き来するようになる。
そこではピカソ、ダリ、マン・レイそしてヘミングウェイなどとの交流が待っているのです。お薦め。

さて、そんなことを考えながら4月26日に苗の初売りに参加。この“苗の初売り”って、一大イベントなのです。
夏に収穫を期待する野菜の苗を農家さんが出荷し、販売するのですが、これが凄い。
例えば茄子だけでもありとあらゆる種類があり、ブランドも豊富。目移りするのです。

結局、私が購入したのは茄子、トマト、唐辛子、靑紫蘇、パプリカ(黄・赤)。
その足で畑に直行。まずは撒いた種の成長を確認。すると、かぼちゃが見事な萌芽を見せてくれました。
かぼちゃ1
生命力を感じる見事な芽はこれだけで一種の芸術作品。畑のなかにも芸術は確かにある。
かぼちゃは育てるのが難しいので、感慨もひとしおなのです。
隣りの棟でも成長を確認できました。
種1
芽が出ていたのは、ネギ、小松菜、ホウレンソウ、大根などなど。
ようやく様になってきた我が家の畑に思わずほっこり。
そして、先ほど購入した苗を植え替える。
苗1
種をまいた時と同様、植えるのにも配置が必要。つまり、ご近所付き合い。
農薬の類は使わないで“智慧”で野菜にとっての害虫を寄せ付けない努力を。
苗の植え替えが終わり、しっかり水を撒く。 
水やり
愛情と水は降る星のごとく。しっかり撒く。
すると、背後から諭すような含蓄のある声が聞こえたのです。

何事も過保護はいかんよ…

背後にいたのは私の裏の畑を管理している方なのですが、この方、とにかく含蓄がある。
よく私に声をかけて下すって、有り難い。
何事も過保護はいかんよ、何事も…と繰り返す姿は、どこかご自身に語りかけているようでもあった。
その姿を見ていたら、私の尊敬する農民詩人・木村迪夫(みちお)さんを思い出した。

畑仕事はリアリズムである。社会派のリアリズムでもある。
昨今使われてるフード左翼、フード右翼なる物騒な言葉を私は知らない。
それはきっとその言葉を使う人が畑を育てていないからだ。
そんなグルーピングが恥ずかしいほど、畑からは教わることが多いからだ。

【チーフY】


 

sankei_kurashi at 12:56|PermalinkComments(0)

2014年04月28日

『芸術新潮』がリニューアル!表紙はアノ芥川賞作家が登場!

新しくなった「芸術新潮」を手にして改めて思ったのは、私は本当に芸術が好きなんだなぁということ。はるか遠くの美術と作家たちの息づかいをこうして手に取るように感じることができて、幸せだなぁということである。
『芸術新潮』5月号@新潮社
芸術新潮5月号
毎月25日発売(5月号=4月25日発売)
価格:1,440円(本体:1,333円)
芸術新潮さんHP↓
http://www.shinchosha.co.jp/geishin/
思うに、芸術に長けているということは、文学に長けていることであり、科学に長けていることでもある。それをすべて網羅するように体現したのがコクトーだろう。彼のユニークな交友には、ピカソがいて、マン・レイがいて、ココ・シャネル、エディット・ピアフがいた。その時代の精神的活動やサロンを知ると、うらやましい。
そして、今の日本において必要なのは、コミュニティだろうと思う。感性でコミュニケーションする社会だ。現代社会ではもはや人間的なコミュニケーションをとることは難しい。ここで言うコミュニケーションとは、社会活動を効率化するためのものではなく、もっと命の原点に近い、命の波動を感じられるコミュニケーションのことである。
社会とは、そもそも一人ひとりが命の根源を知っていてこそ可能なものである。しかし、社会という形ばかりが、一人歩きしてしまった。命を知らずして生きている人がどれほど多いことか。社会活動を送ることがまるで生きることかのようにして過ごしている私たちには、芸術が気づくきっかけになる。それは、アミニズムに戻らずして、命の根源を体験する方法であろう。
パリは都市化してもなお芸術が生き続けている都市だという。三菱一号館美術館館長 高橋明也氏は、対談の中で「土日は美術館に、お茶に飲みに行く感じ」と言っている。そして、現代美術はパリでは定着しているらしい。
日本ではまだ現代美術は芸術として市民権を得ていないと感じる。高橋氏は、日本人の美術的感性に対して「日本人にとってのコレクションは、自分ひとりで楽しむもの」とし、「欧米人のコレクションは社会とのコミュニケーションするためのツール」と言っている。
私なりに解釈してみると、日常の美に慣れている日本人にとって、芸術は体験するものである。芸術をコレクトして、作品と生活を共にすることによって、美を身を以て体験していくという楽しみ方なのである。自分自身が、いかに作品と調和するかというところに楽しみを見いだしている。つまり、自分が一体になりたい対象かどうかというところに、芸術の存在価値があるのではないか。そう考えると、現代美術は日本人にとっては魅力的ではないのかも知れない。
一方、西洋人の楽しみ方は、対象としての芸術の在り方である。作品はあくまで鑑賞対象である。つまり、見る側と見られる作品との間には一線が引かれる。主語をはっきりさせる言語特性からも分かるように、自分と他人を分けるのが西洋的見解である。自我を持って、マインドを使って、芸術を鑑賞するのである。そこには、作品との一体感はあり得ず、現代美術も気軽に楽しめるのである。
改めて、芸術の都パリから、刺激を受けた特集でした。「芸術新潮」5月号を手に取ってみてはいかがでしょうか。

【チーフY】


sankei_kurashi at 09:40|PermalinkComments(0)

2014年04月25日

“新書サミット”が始まる!ナント成毛眞さんと瀧本哲史さんの対談!!しかもタダ!

昨日24日に市ヶ谷の大日本印刷さんで素晴しいイベントが開催されました。
ハイブリッド書店サービス「honto」を運営している大日本印刷さん、こういうイベント待ってましたよ!
“知の入り口”としての新書の読み方など、今回は学生を対象に満員。
IMG_5364
左が成毛さん。言わずと知れた巨大書評サイト「honz」の代表。
右が瀧本さん。武器シリーズでおなじみ。

この二人が対談をして面白くないわけがない。
読書の方法から読書の意義、大学での過ごし方などを話しました。
ユーモアとサービスたっぷりな内容で、終始笑いの絶えないイベントに。
私も数えきれないイベントに参加しますが、イベントを聴く上での秘訣を一つ。
それはワン・センテンスでもいいから持ち帰るべきフレーズを逃さないこと

イベントって参加してその場ではテンションが上がるのですが、そのまま忘れてしまいがち。
それは参加して勉強した気になってしまいやすいからです。良い事をなんとなく聞いたな、みたいな。
でも、1時間以上のトークを全部吸収しようなんて無理。
ましてや、登壇者なんて大体が参考にならないような変わった方が大良いのです。
変わった方と言うのは勿論良い意味ですが、正直そのまま参考になんてなりませんよ。
なので、自分自身の心に響くフレーズだけを持ち帰るようにすればいいと思うんです。

因みに

私が今回のイベントで一番響いたのは瀧本さんのこちらのフレーズ。大学生からの質問でショーペンハウエルを例に出し、読書量の必要性を質問。たくさん読む必要があるのか?読むと自分の意見が無くなってしまうのでは?という事を聞きたかったのでしょう。その後パパパッと瀧本さんが機関銃のようにお話になっていたとき、金言が出ましたよ。

私たちは巨人の肩の上に立って物事を見ているんです。

これ、聞き逃さなかった学生いるのかな?私は膝をポーンと叩きましたよ。
そう、私も実はこの言葉をこのブログのなかでも多用しているのです。オルテガですね。
極論を言えば、自分の意見なんては無からないんですよ。
私たちは先人の知識の上(巨人の肩)に立たせてもらっているんです。
そして、それが読書です。

素晴しいイベントで読書の面白さを再認識できました。
とても良い時間になりました。

次回予告!『芸術新潮』が生まれ変わった!しかも芥川賞作家藤野さんも登場!
しっかりご紹介させていただきます。

【チーフY】




sankei_kurashi at 18:13|PermalinkComments(0)

2014年04月24日

洋泉社『アメコミ映画完全ガイド/スーパーヴィラン編』は悪党大百科!!

※今日のブログは弊誌『くらしの百科』が校了間近なので思いっきり脱力いたします。
何にも悪くない洋泉社さんゴメンなさい。

あの、当たり前の事聞きますけど…オジマンディアス好きでしょ?ゾッドも好きでしょ?
わかったわかった!百歩譲ってもジョーカー好きでしょ?キャットウーマンも。
はっきり言って中村アンさんよりポイズン・アイビー好きでしょ?
※中村アンさん…とっても素敵なモデルでありタレント。美女。
そんな人類よりも怪人が好きな好事家の方々おまっとさんでした!
アメコミ作品がどしどし公開されているこのタイミングで洋泉社さんより素晴しいMOOK発売です。
『アメコミ映画完全ガイド』@洋泉社
アメコミ映画ヴィラン
洋泉社:4月24日(木)発売 つまり本日発売!!
A5/192ページ/定価:本体1,500円+税
洋泉社さんHP↓
http://www.yosensha.co.jp/book/b177279.html

長谷川町蔵さんにてらさわホークさん、光岡三ツ子さんに柳下毅一郎さん…。
ご存知安心と信頼の執筆陣がアメコミ映画のヴィラン(悪役)をどしどしご紹介。
しかも巻頭では『アメイジング・スパイダーマン2』、『300 帝国の進撃』のレビューまで!
『アメイジング~』のハリー・オズボーンは本当に切ない役。しかも今回演じるのが『クロニクル』や『ブレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』のデイル・デハーン!!あのデイル・デハーンやで!!
『300~』も我らがザック・スナイダーがまたやってくれたみたいだし、アルテミシア期待大だし!

さて本書、どんな映画のどんなヴィランが載ってるの?と思われた方。
…いっぱい載ってます。
数えようと思ったのですが、もうね、数えきれない。ギブ。
でも大丈夫!だってオジマンディアス(ウオッチメン)が載っているから!!
P1010031
最も神に近く最も正義に近い悪人!!
オジマンディアス登場!!“正義と言う名の悪魔”とはなかなか素晴しい惹句!!
もうね、私はこれだけでいいのよ!
『アメコミ映画完全ガイド』スーパーヴィラン編をぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか。
本日は多忙につきこれでおしまい!

【チーフY】



sankei_kurashi at 17:29|PermalinkComments(2)

2014年04月23日

【閑話休題】映画『アクト・オブ・キリング』の衝撃

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、
ブログのタイトルの下に簡単な一言コメント蘭があるんです。
実は記事の更新と併せてそちらのコメント欄も細かく更新しているんです。

そんな中映画『アデル、ブルーは熱い色』と『アクト・オブ・キリング』が、
今年の最優秀作品なのでは?と同欄に書いたのです。
早速お問い合わせをいただき嬉しい限りなのですが、ちょっと困った。
どちらの作品もエッジが効きすぎているから万人受けではないからなのです。

『アデル~』は強烈な性描写(恐らく映画史上最も過激)であり、
『アクト・~』は60年代インドネシアの大虐殺を実行者自ら演じる禁じ手の様な作品。
但し、両作品とも絶対に観ておかなくてはいけない作品だとは思うのです。
それは今を生きている私たちにしか感じることのできないライブ感であり、特権。
きっと両作品とも10年、20年後に語られ、その度にリアルタイムで観れた喜びを感じると思います。

『アクト・オブ・キリング』
悪とオブ~
製作総指揮:絵ロール・モリス/ヴェルナール・ヘルツォーク
監督:ジョシュア・オッペンハイマー
公式HP:http://www.aok-movie.com/

あえて作品画像を使わないで、私宛に来た試写状をアップしたのですが。
ご覧ください!王冠の数を!これ全部各国の映画祭グランプリ受賞です。
しかも主要グランプリのみですから、掲載されないものも入れるとタイトル総なめ状態。
注目は一番上の真ん中。アップにすると…
山形国際ドキュメンタリー映画祭最優秀賞受賞
悪とオブ^山形
あなどるなかれ、日本国内のドキュメンタリー系映画祭では非常にレベルが高いのです。
この受賞はお見事。これだけで信用できる。

よくもまぁこんな映画撮れたし、撮ろうと思ったよなぁ。製作総指揮がヘルツォーク氏っていうのもあるけど、
危険すぎる。なんてたって目の前で演じてるのは実際に100万人の大虐殺を行った当事者なのだから。
4月12日より渋谷のシアター・イメージフォーラムさんで航海開始されています!
是非氏が完に足を運んでみてはいかがでしょうか。

【チーフY】



sankei_kurashi at 14:39|PermalinkComments(0)