いきいきシニア元気塾

自分らしく生きて生を全うしよう。その願いの実践を紹介する

自己実現

かもめのジョナサン


            かもめのジョナサン
                                下地 恵得

 「かもめのジョナサン」(リチャード・バック著/五木寛之訳:新潮社)を読んだ。

この本は1970年代にアメリカで、大評判となり世界に広がり、1974年には
日本でも出版されている。単行本で163ページ、うち、かもめの写真が65枚。
嵩の小さな本である。


<かもめのジョナサン>

 その名は、ジョナサン・リビングストン。今朝も彼の仲間たちは、見張りのかもめの
朝食の合図ともに、喚声を上げながら沖の小舟を目がけて殺到して行った。漁師が、
魚をおびき寄せるために撒くエサを横取りするためである。ジョナサンは、みんなが
「飛行」を、エサ場への往復手段とだけしているのが我慢できないのだ。


<飛行の極意に到達したジョナサン>

彼は飛行技術を磨いて自分を高め、偉大なかもめの地位を確立するために、一人離れて
一心に飛行スピードを追求した。骨と羽だけの我が子を気遣う両親が諌めたが、なおも努
力して遂に時速342キロまでスピードを上げた。宙返り、緩横転、分割横転、背面きり
もみ、逆落し、大車輪、など数多くの高等飛行技術も編み出した。これで、かもめ

「如何に飛ぶか」という生きる目的を持ち、知性と特殊技術を備えた高等生物であることを
自認することができる。皆もどんなに喜ぶことだろう。こみ上げる興奮を抑えきれず、
鼻高々の心地で仲間のところへ飛んで行った。

しかし、そんな行動が長老の不興を買い、「遥かなる崖」への追放となった。
流刑地でもめげずに訓練を続けた。


<ジョナサン精神、一旦は一世を風靡したが>

ジョナサンは老いて天に召されるものの、「愛」の実践の為に、かつて自分を追放した
群れに帰った。逆風を跳ね返して群れの意識と生き方を一変させるものの、ジョナサンが
再び天に引き上げたあと、200年も経たないうちに、カモメたちの飛行技術の習得意欲
は何処へやら。ジョナサンの石塚を立ててあがめ、残した言葉を唱えるだけになってしま
った。

そんな墜落した風潮に反発して、原点回帰の動きが見られるようになっていく、という話。


<ジョナサンに元気を貰う>

 なぜ、こんなおとぎ話のようなのが受けたのだろう。1970年という時代背景もあった
のだろうが、この物語は多分に聖書をなぞっている感じがする。天使となったジョナサンは
岩に激突して死んでしまったカモメを翼に触るだけで生き返らせ、片方の翼が動かないカモメを、
声をかけるだけで飛べるようにするなど、これは、マコ伝2章やルカ伝8章に、イエスが病人を
癒やし死人を蘇らせたという話と重なる。聖書に馴染んだ人々にはなつかしいストーリーであろう。

 

しかし、この「かもめのジョナサン」は日本でも一大ブレイクを巻き起こしたという。
何が読者を夢中にさせるのだろう。不可能に挑み可能にする力強さだろうか。104歳の日野原
重明聖路加国際大学名誉学長が、企画中のメデイカルスクールを2020年に開講してガッツポ
ーズを見せたいと張り切る、その気迫に通じる力強さ、逞しさが読者を引き付けるのかもしれない。

ボケ防止・介護予防は実践にあり パートⅠ この道を行こう


東村山いきいきシニアは2011年6月が創設10目に当たりますので、本13年5月に
10周年記念の催しを開きましたが、創設当時についてのスタッフの記憶が曖昧でまち
まちであることを知りました。
 そのため、正確なところを手元の資料を繰りながら記録しして残すことにしました。
すなわち、会の揺籃期から今日に至る様々なことなどを。
              
             題して『ボケ防止・介護予防は実践にあり!』

<元気塾への助走>

これらの項目について順次書いていきます。
   1.この道                      
 2.ささえあいの会をつくる            
 3.活動開始 家事援助~移送サービズ    
 4.喜ばれた支援サービス           
 5.身内に言ってはいけない言葉       

6.運営資金                   
 7.事務所                     
 8.かなえちゃん哀話              
 9.在宅支援の限界               
10.東村山たすけあい活動グループ連絡会  

1.<この道・・・>
東京都の西北に在って埼玉県の所沢市と接し、西武新宿線と武蔵野線が交差している所、
そこは東村山市で私の住んでいる所です。

 人口:152,758世帯数:68,763(104月現在)高齢化率22,7%県境にはうっそうとした
緑に覆われた八国山が横たわり、鎌倉攻めの途次新田義貞が傍らの木に兜をかけて休んだ
という“将軍塚”もあったりして、兵(つわもの)どもの夢の余韻を今に伝えています。

 

<井の中の蛙>

しかし、生まれ育ったのは沖縄・宮古島です。山も川もありません。ですから、小学校で
♪♪うさぎ追いし あの山 小鮒つりしかの川”と歌わされても実感はなく、教科書の挿絵
とかで想像するしかありませんでした。



こんなことがありました。昭和19年の夏、私は母や弟三人で集団疎開に加わって台湾
へ行ったのですが、日本が戦争に負けると台湾には重慶軍が進駐して来ました。それに追
われるように帰郷しました。20年12月のことです。我が家にたどり着くと、隣近所の
子供たちがガキ大将を先頭にどやどやとやって来て、アメリカが撃ち込んでいった機関銃
の薬きょうや、発煙筒などを見せて空襲や艦砲射撃の激しかったことなどを口々に話して
くれました。そして、「台湾はどんなところ?」「学校はどうだった?」などと質問され
ました。私は、「台湾には雲のかかった高い山がいっぱいあるよ」と自慢げに言いました。
すると、ガキ大将が怒りました。「俺たちが知らないからといって、ありもしないことを
まことしやかに話して、馬鹿にしている。雲のかかる山なんてあるわけがない!」と。
井の中の蛙大海を知らず・・。

 

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死に行く時は

        “ぴんぴんころり”では、淋しい?!

      下地 恵得

<広い世代の意識の反映> 

2010年11月4日の朝日新聞に、同社の行った世論調査の結果が載りました。20代から80代以上までの2322人について郵送法によるものです。広い世代が対象になっていますので、純粋に高齢世代の特徴を表しているとは言えませんが、60代以上が全体の40%ですから“当たらずとも遠からず”と言ったところで興味を引かれた項目を拾ってみました。

 

<運命はそのまま受け入れますか>

この問いに対して「そのまま受け入れていくもの」49% 「自分で変えていくもの」50%

と伯仲しています。でもこれは、あれかこれかの問題ではなく、一生懸命生きて結果を受け入れる、その結果を『運命』と呼ぶのだと思います。美空ひばりの歌・「川の流れのように」のなかに“・・・それもまた人生・・”というのがありますが、自分の人生を受け入れ、辛くても、その「運命」を抱きしめて生きる、そう思い定めた時に、なぜか安らかな気持ちになります。

 たとえば、「孤独死」。調査では、独り者の6割が“心配”しているとのことですが、そのような自分の選択権の及ばない領域についてまで心を砕かないで、運命に委ねてしまえば大らかに気楽に生きられようというものです。

 

 <幾つまで生きたいか>

約70%の人が、80歳以上生きたいと願っています。「死はこの世からの消滅」(23)、

「家族や知友との永遠の別れ」(44)だと考えています。「死後の世界」については“ある”(49)、「ない」(43)と半々。死は怖いかとの問いに、「怖い」(55)、「怖くない」(35)、「怖くない」は年代が上がるにつれて増え、70歳以上だと半数を超えているとのことです。

 

<延命治療について>

 自分自身は「希望する」(12)、「希望しない」(81)と「希望しない」が多いんですが、家族については「希望する」(33)、「希望しない」(51)と、「希望する」が増えています。

ある外科医が言うには、外科療法を受ける80代90代の高齢者が多いけれども、そこには強く希望する家族の意向がある、とのことでした。

 やはり、高齢者の問題は良くも悪くも家族の問題のようです。

 

<“ぴんぴんころり”>では少し淋しい?

 望ましい死に方として、「ある日突然に死ぬ」(44)、「余命を知り心の準備をしてから死ぬ」(49)。ここでも、回答は二分していますが、“ぴんぴんころり”は必ずしも万人の願う一致した逝き方ではないようです。

豊かな老いと質の高い死を

豊かな老いと質の高い死を迎えたい

~ だから「日本整形外科学会」のロコトレを ~

 

  下地 恵得

<老いの受け入れをスズメにならう>

 丸裸で瀕死の状態であったスズメの雛はキップス夫人に救われ、クレランスと命名されて育てられます。4~6歳の頃は、羽毛や容貌も美しく、知能は冴え、歌唱力も最高となりますが、11歳頃になると急速に衰え、歌や芸への興味を失い、羽毛の艶は消え、情緒不安定、便秘、卒中を発症、意識の混濁など老衰が進み、“12年と7週プラス4日”の生涯をキップス夫人の手のひらで閉じます。最後に挨拶の一声を残して。

その過程がクレア・キップス著 梨木訳「ある小さなスズメの記録」(文芸春秋・1429円)に克明に綴られています。私は「・・スズメの一羽と言えども神の許しなしに地に落ちることはない」との聖書の一節を思い出しました。(マタイ1029)。

 

<老いを受け入れ自足を知る>

 医師・後藤文夫は、その著「超高齢者医療の現場から」(中公新書)で、終末に向う高齢者たちの情景と問題点を赤裸々に綴っていますが、豊かな老いと質の高い死が理想で、それには“端正で自足することを知る”ことであると力説しています。

 

<増える居場所のない高齢者>

“ 自足を知る”こころは、緊張を持ってただ今を生きるところに培われます。したがって、生きるための技術や知恵もまた欠かせない大切なことであります。

終末期医療を基準にした40カ国の「死の質ランキング」で、1位 英国、2位 オーストラリヤ、3位 ニュージーランドと続き、日本は23位。高い医療費、少ない医療・介護要員などが原因。後藤氏は高齢者を取り巻く医療・福祉・暮らしの現実や、そのなかで生き抜くための諸条件なども説いていますが、紙数の都合からこの項については触れないことにしました。

 

<リビングウィル と運動機能の強化のロコトレ>

 この本の注目は、リビングウィルの勧めと、日本整形外科学会の唱えるロコ(ロコモティブシンドローム=加齢に伴う運動機能低下)改善策です。以下は、そのロコチエック。

①片足立ちで靴がはけない ②家の中でつまずいたり滑ったり、③横断歩道を青信号で渡りきれない ④階段を上がるのに手すりが必要 ⑤15分くらい続けて歩けない ⑥二キロ程度の買い物を持ち帰るのが困難 ⑦家のやや重い仕事が困難  これらのうち、一つでも該当することがあったら「ロコトレ」が必要です。

ロコトレ:開眼片足立ち左右一分づつと、スワット5回をそれぞれ一日三回を基本として行う。

スワットの方法は各元気塾や補強塾でお訊ねを。または、同学会のホームページで検索。

 

リビングウィルについては本誌「生活文化部だより」(4ページ)に掲載します。

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