一般公募で選ばれた豊中の女性センター・ステップの初代館長の三井マリ子さんが、バックラッシュ勢力による不当な介入で首になった事件の裁判で、やっと彼女の勝訴が確定した。
 地裁で負け、高裁で勝ったのに、豊中市と財団は最高裁に上告・・・・1月20日付で、「上告受理申し立てを棄却」つまり、高裁での判決が確定したのだ。
 7年がかりの裁判であった。支援の会の中での意思疎通がうまくいかず、ごたごたもあったが、とにかく行政相手に、有期雇用で、勝つことができた。

 彼女が裁判を決意したのは、住友電工裁判の勝利パーティの時だった。実は、住友電工の裁判は、年末ぎりぎりに和解が成立したため、1月に勝利報告パーティをするには、会場がない…ということで、事務局にいた小西さんの手配で、豊中の女性センター・ステップにきまった。

 そのパーティが終わった後、マリ子さんは宮地弁護士に相談し、提訴に踏み切ったのだ。当時私はWWN(ワーキング・ウイメンズ・ネットワーク)の会長。1975年に結成した「国際婦人年北区の会」のころから、いやもっと前の三井造船の末波和美さんの結婚・出産退職裁判のころから、大阪には、働く女性の権利を守る力強い弁護士ネットワークがあった。住友裁判の和解金を積み立てた、女性の権利のために裁判する人に貸し付ける裁判基金もあった。
 マリ子さんはそういう活動のバトンを受け取って、次の世代につないだベストランナーである。

 以下は支援の会が報道関係者に送信した記者発表文書。

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 この裁判の大阪高裁2審判決は、2010330日に下され、翌31日付の朝刊各紙で報道されております。(例「朝日新聞」http://fightback.fem.jp/flyer-10_5_22ura.html

 

 この最高裁の決定によって、以下のような大阪高裁判決が、確定しました。

 高裁裁判長は、バックラッシュ(男女平等推進を毛嫌いする流れ)勢力の横暴で陰湿な攻撃の内容を詳しく認定し、攻撃に対して毅然と対峙して男女平等を推進してきた三井マリ子さんを、攻撃に屈して財団から排除したことを、人格権侵害で不法行為にあたるとしました。2審判決の核心部分は以下の通りです。

「事務職にある立場あるいは中立であるべき公務員の立場を超え、控訴人に説明のないままに常勤館長職 体制への移行に向けて動き、控訴人の考えとは異なる事実を新館長候補者に伝えて候補者となることを承諾させたのであるが、これらの動きは控訴人を次期館長には就かせないとの明確な意図をもったものであったとしか評価せざるを得ないことにも鑑みると、これらの行為は現館長の地位にある控訴人の人格を侮辱したものというべきであって、控訴人の人格的利益を侵害するものとして不法行為を構成する。」

 

 20098月、国連の女性差別撤廃委員会は、女性差別撤廃条約の実施状況について、日本政府に、「委員会は締約国において男女間の不平等が根強く存在しているにもかかわらず、女性の人権の認識と促進に対する『バックラッシュ』が報告されていることに懸念を有する。」としています。「条約第5条で要求されている女性と男性の役割や任務に関する文化の変革を推進するよう勧告」しています。

  豊中市ならびに財団は、この条約を誠心誠意進めてきた三井さんを、嘘偽りを弄して職場から追い出しました。高裁の判決後も、被告はその違法性を認めず、最高裁に上告していました。

 

 三井マリ子さんは、このたびの最高裁決定に対し次のように述べています。

 

 【豊中市は、男女平等を進めるセンターの館長の私に、職場情報を知らせず、その一方で、『本人は辞めることを承諾している』とデマを流して、私の首を切りました。こんな仕打ちを、高裁は『人格権の侵害』として断罪し、それを最高裁が認めたのです。陰湿で無礼な首切りは犯罪的行為と決まったのです。訴訟に費やした7年間がこれで報われました。今晩から、ぐっすり眠れます】


詳しくは以下のホームページで。

 
http://fightback.fem.jp/