2008年11月

2008年11月29日

51b595de.JPGこの写真は川原で乾燥したアキアジの死骸。川原で釣りをしていると、産卵を終えたアキアジの姿に出会う。魚類かと思うほどの精悍な姿に感動する。この魚はしっぽを鳥かキツネに食べられていた。他の動物たちにその生命を受け次ぐのだろう。人間の見えないところで、狂いなく動いている自然の姿だった。


(13:57)
73075e02.JPG何回冬を乗越えたのだろうか?海と山を行き来してここまで厳つく、精悍に成長したアメマスは、何度修羅場を乗越えてきたのだろうか?釣り上げてしまった、私も悪いかもしれないけど、北の自然でたくましく生きる姿に出会えたこと、うれしかった。

(13:52)
cc0e1c69.JPG08年11月19日北海道全域に雪の便りが届いた。空気が澄み山の稜線をくっきりと表し、ひときは雄大な日高山脈の山並み。十勝平野が白くなるのもそろそろだろう。私は下流域のアメマスを狙って、白糠へと向かった。

途中2羽のオジロワシが車の上を横切り、まだ雪のない収穫をおえたトウモロコシ畑にはタンチョウのツガイがいた。落穂をついばむ姿は、葉を落としたばかりの茶褐色の世界にひときはくっきりとどことなく寂しげにみえた。この時期産卵を終えたアメマスが越冬のために上流から下りてきて、下流域の釣りが面白くなる。狙うは70センチオーバーのアメマスだ。

海からの波で河口がふさがり、河口域はあふれるほどの満水状態で、川の流れを止めてします状況は、釣りにはあまり良い条件ではなかった。ダブルハンドにシンキングラインでストリーマーやニンフを引っ張っている釣り人が2人くらい先に竿を出していた。時々風が止むと水面にライズの波紋が広がった。

私は6番のフローティングラインに#16程度のユスリカのドライフライを結んだ。風裏を探せばフラットな水面に口先だけを出すようなゆったりとしたアメマスのライズをいくつも見ることができた。問題はそのライズが思った以上に悩ましいライズだった。

魚の姿は見えない、そして流れのない水面は、あっちで「ポツッ」、こっちで「ポツッ」、なかなか魚の行動が読めず、ライズを探していると「ガポッ」とフライに出たり、釣れない楽しさにいつの間にかに時間が過ぎた。ユスリカを食べているアメマスは全て30センチ前後。小さめだけど、いつまででも遊んでいたい魅力的なライズだった。それでも大きなアメマスが頭の中に泳ぐので、上流へと移動した。

全体的に浅い流れは、ところどころ深みがあり、大きなアメマスが数十匹、数百匹という群れで泳いでいた。小さなアメマスのライズもあったけど、川底にへばりついている大きなアメマスを狙った。6番のフローティングラインにマーカーをつけエッグフライを結んだ。しっかり沈ませて自然に流す。マーカーが沈むか、動きが止まればあわせるという釣り方。魚がいるプールさえ見つかれば、面白いように60センチクラスのアメマスが竿を曲げてくれた。私とパートナーは1尾釣るごとに交代し、一人はカメラを、1人はロッドを。そして、流れにフライを流すと、狙い通りの場所でマーカーが沈み、写真はそのシーンを捕えた瞬間だった。

いつまでも、いくらでも楽しめる広い川原、竿を曲げてくれるアメマスたち。川原には産卵を終えたサケの死骸がキツネか、鳥に食べられたのか、北海道の野生の姿がそこにはあった。

釣り人のマナーという問題ではない。ここで釣りをする人間は自然のおきての中で釣りをさせてもらっている。私はいつまでもこの川でこの自然にもてあそばれたいと思った。

川原に座ってコーヒーを飲んだ。さっきまで止んでいたアメマスたちのライズが再び始まった。ヤマガラが向こう岸で水浴びをしている。時々吹く風でまた一枚木の葉が飛んでいった。(2008年11月20日鱒やにて)


(13:46)

2008年11月25日

1a42558e.JPG大きなハルニレの木だった。

フクロウが寄り添う木は、南を向いて開いたハルニレの古木のうろだった。南からのぽかぽか陽気と背後からの冷たいは木によってさえぎられ、気持ち良さそうだった。夜行性のフクロウは、昼寝が基本。

フクロウが寄り添う木は、山からの伏流水が湧き出す美しい川。サケが遡上し、もちろんヒグマの徘徊する森にあった。穏やかで、そして優しげでとても不思議な鳥フクロウである。夜の姿と昼間の穏やかな姿は、また違った顔だった。



(14:08)

2008年11月22日

c50dad7a.JPG林道から50センチほどのニジマスを見つけた。水深30センチほどの岸際だった。人がゆっくりと歩くスピードで右に向かって進んでいく。たまに「ポツッ」とやっては水面の虫を食べながら進んでいく。魚から目を離さないように、30メートルほど先回りする。足元の石に気をつけながら静かに湖面に下りる。魚の姿は見えないけど、水滴が落ちるような小さな波紋が、岸際を私のほうに向かって泳いでくる。あせらす平常心でいれることが一番の問題だった。黒っぽい小さな虫に似せたフライを水面に浮かべ、ゆっくりと向かって来る魚を待ち構えた。「ポツッ」、「ポツッ」と小さな波紋が向かってくる。私の視界に魚が入ったのはフライから5mほどだった。少しでも体を動かせば、魚は私に気づき逃げてしまう。息をひそめて、目だけで魚の姿を追った。「ポツッ」、「ポツッ」、順調にフライに向かってきた。フライまで2センチのところで、魚の動きが止まった。ちょっと考えた魚は、フライを後に残して、再び「ポツッ」と、何もなかったかのようにゆっくりと泳ぎ去っていった。私は笑うしかなかった。湖に反射する光のせいで魚の姿を見失ってしまった。虫が浮いているので「ポツッ」とやってもいいのに、魚はどこに行ったのだろうか、林道に戻ろうと考えたとき、突然私の目の前で大きな口が開き、私のフライを「ポツッ」と吸い込んだ。笑うしかなかった。

写真は、悩んだ末にフライに食いついた47センチのニジマス。

(09:36)

2008年11月21日

9b362699.jpg勝毎に載りました。

(14:40)

2008年11月15日

d19d47ed.JPG朝もやが立ち込める、静かな湖面は、鏡のように静まり返っていた。紅葉も終わり木々に残された葉は数える程度でうつり行く季節を我慢しているように見えた。湖畔に張り出すナナカマドの赤い実がモノトーンの世界にひときは目立ち、ヒヨドリが賑やかについばんでいる。

国道の橋から湖をみると、何匹かの魚が群れて泳いでいた。白色の斑点が目立つアメマスだった。海で大きく育ったアメマスは産卵のために釧路川を上り、屈斜路湖までたどりついた。100kmという長旅だ。アメマスの群れに混じって赤い魚が泳いでいた。ヒメマスだった。屈斜路湖で育ったヒメマスはこの時期産卵のために岸寄りする。アメマスの産卵は終わっている。ヒメマスたちの卵を狙っているのだろうと私は考えた。

フライは魚のタマゴに似せたエッグフライを結び、その群れを狙った。音のない静かな湖畔に風を切るフライラインが伸びていく。何投目かで勝負は付いた。思ったとおり、40cmほどのアメマスがエッグフライに食いついた。力なく細身のアメマスは、産卵を終えたばかりの疲れた様子だった。続いて、ヒメマスも同じフライで釣り上げた。かすかに赤みがかり、背中が盛り上がっていた。なんとなく邪魔してしまったような気持ちになり、この2匹で釣りをやめた。

背後からオジロワシがとびたった、産卵を終えたヒメマスを狙っているのだ。狂いなく自然が動き、そこにちょっぴり溶け込んだ早朝の静かな時間だった。そして日が上り静かな湖畔では、面白いニジマス釣りが待っていた。


(15:20)
56c03ad8.JPG現在、北海道には、タンチョウ、オジロワシ、オオワシ、マガン、ヒシクイ、クマゲラ、シマフクロウの7種の天然記念物に指定された野鳥が生息しています。そのうち十勝川下流域一帯では、クマゲラとシマフクロウをのぞく5種類の天然記念物が千代田新水路から、十勝川下流域一帯にかけて観察することができます。一度にこれだけ多くの天然記念物が観察できる場所は全国で十勝だけであり、非常に貴重な環境なのです。

マガン、ヒシクイの渡りのシーズン、そしてオオワシの渡りのシーズンが毎年春と秋に重なる時期があります。それが、11月上旬と3月下旬。この時期十勝川下流域を車で走れば、天然記念物に指定された野鳥5種類を一度に見ることができるのです。もちろん鳥の群れなので、常に同じ場所にはいません。今回はこの5種のおまけに、ハクガンという非常に貴重で日本には30羽程度しかいない、鳥も同時に観察来ることができました。

十勝というフィールドまだまだこれからです。

(15:09)

2008年11月11日

99ce4e80.JPG今日出勤前に熱気球に乗りました。
十勝は、放射冷却で今期一番の冷え込みにで、地上は真っ白く霜が降りて、水面にはうっすらと氷が広がっていました。こういう日は、日中風のない穏やかな一日間違いなしです。わずかに飛ぶユスリカに静かなライズがたまらない季節です。ああ、手をとめてあのプールに行きたい・・・

今回は気球でした、熱気球はゴーッといるガスバーナーの音とともに、大きくふくらみ、バーナーが止まると静かに上空えと上がっていきました。空から見る十勝平野が美しかったです。

低空の風、上空の風、そして季節風、日があると地面が温められ、気流が発生する。気球という乗り物は風まかせ、風だより。風を読むという世界が私には魅力的だった。なぜなら?日中のライズに影響するから・・・。やっぱり釣り話になってしまった。



(09:35)

2008年11月08日

907d8fee.JPG先日行ったときは、風が強く風裏で魚を探した。少し波立つ水面でも岸に沿って泳ぐ魚を何匹か見つけてはフライを投げて、ドキドキを味わった。

11月中旬、木々に残る葉はあとわずか、今にも風で落ちそうな姿は、季節の移ろいを受け入れないでがんばっているようだった。再びこの湖に立ったのは、11月7日。昨日のポカポカと風のない小春日和にまたこの湖に足を運んでしまった。たくさんの虫が飛び、魚もライズしているに違いない、、、と行ってみると、前線通過中の大荒れの天気。ヤレヤレ、、、

川の流れ込み周辺の風裏で魚を探す。風で落ちた葉が水面に浮かび、帯状になって、岸に沿って漂っていた。魚はこの帯の下にいる事が多いのは、この帯の中には魚のえさになる虫もたくさん浮いているからである。ここまで笹薮をこいで来た疲れもあって一休み、水面に集中した。ゆっくりと落ち葉の下を泳ぐ40センチほどのニジマスを見つけた。ゆっくりと泳ぎライズをくりかえす魚をのんびりと見ているのはとても贅沢な時間だった。水面から切立った崖の上から竿を振る事もできず、泳ぎ去るすがたをのんびりと見るだけで終わった。時間が止まったようだった。山の木々がゴーッとうなると、やがて水面に白波が立った。ものすごい勢いで私に向かってくる風に、飛ばされないように帽子を押さえた。それまで穏やかだった水面をくもらせた。

トドマツに巻き付いたヤマブドウの蔓。等間隔で上へとついたヒグマの爪痕は、冬眠前の食欲旺盛さを感じさせてくれた。河原の細いヤナギに付けられた傷跡は、繁殖期の雄ジカが縄張りで付けた角の傷だった。ここは野生動物が生きる森。テリトリーの中だ。コクワの蔓から顔をだしたキクラゲを少々いただいて、場所を変えることにした。

風裏を見つけて、魚を探して岸を歩く。ガラガラと崩れやすい足場に注意して湖畔を歩く。必ず魚は見える。水中に集中して気配を消した。「ピーッ」と発情した雄ジカの声が寂しげに森に響いた。私も指笛で雄ジカを呼んでみた。テリトリーに入った別の雄ジカに勇ましく現れる姿に期待して、石に隠れて待ってみたが、風に音は消され現れなかった。

その後、3尾のニジマスを見つけた。インジケーターにニンフをぶら下げて、魚の真上にフライを投げ込むと、ゆっくりフライに近づいて来たかと思うと、水面のインジケーターにバクッ。アワセたところで、掛かる訳もなく、すっぽ抜けてバイバイ。2尾目は、インジケータを大きなドライフライにして、着水と同時にフライに飛びつき、釣り上げたのは40cmのニジマス。3尾目は着水にビックリしてビュンと逃げていった。日が短いこの季節、山に日が陰ると一気に谷は気温が下がり、鳴り止まない風が体温を奪い、竿を握る手がかじかんだ。こんな釣りができるのもあと何日あるのだろうか、緑の季節までまた長い眠りにはいるのだろう。

釣り方おまけ、、、。フライロッド6番フローティングライン、リーダー3X(12フィート)、ティペット4x(3フィート)、フライ#6大きめのドライフライ。魚は餌を探して岸際を動いているので、ハンティングの釣りになる。魚を見つけ、進行方向と速度を見極め、1投げでキャスティングを決める。足下の草や石に糸を引っ掛けないように、そびえ立つバックの木にフライを引っ掛けないように、そして泳ぎ去ろうとする目の前の大きなニジマスに平常心でいること。この一連の動作がスムーズに決まったとき、水面が炸裂するのである。湖のサイトフィッシング。この刺激は強すぎます。















(00:37)